2006年10月25日
 ■  OG名作劇場「トウマとご奉仕トリオ」

スーパーロボット大戦OGで萌えるスレ その96
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/pokechara/1156507193/l50


209 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2006/08/26(土) 22:36:40 GYTBzBg4
さて、出遅れまくったがメイドネタSS投下してもいいかな?


212 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2006/08/26(土) 22:42:25 GYTBzBg4


日課の鍛錬を終えたトウマが食堂に入ったとき、すでにそこは異界と化していた

トウマ「・・・」
見慣れたはずの食堂のテーブルにはレースのテーブルクロスが掛けられ、
実用性のみ重視されたデジタル時計に変わって巨大な振り子時計が置かれている。
あまつさえ床には絨毯が食堂中に敷かれている。

     「「「お帰りなさいませ!ご主人様!」」」

言葉も無く入り口で立ち尽くすトウマに、トドメをさすかのように声が掛けられた。
トウマ「っ!?!」
声を掛けてきた主の姿を見てトウマは驚きのあまり下がってしまう。
テニア「ご主人様、今日の鍛錬お疲れ様でした。いますぐお茶を用意いたします」
メイド服を着たテニアがトウマの腕を微笑みながら捕まえた。
イング「ご主人様、今汗を拭くためのタオルを用意します」
同じくメイド服を着たイングがそう言い残すといそいそと厨房の方に入って行く。
アラド「ささっ、ご主人様お腹が空いているのでしたらお申し付けください」
テニアに捕まったトウマの背中を、これまたメイド服を着たアラドが押して異界と化した食堂に入れようとする。
トウマ「ちょっ?!なんで食堂が、ってかむしろ何でメイド?!?」
食堂に入れられないように踏ん張るトウマだったが相手の方が上手だった。
アラド「ど~ん」
背中から押していたアラドが、トウマの背中から突き飛ばした。
トウマ「うおっ!?」
テニア「えぃっ!」
バランスを崩したトウマをテニアが思いっきり引っ張った。
転がりこむ形でトウマは食堂に入ってしまう。
立ち上がるトウマを囲む形で、タオルを持ってきたイングを含む三人のメイドがペコリとお辞儀をした。
三人「お帰りなさいませ!ご主人様!」
トウマ「た、・・・ただい・・ま」
三人から純粋な笑顔を向けられトウマにはこう言うしかなかった

トウマ「・・・で、なんでメイド喫茶になってるんだ?」
出された紅茶を飲みながら、すぐ脇で待機している三人に聞いた。
アラド「いゃ、普段ここに俺ら入り浸ってるじゃないですか。
    そしたらカイ少佐に、『若いんだからたまには食べてばかりいないで、塚さん達の手伝いをしろ』って」
イング「で、手伝おうとしたらカティアちゃんと、
    ツグミさんが『レクリエーションも兼ねてやろう』って事になって」
テニア「そしたら塚さん達も乗り気になって、
    昔流行になったっていうメイド喫茶になったのよ」
トウマ「・・・(塚さん達まで悪乗りしたわけか)で、
    カティアさんとツグミさんは今どこに?」
カイ少佐がこの事を耳にする前に辞めさせようと原因である二人に話しをしようと思うのだが、
テニア「カティア達なら『メイドを増やすんだー』とか言ってどっか行っちゃったよ」
トウマ「手遅れか・・・、ついでに聞くけど何でアラドとイングまでメイド服なんだ?」
三人「カティアちゃんの趣味用の資料!」
あまりにも納得のいく返事をされトウマには返す言葉も無かった。

?????「楽しんでいるかな?」
トウマ「レーツェルさんじゃないか」
隣のテーブルに着いていたレーツェルが声を掛けてきた。
トウマ「レーツェルさんも捕まったんですか?」
レーツェル「いゃ、懐かしくてね。ふらっと入ってしまったのだよ」
昔を懐かしむ顔でレーツェルが語った。
トウマ「そういえば、実家は名家でしたね」
レーツェルの本名を思い出し納得した。
レーツェル「実に懐かしい・・・カトライアのメイド姿・・・」
トウマ「ぇ?」
レーツェル「カトライアの初しく々恥らう姿が・・実に、実にトロンベ!!!」
懐かしい過去の妄想へとレーツェルは駆け抜けていった。

トウマ「じゃあ、俺はこれで」
茶器を置いて席を立つと、それまで脇で待機していた三人が食堂の出口まで着いて来た。
トウマ「何?」
いぶかしむトウマを他所に三人は再び純粋な笑顔を向けると、
三人「いってらっしゃいませ、ご主人様」
トウマ「い、いって・・・きます」
やはりトウマにはこう言うしかなった。

トウマが通路を歩いていると、正面からカイ少佐と出くわした。
カイ「トウマか、大雷凰の方はどうだ?」
カイとは普段から同じ蹴りを使う機体に乗っているせいか良く話しをする。
今日もいつものようにトレーニングの話や機体の調整のあれこれを話した。
カイ「っと、そうだトウマ。今空いているか?」
カイが何かを思い出したようにトウマに聞いてきた。
トウマ「え?・・ぇえ空いてますけど」
カイ「そうか、いやな。昨日アラド達が食堂に入り浸ってばかりだから、
   手伝いをするように言ったのだがその様子を見に行こうと思ってな」
そういうカイ少佐の顔は、我が子の参観日を楽しみにしている父親の顔そのものであった。
対するトウマというと、
トウマ「・・・・それはそれは楽しみですね(棒読み)」
その三人がどういう手伝いをしているのか知っている人間特有の笑顔しかできなかった。

案の定、カイは食堂の異界っぷりと三人の姿を見て言葉をなくしてしまった。
しかも、つい十数分前には居なかったはずのメイド姿のリョウトやラト、マイ、クォヴレーが食堂で働いていた。
一瞬カイ少佐の額に血管が浮き上がったように見えたのは目の錯覚だとトウマは思うことにした。
しかし、トウマと食堂を出るまでしっかりと三人の手伝いを見ている顔には、
父親が我が子に向けるような暖かさがあったのをトウマを見つけていた。

まぁ、当然のようにその後、
カティア、ツグミ、塚の三人とその他これに加担した面々が
カイ少佐の元に呼ばれ説教を喰らったのは当然の事であった。


216 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2006/08/26(土) 22:46:36 GYTBzBg4


後日、
テスラ研に居るフィリオ・プレスティの元にツグミからメールが届き
それを見たフィリオが新しいAMの開発案をその日の内に提出、
それがジョナサン=カザハラ、ロバート=オオミヤを含む一部研究員らの猛烈な賛成を受け採用され
「メイドリオン」なるコードネームの元、開発されたのは別の世界の出来事であると信じたい。





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215 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2006/08/26(土) 22:46:19 IY/ntnmB
乙。
少佐良い人だ。

あと何やってんだトロンベ



217 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2006/08/26(土) 22:49:13 Pn0A/miK
つ、塚さんがそっちの趣味に目覚めた!?
いや単純に悪乗りしていたか、純粋にレクリエーションだと思っていたかのどっちかだと思いたいけどさ。
それはそうと
>>212-214
実にGJ、そして乙


221 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2006/08/26(土) 22:53:07 TCyMqXHB
>>212-214
話がスムーズに流れていくのにおもしろい、GJ!


投稿者 ko-he : 2006年10月25日 03:09 : スレ内ネタ:SS

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コメント

このSS書いてから一ヶ月も書かなかったのが懐かしく思える

投稿者 GM屋 : 2006年10月26日 12:39

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