2008年07月31日
 ■  スパロボWのアリアタンはザ・データベースカワイイ 7人目 その2

スパロボWのアリアタンはザ・データベースカワイイ 7人目
http://game13.2ch.net/test/read.cgi/gamerobo/1198119093/l50


前回の続き



316 :それも名無しだ :2008/03/09(日) 19:38:39 fJnKGN8n



317 :それも名無しだ :2008/03/09(日) 19:40:55 fJnKGN8n



318 :それも名無しだ :2008/03/09(日) 20:20:48 fJnKGN8n



319 :それも名無しだ :2008/03/09(日) 20:21:18 fJnKGN8n



320 :それも名無しだ :2008/03/09(日) 20:22:01 fJnKGN8n



321 :それも名無しだ :2008/03/09(日) 20:22:27 fJnKGN8n



322 :それも名無しだ :2008/03/09(日) 21:02:28 fJnKGN8n



323 :それも名無しだ :2008/03/09(日) 21:02:58 fJnKGN8n



324 :それも名無しだ :2008/03/09(日) 21:03:23 fJnKGN8n



325 :それも名無しだ :2008/03/09(日) 21:03:49 fJnKGN8n
s…なにをするやm




_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/




302 :それも名無しだ :2008/03/06(木) 12:11:37 rbUJn/pm
流れはロリアリア……




◇  ◇  ◇


「そろそろご飯だってのに、カズマの奴何してんだか」
「うーん、これ以上はちょっと待てないわね。ミヒロちゃん、カズマを呼んできてちょうだいな」
「はーい」
 夕食時、ヴァルストークは今日も星の海を往く。オートパイロットに指定した状態で、彼らはいつもどおり夕食をとろうとしていた。
 今日の食事当番はシホミ。ブレスに勝らずとも劣らないその腕前を如何なく発揮した料理は、ゆらゆらと湯気を纏いながら口に収まるのを待っている。
 しかしいつまでたってもキャプテンであるカズマが来ない。自室でハイパーおちんちんタイムにでも突入しているのか。
 そうなると今カズマを迎えにいこうとするミヒロには酷な現実を見せることになるが、それはそれ。まぁやってるほうが悪いという理論で一つ。
 ミヒロが席を立とうと椅子を引いた、そのタイミングに合わせて食堂の扉が開いた。
「カズマ、遅かったわ……ね……?」
 今艦内でそろってないのはカズマのみ、となればそこにいるのはカズマの筈なので、咎める意思をこめてシホミはそちらを見た。
 アカネも見た。ミヒロも、無論。ホリスだって見てた。
 そこにはカズマがいた。

 微妙に何処かの誰かさんの面影を持つちっさい幼女をお姫様だっこしながら、所在なく立っていた。

 誰も何も言葉を発せない。強いて言うなら、カズマの手の中で眠るその幼女の寝息といったところか。
 これでは状況が進まない。すぅっとひとつ息を吸って、カズマは意を決したように口を開いた。

「アリアが小さくなった」
 それはもう、肉体的な意味で。

 その後のヴァルストーク艦内食堂は阿鼻叫喚図と言えた。
 アカネが椅子を鳴らし後退し、そのままガターンと後頭部から落ちた。
 ミヒロは芸術点を付けるなら満点と言わんばかりに椅子から立ち上がった勢いのまま転倒。
 ホリスに至っては唇を湿らそうと含んでいた飲み物を噴出し(無論料理から避けて)、そのまませき込む始末である。
 ただ一人シホミのみが平静を保っていた、ように見えた。しかしその眼はギンと開かれ、カズマの目を凝視している。
 カズマはその光景をただ茫然と見ていた。いや、あんまり見たくはなかったが、見るしかあるまい。
 その手に抱いた幼女——カズマ曰く、寝ている小さくなったアリアを起こしてしまわぬためにも、一挙一動に精神を使う。
「カズマ——素直にいえばまだ、罪は軽いわ」
 シホミが目を見開いたまま、問うた。
「————————誰の子?」
「冤罪だああああああああああああああああああああ!!」

 閑話休題。

「さて——とりあえずいくつかやることがあるわね」


「ええ、そうだねシホミねぇ。大切な、凄い重要な事だよ」
 楽しげな夕餉の場となるはずのそこは一瞬にして地獄の竈にくべられたかのようにどろりとした熱を持ち始めた。
「お兄ちゃん……私、お兄ちゃんの事信じてるし、大好きだけど、でも認知しないのはどうかと思うよ……?」
「だから冤罪だっていってんだろぉぉっていうか何この縄! どっから出したの!? っつーか何で椅子に縛られてんだよ!?」
「カズマ……うぅん、カズマちゃん。人は大きくなるにつれて、暗い闇を抱くの。それは絶対に避けられないことよ」
「何でこの段階においてちゃんづけ!? っていうか暗い闇って、だから違うんだよ! 本気でこの子はアリアなんだってば!」
 叫ぶカズマの肩にそっと手が置かれた。ホリスだ、ホリス・ホライアンだ。元OZの工作員であり、空気を読むことに長けた僕らのホリスだ。
「カズマさん」
「ほ、ホリス! わかってくれるよな!? あり得ないだろっ! だって俺の子だとしたら何でこんなにおっきい——」
「嘘ならもっとマシなものをつくべきです。男として、それはやってはいけない」
 それはいけない。と、どこかのマンガのキャラのような顔つきになってホリスは首を横に振った。
「いやいやいやいやいやいやいやありえないから!?」
「何がありえないっていうの! 見なさいカズマちゃん! この顔!」
 ビシィッ! とシホミは今眠っている幼女、即ちロリアリアを指差した。
「どこからどう見ても——」
「あ、アリアだろ?」
「ええ、そうね。アリアちゃんにそっくりだわ」
「あれーー! 思考がそっちにシフト!? 俺の道をどんどん断つ方向性ですか!?」
 カズマの叫びにシホミは顔を覆った。どこかわざとらしく、しかし真に迫った演技である。
「——お父さん、すみません。私たちはカズマを、立派なスペースマンにすることができませんでした——」
「ごめん、ごめんね父さん」
「社長……うぅ」
 シホミの嘆きに共感するようにアカネがついっと顔を反らし、その頭をかき抱くようにホリスがアカネを抱きしめた。
 声なき嗚咽と、言いようのない緊迫感が食堂を包む。
 その空気に中てられたのか、眠っていたロリアリアがゆっくりとその目を開けた。
「あ、起きた」
「ああああアリア! お前からも言ってやれ、冤罪だ! 無実だ! それでも俺はやってなーーい!」
「お兄ちゃん煩い!」
「反抗期っ!?」
 容赦ないミヒロの地獄突きがカズマの喉元に突き刺さった。まさかの一撃にカズマは切なさとか心強さとかそこら辺を感じながらロッパーと光り輝く液体を吐き出した。
 物言わぬ死骸となったカズマをさておいて、ミヒロはロリアリアに向き合った。
「えっと……なんていえば、いいのかな」
「あー、ミヒロだー」
 ロリアリアはやはりアリアなのできゃっきゃと騒ぎながらミヒロに手を伸ばした。年のころはミヒロよりも少し小さいといったところか、こうなれば、私が年上だもんね、と気を取り直した。
「私の名前、知ってるんだね。じゃあシホミお姉ちゃんとか、アカネお姉ちゃん、キャレットも知ってるんだね」
「あの、ミヒロさん、私は——」
「ごめんね、ひどいお兄ちゃんで。こんな大きくなるまで、私たちに会えないで——」
「ミヒロさん? ミヒロさーん?」
 うっと目元を抑えるミヒロの後ろからホリスが声をかけるが頑なにガン無視。ミヒロはそっとロリアリアの肩に手を置いた。
「私ね、ミヒロっていうの、そう、ミヒロ。おばちゃんっていうのは変かな……だからお姉ちゃんって呼んでね」
 この女割と強か。さりげなくおばさんと呼ばれる道を封じるろりっ子ミヒロ、腹のうちは案外黒い。
「それでね、こっちの二人がシホミお姉ちゃんとアカネお姉ちゃん——おばちゃんって呼んでもいいよ」
 腹のうちは相当黒い。

「おば……」
「”お姉さん”って呼んでね!? えーと……あ、そう、そうよ。ねぇあなた」
 焦ったようにシホミがミヒロを押しのけた。よろけたミヒロは、アカネに肩をぐっと掴まれる。ぎちり、嫌な音を立ててミヒロの肩が歪んだ。
 そんな二人の物言わぬ攻防はさておいて、シホミは重要な質問をすることにしました。
 すなわち”あなたのお名前なんてーの”。
 だがこのロリアリアはやっぱり元はアリアなので、アリアだよーと答えるほかにない。
 僅かながら意識を取り戻したカズマは、それで事態が収縮するかと安堵した。
 ——しかしその程度でこの空気が霧散するはずもなく。
「母親と同じ名前をつけるだなんて——っ!」
「ええええええええええええええそっちいいいいいいいいいいいいいいいいい!?」
 シホミの言葉にカズマは仰天する以外にない。え、何この状況。いじめかとも見紛うばかりである。
 さらにそこから何か閃いたのか、アカネが静かに息をのんだ。
「まさか、まさかカズマ……」
「なんだよちぃ姉。また変な事——」
「あんた娘にまで変な事を、ま、まさか、ロリコーン!?」
 ※ロリコーン:幼女のみを自分の体の上に乗せるという珍獣の意。
「何その新生命体!?」
「お兄ちゃん!? ロリコンならなんで私に手を出してくれなかったの!?」
「ロリコンフェニックスだから私に手を出さなかったのね——っ」
「だから何でそんな幻獣みたいなネーミングなの!?」
 まさかの事実に驚愕する三姉妹とは裏腹に、まさかの展開にカズマもまた驚愕した。ありえない、なんだこの思考シフト。
 更にそれに追い討ちをかけるよう、ロリアリアが手をあげながら言った。

「カズマはロリコンだよー! だから私ちっちゃいんだもん!!」

 ——聞くところを変えれば、”カズマの趣味がロリコンだと思ったから、好かれたいからちっちゃくなったんだよ”とも聞こえる。
 が、この状況において、それは火に油、竈に薪、エイタにしっと団マスクであった。

「カズマアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」
「冤罪だああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」

 さてその状況を出るに出れないといった風体で見ている影があった。
 影の名前はクリティック。アリアの希望に合わせて小さくした、張本人であった。
 彼は軽くため息をつき、やれやれと肩を竦めた。

「——出る空気を逃した」

 彼の名はクリティック。批評家。ヒヒョー。限りなく空気の読める男であった。
 どっとはらい。




◇  ◇  ◇


308 :それも名無しだ :2008/03/06(木) 14:02:40 fkHwpaAc
うP主の笑いのセンスは異常。 
特にロリコーンには呼吸困難で殺されかけたWWW




_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/



309 :それも名無しだ :2008/03/07(金) 08:50:32 GW2akIkt
ショタ・インファレンス「子供の姿なら風呂に突撃しても大丈夫かも・・・」


女子風呂|<キャーキャー アハハハハ


ショタ・インファレンス「や・・・やってやるぜ!」

その後・・・彼の姿を見たものは居ない・・・・・・




_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/



310 :それも名無しだ :2008/03/09(日) 13:38:41 c+Leylx9
流れが停止……停止……停滞?
バイトあがりの腐った頭を捻るなら今のうち……




◇  ◇  ◇

「アーリーアーさーまー」
「……うん、どうでもいいけどそうやって微妙にロリ声で、更に間延びした声で私の名前を読むのやめて」
 言いようの知れない悪寒というか、何故かカズマやインファレンスのことを「兄やー」と呼ばなければいけない感覚に捉われたアリアは自分の肩を抱きしめた。
 自分の名前を呼んだのはディセイバーG、何か恐ろしく疲れた様子でふらふらと歩いてくる。
「で、どうしたのよ。そんな疲れた様子で」
「ヴァルアルムの修理ですー。そろそろいい具合に仕上がってきましたよ!」
「え? ほんと?」
 度重なる旅によって、メインの母艦として稼働しているヴァルアルムは酷く疲労していた。
 その修理と組み直し、オーバーホールをする”ついで”として地球圏内に戻り、カズマたちヴァルストークファミリーの手伝いをしていたのだ。
「はいー。とはいえまだまだ厳しい点も多いですから、組みあがった後にもう一度オーバーホールを通すのです」
 ということはまだまだ旅に出るのは先ということだ。
 それを聞いてアリアは唸った。まだ自分たちが滅ぼしてしまった文明の再生は終わっていない。可能ならば早く、丁寧に終わらせていきたい。
 罪滅ぼし、という言葉では足りないことをしてしまったのだから。
「早く戻りたいねー」
「え? そうですか?」
 何気なく呟いたアリアの言葉にディセイバーGは不満の声を上げた。その反応こそ不満だ、頬を膨らませ、アリアはめっとディセイバーGを叱りつける。
「こーら! だって私たちがやってしまったことじゃない。ちゃんとやらないと」
「それはそうなんですけど、私としてはカズマ様と離れるのが寂しいのですよー」
「……え?」
 ふ、と。思考の隙間に入り込むようなディセイバーGの言葉にアリアは思わず言葉を止めた。
 カズマ達と離れる。それは当然、だって、彼らはヴァルストークファミリーで、スペースマンで、地球にいなくてはいけない人たちで。
 彼らと一緒に生活をしている間に、どれだけ頼られているのかを知って——
「そっか」
 行くことになったら、私はここを離れるんだ。

 夜、アリアはカズマの自室で本を読んでいた。なんてことはない普通の漫画本。
 地球に下りてからは更に増えたというその蔵書は、案外多い。暇を潰すのに最適だそうだ。
 勿論漫画以外にも多数の蔵書がある。様々な言語で書かれた本があるので読めるのかと聞いたとき、
「わからんときは辞書引きながら読む。めんどいけどな」
 との答えが返ってきた。なら読まなければ、とも思ったが、面白いのだからしょうがないらしい。
 アリアもデータベースを漁れば読めないことはないが、絵があって面白い漫画のほうがわかりやすい。
 というわけでアリアは時たま暇を見つけてはカズマの自室に入り浸っていた。
 最初はカズマもノックも何もなしに入ってくるアリアを咎めていたが、もう面倒くさくなったのかそういうことは言わなくなっていた。
「カッズマ様ー!遊びに来ま……げ、アリア様っ」
「おい、げって言ったなお前。ディセイバーH、ちょっと後で体育館裏に来い」
「ぎゃあああ勇気を振り絞ってきたら地雷踏んだああああああんっ! 太陽なんで大嫌いですーー!」
「あー、ディセイバーH、ついでだから手伝ってほしい……いっちまったか」
 っていうかアリア、お前今口調っつーかキャラ違くなかったか?
 んーん、そんなことないよ。
 ですよねー。
 行き場のない手をふらふらとさせながら、涙を流し退散するディセイバーHを見送るカズマ。
 どうやらまた少し仕事があったらしい。それなら、私に手伝わせてくれたっていいじゃないのよ、とアリアは少しだけ不満を思う。
「カズマ、仕事があるなら手伝うよ?」
「あー、お前はいいよ」
「ちょっと! なんでよ!」
「だって昔書類をシュレッダーにかけただろ。忘れたー、なんてのはいわせねぇぞ」
「うっ」
 痛いところを突かれてアリアは言葉を詰らせた。そういえば、そんなこともありました。
 ——そう、そんなこともあった。色々なことが、ここではあった。全部全部、アリアは覚えている。
 昔ほしかった暖かさがあった。そういえば、と、仕事をするカズマの背を見ながら思い出す。


 ——最初はカズマが妬ましかった。
 ミヒロがいて、アカネがいて、シホミがいて、そしてブレスがいる。そんな状況に、彼が立っていたのが、許せなかった。
 安寧とした、優しい場所にいる彼が憎くて憎くて、しょうがなかったのだ。
 だから彼を殺してその位置に入ろうとした。でも、結局それは叶わなかった。だからそれで終わりと、アリアは少し思っていた。
 けれどもカズマは受け入れた。受け入れて、家族になろうと言ってくれた。それがどれほどに嬉しかったか。
 あの時、アプリカントは銃を向け、言葉を投げかけてきた。
 あの時、カズマは手を差し伸べ、想いをぶつけてきた。
 そしてアリアは、カズマの伸ばした手を取った。掴んだ彼の手は暖かかくて、力強くて——大きかった。
(うん、そういうところ、違うよね。同じ存在から作られたっていっても、やっぱり違うもん)
 だから私は、カズマの事を好きになったって問題はないんだもん。と自己完結。
 ああ、そうだ……。アリアはカズマの背を見ながら、息を吸い込んだ。
 今アリアがいるのはカズマの自室の、それもベッドの上だ。自然、彼の匂いが体の中に入ってくる。それを心地いいと感じるほどに、自分はヴァルストークに馴染んでいる。
(あー、私、やばいかもなぁー……)
 どれほどに彼に陥落してるのか、少しだけ思い知る。でも、それだけ好きなんだと思いなおせる分、少しだけポジティブになれる。
 データベースが旅に出たときは、それほどでもなかった。
 でも帰ってきて、彼らと触れ合って、自分は変わった。いや、自分だけじゃない、他の皆も変わったのだ。
 ディセイバー達は笑顔や言葉が目に見えて増えた。本当ならなかったはずの個性が芽生え、楽しく日々を生きている。カズマ様カズマ様煩いのがむかつくが。畜生。
 クリティックも大きく変わった。ちびディセイバー達の世話を見てるし、硬質な表情とは裏腹にその物腰は柔らかくなっている。
 アプリカントも砕けた様子が増え、インファレンスに至っては何処か気取った様子も減っている。レギュレイトは……少しだけ、腹黒くなったたかもしれない。
 ヴァルストークの面々と最初に関わっただけで、データベースは在り方が元に戻った。
 そして今、彼らと更に触れ合うことで、もっとずっと変わっていく。それがとても楽しくて、嬉しい。何よりも、ヴァルストークの面々といるときは、心が安らぐのだから。
 ミヒロはとても可愛いし、アカネ姉さんは幸せそうで、シホミ姉さんは頼りになって。カズマは、カズマは……

 そんな彼らと、別れなければならないのだ。

 ズキン、とアリアの胸が疼いた。
 ヴァルアルムの組み立てはもう少しで終了する。とはいえその後にまたオーバーホールをかけて万全の状態へと持っていく予定だ。


 まだ時間はかかるけど、それでもこの時間は、いつか終わる。
 終わってしまう。

(やだな)

 それは、嫌だ。
 この空気に触れられないなんて、嫌だ。
 データベースの旅は果てない。終わるまで、どれほどの時間がかかるかわからない。今回のオーバーホールで、ヴァルアルムの整備は完璧となる。
 そうなれば地球圏に戻ってくるのは大分先だ。それまで、ずっとヴァルストークのみんなに会えないのだ。
 通信はできるかもしれない。だが、この空気に触れることはできない。
 データベースの家族はいる、だけども、この、カズマと一緒にいる空気は、味わえない。
 このまま、時間が止まってしまえばいいのに。
「やだなぁ……」
「————ん、どしたよ。アリア」
「え?」
 言葉にしたつもりはなかったが、気づけば口から漏れていたらしい。その言葉を鋭敏に聞き取って、カズマは椅子ごとアリアの方を向いた。
 完全に不意打ちだった。思っていたところに、カズマの表情を見てしまった。
 こちらを気遣うその表情が、目が、口調が、全てが不意打ちだった。

「——————あは」

 気づけば、頬を熱い何かが伝う。胸の奥から暖かい何かが溢れて、止まらない。
「なっ!? あ、アリア、どうした!? どっか痛いのか? なんでいきなり泣いて・・・…」
「ばーか、ばかかずま」
「お前、何いって」
「ばか、ばかだもんね、かずま」
 止まらない、止まらない。
 だけども、アリアの表情は笑みに染まっていた。嬉しくて、寂しくて、どうしようもないほどに心が温かい。
 離れると思ったら、もう会えないと思ったら、それだけで苦しくなってしまった。
 そうなるのが、とてつもなく嬉しかった。
 こんなにも好きでいられたんだ、ずっと、ずっと、きっとこの先も変わらない程に、好きでいられる。
 カズマは心配そうな表情で、おろおろとしながらアリアの肩に触れている。温かい、そこからまた熱が、ずっと沁みてくる。
「ばかだよ、ほんと、ほんとばか。ばーか」
「バカバカってお前……ったく、ほんと、どうしたんだよ」
 心配よりも、どこか呆れが混じったのだろう。それでもぽんぽんと頭を叩くその手が、愛おしい。
 馬鹿だ馬鹿だと言ってしまうのは——本当は、自分のことなのに。

「ほんとに、もう——かずまの、ばーか」

 大好きだよ。

 だから、ずっとこのまま——時間が、止まってしまえばいいのに。



◇  ◇  ◇



315 :それも名無しだ :2008/03/09(日) 18:49:13 UCuJiPGT
GJすぎる。


326 :それも名無しだ :2008/03/10(月) 00:33:18 zjdA5ctl
>>310-312
久しぶりに動いたなぁと思ったら……くぅぅ、GJ!

よくやった312 データベース行ってアリアをファッkうわこらなにをすr

SS作者さん曰く中間が抜けたのを補完するように言われたんで補完いたしました。
修正などございましたらコメント欄からお願いします



331 :それも名無しだ :2008/03/10(月) 18:57:16 bNpbd8pK
>>328
GJ


332 :それも名無しだ :2008/03/10(月) 19:28:49 cJD7FrRW
>>330

314です。
いいもん読ましてもらった…
GJ!



333 :それも名無しだ :2008/03/10(月) 22:33:52 LjhtGsWy
>>330
GJ
なんか色々もれた



334 :それも名無しだ :2008/03/10(月) 23:31:52 fAE+XtOd
ただひたすらにGJ




_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/




335 :それも名無しだ :2008/03/11(火) 13:26:32 qzuxGz6L
流れは……えぇと、まぁいいや。
夜勤バイト明けの頭を動かすなら今のうち……



◇  ◇  ◇


「弾がない」
 それはそれは、性的な意味で。

 というわけではなく、実際はヴァルホークに搭載されている弾薬の数のことだ。
 止むを得ない戦闘中、あまりの激戦、かつ乱戦の中、ほぼ無傷に近いというのは奇跡に近い。
 しかしその代償として、ヴァルホークは既に残弾をなくしていた。辛うじて残るのは僅かなエネルギーのみ。
 この状況でさらにこの混戦を切り抜けるのは、あまりにも至難の業だ。レイブレードがあるとはいえ、限りがある。
「お兄ちゃん……っ!」
「——大丈夫だミヒロ、安心しろよー。ヴァルストークとの合流時間までそうないからな、逃げ回るだけでも、余裕でなんとかなる!」
 嘘だ。虚勢にすらならない、絶望的な状況。その下でカズマは不敵に笑って見せた。
 相手はモビルドール、人としての練磨がないのならば、ある程度は怖くない。パターン化が予測できるからだ。
 それが通じたのか、笑みはミヒロにも自然と移る。年に似合わぬ壮絶な笑みを浮かべ、ミヒロは軽く言った。
「うん、そうだよね。お兄ちゃんの制動と、私のオペレートがあれば——これくらい、へいちゃらだもんね!」
「その通りだぜぇミヒロ! さぁってと! 死の輪舞曲の始まりだぜ!」
「お兄ちゃん、それはない。ないわ」
「……ない、かなぁ」
 うん、ないわ。
 ミヒロは言葉なく頷いた。やはり邪気眼はカズマにとって鬼門のようだ。しかし軽口をつける程度の余裕はできた。
 心理的余裕というのは戦闘において重要なポジションにある。余裕がなければ常に張りつめた糸のような状態になってしまうからだ。
 それが悪いわけではない。だが、無理に張りつめた糸はいずれ切れる。
 だからといって弛み切っていればいいわけでもない。常時の弛みと、一瞬の緊迫。それが戦闘を長く生きるための秘訣だ。
 数々の戦闘を潜り抜けたカズマとミヒロならば、それは可能。残弾数ゼロ。エネルギー枯渇寸前。だが、機体の損傷は激しくない。
 カズマの行う無理な制動についてくるヴァルホークの関節部は確かに疲労しているものの、まだ持つ。
 ならばよし、それでよし。
「行くぞ!」
「うん!」
 ヴァルホークは引かなかった。前進した、敵の渦中へ飛び込んだのだ。死中に活あり。だけどもシチューにはビーフがヴァルストークファミリー流。
 細やかなスロットル捌き、そして全体を見極める目。360°から襲いかかる死線を見抜くオペレート。
 ——ヴァルストーク到着予定まで二十分。絶望的な戦闘が始まった。


「罠?」
『そうだ。通信は通じるか?』
「——否定(ネガティブ)。専門の回線も通らないみたい、ですね。強力なジャミングがかかってるようです」
 アプリカントの言葉を首肯するように、操舵手であるホリスが答えた。
 元OZの工作員である彼が一瞬とはいえその間に尽くした手は数えきれない。その結果が”強力なジャミング”。となれば、ヴァルストークからヴァルホークへの通信は一切通らない。
 下唇を強く噛み締め、血が流れるのも気に留めずにシホミはヴァルホークの位置を探った。
 ——予定した場所よりも、大きく離れている。うまい具合に誘導されているのだ。今から向かったところで、早く見積もっても、
「四十分は、かかるわね」
 絶望的だ。予定では十分も早く到着するはずだった。この遅れが、戦闘においてどれほど致命的か、シホミは知っている。それは無論、砲撃主であるアカネも当然のこと。
「いえ、三十分分で到着させます」
 照明が落ちたような暗さの中で、ホリスが言った。その次の瞬間には、ヴァルストークがゆっくりと、だが戦艦としては驚くべき速度で動き始める。
 操舵主であるホリスが三十分分と言ったのだ。たったの十分。しかしそれはいかなる賃金を積んだところで取り返せるものではない。
 トレイラー心得、時は金なり、金は時間なり。
 その言葉通りのことが為せるのならば、すぐにでもそれに縋りつく自信があった。それをホリスは掲示してみせたのだ。
「——お願いね」
 返答はない。ホリスの眼はいつも以上に細められ、真剣味を帯びている。戦闘地帯をその時間で潜り抜けるのは至難の業だ。だがホリスはやるといった。ならば、それは可能なのだ。
『背後関係を聞いておくか?』
「いいえ、それはまた後日、カズマ達と一緒に聞きますから」
『……そうか』
 シホミの気丈な答えにアプリカントは小さく口元を歪めた。こういう強いところは、ヴァルストークファミリーならではといったところか。
『こちらも調べるのが遅れた。どうにも不穏な動きを感じてな』
「助かりました。依頼、積み荷自体もダミーと考える——いえ、ここ数日の動きが全て」
『そう、フェイクだ』
「……合点が行きました」
 納得はしませんが、といってから、シホミは口元から流れていた血をそっと拭い、笑みを浮かべた。
「さて、行きましょう。アカネちゃん、牽制をお願いね。ホリス、道は私が見極めるわ。進み方は任せます」
「「アイ、マム」」
「——アプリカントさんは、無理ですね」
『ああ、ヴァルアルムはまだ修復中だ。他の機体も満足に動かせん』
 悪びれた様子もなくアプリカントは告げる。
『故に後ろで動かせてもらった。見事に隠蔽されていたな……これは余計な残党が動いてる可能性がある』
「あの戦いが終わったことに”不満を持つ”を持つ人間、ということですね……いえ、やはり後で聞きます」
『そうか……いや、少し待て』
 操舵に集中させるために通信を切ろうとしたのだろう、アプリカントは何かを察知し、軽く笑みを浮かべた。
 シホミは少しだけ怪訝な表情を浮かべた後、合点がいったように頷いた。応えるようにアプリカントが口を開く。
 嬉しそうに、恥ずかしそうに、しかしどこか誇らしげに——そう、自らの家族を、誇るように。
『うちの馬鹿どもが行った。まぁ、多少はマシになるだろう』
 それは最も頼りのある増援の知らせだった。


「——っ! お兄ちゃん! 右脚部被弾!」
「スラスターで持たせる! 変形機構は!?」
「今ので死んじゃった! 今からずっとこのまんま!」
「攪乱して離脱って手は無理か——ってか飛んでたのが裏目にでたかねっ! こいつらを踏み台にして降りる! 配置!」
「了解!」
 ヴァルホークを飛行形態に移しかく乱、混乱の隙をついて徒手空拳で潜り抜ける、という荒業を繰り返してはいたが、流石に限界がきた。
 既に満身創痍に近い。スラスターが死んでいないのが奇跡ともいえる。否、そこはカズマの腕を褒めるべきだろう。
 微調整によるスラスター噴出。致命傷を避け、喰らう時は被害を最小限に抑える。それによって”空中制動”に重要なスラスターを無傷に近い状態で納めていたのだ。
「ったく! 多すぎるぜ——カウント!」
「あと五分!」
「よしきた!」
 カズマの気合いと同時にヴァルホークがぐるりと身を捻った。ヴァルホークの有利性は、その柔軟性にある。
 機動兵器にあるまじき”人に近い”その機構は、正しく”人の動きをトレース”する。
 ダイレクトモーションシステムを搭載してるわけではない。だが、その動きはまさに人と言えるものだ。
 蹴りがヴァルホークに取り付こうとしていたモビルドールのトーラスの胸部を捕える。その勢いのままに反転。そのまま大きく身を反らし、接近してきていた機体のビームサーベルを回避する。
 あまりの急制動に強烈なGが掛かるが、その程度ならば耐えることが出来る。歯を食いしばり、即座にレバーを操作。
 まるでサーカスの曲芸師のようにヴァルホークは周る。まさに、鷹の如くと呼ぶべきか。
「——んぎっ!」
 まるで死地において人が手を伸ばすように、自然とヴァルホークの腕がモビルドールの頭を捕らえた。
 そのままの勢いで腕を捻る。バキリと頭をもぎとると同時に、ヴァルホークの落下速度が落ちた。
「距離!」
「500メートル!」
「余裕!」
「ですよ、ねーーーー! きゃわああああああああああああ!」

 ——————————落下。

 ヴァルホークはそのままに落ちた。スラスターが残ってるとはいえ、浮遊できるほど残ってるわけではない。
 第一、500メートル上空から落ちれば、流石のヴァルホークでも持たない。
 その間に機体はない。落下の速度を抑えるようなものは、何もない。
 それでもカズマは諦めない。微かな制動を加え、更に落下中もヴァルホークを狙い放たれるライフルをひらりと避ける。
 まるで木の葉のように、ゆらりゆらりと。
「どうするの!?」
「どうにかなる! 残量!」
「残り僅かとしかいえないよぉ!」
「正確に、量!」
「っ!」
 カズマの言葉にミヒロは反射的に答えた。それを受け、カズマはにやりと笑う。
「——こんくらいじゃ、しなねぇ!」
 クォン、と奇妙な音をたててヴァルホークはその体勢を持ち直し、そして——右足から大地に激突した。


 粉塵が巻き上がる中、それを囲むように無数のモビルドールが降り立った。油断なく銃口を向ける。
 無機質な輝きを放つビームライフルは、まさに彼ら——といっていいのか定かではないのだが——の心境を表しているようにも見える。
 一陣の風が吹き、煙を払い流した。そこには——右足を失くしたヴァルホークが、それでも立っていた。
「ミヒロ、けがは?」
「ちょっと頭打っちゃった……」
「わりぃ。さて、いよいよ正念場だぜ」
 この状況においてもカズマの笑みは揺るがない。片足のないヴァルホークは、まるでそれが幻かのように構える。
 残弾なし、武装破損、機体の損傷は言うまでもなく、パイロットの精神もキリキリと追い詰められている。まさに死に体ともいえる。
 だが、それを見て誰がそう判断出来るのか。気力は充実し、今にも首を掻っ切るような闘志がそこにあった。
 相手がモビルドールであるからこそ、それを見抜けなかった。彼らはゆっくりと照準をヴァルホークのコクピットに合わせ——

 爆散した。

 真上からのライフル。まるでふざけた玩具のように拉げたモビルドールは、そのまま爆炎を残して散った。
 一瞬、だが永続的に宙からライフルの雨が降る。散弾の如きそれは、ヴァルホークの周囲にいたモビルドールを一掃した。
 唖然とする間もなくヴァルホークはスラスターを噴かせた。片足だけだというのに器用に空中を踊り、大きく後退する。
 それを逃すまいと、生き残ったモビルドールが追撃を仕掛ける。だが、ヴァルホークは振り向かない。——その必要がないからだ。

「てめぇら——人の家族に、何してんだぁああああああ!」

 裂帛の気合とともに一機の機体が遥か上空より”墜落”と呼ぶほうが正しいような速度で落下——そのまま両腕の刃で両断した。
 アルムアルクス・フィーニス。アルムアルクスの量産型ではあるが、その性能は引けを取らぬ、データベースの機体。
 パイロットは無論、
「こういう時に限って”家族”とかいうの、反則じゃねぇか——インファレンス」
「うっせぇぞカズヤ」
「カズマだからね? そのネタ結構厳しいからね? ファン怒るよ?」
「……黙れよカズマ。ったく、ピンチにきたってのに、結構な言い草じゃねぇか」
 まるでいつもの軽口を交わすかのように、フィーニスのパイロット——インファレンスは笑った。
「スキエンティアとか、サピエンティアはどうしたよ」
「ありゃ修理中だ。ヴァルアルムと同じだな……ま、この機体でも動かせねぇことは、ねぇんだ——よっ!」
 言葉と同時にフィーニスは旋回、両腕のブレードが今まさに放たんとされていたモビルドールのライフルを切り裂いた。
 続けて即座に追撃。的確にモビルドールの搭載されているAIを潰し、フィーニスはヴァルホークを守るように後退する。
「インファレンスお兄ちゃん、ありがとう!」
「おおおおおおおおおおおにいたたたたたたたん!? は、ハァハァ、み、ミヒロたん、もっと言って……っ!」
「インファレンス、後で体育館裏な」
「しまったぁ!? あまりに予測不能! な出来事に思わず言語回路がいかれちまったぜ! てへーっ!!」
 器用にもフィーニスで頭の後ろをかくような動作をとるところがまた気持ち悪い。
「で、どういうことだよ」
「お前らはめられたんだよ。こっちも結構ゴタゴタしてたから、調べるのが遅れた」
「っつーかお前、使い慣れてない機体まで持ってくるなよな」
「それにこいつを俺用にセッティングしたのはクリティックの野郎だぜ……ったく、粋なことをしやがるよ、あいつもよ」
「クリティックが……」
「……それによ、俺だけじゃないからな」
 インファレンスの言葉と同時に、他の機体も飛来する——アルムアルクスオリジナル、アリアの機体だ。
「ミヒロ! 大丈夫!」
「話しかけないでください」
「絶対零度!?」
 いつもどおりのやり取りをしてから、アリアはアルムアルクスでフィーニスとは逆の位置に降り立つ。
「アリア、お前……」
「べ、べべべ、別にカズマ! あんたが心配で来たわけじゃ……」
「アルムアルクス修理中じゃなかったっけ」
「ああ、こいつな。お前がピンチだって知った途端に無理やり組み上げて——」
「妹キック!」
「ぎゃーーーー!!」
 容赦ない蹴りがフィーニスの背を襲う。その勢いのまま転倒。そしてモビルドールが隙を逃すはずもなく、ビームライフルの連射。
「あいだだだだだだっててめぇら調子こいてんじゃねぇぞオラアアアアアアアアアア!」
 暫し撃たれ続けていたフィーニスだが、突如立ち上がり敵陣に突っ込んでいく。カッとなりやすい性格はどうにも直らないらしい。
 変わらないな、と思うと同時に、嬉しくも思う。助けが来るとは、思っていなかったからだ。
「さって、ほらカズマ。隠れて隠れて」
「アリア、だけどよ。お前らに全部任せるわけには……」
「やかましい! お前はそこにいろ!」
 カズマの言葉を遮るようにインファレンスが叫んだ。敵機に突っ込みながら、彼は吠える。
「いいか、俺は今すげぇむかついてんだよ! それはなぁ! こいつらが家族に手ぇ出したからだ!」
「そゆこと。だからさ、カズマ——ここは私たちに、ちょうだいよ」
 同調するように、言葉の中に怒りを滲ませながらアリアが言った。
 その言葉にどこか——言いようの知れない温かさを感じて、カズマはパイロット席の背もたれに体を預けた。

「じゃ、任せた」

 結局、ヴァルストークが予定より五分も早く、戦闘開始から二十五分後に到着するよりも、もっと早くに。
 モビルドールの軍勢は全滅していた。


「結局、どういうことだったんだ?」
「要するに、私たちの戦いの結果に納得がいかない面々がいたってことよ」
 カズマの最もな疑問にシホミが答えた。
 戦争は終わった。とはいえ、一時的なものであるのは確かだ。恒久的な平和など、それこそありえはしない。
 だが、その戦いを故意に続けようとしていた面々がいたのも事実だ。
 データベースの襲来により有耶無耶になってはいたが、結局のところ終戦という形で落ち着いた。その結果に納得がいかなかったのだろう。
「それでメインの戦艦の一つでもあり、そしてフリーという立ち位置にいた私たちが狙われた、ということよ」
「成程な……ってことは、今後はそういったことも視野に入れて仕事うけねぇとな」
「……逞しくなったわねぇ」
「? 何がだよ」
「うぅん、なんでもないわ」
 小首を傾げるカズマに、シホミは笑顔を返すだけであった。
 彼女の心情は理解できぬが、それでもわかったことはある。それだけでも、今回の仕事を請けた収穫になったというものだ。
「それよりもよ、インファレンス、アリア」
「あ?」
「どったの?」
 何でもない風に二人は振り向いた。データベースの母艦に帰ろうとしていたのだ。
 アプリカントからの通信で無断出撃に関しこってりと絞られた二人は、更に帰ってから説教地獄が待っている。
 それの前に、少しでも言葉をかけておきたかった。
「あんがとな、助かった」
 カズマの言葉に、両者とも似たような笑顔で、からっと答えた。
 その答えはカズマにとっても納得のいく、何よりも嬉しい言葉だった。
「気にすんなってば」
「ねぇ? だってそうでしょー、私たち」


  ——家族だもんな。




◇  ◇  ◇



336 :それも名無しだ :2008/03/11(火) 15:50:58 uuSzPT41
SUGEEEEEE! 
本職の犯行かコレ



337 :それも名無しだ :2008/03/11(火) 18:09:17 OFJxynQK
GJ!良作をありがとう。



338 :それも名無しだ :2008/03/12(水) 06:34:13 1ITT3FZF
>335
GJGJ!
Wの好きな要素てんこもりで興奮した



339 :それも名無しだ :2008/03/12(水) 07:14:04 f5VZr0fc
GJと言わざるを得ない
思わず読み耽っちまったぜ





_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/



340 :それも名無しだ :2008/03/13(木) 12:48:28 4ZxZFE/W
流れは………………ああ、今日は……俺の……誕生日…………うっ……
切なさを動力に夜勤明けの頭を動かして小ネタを投下するなら今のうち……



◇  ◇  ◇


「なぁ、カズマよ……」
「何だよ。っていうか顔近い近い近いお前ガチホモなのかこの距離感は」
「ば、おま、男同士とかそんな非生産的なことはあかんのだぞ」
「お前って結構オタクだよなぁ……」
「え!? 嘘!? そうかな、格好いいかなっ」
「うん、そうだな」
 嬉しそうに胸をときめかせるインファレンスを華麗にスルーしつつ、カズマは手元の端末をぽちぽちといじった。
 それと同時に表示されるのはカーネーション等の華々だ。色鮮やかなそれは、少しだけ荒みそうになったカズマの心をそっと癒す。
 さてどうするか、と微妙にトリップするインファレンスを置いといて、更に端末を弄る。
 カーネーション、と一言にいっても多種多様に物がある。どれを選んだものかと一考するのも中々に難しい。
「何見てんだ?」
「花」
「や、見りゃわかんだけどよ。あー、そうだよカズマよ」
「その切り出しはこれでかれこれ四回目なわけだが、結局何なんだよ」
 呆れたようにインファレンスに向き直る。存外に真面目な表情を張り付けたまま、インファレンスは言った。
「ホワイトデーって、何返せばいいんだ」

 というわけで、今回はホワイトデー前日の話。

「まず、ディセイバー達に返すだろ?」
「ほう」
「あとアリアとミヒロ、んでシホミ姉さんにちぃ姉」
「ほうほう」
「取引先の受付嬢さんだろ」
「……ほう?」
「ああ、そういや傭兵の人たちにも結構もらったな」
「……ほほう」
「あとはかなめさんとか風花とか、みんなにもらったかな」
「…………ずいぶんと、貰ったんだな、おい」
「全部義理だよ、義理」
 当たり前だろ、と軽く笑うカズマを見てインファレンスは泣いた。主に心で。けして表情には出さずに。
 ディセイバー達からもらったのは、まぁいいだろう。
 アリア達からもわかる。
 だが取引先のお姉さんとはどういうことか。
 傭兵部隊とか。あと昔の仲間とか、え、何いってんのこいつ、みたいな。
 昔の仲間は確かに義理だろう。しかしお前それ、受付嬢とか傭兵とかのやつ、確実に本命混じってるぜ。
 言葉にせず、インファレンスは眼で訴えかけた。あまりに熱意のこもった瞳だったので、思わずカズマもそれを見つめ返す。
 そして、ああ、と、合点のいったように頷いた。
「勿論、全部食ったぜ? ちゃんとな」
 当然だろ、と殊更に笑うカズマにやはりインファレンスは泣いた。こいつ、非モテが染みついてやがる。


 カズマの非モテ理論はさておいて、しかし、と前置きをしてから苦言を漏らす。
「そんなに配ったんじゃ、金たりねぇんじゃねーか?」
「それなんだよなぁ。流石にポケットマネーじゃ無理があるぜ」
 返しといえば花、と思い立ったはいいものの、しかし手持ちが足りなければ意味がない。はて、何を返せばいいのやら。
 それをインファレンスも悩んでいるのでどうしようもない。彼が貰ったのはデータベースの面々から、となれば、データベースで見つかるような何かを返したところで意味がない。
 自分で出来る”何か”を返したいのだ。
 どうしたものかとカズマに相談に来てみれば、彼も悩んでいるときた。こういうときだけ、互いに同じ存在から作られたものなのだなと納得してしまう。
 うーん、と二人して悩みこむ姿は、まるで双子、というより鏡写しのようにそっくりだ。
「そうだな……カズマ、お前って結構芸達者だよな」
「そうか?」
 そうである。
 操縦技術に尽きることなかれ、デスクワークもそれなりにこなし、整備も可能。料理もできてお菓子も作れる。炊事洗濯はお手の物。いったい何処の完璧超人か。
 完璧超人でない理由としては、すべてにおいて”一流”ではないという点に尽きる。とはいえ、操縦技術に関しては群を抜いているが。
 各種物事を”それなり”にこなせるカズマは、”天才”でもなく”秀才”でもなく、やはり芸達者と呼ぶべきだろう。三枚目だし。
「それで何か返せばいいんじゃねぇか?」
「うーん、つってもな」
 ひとつ言葉を区切って、カズマは頭を捻った。
「俺って何が得意なんだ?」


「何が貰えると思いますか?」
「なでなでしてほしいです!」
「ディセイバーE自重しろ」
「ふ、所詮、私なんて……」
「その自嘲じゃないです」
「なんとぉ!」
 所変わってここはディセイバー達の休憩室。
 ぱたぱたと雑談に興じているのは、ほぼ全員のディセイバーであった。その話題は勿論ホワイトデー。
 全員が全員カズマやインファレンス、アプリカント、さらにクリティックと世話になった人々にチョコレートを送ったのだ、そのお返しが気にならないほうがおかしいだろう。
 とはいえ、
「私たちは結局末端ですから、そこまで気にしていただけるかはやはり運次第ですが」
 ディセイバーJの漏らした言葉に全員がうっと言葉を詰まらせた。確かにその可能性はある。
 だけども何処かの誰かが言った。期待するだけならばタダである。そして——彼女らの知ってる彼らは、そこまで不義理なことをする人間ではないと、知っている。
「アプリカント様からは何を貰えるでしょうか……」
「休みとか?」
「いきなり俗っぽくなりましたね」
 ディセイバーXとVがそうかしら、と唸る。休み、休み、ほしいかもしれない。それがカズマ様と被っていれば最強である。
「クリティック様からは……」
「やっぱり、休み?」
「意外に花とかかも……」
「キャー! それはイメージとちょっと違って面白いかもですよ!」
「何の花でしょう」
「……クリティック様なだけに、栗の花?」
「「「あはははははは!!」」」
 まるでどこぞの中高生のノリで、ディセイバー達はケタケタと笑った。それだけ明日が楽しみで、少しだけ不安なのだ。
 何故ならこれが彼女たちにとって初めてのバレンタインデーであり、ホワイトデーなのだから。

「ところでディセイバーの男性タイプからって何か来るかな?」
「αとかγあたりは義理がたそうだけどねー」
「難しいんじゃない? 私たちと同じローテだし」
 話は更に飛び火する。まさに中高生、否、それ以上の話題繋ぎ。
 ある種の閉鎖的な空間において、大きな連帯感を持つディセイバー達が話し始めればそれこそ終わりなど見えはしない。
 女三人寄れば姦しい、などとはよく言ったものだが、その比ではないだろう。
 さてそんな具合に盛り上がるディセイバー達であったが、そのノリについていけない人物が一人いた。
 言わずもがな、僕らのヒロインディセイバーZである。
「————はぁ……」
 などと陰鬱な溜息をついていれば、盛り上がっていたところに差し水をさされたように場が冷えてしまう。
 ピタリ、と一瞬止まった会話の中で、誰が行く? 誰が行く? などと眼でけん制しあう、そんな状況。
「あ、あの、ディセイバーZ……さん? どど、どうしたんですか?」
 その地雷原に自ら踏み入った勇者。その名はディセイバーA。
 一応、ナンバー的にはトップだし、ドジや自爆はするもののリーダー的な一面も持っている。
 というより自爆するからこそ地雷原に踏み込んだのだが。
 地雷原に飛び込んだディセイバーAを迎えたのは、割と深刻そうにため息をつくディセイバーZの言葉であった。
「貰えるとして、ですよ?」
「はぁ」
 いや、確実に貰えるだろう、とディセイバー達は心の中でつっこみを入れたが無論口には出さなかった。
「私、どちらで受け取ればいいんでしょうか」
「はい? あの、何がでしょうか……」
「……この私と————アリアとで」


「そういえば——」
 インファレンスが立ち去ったあと、不意にカズマは外を見た。
 ヴァルストークの窓から見える空は、黒い。黒い空は彼にとって海であり、故郷であり、恐るべきものであり、そして何よりも居心地のいい世界だ。
 太陽の光を反射した星がゆっくりと明滅する。その空の中で、不確かなものしかカズマは手につかむことしかできはしない。
 ——そういえば。
 カズマは言葉を漏らした後に、改めて空を見る。
 バレンタインデー。忌むべき日。父がいなくなった日。自分を見失った日。大切なものを取り戻した日。
 全てそこに詰まっている。まさかこんな安寧とした気持で、再びあの日を迎えられるとは思ってもいなかった。
 ————そういえば。
 ありえるはずがないけれど、それでも、彼は思う。万感の思いがゆっくりと募っていく。
 遠い。何もかもが遠い。届かない高さにそれはある。自分の手では、翼では、けして届くことのないその世界を思う。
 自然、口から思いが零れていた。

「親父に、俺は何か送れたんだろうか」

 あの日。夜、一人でそっと、宇宙に流したコンテナを思う。
 父は——ブレスフィールドは、それを受け取ったのだろうか?



343 :それも名無しだ :2008/03/13(木) 12:51:41 4ZxZFE/W
中途半端なところで失礼します。明日のホワイトデー当日編に続くっということで一つ。
最近自分ばっか書いてて凄い申し訳ない気持ちになります。ごめんなさい。
ホワイトデー当日編終わったら自制します



344 :それも名無しだ :2008/03/13(木) 13:43:04 JR8yPAy/
GJ

と言いたいところだけど、ブレスの事気にしてるのはカズマだけで
普通にバレンタインだのホワイトデーだの浮かれてるのは・・・



345 :それも名無しだ :2008/03/13(木) 13:48:50 4ZxZFE/W
ぎゃー、それもそうです。ネタに走りすぎました。
ホワイトデー当日編できれいにつながるようにフォローいれておきます……orz
妄想力もまだまだです。



346 :それも名無しだ :2008/03/13(木) 13:58:00 JR8yPAy/
>>345
ドンマイドンマイ、楽しみにしてるぜ



347 :それも名無しだ :2008/03/13(木) 15:24:01 JAWgsjtb
>>345
大丈夫俺は十分いいと思うぞ、明日が楽しみだぜ



348 :それも名無しだ :2008/03/13(木) 18:23:26 erWGnA+R
>>343

GJ!面白かったよ。


350 :それも名無しだ :2008/03/14(金) 23:05:44 cAtlR8mO
カズマ「すまん……何も用意してないんだ。
     自分にリボン巻いて何かと思うだろうが、
     俺でよければ1日好きにしてくれ」



351 :それも名無しだ :2008/03/14(金) 23:38:43 uo1ToDmd
ディセイバー隊突撃!!!



352 :それも名無しだ :2008/03/15(土) 03:11:09 Ods4c2+n
ま、待て!カズマの前にシホミが座禅を組んで・・・


366 :それも名無しだ :2008/03/16(日) 14:53:58 ZSANYmwB
>>352
\   テーレッテー     /
  \  ∧_∧   /
    |∩( ・ω・)∩|
  / 丶    | / \
/     ( ⌒つ´)    \



367 :それも名無しだ :2008/03/16(日) 21:23:19 KpXAy/P3
有情破顔拳w



368 :それも名無しだ :2008/03/17(月) 17:39:13 cnFGhHaQ
>>352
片っ端から愛(アモール)で支配していくのか
それとも小宇宙を高めているのか

どちらを信じるかはあなた次第です



353 :それも名無しだ :2008/03/15(土) 11:59:36 /DqAzLK4
なんか書いてるうちに盛り上がって妄想が止まらなくなってきた。



◇  ◇  ◇

 貴方にとって、二月十四日とはどんな日ですか?

「そうだな、俺にとって二月十四日。まぁ、要するにバレンタインってのは——」


 話は遡る。
 ヴァルストークファミリーにとってその日は忌むべき日であり、悲しむ日であり、そして喜びの日でもあった。
 カズマ・アーディガンが行方不明になった日であり、ブレスフィールド・アーディガンが過去に飛び、家族がバラバラになった日。
 データベースとの決着がつき、そして大切な家族と巡り合った日。
 一年が経過し、初めて迎えたその日をヴァルストークファミリーは笑顔で受け入れた。
「我々がこう聞くのも奇妙な話ではあるが……」
「ん?」
 今日はバレンタインデーということで仕事も多い。記念日というのはまさに稼ぎ時、ヴァルストークは休むことなくあちらへこちらへと飛びまわる。
 手伝いに来ていたデータベースの人員の一人であるクリティックが、隣でシャトルの操縦をするカズマに疑問をぶつけていた。
「まさかこの日に、手伝うことになるとはな」
「気にすんなっての。気にすると、こっちもそうしちまうだろ?」
「そうか?」
「そーだよ」
 クリティックの方は一度も見ずに答えるカズマ。シャトルの操縦中なので当然と言えるのだが、クリティックは何所か否定する空気を感じた。
 触れぬべきなのだろう。触れてはいけない日なのだろうか。
 しかし彼らは強い。既に乗り越え、その足で歩いている。その結果が今のこの状況といえよう。まさか、同じシャトルにのって仕事をするなどと想像もできなかった。
 とかく、彼の返答を聞いてクリティックは暫し黙考。
 そうしてからポツリと言葉を返した。
「ならばいい。そうだ、楽しみにしてるといい」
「何が?」
「——ディセイバー達が、何か用意していた」
 言外に受け取ってやってくれと言ってるように、カズマは聞こえた。
 批評家という割にどこか不器用なクリティックの言動に、やはりカズマは笑ったのだった。
「んじゃ、楽しみにしておくかね」


 貴方達二人にとって、二月十四日とはどんな日ですか?

「んー、大切なものがなくなった日だね。体の一部がなくなっちゃった感じで」
「そして飛翔の日でもありますね」
「うん、そだね。あー、あと、その、あれだよね」
「ええ……そうですね。私にとっては、人生最良の日でもありますが」

 ——とある砲撃手と操舵手の夫妻の言葉。

 アリアは迷っていた。
 バレンタインデー。忌むべき日かもしれないが、それでも祝いたいという気持の方が大きく感じる。
 素直に楽しんでいいのか悩む日だ。
 インファレンスなど、「そういえば俺が吹っ飛ばしたんだよな」と超鬱モードに突入し、部屋に籠っている。
 体育座りをし、ぶつぶつと呟き、時たま右腕を押さえつけて「ぐわっ! ぐ、こいつめ!」などと言ってる彼の姿は滑稽を通り越して涙を誘う。
 そんなインファレンスを説得するため、仕事の合間にミヒロがきたりディセイバー達が励ましたりとしているが、未だに出てこない。
 まぁ、それはおいといて。
「どうしよ……」
 結局、楽しむつもりで作ったチョコレートが手元にある。というよりは、これは謝罪の意味もこもっているかもしれないなどと考える。
 受け取って、くれるだろうか。
 いや、きっとなんだかんだと言って受け取ってくれるだろう。怖いのは、自分が意地を張って渡せないことだ。
 それはきっと、とてもとても後悔をしてしまう。
(それは、嫌なんだよね)
 だから、とチョコを持つ逆の手を見れば、やはりそこにもチョコがある。とはいえきちっとしたラッピングのそれは、ディセイバーZのものだ。
 そう、ディセイバーZとしてもチョコを作ったのだ。
「出来るなら、自分の手で渡したいな……」
 今自分が考えていることだけは、できるなら実行したくない。
 アリアはそう思いながらも踏ん切りがつけられないでいた。
 結局、そのまま夜になるまでカズマとは会えないでいたのだった。


 貴方達にとって、二月十四日とはどんな日ですか?

「データベースの全てが終わった日、ですね」
「そしてデータベースの全てが始まった日でもあります」
「まぁ、だから私達はこうしているわけですし」
「マスターでもあるブレスフィールド様の、便宜上の命日ではありますが、でも、だからこそ騒ごうって決めてるんです」
「本当の意味で、自我が生まれた日ですから」
「だから——大切な日、ですね」
「……うん、そだね」

 ——とある量産型と言われる、人の手によって生まれた人々の言葉。


「カズマ様ー!」「バレンタインデーで!」「ございますー!」
「うおっ!?」
 いくつかの仕事をこなし、一息つこうと帰ってきたカズマを迎えたのはディセイバー達からの大量のチョコレートだった。
 とはいえこの場にいるのは僅かに五人。全員がそろっているわけではない。
 他のメンバーは別の仕事にいき、今ちょうど休憩中である彼女らがチョコを渡しに来ていたのだ。


「お、おお……」
 その光景を見てカズマは呻いた。呻いたというより、感動していた。
 総数二十五個。生涯において、こんな大量にチョコをもらったことがあるだろうか、いや、ない。
 父親であるブレスの影響からもらった覚えはあるが、しかしそれはカズマにとってカウントされないものである。
 となれば、自分個人に贈られたチョコの数では速攻で最高記録を塗り替える出来事だ。それに感動せずに男であるはずがない。
 どこか潤んだ瞳でカズマはそのチョコレートの袋を受け取った。
「ありがとう……ありがとう……っ!」
「か、カズマ様……」「そんな泣くほどでは……」「というか喜んでもらえて凄い嬉しいんですけど……えっと」「な、泣かないでカズマ様!」
 流石に対応に困ったのか、ディセイバーA、F、G、Tはあたふたと手を振り回した。
 侮ってはいけないのは最後のディセイバーYである。ぱちり、とどこからともなく取り出したカメラでカズマの微妙に泣き顔な表情をチェック。
 その笑みは何所か黒く、そして恍惚に歪んでいる。ああ、うろたえるカズマ様マジ萌える。
 なお、その後カズマの写真はディセイバーの間で高額で取引されることになるのだがそれはまた別の話。
「えっと、それでですねカズマ様」
「うん、なんだ?」
 ひとつ、ふたつ、みーっつ。とどこか楽しそうにチョコを数えるカズマにディセイバーTが話しかける。彼女の手にはまた違う袋が握られていた。
 それをそっとカズマに差し出し、はみかみながら言う。
「これも、お願いします」
「? えーっと、これは」
「あの、あの、ヴァルストークの皆様への感謝の証なんです!」
 言葉につまったTの代わりにGが焦りながら言葉を繋げる。
 それを聞いて、カズマは虚を突かれたように動きを止めた。
「私たち、本当にお世話になってますからっ、その」
「少しでも何か返したくて……それに、今日はその、バレンタインですから」
「だから——」
 Tの持った袋を代わりに受取り、そっとカズマの手に握らせながらディセイバーAは微笑んだ。
「だから、これを……ミヒロ様にも、シホミ様にも、アカネ様にも、ホリス様にも、キャレットさんにも————ブレス様にも」


 ——貴方にとって、バレンタインとは、どんな日ですか?

「——すっげぇ、大切な日だよ。どうしようもないくらい、大切で、後悔して、ずっとずっと悩んで……

 でも、大切な日だ」

 ——とある、スペースマンの言葉。


 夜。ヴァルストークの格納庫から一つの機体が飛び立った。
 名をヴァルホーク。カズマの駆るその機体は、彼一人を乗せてどこかの宇宙の、とある座標へと向かっていった。その目的は——

 その姿を一人の少女が見ていた。
 名前をアリア。彼女はただ一人、泣いていた。

「いくじないなぁ、私……」

 後悔は募って、未練が少しだけ残って、情けないという思いが、ずっと胸にこみ上げる。
 青い光を残してヴァルホークは宇宙を往く。
 彼女はそれを、ただ見送っていた。その手にチョコは、残っていない。


 では、質問です。
 あなたにとって、ホワイトデーとは——どんな日ですか?



360 :それも名無しだ :2008/03/15(土) 19:38:34 tk0uNr4k
それにしても引き込まれる文章だなぁ… 
続き楽しみだ




_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/




361 :それも名無しだ :2008/03/15(土) 21:40:58 PV3W8PX+
流れはホワイトデー…………。
この話がこのスレでいいのか不安だが、落とすなら今のうち………。



◇  ◇  ◇


3月14日。

ヴァルストークの艦内は喧噪に包まれていた。
データベースの面々&ディセイバーたちがわらわらと訪れていたのである。
カズマが先月のバレンタインデーに家族以外にディセイバー達からもチョコをもらったことから
そのお返しに、ということでデータベースの面々をビットに呼んだのだ。
…………その前のバレンタインデーもメンテナンス、と称してデータベースの一同はビットを訪れているのだが。
ついでに言うと艦で留守番している小文字のディセイバーズとアリアを除いたA〜Z(※実はアリアはZとしてちゃっかり顔を出しているのだがカズマたちは気づいてない)とインファレンスとアプリカントが来ていて、
ヴァルストークの食堂はぎゅうぎゅうに人が入っていて動きづらい。
まあその辺は目を瞑るとして。

「カズマ様〜ありがとうございます!」
「カズマ様からお返しもらえるなんて!幸せです!」
「え、えーっと……そんな喜ばれるとなんかこっちも照れるなあ…」
「お兄ちゃん………お返しにクッキー作って渡してくれたのは嬉しいんだけど、あたしたちの分よりなんかかわいいラッピングしてない?それ」
ミヒロがちょっと口を尖らせた。
アカネがうんうんと頷いてミヒロの肩に手を置く。
「そうだよねミヒロ。カズマ、あたしたちを差し置いてディセイバーたちの方に力を注いでるように見えるんだけど」
「ご、誤解だチイ姉!俺は生まれて初めて家族以外からチョコをもらって舞い上がってたわけじゃなくて、だから、その、
……じゃなくて!俺がミヒロやチイ姉や姉さん達よりディセイバーたちを優先するはずが、つーかチイ姉はホリスからもらえって」
あわてるカズマに無邪気にディセイバーZが抱きついた。
「カズマ様〜Z、嬉しいです〜〜☆」
その様子を見てミヒロからすっと表情が消える。次の瞬間、それは半泣きの表情になった。
「………………そのままお兄ちゃんなんて宇宙の果てまで飛べばいいんだあ!」
「ミヒロ、泣くなら俺の胸で泣け。アイツは女の敵だ」
「ちょ、待てインファレンス!人の妹に手を出すんじゃねえ!」
「何を言うんだよカズマ、ミヒロは俺の妹でもあるようなもんだ」
かわいそうになあ、よしよしとインファレンスがミヒロの頭を撫でてやる。ミヒロは目に涙をためながらインファレンスを見上げて、にっこり笑った。
「ありがとう…インファ兄ちゃんって呼んでもいい?」
「ミヒロオオオオオーー!兄ちゃん、泣くぞー」
そんな弟たちの様子にアカネはくすっと笑った。そして後ろにいるはずのシホミを見た。
「やっぱりにぎやかだよねえ、お姉ちゃん。……………おねえ、ちゃん?」
アカネの目が点になり、固まった。
「ん?」
アカネが姉を見て固まっているのに気がついたカズマがその視線の方向を見る。そして同様に固まった。
「………え」
カズマの様子に他の面々もシホミを見る。
等のシホミはなんで自分を皆が見るのかわからないようだ。

………………シホミの手には、4つのホワイトデーのお返しの包みがあった。

1つはカズマからのもの。
1つはホリスからのもの。
1つはインファレンスがデータベースの男性代表としてさっき渡していた。
けれど、もう一つはまったく誰も渡した覚えがなかった。

「………あのさ、姉さん」
「なあに?カズマちゃん」
「それ……なに?」
「ホワイトデーのお返しよ?」
シホミはにっこり笑う。
「ていうか、4つ、あるように見えるけど」
おそるおそるカズマは聞く。
「あるわねえ、ふふ」
シホミはただ笑うだけ。
姉に変な男がついたのだろうか。そういえばデータベースの連中を迎えに行く時、シホミはちょっとだけ彼らと別行動をしていた。
その時に誰かと会っていたのか。ていうか、ホワイトデーでお返しをもらうということはバレンタインで誰かに渡している訳で。
「……………」
カズマの頭がものすごい勢いで真っ白になった。
無論、インファレンスも固まった。
この場にアリアがいたらもっと天然に何か聞いてくれるのに……と一瞬カズマが思った時、ディセイバーZが無邪気にシホミに問いかけた。
「シホミお姉ちゃん、それ、誰からもらったの?」
シホミが少しだけだまってにっこり笑った。
「………知りたいの?アリアちゃん?」
「!!あ、あたしはアリア様じゃなくてディセイバーZですううううううう、シホミ様そんな間違えないでくださいいいいい」
ディセイバーZが顔色を変えて、後すざった。シホミの笑顔は変わらない。
そのやりとりを聞いて、残りの面々は瞬間的に思った。
間違いなく、この話は地雷だ。この姉の笑顔は何か含みがある。
ていうか、この話題をするつもりは間違いなくないようだ。
だから下手に言うと姉の目が開くやもしれない。
ちらちらと彼らは視線を交わす。一旦振ってしまったどうやってこの話をそらすべきか。
ーーーーさらに彼らのその後ろで、アプリカントが複雑な表情をしていた。


話は2月14日、データベースの彼らがメンテナンスと称してビットを訪れたところにさかのぼる。
たまたまだったのだが、システムに少々バグがあることをレギュレイトが気づいた。
彼らは基本的に自分達でシステムチェックをして、バグだったりウイルスみたいな症状が出たらすぐにメンテナンスを行うのだが、今回は新たな旅を始めたばかり。感情が芽生えたときのように彼らの目的が失われるような旅になっては困るので、念には念を入れることにした。
キャレットと連携してメンテナンスの間だけヴァルストークに自分達のデータをバックアップしてメンテナンスをすることにしたのだ。
そのため、ヴァルストークのいるビットを彼らは訪れた。
メンテナンスの為に数日いることになったデータベースの面々だが、そこでバレンタインデーを知ったわけである。
アーディガン一家は彼らにもチョコを用意して手渡した。一同代表としてインファレンスが受け取ったがもちろんクリティックたちもそれは喜んだ。
そしてアリアやディセイバーA〜Zがカズマにチョコを渡すと息巻いてなんだかよくわからない攻防戦を繰り広げている側で、アプリカントはシホミに呼び出されたのだ。
「………私に、何か?」
「はい」
シホミが笑う。そうしてアプリカントに小さな包みを差し出した。
「……これは」
「チョコレートです」
「それはさっきインファレンスがいただいていたようだが」
アプリカントの言葉にシホミはくすりと笑った。
「それは…アプリカントさんの分です」


アプリカントの表情が少しだけ険しくなった。
「………何だと」
シホミはくすくすと笑いながら続けた。
「一昨年まで、私もアカネちゃんもミヒロもバレンタインになるとお父さんとカズマちゃんの分を買ってあげていたんです。まあ義理チョコですけれど」
「……」
「今年は写真にあげることになるのかしら、と思っていたらアプリカントさんたちがいらっしゃると聞いたので、
それならアプリカントさんにもチョコレートを、と思ったんです」
「………」
それはブレスフィールドに申し訳ないんじゃないか、と少しだけアプリカントは思った。が、シホミの言葉は続く。
「……皆には内緒ですけど、私は自分が結婚するまでお父さんにはずっとあげ続けるつもりでいたんです」
「………」
シホミはくすりと笑う。どこかその笑顔には影をおびたようにアプリカントには見えた。
「でも、まさかお父さんにこんなに早く会えなくなるなんて思っていなくて」
「…………親はいつも子を置いて行くものだ」
「ええ、わかってはいたんですけど……それでも、やっぱりこの日がくると、お父さんの分もチョコレートを渡したくなるんです。……お父さんと別れた日なのに」
「……だから、私か?私はブレスフィールドではない」
「ええ。………でも、あなたも私のお父さんです」
シホミはもう一度チョコレートをアプリカントに差し出した。
「アリアちゃんやインファレンスさん、レギュレイトさんが家族と同じなら、アプリカントさんもやっぱり私のもう一人のお父さんです。
こんな風に会えるなら、……お父さんと同じようにチョコレートを渡したい」
あなたも家族です。
お父さんにはもう渡せないけれど、もう一人のお父さんであるあなたにチョコレートをあげてもいいじゃないですか。
言外にそう含みを持ってシホミははっきりと言った。
アプリカントがややうろたえたようなそぶりを見せた。
「?」
「…私には、一応レギュレイトがいるんだが」
「ええ、でも、父に娘が渡すものだから、多分レギュレイトさんもそれは許してくれると思いますよ?」
お母さんはいつも私たちがお父さんにチョコレートを渡すのを笑って見ていてくれましたから。
そうシホミは言って、にこにこしてアプリカントに包みを向ける。
アプリカントはやや考え込む様子を見せる。しばらく困ったように頭をぽりぽりとかいて、考える姿勢を見せる。
ーーーそれは父が困った時にするしぐさと全く同じなのだが、アプリカント本人はもちろん気づいていなかった。
やがて、アプリカントはシホミに向き直り、
「………了解した」
そう言ってシホミの差し出した包みを受け取る。シホミはそれを見て嬉しそうに笑った。


シホミの手にある4つ目のお返しは、もちろんアプリカントからのものである。
レギュレイトにはもちろんシホミのチョコレートの話はした。
そしてレギュレイトのアドバイスもあって、彼はシホミにお返しをすることにしたのだ。
彼はブレスフィールドではないが、彼ならばやはりお返しを何かの形でしたと思ったからである。
ちょうどカズマから、呼ばれたこともあってホワイトデーにビットに再び立ち寄ることになる。
その時にレギュレイトがこっそり選んでインファレンスが渡す分とは別にシホミ宛にお返しを用意した。
こっそりシホミにそれを渡した時、一瞬だけシホミは目を見開いた。いや、そうアプリカントが思っただけかもしれない。
その一瞬、小さい子供のようにシホミが目を輝かせたようにアプリカントには見えたのだ。
長姉として一家をまとめている普段のシホミではなく、父親を敬愛している娘としてお返しを喜んでいるように、彼には見えた。
その表情は一瞬で、すぐにいつものシホミの表情に戻ると、彼女はにっこり笑ってお礼を彼に言ったのだが、
もちろん、彼は記憶のメモリの片隅にその表情を記録した。
後でレギュレイトに見せられないのが残念だ、と思いながら。
しかし、それがカズマ達を驚かせるとは思っていなかった。シホミが黙っていたのも驚いた。

「どうしたの、カズマちゃん?何のお話かしら?」
にっこりとシホミがカズマに笑う。あれは彼らが言いたいことを全部知っていて、それでもしらばっくれる顔だ。
笑顔の裏に隠れているその気持ちを、アプリカントは気づいている。
もしこの場に居れば、ブレスフィールドだってすぐに気づくだろう。
シホミを唯一甘えさせられる存在、シホミをわかって包み込んでいる存在、それが父だったのだから。

とりあえず、この空気を変えるべく、後ろで静観していたアプリカントが彼らに近づいて行った。



◇  ◇  ◇



364 :それも名無しだ :2008/03/15(土) 21:55:42 PV3W8PX+
追記
ディセイバーズとカズマのやりとりが書きたかったはずなのに、気がついたらこんな話になってしまって申し訳ない。
そしてスレ違いだったらもっとすみませんでした。



369 :それも名無しだ :2008/03/18(火) 10:19:51 /qxQTroG
>>361は一連の作品の完結編なのか?
だとしたら乙&GJ
そうでなくともGJ



370 :それも名無しだ :2008/03/19(水) 06:50:30 NyVkJc0X
>>365GJでしたぞ!




_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/




371 :それも名無しだ :2008/03/20(木) 00:56:34 OUWGrR0V
ディセA「ワァン!」



372 :それも名無しだ :2008/03/20(木) 00:58:26 akGDpcBZ
カズマ「プラスワァン!」



373 :それも名無しだ :2008/03/20(木) 01:21:28 Fm5kxg9P
ヒヒョー「プラスワァン!」



374 :それも名無しだ :2008/03/20(木) 08:18:38 iBnGGoir
インファレンス「プラスワァン!」



375 :それも名無しだ :2008/03/20(木) 08:28:35 PiCo3OTe
でぃせg「ぷらすわぁん!」


377 :それも名無しだ :2008/03/20(木) 21:28:31 ozcc4j6O
レギュレイト「ゴパンダ!」



378 :それも名無しだ :2008/03/20(木) 22:19:26 mwIW/xvH
アカネ「ゴウッポ!」



379 :それも名無しだ :2008/03/20(木) 22:57:45 ozcc4j6O
オメガ「ゴラダム!」



380 :それも名無しだ :2008/03/21(金) 00:20:31 vQEyuqTY
ロウ「ゴーアクエリオン!」



381 :それも名無しだ :2008/03/21(金) 00:22:55 mC1yOBot
遺作「ゴォォォッド! フィンガァァァァァッ!」



382 :それも名無しだ :2008/03/21(金) 16:53:53 Wc46Rclj
竜馬「ゴォォォォッド ラ・ムゥーーーー!!」



383 :それも名無しだ :2008/03/21(金) 18:00:50 gi0PTj/h
レナード「ゴーオンジャー!」



384 :ネタを掘り返すのも私だ :2008/03/22(土) 12:53:00 Nbf9wTbK
この流れ…

「アリアレッド!」「アリアルージュ!」「アリアクリムゾン!」「アリアスカーレット!」「アリア紅!」
「「「「「五人そろって!!!!!」」」」」
5連アリアャイ!!



385 :それも名無しだ :2008/03/22(土) 16:42:39 j3FaBwTn
あかばっか・・・


387 :それも名無しだ :2008/03/22(土) 17:54:17 Av+C8GV6
>>384
> 5連アリアャイ!!
発音しにくいなw



388 :それも名無しだ :2008/03/23(日) 00:19:09 EKT8qwHn
>>384

一人はとても母親思い、
見方より中身を見てもらいたいんですね



389 :それも名無しだ :2008/03/23(日) 18:46:51 dCHfEK8M
>>387
改良してみました
つ[5連ァリァャィ]




_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/




390 :それも名無しだ :2008/03/25(火) 00:35:22 ksnofFSr
誰もいない…
ディセイバーたちにカブトボーグをはやらせるなら今のうちっと



391 :それも名無しだ :2008/03/25(火) 01:26:24 Jq0jpR0D
|∀・)    ジー       ←A
|∀・)∀・)           ←BC
|∀・)∀・)∀・) ミテルヨ    ←DEF
|∀・)∀・)∀・)∀・)      ←GHIJ
|∀・)∀・)∀・)∀・)∀・)   ←KLMNO
|∀・)∀・)∀・)∀・)∀・)   ←PQRST
|∀・)∀・)∀・)∀・)∀・)   ←UVWXY



392 :それも名無しだ :2008/03/25(火) 02:22:55 7X73F2Z/
なずぇみてるんでぃす!?



393 :それも名無しだ :2008/03/25(火) 18:28:50 smGNLaJ1
>>390がディセZだからじゃね?


396 :それも名無しだ :2008/03/27(木) 17:19:18 P5qbZwGu
>>393
バッカ! >>390はどうみてもアプリカントだろ



397 :それも名無しだ :2008/03/27(木) 17:24:46 WqJE5K8F
仮面トーチャンカブト


403 :それも名無しだ :2008/03/27(木) 23:26:08 BsQmwxC0
アプリカント「正義の味方仮面トーチャンカブト参上!」
インファレンス「な!?」
カズマ「ぶっ!」



404 :それも名無しだ :2008/03/28(金) 01:07:04 UeKj/LOS
カズマ「そう言えば昔・・・」

ブレス「悪の使者デビルトーチャンだ!フハハハ、お前の母親を頂いていく!」
ユウミ「あれぇ、カズマタスケテー」

カズマ「何てことがあってな」
インファレンス「なるほど、確かにあいつはブレスのコピーだ・・・」

アリア「お兄ちゃんタスケテー」
アプリカント「トーチャン仮面が助けに行くぞ!!」

カ・イ「はぁ・・・」


407 :それも名無しだ :2008/03/28(金) 22:03:24 a/EMJN08
>カ・イ
また少佐が増殖したのかと思った


408 :それも名無しだ :2008/03/29(土) 02:32:02 15lPTtyr
>>407
ディセA「カズマ様が…」ディセB「増殖…」

…………
………
……


ディセG「みんなー。カズマ様からクッキー貰ったよ」
ディセH「だ…だから…み…皆さんで食べ…ぇぅっ!?」

ディセA〜F「ハァハァ…いっぱいのカズマ様…」
ディセJ〜Y「も…妄想と鼻血が止まらない…ハァハァ…」

ディセZ「カズマ様は一人だから良いのです。彼女達にはそれがわからないのです。」
ディセα「じゃあ、あの部屋にある大量のカズマ人形は何?」
ディセZ「…あるふぁ…後で体育館裏ね…?」



409 :それも名無しだ :2008/03/31(月) 06:46:40 SjyuqJMR
>>408
Iはどこ行った?



410 :それも名無しだ :2008/03/31(月) 09:37:35 srN6avpW
>>409
ゾゾゾ……




_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/




412 :それも名無しだ :2008/04/01(火) 01:05:40 XxN4lREl
4月1日
カズマ「ついに俺に彼女が出来たぞー!」
アリア「私も彼氏が出来た」
カズマ「な、なんだと!どこの誰だ!お兄ちゃんは許しませんよ!」
アリア「馬鹿カズマは本当に馬鹿だねー、あんたと同じただの嘘だよ」
カズマ「なーんだ、そっかー・・・嘘かー・・・俺と同じで・・・・・・・」



413 :それも名無しだ :2008/04/02(水) 00:39:29 LlNCNEzB
カズマ「実はまじで出来たんだけどな〜・・・」



414 :それも名無しだ :2008/04/02(水) 02:10:50 +jpGM3ud
うちゅうの ほうそくが みだれる!



416 :それも名無しだ :2008/04/02(水) 19:11:30 +AeUDfb5
>>414
でもそんなの関係ねぇ!!



417 :それも名無しだ :2008/04/02(水) 19:33:32 v9AlQFOL
>>414
グランドクロス
全員 混乱、バーサク、カエル!



418 :それも名無しだ :2008/04/02(水) 23:26:51 6RH13EG3
インペリアルクロス
防御力の高いアプリカントが後ろ
アリアとインファレンスが両脇を固める
クリティック、正面のお前が一番危険だ


419 :それも名無しだ :2008/04/03(木) 00:02:24 VbhncsZc
ミヒロ「お兄ちゃんを愛せるのは私だけなんだよ……今からそれを教えてあげる……」
カズマ「え?何いってんだミヒ——」
3時間後
ミヒロ「……ね、簡単でしょ?」

ヤンデレミヒロシリーズ、好評なら某所でシリーズ化する、かも。



420 :それも名無しだ :2008/04/03(木) 00:11:02 6F73fdjo
ヤンデレってどういう意味なんだ…
未だに理解できてない…orz



421 :それも名無しだ :2008/04/03(木) 05:28:12 7Ckvq9Se
心が破綻しているヒロインって認識でおk
てか、ググるといいんじゃね?



422 :それも名無しだ :2008/04/03(木) 07:55:16 6F73fdjo
>>421
だいたい分かった
サンクス



423 :それも名無しだ :2008/04/03(木) 20:53:44 aBSMJNul
やーん!って言ってデレてくる女の子


424 :それも名無しだ :2008/04/03(木) 21:36:04 1xQNdNfk
ヤンデレのヤンはナウなヤングのヤン



425 :それも名無しだ :2008/04/03(木) 21:43:31 MdHSWUN3
ディセA「みっみんな聞いてくれ」
ディセB「カズマ様に彼女が出来たらしい!」
ディセC「は?」
ディセD「何を言っている」
ディセE「四月馬鹿はおわったぞ?」
ディセF「もう騙されんぞ!」
ディセG「それよりクッキー食べましょうよ」
ディセH「…本当に…出来たみたいです…証拠写真…です…」

ぴらり

ディセJ〜O「「「「「な、なんだってーっ!?」」」」」
ディセP「だ…誰だこの女は」
ディセQ「後ろ姿だとわからないな」
ディセR「か…カズマ様の表情」
ディセS「すごい幸せそうだ…」
ディセT「いや、カズマ様の幸せこそ私達の幸せ。」
ディセU「盛大に祝おうではないか!」
ディセV「そうだな。皆でおめでとうって言いに行こう」
ディセW「アレ?目から涙が…」
ディセX「きっと嬉し涙だ…間違い…ないよ…」
ディセY「さあ、行こう…!」

ディセZ「カズマァ…カズマぁ…ウッ…ウゥッ…」



428 :それも名無しだ :2008/04/04(金) 10:06:31 fFzajQ3B
>>425
I忘れてる



429 :それも名無しだ :2008/04/04(金) 10:19:26 HGlnpnwW
>>428
!!?



430 :それも名無しだ :2008/04/04(金) 11:49:43 /udyKJbb
カズマの彼女がIすなわちインファレンスの変装であると推論


431 :それも名無しだ :2008/04/04(金) 11:49:44 kKq1Wqq/
>>428
つまり、カズマと一緒にいるのは……ディセI!?


432 :それも名無しだ :2008/04/04(金) 12:34:26 25OwI2Ef
ディセZ「確かめなくては。私が直にこの目で。…カズマ様!」
(Z、カズマの部屋を訪ねる)
カズマ「おっ?ア…じゃなくて、Z?」
ディセI(?)「む、お前は…」(カズマにロデオ中)
ディセZ「…インファレンス様?」
ディセI(?)「ひ、人違いだな。お前の方こそアリアでは…」
ディセZ「申し訳ありませんがその質問には答えかねます。
…それで、カズマ様達は何を?」
カズマ「ああ。イン…違った。Iが貸した三百円返せって俺に乗っかってる」
ディセI(?)「これ以上は待たんぞ。さあ、返せ!」
カズマ「今、細かい金持ってないんだよ、札以外。ってか暴れるな。誤解されるだろ」
ディセZ「…私の考え過ぎでしたか」

>>431を採用するとこんな感じか。
Iはきっと男性型だと思う。変装はそもそも無理だろ。



433 :それも名無しだ :2008/04/04(金) 18:19:10 UuUMJdqj
男性型ディセイバーのナンバーはαβγじゃなかったっけ



434 :それも名無しだ :2008/04/04(金) 18:41:27 kKq1Wqq/
>>433
Exactly(その通りでございます)



435 :それも名無しだ :2008/04/04(金) 20:45:51 sgTR1Jo4
アリア「馬鹿カズマ、この写真の女は——」
カズマ「う……それ、おさげを解いたデュオなんだ」
アリア「——え?」
カズマ「あいつ潜入捜査中だとかで変装してて、正体ばれそうになったからって
    一緒にいた俺とカップルだと誤解させるために……ちょっぴりトキメいちまったぜorz」
アリア一同「……」
衝撃を受けるディセイバーの面々
アリア「んなアホなー!」
カズマ「思い出したくねえ、腕に当たった胸の感触とかorz」



436 :それも名無しだ :2008/04/04(金) 20:52:40 tiShVBL1
なんでアリアがいっぱいいるんだ!?w



437 :それも名無しだ :2008/04/05(土) 00:55:36 mTnSLac9
その胸の感触を忘れたいからとアリアに冗談でデートしてくれるよう言ってみたら、
なんかアリアもポカーンとしてたせいで承諾して、思いがけず一緒に遊びに行く約束を取り付けてしまう

まで妄想した



438 :それも名無しだ :2008/04/05(土) 01:47:39 CqwWaruJ
>>435
とりあえず風呂に潜っていたZがのぼせてしまい介抱することになったカズマというのが見えた


439 :それも名無しだ :2008/04/05(土) 18:09:23 wWVs26nG
ディセA「一時はどうなるかと思ったが」
ディセB「やはりカズマ様には彼女はいなかった!」
ディセC「ところで…」
ディセD「Iよ。今までどこ行ってた?」
ディセI「…?」
ディセE「お前がいない間」
ディセF「世界の崩壊の危機にひんしていたんだぞ?」
ディセI「……っ」(ノートに『インファレンス様とデート』)
ディセG「なーんだ」
ディセH「カ…カズマ様といたわけじゃ…無いんです…ね…」
ディセJ「安心した」
ディセK「てっきりカズマ様とちょめちょめしてるかと思ったぞ?」
ディセL「よかったよかった」

ディセM〜Y「「「「…あれ?」」」」

ディセZ「…インファレンス様…本当ですか?レギュレイト様に怒られますよ?」
インファ「ノーコメント」



279 :それも名無しだ :2008/02/28(木) 23:58:16 pAO+BSOA
最近ディセ子達に個性が出て来た気がする

少なくとも俺の中では
A耳年増で地雷を踏む。その度に自己嫌悪し、よく泣く
B大抵Aを泣きやませるのが仕事。お姉ちゃんタイプだがどこか抜けている
Dぼーっとしているようでぽつりとうまいことを言う
G普通に健気。下心なしにカズマの役に立ちたいと思っている
結果的に美味しい思いをよくする
Zこの姿なら素直に大胆になれるアリア

というデータベースが構築されつつある



440 :それも名無しだ :2008/04/05(土) 19:39:44 znwLbHWj
>>279のDBに
I 声が小さく、喋るのが苦手。
そのためノートで意志を伝えようとする。
ちなみにお兄ちゃん子でインファレンスにも懐いている

が追加されてしまった。どうしてくれる



441 :それも名無しだ :2008/04/05(土) 22:30:16 a/bbDoAO
>>440
それに加えて
誤字多数
ムウから「靴下」と呼ばれる
ディセM、Sと「少女部隊」を作っている

という某不必要のキャラなディセIが浮かんじゃったじゃないかごめんなさい



442 :それも名無しだ :2008/04/06(日) 01:58:23 bnntuI1m
またこんなものを追加して… 
 
 
MOTTO MOTTO !!



443 :それも名無しだ :2008/04/06(日) 07:43:37 Q4U78FpY
MOTTO MOTTO !!



444 :それも名無しだ :2008/04/06(日) 12:52:49 g+wC+6pc
>>439

I→『インファレンス専用』という意味?



445 :それも名無しだ :2008/04/06(日) 15:13:45 QqDABbAY
インファレンス専用でありインファレンスの端末の役割もあるんじゃないか



446 :それも名無しだ :2008/04/06(日) 15:57:17 VShVC42j
I→実はインファレンスがディセイバー型ボディに入り込んでカズマに
ご奉仕している倒錯型



447 :それも名無しだ :2008/04/06(日) 16:02:01 SbmGI0+0
ここで空気を読まずに投下。

カズマ「ありがとなインファレンス、おかげで助かったぜ……」
インファレンス「いいってことよ兄弟!じゃあな!!」
カズマ「あいつやけに機嫌がいいな…何かあったのか?まあいいや、後でデュオにも口裏合わせてもらうとして——」
ピリリリリリリ
カズマ「ん?メール…」
メールの内容『こんばんはカズマさん、明日一緒にお食事でもどうですか?場所は——』
カズマ「もちろん行くぜ!——さてと明日着る服を考えないとな……アリアにでも相談するか、一応女だし」


もう全部ひっくるめてみた。反省はするかも。


448 :それも名無しだ :2008/04/06(日) 22:36:31 f/tiSQW0
なんという愛憎渦巻く空間・・・



449 :それも名無しだ :2008/04/07(月) 11:24:21 nrQM1Fl8
デュオと見せかけてデュオに化けたディセイバーD
インファレンスと見せかけてインファレンスに化けたディセイバーI
カズマと見せかけてカズマに化けたディセイバーK
アリアと見せかけてアリアに化けたディセイバーA
の不毛な牽制合戦


450 :それも名無しだ :2008/04/07(月) 12:01:55 H2/RIjfr

インファレンス「……カズマを見てると胸がもやもやする」
アリア「——お兄ちゃん、なんだか身体のラインが女の子みたいに」
クリティック「というか少女そのものではないのか、これは」
インファレンス「な、なんですってー!」
アプリカント「既に女言葉。これは重症だな」


レギュレイト(気付いてない、気付いてない……私が数万年前にレコーダーに装着させた
        シークレットインファレンスを今取り外した事に!)



451 :それも名無しだ :2008/04/08(火) 21:43:40 RDuQmRm0
カズマ争奪戦が更に激戦にWWW 
これは面白そうWWW



452 :それも名無しだ :2008/04/08(火) 22:46:04 zoOa/Vjq
DBるんです?



453 :それも名無しだ :2008/04/09(水) 01:44:51 VXVmTQ8U
ドラゴンボーるんです?



455 :それも名無しだ :2008/04/09(水) 09:40:13 BueoXDnh
>>452

アリア「……」かきかきかき

【馬鹿カズマ想像図】
バカカズマ想像図
馬鹿カズマ頭:えいようがつまっている
馬鹿カズマ目:びたみんほうふ
馬鹿カズマ口:じゅーしぃ
馬鹿カズマ手:みひろのあじがする

アリア「……ふう、完成」
アプリカント「アリア、カズマは食べ物じゃないぞ」
アリア「えーッ!?」



456 :それも名無しだ :2008/04/09(水) 19:48:59 H13soq6z
以降カズマがぶった切られる様をお楽しみください



457 :それも名無しだ :2008/04/09(水) 19:51:22 Xb5/AdMu
ぶった切られるバカカズマ



458 :それも名無しだ :2008/04/09(水) 20:00:09 BueoXDnh
【馬鹿カズマ改】
馬鹿カズマ改馬鹿カズマ脳:かすたーどくりーむあじ
馬鹿カズマ頬:かたいのであごがつかれる
馬鹿カズマ肩:かれーにするとばつぐんだ!  

ディセイバーA「……こんな秘密がカズマ様にあったなんて」
アプリカント「ないない」
ディセイバーB「えーッ!?」←食器持参



459 :それも名無しだ :2008/04/10(木) 06:53:45 SyfPoRfn
>>457
ぶった切ってるのは小でぃせですか?



460 :それも名無しだ :2008/04/10(木) 13:11:41 IY+yDLoe
掴まれる馬鹿カズマ改



461 :それも名無しだ :2008/04/10(木) 20:08:38 XCryyr+p
>>460
掴むなw



462 :それも名無しだ :2008/04/10(木) 21:01:46 Rm6a35Yg
【馬鹿カズマ想像図完結編】
故馬鹿カズマ

アプリカント「……回収できたのはこれだけか」
レギュレイト「みなディセイバー達が持って帰ったり食べてしまいました。美味しかったですし」
アプリカント「食ったのか」
レギュレイト「眉毛の部分は芋羊羹でしたから」


インファレンス「——ひょっとして俺の設計図って」
ディセイバーZ「……じゅるり」
インファレンス「ひいいいっ」




_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/




463 :それも名無しだ :2008/04/10(木) 21:19:02 bTz66IUT
この流れならあの言葉の元来の使い方が出来るはず!


カズマ「あれ?コレってどうなんだろ?
    えーと、こう…じゃないな。ダメだわからねぇ。
    アプリカントあたりに訊いてみるか」

カズマ「お、アリア。アプリカントどこにいるか知ってるか?」
アリア「んーん、知らない。あたしも用があって今探してるんだけど…」
カズマ「そっか。んじゃ、一緒に探すか。っと、こりゃちょうど良い。
    おーい、キャレット!アプリカント今どこにいるか判るか?」
キャレット「先ホドコノ奥ノ部屋ニ入ッタノヲ見マシタヨ。
      艦内記録トセンサーニヨルト現在モアノ部屋イルヨウデスネ」
カズマ「あの部屋か。サンキュ、キャレット。それじゃ行くかアリア」
アリア「うん。ありがとね、キャレット」
キャレット「ドウイタシマシテ、オ安イ御用デス」

カズマ「…」
アリア「どしたのカズマ?」
カズマ「開かない…ロックがかかってるみたいだ
アリア「実はいない、ってわけじゃないよね。出て行くの見てないし」
カズマ「だよな。とりあえず中に呼びかけてみるか」
ピッ
カズマ「アプリカントいるよな?ちょっと訊きたい事があるんだけどさ」
ガタゴトッ!バサッ!
カズマ「?何だ?なんか騒がしいな。居るには居るみたいだけど」
アリア「でも返事ないね」
カズマ「もう一回呼んでみるか」
ピッ
カズマ「おーい。アプリカント居るなら返事くら」



464 :それも名無しだ :2008/04/10(木) 21:19:59 bTz66IUT
ピピーッ スゥー
アリア「あ、開いた」
カズマ「あれ?レギュレイト?アプリカントは?」
レギュ「さ、さあ?私は知りませんよ」
アリア「レギュレイト様具合でも悪いんですか?そんなに目深に毛布かぶって」
カズマ「いやいや、レギュレイトって本体がプログラムなんだからそれはおかしく…って
    あれ?なんか、レギュレイトさあ、長くない?」
アリア「言われてみればなんだかはみ出してる足がもの凄」
レギュ「カズマ、アリア」
カズマ&アリア「な、何?(何だろう、凄いプレッシャーを感じる…)」
レギュ「一回しか言わないから、よーく聞きなさい」
カズマ&アリア (こくこく)
レギュ「下の人なんかいないのよ。絶対に」
カズマ「でも」
レギュ「カズマ、ちょっとこっちにいらっしゃい」
カズマ「あ、ああ」
ガシッ!
カズマ「ぐっ、レギュレイト!?」
ミシミシ
アリア「ヒッ!」
レギュ「カズマ、一回しか言わないって言ったでしょ?」
カズマ「あぐっ、頭がぁッ!」カクッ ドサッ!
レギュ「アリアも解りましたよね?」
アリア「は、はい!(いつもの微笑みと何か違う!目が!目が違う!)」
レギュ「じゃあカズマを医務室へ連れて行ってあげなさい」
アリア「はい。し、失礼しました」

カズマ「う、ううん。ハッ!」ガバッ!
カズマ「あれ?ここは?医務、、室?っツ、頭がものすごく痛い。」
アリア「あ、起きた?」
カズマ「俺なんで医務室に?」
アリア「あんた覚えてないの?」
カズマ「いや、えーと、ちょっと待てよ。たしか誰かに頭をつかまれて…
    あー、記憶がはっきりしないな。うーんと、なんか物凄く、、ん?長い?
    何が長い?長いって何だよ?あれ?アリア?」
アリア「シタノヒトナンテイマセン、シタノヒトナンテイマセン、シタノヒトナンテイマセン、シタノ…」ガクガクブルブル



465 :それも名無しだ :2008/04/10(木) 23:06:51 HtjXeh5r
??「待ちやがれ! 下に人間なんていねぇ!」





_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/




472 :それも名無しだ :2008/04/11(金) 06:44:20 G7J06B1K
流れぶった切り、ふと気付いた事…

キャレットとアプリカントって、実質(腹違いの)兄弟になるんだよなぁ?



474 :それも名無しだ :2008/04/12(土) 00:33:12 laLEMO/Q
>>472
その理屈だと
・アーディガン家四女 ヴァルストーク
・五女 キャレット
・次男 アプリカント
ということになり、アリアはカズマの姪ってことに…



475 :それも名無しだ :2008/04/12(土) 07:38:52 9s2Bbi/t
>>474
待てキャレットは女なのか



476 :それも名無しだ :2008/04/12(土) 15:54:31 Ii7u9a2j
キャレットって頭のアンテナにリボンっぽいものが付いてるんじゃなかったか?



477 :それも名無しだ :2008/04/12(土) 17:43:58 9aAVp5UD
>>472
量産型のドラえもんとワンオフのドラみちゃんの話ですね。わかります。




_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/



480 :それも名無しだ :2008/04/15(火) 02:55:14 H3gsedZs
久方ぶりにWやってみたらアリアに指揮能力付いてて驚いた
元になったカズマがアホの子だから相当苦労しただろうねと思ったら泣けてきた



481 :それも名無しだ :2008/04/15(火) 16:50:02 X0UfEiBz
ああっ・・・>>480がヒートエッジエクスプローダーとルーナ・グラディウスの餌食に・・・


482 :それも名無しだ :2008/04/15(火) 18:53:49 DRyp71tQ
>>481
どうでもいいけどエクスプロ『イ』ダーな



483 :それも名無しだ :2008/04/15(火) 21:45:49 yhk6yTYe
ブロイラーにすると、なんかおいしそう



484 :それも名無しだ :2008/04/16(水) 12:50:15 SvL0N2F0
ロードローラーだ!



485 :それも名無しだ :2008/04/16(水) 17:12:35 ZuGF6ED+
WRYYYYYYYYY!!!!!



486 :それも名無しだ :2008/04/19(土) 18:54:33 SiiGHXo5
タンクローリーだ!



487 :それも名無しだ :2008/04/19(土) 19:43:53 723DaCnc
ミヒロ「ペンチノンだーー!!」



488 :それも名無しだ :2008/04/19(土) 20:47:22 p60qQbok
キングジェイダー!



489 :それも名無しだ :2008/04/19(土) 20:51:13 SiiGHXo5
アリだー!




_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/




490 :それも名無しだ :2008/04/19(土) 23:15:31 wvtBemdA
流れを切って。

アリア「ねえ〜、馬鹿カズマぁ」(床に寝そべり)
カズマ「あ?…んだよ、アリア」(デスクで作業中)
アリア「暇だから遊んで。今なら馬鹿カズマ相手でも歓迎するから」
カズマ「見て分からないのか?仕事中だ。後にしろ」(忙しなく手を動かしながら)
アリア「何よ、馬鹿カズマの癖に付き合い悪いわね」
カズマ「他の人間に頼め。探せば手が空いてるの居るだろ」
アリア「駄目。全滅。ミヒロやお姉ちゃん達、パパ達も忙しいって」
カズマ「何でお前だけ手が空いてるか疑問だけど俺は無理だぞ。邪魔しに来たなら帰れ」
アリア「(ムカ)…なによぉ、ケチ!馬鹿カズマ!バカズマ!馬鹿馬鹿莫迦!」
カズマ「(♯)…餓鬼かお前は。そろそろ本格的にうざったいんだが」
アリア「っ!お前って言うな馬鹿カズマ!」
カズマ「けっ。お前なんざ名前で呼ぶ必要性がないぜ。お前で十分だ」
アリア「なっ」
カズマ「お前は居るだけで邪魔だ。お前に感ける時間が惜しい。っていうか、お前何時まで居座る気だ?」
アリア「……お前って、呼ばないでよぉ」(マジな涙目)
カズマ「……あのよぉ」(椅子から向き直る)
アリア「へ?」
カズマ「お前の態度が改められない限り、ずっとこのまんまだぞ」
アリア「それは」
カズマ「口の利き方を配慮しろって事だ。幾ら身内だって言っても、馬鹿馬鹿連呼されれば虫の居所だって悪くならあ」
アリア「あ…」
カズマ「お前って呼ばれるの、アリアも嫌ってるんだろ?それと一緒だ」
アリア「…ゴメン、カズマ。あたし、調子に乗ってた」
カズマ「ああ。…ま、向こうっ気が強いのも個性だけど、時と場合によるな。俺は個人的には、素直なアリアの方が好きだ。…それだけは言っておくぜ」
アリア「!…う、ん。分かったよ」
カズマ「仕事に戻る。ちょっと長くかかるぞ」(仕事再開)
アリア「分かった」



491 :それも名無しだ :2008/04/19(土) 23:19:18 wvtBemdA
—数時間後
カズマ「…っと、保存してプリントっと。…ふう、作成終了」(大きく伸びをして)
アリア「お仕事、終わったの?」
カズマ「んあ?アリア、まだ居たのか?静かだったから帰ったと思ったけど」
アリア「カズマのベッドでゴロゴロしてた。少し寝ちゃったけど」
カズマ「あ、そ。まあ、構わんが」
アリア「……ねえ、カズマ」
カズマ「うん?」
アリア「あたし、カズマの事…好きだよ」
カズマ「……ギャグの類か?それとも、寝惚けてるとか」
アリア「ちゃ、茶化さないでよお///」(真っ赤)
カズマ「って事は……っ、う、あ///」(顔を手で押さえて真っ赤に)
アリア「さっき言ったじゃない。素直な娘が好きだって。だから…」
カズマ「い、いや、そう言う意味で言ったんじゃ…!」
アリア「何でも良いけど…カズマはどうなのさ。素直になって、くれないの?」
カズマ「参ったな。んー、でも……ええい!
ぁ、アリア。こっちにおいで」(手招き)
アリア「?」(デスクのカズマに近づく)
カズマ「誰か見てるとか、ないよな?」(辺りを警戒して)
アリア「カズマ?……きゃっ!」(抱き寄せられた)
カズマ「俺はアリアみたいに直ぐに素直になれそうにない。だから…」
アリア「カズ…ぁ…んん…♪」
(暫くお待ち下さい)
カズマ「今は…これで勘弁してくれよ」(頬を掻きつつ)
アリア「う、うん///」(自分の唇を指でなぞりつつ)
カズマ「…男心が常に邪魔しやがる。面倒で厄介な生き物だよ、男って」
アリア「良く判らないけど…今のカズマ、少し可愛いよ」
カズマ「何とでも言ってくれ。でも、そりゃアリアもそうだぜ?大人しいアリアって何か、こう…下半身に訴えるモノがあるってーか、ハグしたくなるってーか」
アリア「ありがと、カズマ。…時間は出来たんでしょ?そうしてくれて、良いよ?」(上目遣い)
カズマ「そうさせて、貰うか」(薄く笑って)

アリアがツンデレって話は良く聞くけど、それってカズマにも当て嵌まるんじゃないかとふと思った。
まあ、某冥王様程酷くはないだろうけども。



492 :それも名無しだ :2008/04/20(日) 00:16:05 W+/3RyOb
じ、GJだなんて言ってやらないんだからな。

だが、まぁ、なんだ。すこしは、その、よかったじゃないか。



493 :それも名無しだ :2008/04/20(日) 00:24:30 U89UJgJ0
ふん、馬鹿馬鹿しい…所詮は同一性への回帰願望じゃないか

しかしまあ…俺の萌えポイントをついたいいデレネタだったことは褒めてやろう



494 :それも名無しだ :2008/04/20(日) 02:31:10 NcqlxRYb
>>493
んもう、ツンデレさんなんだから♪

>>491
何はともあれGJなんだぜ!



495 :それも名無しだ :2008/04/20(日) 13:02:13 porH7Ihf
>>491
GJだ!

駄菓子菓子、レギュママンがいつの間にか部屋に居て、物凄い笑顔で二人を見つめてるのは秘密だ。



496 :それも名無しだ :2008/04/21(月) 06:22:29 l/P3R2Qw
>>491
なるほど。アリアがデレてきた辺りから今度はカズマのツンが発動するのか。
全く、素直じゃない奴らだ。


498 :それも名無しだ :2008/04/21(月) 10:24:28 weKrArhL
>>491
GJだ!後でデータベースにきてレギュレイトをハックしていいぞ!



499 :それも名無しだ :2008/04/21(月) 20:34:41 N5GCbBaq
ふん!こんなもの認めねー


わけにいかんだろう!!!GJだ!GJすぎるぞ!!!!!!!!!!


ムゲンプチプチ ぷち萌え ツンデレ編
ムゲンプチプチ ぷち萌え ツンデレ編

投稿者 ko-he : 2008年07月31日 12:06

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://banpresto-srw.sakura.ne.jp/mt/mt-tb.cgi/644

コメント

なんだこのSSの量。ありえん。

投稿者 Anonymous : 2008年08月03日 02:00

コメントしてください




保存しますか?