2007年02月20日
 ■  Q4mPFQ+b氏作SS「アラドとアイビス」

スーパーロボット大戦OGで萌えるスレ その122
http://game11.2ch.net/test/read.cgi/pokechara/1168864531/l50



652 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/01/18(木) 02:02:29 Q4mPFQ+b
さて、ここで空気読まずにSS投下しますよ。
アラド×アイビスっぽい……いや、違うかな?
まあ、もしかしたらそうかもしれないので、嫌な人はあぼーんかスルーを。



654 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/01/18(木) 02:06:24 Q4mPFQ+b
 かちりと最後のパーツをはめ込み、アラドはオートマチック拳銃を目の前に置いた。
 周囲が驚きの気配に包まれる。
 アラドが、落ちこぼれと言われて久しいアラドが、あれよあれよと言う間に拳銃を組み立てのだ。
 同じ訓練を受けていたシャインといえば、まだ銃の分解の途中だというのに。
 これには教官役のカイも目を見開いた。
「見せてみろ」
 強張った表情でのろのろと手を伸ばし、銃を確認する。
「……合格だ」
 カイの言葉に周囲の動揺が更に高まった。アラドの滑らかな手つきから、まさかとは思っていた
のだが、万が一を考えていたのだ。その期待を裏切ったアラドといえば、いつもと同じ笑顔を浮か
べて「ありがとうございます」とニコニコしている。
 普段と変わらない姿こそが、ナチュラルに不自然だった。
「あの、ホントにアラド、だよね?」
 ギャラリーの中から、固い声。アイビスだった。アラドとよくシミュレーターで訓練をしている
落ちこぼれ仲間。だからこそ、この銃を上手に扱うアラドに違和感を覚えてつい問いかけたのだ。
「ん? そりゃどういう意味ッスか?」
「お前たち、まだシャイン王女が終わっていないぞ。無駄口叩くなら出ていけ!!」


「あーあ、せっかく上手くいってたのに、結局怒られちまった」
「ご、ごめんね。私のせいで」
 ところ変わって食堂。紙コップの縁を加えながらテーブルの上に広がるアラドに、アイビスは恐
縮そうに謝った。
 あの後アラドは、カイに
「無駄口をたたく余裕があるなら、シャイン王女が終わるまで分解、組み立てをしてみろ」
 というありがたいお言葉を受けて、また同じことをやらされたのだ。それも繰り返し。
 ゆっくりやろうと手を抜けば、即座に雷が落ちる。泣きそうになりながら、アラドは何度も何度
も分解、組み立てをやらされたのだった。
「いや、別にいいッスよ。慣れてるし」
 その割には、目がなんだか潤んでいたような――即座にそんな疑問がアイビスの脳裏をよぎった
が、口に出たのは全く別の言葉だった。
「……慣れてるって」


「えーと、ほら、俺ってスクールにいたじゃないッスか。あそこはPTの操縦がメインだったけど、
それ以外もちょいとは教えてたし。特に俺なんかは、その回数多くて。
 ほら、ミスとかするとランニングとか腕立て伏せあるじゃないすか。あそこでは、それだけじゃ
なくて拳銃とかの整備もあって……。やっぱペナルティだから一度じゃ終わらない。何度も何度も
やらされるんすよねぇ。
 まあ、そんなわけで分解整備とかはお手のものなんすよ。PTや特機の操縦とかと違って、慣れれ
ば特に才能がいるわけじゃないじゃないし」
 へへと得意気に笑うアラドだが、それを見てアイビスは胸が締め付けられる思いだった。彼が
言った言葉は、自分は罰せられ慣れてるから気にするなと言ったに等しい。
 アイビスとて、宇宙へ行くためにと多くの訓練を受けていたからわかる。アラドが受けたペナル
ティは、肉体的には腕立て伏せなどよりは楽だろうが、精神的にはかなりきつい。何度も繰り返し
やらされる作業は、それだけで重圧だ。それを向こうの気が済むまでとなれば、想像するまでもない。
 不用意に話し掛けた自分を、アイビスは胸中で罵った。
「うん? どうかしたんすか?」
 気付けば、アラドがのぞき込むように俯いたアイビスの顔を心配そうに見上げていた。その優し
さに、アイビスは泣きそうになった。
 誰が落ちこぼれだ。アラドはこんなにも優しい。
「ううん、何でもない」 だから、これ以上気にするわけにはいかなかった。少なくとも、表には出してはならない。
「それよりアラド、お詫びと言っちゃあ何だけど――」
 だから、せめてこの子には明るい未来を。
「今度の半舷、どこか美味しいものでも食べに行こっか」


656 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/01/18(木) 02:17:19 Q4mPFQ+b
NGシーン

 へへと得意気に笑うアラドだが、それを見てアイビスは胸が締め付けられる思いだった。
「うわ、これ以上アイビスの胸が小さくなったら大変だ!」
「……今度の半舷、美味しいものごちそうしてあげようと思ってたけど、やっぱりやーめた」
「ひ、ひぃぃい!!」

 教訓、口は災いのもと。



660 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/01/18(木) 02:25:02 Q4mPFQ+b
オウカスレの116に触発されて書いた。
64式整備できるアラド妄想して(*´Д`)ハァハァ

分解整備の訓練やらペナルティのあたりは完全に妄想なので、本気にしないように。
ちなみに、半舷で食べに行く先はバイキング(デザートあり)だと思う。
でないとアイビスの財布が危ない。
そしてブラックリスト載りの二人。



661 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/01/18(木) 02:27:49 L7+iID7X
>>654-656
ウム、いいSSだ。
クスハ汁GJを授ける。

…若本ほどの破壊力はないが、やっぱりハジけるんかビアン総帥・・・。

投稿者 ko-he : 2007年02月20日 16:42 : スレ内ネタ:SS

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コメント

GJ!
いや、実際にペナルティはあるよ、分解中に部品落としたら「(部品名)さんごめんなさい!」って言いながら腕立てとか
、、、俺もよくやらされたなぁ

投稿者 Anonymous : 2007年02月20日 18:09

↑自衛隊の方ですか?

投稿者 Anonymous : 2007年02月20日 18:47

↑えーと・・・・元自衛隊です・・・・

投稿者 Anonymous : 2007年02月20日 19:40

 取り上げていただき、ありがとうございます。
 しかし、まさか本職の方からコメントをいただけるとは(((゜д゜;)))
 妄想でも書いてみるもんだ。

投稿者 Anonymous : 2007年02月20日 20:10

ごめん。俺の脳裏には、
「ディバインウォーズが出ーたぞー」
「ディバインウォーズが出ーたぞー」
「のめり込めっ!」
「のめり込めっ!」
「のめり込めっ!!」
「のめり込めっ!!」
 と無表情に走る親分とトロンベがいる。

「カーウァイたいちょにはなーいしょだぞー!」

投稿者 T2 : 2007年02月20日 20:39

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