スーパーロボット大戦OGで萌えるスレ その137
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581 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/03/04(日) 01:21:55 rMLKdm8g
流れを星薙ぎ。
時間は深夜。いまなら普段の時間にできなかったようなこともできるはず!ということで駄文いきまーす。
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「くそっ! 直撃か!」
スペースノア級万能戦闘母艦ハガネ。
上司に睨まれ、敵には警戒されといいことが何一つ無い不遇の艦。
強いていいところがあるとするならば、素行を除けば優秀な人員と、ワンオフ物の強力な機体が揃っているくらい。
そんな艦は今、突然の大ピンチに陥っていた。
「エンジンブロックに被弾! テスラドライブ停止! 本艦はここから動くことが出来ません!」
「PT部隊は準備の出来た機体から順次発進を開始!
指示をお願いします!」
艦橋要員であるエイタ。そしてリオの声が響く。
だが艦長代理であるテツヤ・オノデラからは何の反応も返ってこなかった。
『R-3よりスティール2。PT部隊の発進は完了しました。
行動支持をお願いします』
「艦長代理! 早く指示をお願いします!」
周囲からの必死の要請にも関わらず、反応を見せようとしないテツヤ。
生憎と艦長席はその位置が高く、オペレーター要員からは死角になっているため様子をうかがい知ることは出来ない。
不審に思ったエイタは艦長席へと足を急がせた。
そこでエイタが見たものは、着弾の衝撃でぶつけたのか。頭部から多量の出血を続けるテツヤの姿だった。
「リオ! 艦長代理が負傷! 意識は不明だ!」
「ウソ!? なんでこんな時に!」
「こんなときだから怪我したんだろ! リオはヒリュウ改に救援要請! PT部隊には艦の防衛に回ってもらえ!」
「わ、わかったわ! こちらスティール2。展開中の機体全てに告ぐ……」
どうするべきか。看護兵を呼んだエイタは悩んでいた。
負傷の具合を見ても、テツヤが指揮を取ることは不可能だ。
普段なら今後の指揮を副長が取るのだが、ハガネには副長がいなかった。
正確には、艦長不在故、副長であるテツヤが指揮を取っていたのである。
次席の仕官に指揮を頼むとしても、ハガネというある種特殊な艦のためか。他の高級仕官は全てPTを駆って戦場へと出向いている。
すでに敵襲を受けている今、艦に戻ってもらうわけにもいかなかった。
「エイタ! 敵から通信が入ったわ! どうする?」
「ちょっと待ってくれ。今考えてるんだ!」
せめてヒリュウ改がいてくれれば……。
そう思うがどうしようもない。ハガネと似たような境遇であるかの艦も、同様に各地の哨戒に出ているのだから。
だが、リオの連絡を受けて今頃大慌てでこちらへ向かっているはずであり。到着さえすれば挽回のチャンスはまだあった。
『こちらR-1! いつまで敵さんの迎撃に回ってりゃいいんだ!?
このままじゃジリ貧だぞ!』
物量で押してくる敵を相手に、PT部隊も次第に旗色が悪くなってくる。
今でこそ、誰も落とされてはいないが、このままの状態が続くようであればそうもいかない。
エイタは一つの決断を下すことにした。
「リオ。敵との回線を開いてくれ」
「ちょ、ちょっとエイタ! まさか貴方が相手する気!?」
「艦長代理はいないんだ! 他に士官もいない! 他にどうしようもないだろう!
大丈夫。最悪でも時間稼ぎくらいはできるさ」
「……わかった。敵との回線を開くわ」
『フン。ようやく話をする気になった……誰だ貴様は』
モニターに映し出されたのは連邦仕官の軍服を着用し、通常サイズよりも大き目の帽子を被った、どことなく海産物っぽい髪をした男。
かつて士官学校を主席で合格し、失意の内に姿を消したリー・リンジュンの姿だった。
「艦長代理代行のエイタ・ナガタだ。現在、当艦の指揮を預かっている」
『テツヤはどうした。あの男を出してもらおうか』
「艦長代理は現在、負傷により治療中だ。用件があるならこちらで伺おう」
『たかが下士官風情が……まあいい。用件を言ってやろう』
衝撃に足元が揺れる。
PT部隊はよくやってくれている。が、如何せん多勢に無勢。全てを防ぎきることは出来ず。敵弾は容赦なくハガネを襲う。テスラ・ドライブが使えない今、フィールドで防ぐこともできなかった。
『すでに貴様にも分かっているだろうが。この戦域はすでにこちらの部隊が展開している。十分な士気、装備を持った部隊が、だ。
大して貴様らの戦力は……』
――来た。
敵の要求は簡単だ。降伏勧告。それ以外にはありえない。
ここで一歩でも引くわけには行かなかった。今も戦っている部隊のために。そして治療中のテツヤのためにも。
「ああ、そうだ。こちらの戦力は……。
ざっと見て1億万人だ」
――空気が凍る。
――気が付けば外での戦闘も止まっている。
――それどころか、艦橋、通信、PTやAM。敵味方を問わず、こちらを見つめているようだった。
『ぶっちゃけて言うが。貴様馬鹿だろう』
「ふふん。動揺しているな。あまりにもいい加減なこちらの戦力に」
『どちらかというと哀れんでいるのだが……。
一応言って置いてやるが、この通信は我々だけでなく、貴様の味方も聞いていることは忘れてないだろうな』
……そんなことは知っている。
戦闘が止まったことがその証拠だ。
「それがどうした。適当なことを言ってこちらを動揺させようとしても無駄だぞ」
『……きっと貴様の頭脳は8bitだな。現状をわかってない』
「何を言う。昔の人は8bitで月まで飛んだ。
それだけあれば十分だ。頭脳も、時間も……な!」
時が止まったかのような戦場に爆音が響く。
見れば、上空から複数の小さな影が舞い降りていた。
そしてその中には赤い色をした見慣れた艦……ヒリュウ改の姿があった。
『なっ! 貴様、まさかさっきまでのすっ呆けた会話は!』
「時間稼ぎだったのさ。しっかり付き合ってくれるとは思わなかったけどな。ミスター・パーフェクト!」
『こちらドラゴン2。これより貴艦を援護します!』
上空から響く砲撃。ATXチームやオクト小隊が周囲の敵を蹴散らしていく。
その間にハガネのPT部隊は補給を行い、再び戦場へと走り出す。
気が付けば、戦場の色は逆転していた。
「さて、ミスター・パーフェクト。どうですか、1億万人の戦力は」
『くっ……テツヤですらなく、ただの代理にしてやられるとは!』
「代理ではありませんよ。代理代行です」
『―――!!』
モニターに映る、悔しさに歪んだ顔が消える。
レーダーを見れば、敵は撤退を始めたらしく、光点は徐々に外へと消えていった。
「ふう……。
上手くいったー」
「あんな馬鹿なことを言い始めたときは終わりだって思ったけどね。
後が怖いかもよ。パイロット連中に絶対突っ込まれるから」
「うわ。それ嫌だ……」
へなへなとその場に座り込むエイタ。
半ば泣きそうなその顔を見ながら、リオはテツヤがこの話を聞いたらどう思うだろうかと、一人考えていた。
かくしてハガネは生き残った。
なお、意識が戻ったテツヤがことの一部始終を聞いて、再び意識を失ったのは別の話。
はつかねずみがやってきた。
はなしはおしまい。
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えー、ごめん。
何となく脇役美化計画発動。
え、美化できてない? そいつは申し訳ない。
つか、最近眠れないから駄文のネタが浮かぶ浮かぶ。不健康万歳。
591 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/03/04(日) 02:03:36 lyXXHYde
>>590
GJ!
エイタかっこいいよエイタ
592 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/03/04(日) 02:08:14 uTdOGasg
>>590
GJ!そして乙!
今はゆっくりおやすみ…
ところで戦力1億万人のとこをなんかで聞いた覚えがあるんだけどなんだっけ…?
593 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/03/04(日) 02:12:06 Y0kMsNE1
多分、川上稔
594 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/03/04(日) 02:13:43 04bfOmPy
ウソップの部下の数だっけ?
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コメント
最近活きのいい艦長萌えを見てない分、燃えたぜ!
投稿者 Anonymous : 2007年04月04日 00:48
終わクロね。確か7巻だったはず
投稿者 Anonymous : 2007年04月04日 01:04