スーパーロボット大戦OGで萌えるスレ その128
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303 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/02/04(日) 02:11:41 MOC92S2q
流れを読まず話を投下。
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月を見ていた。
今日は満月。夜が一番明るい日。
その月を見上げて、思い出していた。
夜のように暗く、希望無く生きていくだけの私たちに、笑顔と暖かさをくれた人を。
この月のように、いつも私たちを照らしてくれていた人を。
※
『ラト、入るわよ?』
ドアをノックされる音と声に、ラトゥーニはは視線を月から自室のドアへと移した。
ガチャリ、とドアを開けて入ってきたのは、同じスクール育ちのゼオラ。その後ろには、
同じくスクール育ちのアラド。
「ラト、トランプやろうぜー……って、どうしたんだ?そんな窓際に座って」
アラドが、手に持ったトランプのケースを振って示しながら、ラトが椅子ではなく、
体を外に向けるように窓枠に座っているのに気づいた。
「うん、ちょっとね……」
はにかんで笑い、視線を月に戻す。
「思い出していたの」
「思い出す?」
「うん」
ゼオラを見てクスリと笑い、またすぐに月に目を戻してしまう。
「今夜の月みたいに、暗い世界で生きる私たちに、精一杯の優しさと暖かさをくれた人」
「ラト、それって……」
アラドの頭に浮かぶのは、一人しか居なかった。ゼオラも、同じ人をイメージしているだろう。
黒く長い、美しい髪をした、いつも三人を見守り、励ましてくれた女性。
桜の花を表す名前をした女性。
スクールには他の子供も居たが、この四人は特に仲が良かった。
まるで本当の家族のように、兄弟のように。
「月に見守られ照らされてきたから、朝を迎えることができたのかな、って……
なんとなく、思ったの」
「……ぷ」
ゼオラが、口を押さえて笑う。
「あはは、ラトからそんな詩的な言葉聞けるなんて。ひょっとして、お父さんの影響?」
「……そうかも」
照れたように笑うラトゥーニ。
彼女の、血のつながらない父親のジャーダ。
歌うたいの彼は、娘の自分がこんな思いに耽っていたら、なんて言うだろうか。
きっと、気前よく、明るく元気になれる歌を歌ってくれるのだろう。
「そうだ、ラト、今度みんなでお前の家に行こうぜ。ジャーダさんの歌も聞きたいし、
ラトの妹も見たいし」
「うん、いいよ」
アラドに、ラトゥーニが微笑む。
きっと、ジャーダも、ラトゥーニの母になってくれたガーネットも、この二人の『家族』も、
自分の家族のように愛してくれるだろう。
※
月だけが見ていた
暗い世界に生きる私たちを月だけが見ていた
月に見守られ照らされながら生きてきた私たちは
やがて朝を迎えた
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なんとなくスクール組の話を書きたくなって書いた。
中二病っぽい表現が多い気がするが、後悔はしていない。
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308 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/02/04(日) 02:24:26 Lxl0C8Vt
>>303
いいよ、いいよ~、GJ!
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コメント
名前が出ないクエルポさんかわいそうです(´;ω;`)
投稿者 Anonymous : 2007年03月08日 16:07