2007年02月25日
 ■  風邪をひいたゼオラ

スーパーロボット大戦OGで萌えるスレ その124
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777 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/01/24(水) 14:16:51 lUttSOl6
流れを星薙ぎしてみるわ。
つか風邪引いてキツイ。現在進行形で。


「はあ……。ヒマね」
ベッドに寝転びながら、ゼオラが呟く。
額には固く絞ったタオル。上気した顔はどこかあらぬ方向を見つめていた。
「そりゃヒマだよな。ヒマが嫌なら今すぐ風邪を治したらいいぞ。うん」
「無理なこと言わないでよ……。アラドはいいわよね。今まで風邪引いたこと無いんだから」
ここはゼオラの私室。
となりではパートナーのアラド・バランガが言葉の裏も読まず、自慢げな顔をしながらリンゴをかじっていた。

「それにしても何だかんだでみんな見舞いに来たな。
 どうするよ。この大量の果物」
ベッド脇の机に目をやれば。伊豆基地の皆が持ってきてくれた大量の見舞い品が山になっていた。
「このままにしておいてもオマエは食えないし。かといって無駄にするのも皆に悪いしな」
そういうアラドの目は何かを期待しているように見えた。
そう、まるでおあずけを食らった犬が、飼い主の一言を待っているかのような。
「はいはい。私は食欲ないから好きに食べていいわよ」
そんなアラドの様子がおかしかったゼオラは弱弱しく笑いながらも許可を出してやる。

嬉しそうに目を輝かせるアラド。
皆が持ってきてくれた見舞い品。確かに無駄になるのは忍びない。
まあ。最近はワンセットとして扱われていることだし。アラドの胃袋に収まることも予測済みのことなのだろう。

「で、食べるのはいいけど。アラドはいつまでここにいるつもりなの」
たとえ治ったとしても、代わりにアラドが風邪をひいては意味が無い。
というか、皆に迷惑だ。
たとえ風邪をひかないだろう人間とはいえ。やはり多少は心配になる。
「んー。これ全部食べるまで」
「あいかわらずの食欲ね……。ちょとだけ羨ましくなるわ」
イイカンジの笑顔を浮かべながら果物を胃袋に収めていくアラド。

(リンゴくらいむいてくれてもいいのにな……)

と心の中で思いながらも口には出せない。そんな自分に多少のもどかしさを覚えながら、ゼオラは窓の外へを目を向ける。
窓の外は昼間の暖かな光。
外に出たらさぞ、気持ちいいだろうと思いながら、もういちどアラドを見つめる。

(でもまあ。こんな日もいいかな……)

季節は冬。
春には少し遠いが、心はこんなにも温かい。
自分で気づいてるのかどうか。
普段と比べ、ちょっとだけゆっくりとしたペースで果物を食べるアラドを見ながら、ゼオラはゆっくりと目を閉じた。


春の足音はまだ遠く。
しかし、この部屋だけは。たしかに暖かなもので溢れていた。

このあとスパロボW情報のためスレは一気に加速、終焉しました

投稿者 ko-he : 2007年02月25日 17:07 : OG萌えスレ121-125

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