スーパーロボット大戦OGで萌えるスレ その119
http://game11.2ch.net/test/read.cgi/pokechara/1167820636/l50
458 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/01/05(金) 22:34:34 t10nTXcH
さて、七草粥なんていう時期にすでに出てるかもしれないネタのSS投下してもいいですかね?
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468 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/01/05(金) 22:47:38 t10nTXcH
戦艦ハガネの格納庫内は新年早々に騒がしかった。
整備員班長「そこーっ!トロトロしてんじゃない!!
さっさとリフトをどけろー!」
ハガネ整備班長が拡声器を使って部下に檄を飛ばす、
整備班長「カチーナ中尉!赤ゲシュ退かしてください!」
カチーナ「わぁったよ!」
整備ドック内を世話しなく走りまわる整備員を踏まないように、
カチーナの乗る赤いゲシュペンストが慎重に格納庫の隅を目指し歩きだした。
良く見るとほとんどの機体が格納庫の隅へと追いやられており、
何故か床には空になったマシンガンのカートリッジが点々と置かれていた。
なかでも一番異彩を放っているのは、
『賀正』やら『謹賀新年』とあちこちに塗装され一機だけポツンと立つ
ビルトシュバインの姿だった
― 数時間後 ―
格納庫入り口には「新年会会場」と書かれた紙が貼られており、
怒号が飛び交っていた格納庫内には笑い声が響いていた。
床に置かれた空のマガジンの上には、様々な料理が並べられており、
開始十数分しか経っていないのに床には十本ちかい酒瓶が転がっていた。
ロブ「どうだぁリュウセイ?仕事の合間に市販のを徹底的に改造したんだぜぇ・・・」
リュウセイ「すっげ~なロブ、この関節部分どうやって作ったんだ?」
ロブ「そこかぁ?そこは強度が弱い部分だったからテスラ研に余ってたグルンガストのパーツをギッて作った」
酒が入ってるせいか何気に危険な発言をするロブ、
リュウセイ「へぇ~いいな~、でも良いのか?そんなの使っちゃって?」
当たり前の反応を返すリュウセイ、
ロブ「いゃけっこーテスラ研の連中全員いろいろやってるぞ。
この間なんてフィリオが『フェアリオンのバックダンサー』とか言って、リオン数機をプログラムで踊らせようとしてたぞ」
リュウセイ「・・・・・」
ロブ「ぁ!リュウセイこの事は絶対に秘密な!秘密!」
酒で赤くなった頬でケラケラ笑うロブ。
後日彼を含むテスラ研の所員のほとんどが厳重注意処分を食らったのであった。
お酒による失敗には皆様注意しましょう。
マイ「・・・リャトォーニには絶対リュウおわあさない!」
訳)ラトゥーニには絶対リュウをわたさない!
ラト「しょれはほっちのせりふよぉ」
訳)それはこっちのせりふよ
そろって顔を赤くしながら口論(?)を続ける二人、そしてそれを眺めるエクセレン、
エクセレン「まさか・・・お屠蘇飲ませただけでこぅなるとは・・・」
つい数分前の事、この二人に飲ませて大丈夫だろうと
お屠蘇を一杯ずつ飲ませたのだったが結果は見ての通り、ぐでんぐでんに酔っ払った
二人は互いにリュウセイについて熱く語りながら、小突きあっていた。
エクセレン「まぁまぁ二人ともそこら辺で・・・」
さすがに酒が入った状態での小突きあいは怪我もするかもしれないので止めにはいるのだが、
二人「「しょうひはらまってて!!」」
エクセレン「はい!」
二人から物凄く目の座った顔をされ、堪らず逃げ帰るエクセレン
キョウスケ「・・・すごい表情だったな」
エクセレン「ヒロインとしての表情を取ると、あぁなるもんなのね」
キョウスケ「・・・(すでにヒロインかどうかも怪しい者が言っても説得力がまるで無いな)」
エクセレン「キョウスケ今ものすごく私に失礼なこと考えなかった?」
キョウスケ「なんのことだ?」
自慢のポーカーフェイスでやり過ごす男キョウスケ=ナンブ。
そんな二人を他所に、マイとラトの語り合いは終わりそうに無かった。
タスク「なんか自信無くしそ・・・」
ラッセル「まぁまぁ、いろんな意味で型破りな人ですから・・・」
統夜「ラッセルさんの意見も分かるけど、確かに自信を無くすよなぁ・・・」
新年早々を自信を喪失する二人と、それを励ますラッセル。
ゼンガー「どうした紫雲、それにタスク。元気が無さそうだが?」
そう言いながらとても心配そうな顔で二人を見るセンガー、
二人「「いえ、なんでもないです (少佐、貴方が原因です)」」
二人が自信を無くした原因とは、ゼンガーが着ている羽織袴であった。
日頃から侍カブレと言っても過言ではない人間であるが、
体格がいい上に変に漢の貫禄が滲み出ているためか、異様に似合っていた。
日本人である二人からしてみれば自信を無くす理由にこれ以上のものは無い。
ゼンガー「そうか、ならいいんだが」
ゼンガーはそう言うと三人の前を去って行った。
ラッセル「二人とも元気を出して何か食べましょうよ」
統夜「・・・そうですね」
即席の机の上に置かれたおせち料理を食べ始めると現金なもので二人の元気が戻ってきた。
ラッセル「(良かった。二人が何時もどおりの元気さを取り戻してきた。)」
そんなラッセルの保護者のような心中とは違い、二人はと言うと、
タスク「・・・見ろ統夜。少佐黒豆が箸でつかめなくて困ってるぞ」
統夜「・・・本当だ」
しょうもない事で自信を取り戻していた。
新年会会場の中で、特に盛り上がっている場所があった。
そこには『かくし芸会場』と張り紙がされてあり、人だかりになっていた。
イング「行くぞ!オリジナル!」
アラド「分かった!」
アラドとイングが元気良く見物人の前に出て行き、
揃って床に寝そべるとイングだけ上半身を起こしながら、
イング「ゆ~たいりだつ~」
そこまで言うとイングは再び床に寝そべりながら、
二人「蘇生」
そう言うと二人揃って起き上がる。
なまじ髪の毛と肌の色しか違いがないので実にそれっぽい、観客もそろって感嘆の声を上げていた。
客の投げたおひねりを拾うと二人は下がって行く。
ツグミ「続いてはチームTD+αによるミニゲームです」
そう言って観客を盛り上がらせるツグミの背後ではセレーナとスレイ、
アイビスがリンボーダンスの準備を黙々と始めていた。
会場から少し離れた機体の陰でカイ=キタムラは自身の財布の中身と睨めっこをしていた。
カイ「・・・・やはり一人頭3千が限界か、いやしかしそれでは面目が・・・・・」
どうもお年玉をどれぐらいにしようか悩んでいるらしい、
カイ「この際ラミアには、年長者として我慢してもらうわけには・・・・いかないな」
教導隊隊長としての心と保護者としての心がせめぎ合いを続けているらしく、
普段のカイでは考えられないことだが背後に近づく人影に気づかなかった。
イルイ「カイおじさん明けましておめでとうございます。」
突然背後から声を掛けられカイは驚きの顔のまま着物を着たイルイに振り向いた。
カイ「あぁ、明けましておめでとう。可愛い着物を着せてもらったな」
イルイ「うん!お母さんが用意してくれたんだよ!」
カイ「そうかそうか良かったな」
着物を誉められて嬉しそうに跳ねているイルイを見ながら
「娘も幼いときはこんなに素直だったのにな」と思い目頭を軽く押さえた。
イルイ「おじさんどうしたの?」
カイ「いゃ、目にちょっとゴミがね」
素直に心配してくれるイルイにますます自分の娘の姿を重ねてしまいそうだったで、
カイ「そうだおじさんから、イルイへお年玉をあげよう」
そう言ってポチ袋をイルイに渡した。
イルイ「おじさんありがとう!」
カイ「大事に使うんだよ」
カイにぺこりをお辞儀をするとイルイは彼女の母であるソフィアの元へ駆けて行った。
カイ「うちの娘も幼いうちは純粋で可愛いかったのだがな・・・」
感慨深げにうなずくカイ、
イルイ「お母さ~ん!カイおじさんがお年玉くれたー!」
元気で大きな声でイルイがソフィアに報告する声が聞こえた。
イルイの元気な声がカイの元まで届くということは、カイ以外の耳にも届くという事で「カイ」と「お年玉」という単語に反応した面々が
カイの元に殺到したのは当然の結果であった。
新年会の裏である厨房では、レーツェル、塚を代表とする面々が新年会の料理を作りつつ、
調理場では万全の警戒態勢を敷きクスハ、ミナキ等を代表する面々の調理場への侵入を防ぐ
という戦いがあったのは、歴史の中で語られることは無かった。
ギリアム「フッ、ODE(お年玉で、できるだけ、えぇ思いしたい)システムだ」
ヴィレッタ「・・・・貴方はあげる側でしょ」
この二人も数十分後には、己の財布の中身の寒さに震えることになるのであった。
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