スーパーロボット大戦OGで萌えるスレ その107
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/pokechara/1161354805/l50
344 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2006/10/22(日) 21:53:33 2KCWaHJq
何か受信した。
夜。華やかなネオン街をヴィンデルは独り歩いている。
華やかな街の中、しかしその顔に浮かぶ表情は決して楽しそうなものではない。
激しく燃える憎悪だけが、ヴィンデルの顔にあった。
――長く辛い戦いを、彼は、彼の部隊は戦い抜いた。
当然、多くの者が死んだ。何人もの戦友の死を看取った。
任務のために仲間を見殺しにせざるをえないときもあった。
そうやって死んだ友の屍を踏み越えて得る僅かな勝利の積み重ねだけが、
いつか戦争を終わらせられるのだと、ヴィンデルも、仲間もそう信じた。
しかし、戦争は唐突に終了してしまった
世論が少し方向を変え、指導者の首がすげかわり、その指導者たちが数枚の紙切れにサインをする。
たったそれだけで、戦いは終わってしまったのだ。
平和が訪れた。
政治家は人気取りのため金をばら撒き、帳尻併せに兵士を片っ端から解雇した。
自分たちが懸命に守った市民からは、悪魔のように忌み嫌われ、石を投げられた。
戦時下に発明された驚くべき技術は、技術者の名前を抹消された上で、下らない娯楽に流用された。
――何故だ、とヴィンデルは自問する。
自分たちの奮闘は、戦友たちの死は、果たして無駄だったのか。
享楽と退廃にふけるこんな愚か者たちのために、自分たちは血を流してきたのか。
そんなはずはない、そんなはずがあるものか、間違っているのはこの平和の方なのだ。
ギリ、と噛み締めた奥歯が痛む。
かまわない。この身は永遠に苦痛に苛まれるがいい。
だが、貴様らも道連れだ。誰一人、安穏とした生活など送らせてやるものか。
眼前のビルを睨み付ける。鏡張りの壁面に、自分の影が写る。
……ああ、これこそが私だ。平和という偽善が鏡に映した影。それが私なのだ。
ならば、その影が、永遠に続く闘争で世界を包み込んでくれる――!!
今の世界
ヴィンデル「……というわけで、私はシャドウミラーを結成したわけだ(エヘン」
レモン「その直後、空腹で倒れていたところを私が保護したんだけどね」
ヴィンデル「…今言うなよ…(ショボン」
349 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2006/10/22(日) 22:14:10 LoUO66/+
>>344
格好いいぜ、ヴィンテル様!
最 後 の 三 行 が な け れ ば な !
350 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2006/10/22(日) 22:15:49 PmPqooF6
>>344
(映画を見終わった後の客席で)
統夜「・・・なんだか、グ=ランドンに状況が似てないか?」
テニア「うーん、方向性は違うような気がするけどね。」
トウマ「違いは・・・絶望したとしてもむやみに絶叫しなかったことか?」
スレイ「どっちにしろ、ヘタレに見えるのは変わりないがな。」
統夜「・・・まあ、ちょっとあれを見る目が変わりそうな内容ではあったけど。」
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352 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2006/10/22(日) 22:23:04 SkBzn5Vx
ラミア「ヴィンデル様?私の機体に何をなさられていらっしゃるのでございましょう?」
ヴィンデル「いや、おっぱいミサイルを…駄目か」
レモン(馬鹿かわいい…)
アクセル「馬鹿か?ミサイルを付ける意味がわからん」
ヴィンデル「何?おっぱいミサイルは男のマロンだ!」
エキドナ「ロマンです…ヴィンデル様」
ヴィンデル「おお!それだ!それ!」
アクセル(こいつは…俺が…)
レモン(私が…)
エキドナ(我々が…)
影鏡(ついてないと駄目だ…)
354 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2006/10/22(日) 22:24:29 PmPqooF6
つまりヴィンデルは
『愛 す べ き ヘ タ レ』
だったんだよ!!(AA略
357 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2006/10/22(日) 22:26:15 BqQqud9h
>>344
ヴィンデル「平和に復讐を誓ったはずの私が、その平和のぬるま湯に浸かっている……
しかも、今に至るまでに多くの仲間の血を流させてしまった……
死んでいった人の為など、結局は偽りにしか、私のエゴにしか過ぎなかった……
私は、私が憎んでいた者達と何も変わらない、愚かな男だ……」
ヴァル・ア「そうかもしれんな、だが貴様は自分の愚かさを知った
貴様が憎んでいた者達よりは多少利口かもしれんぞ?」
ヴィンデル「ふっ…、だといいがな」
やべぇwヴァルちゃんがハードボイルドになっちまったw
358 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2006/10/22(日) 22:27:41 PmPqooF6
>>357
屋台でカミュに付き合わせるのかw
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408 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2006/10/23(月) 00:46:22 zjKOisU/
>>344
ネオン街を、つい先日までの敵軍の兵士の腕にぶら下がって歩く
自国の女たちの姿を見て、ヴィンデル氏はつくづく世の中が嫌になった。
この変わり身の早さ。
昨日までは積極的に戦争に参加していた人間が、一夜明けると
あたかも前々から戦争には反対であったかのような言動をする。
ヴィンデル氏には、それは卑怯な自己保身の術としか思えなかった。
自分たちが真剣に戦って来た戦争と戦後作られた戦争観の落差は
大きく、時流に乗り切れない不器用で素朴なかつての戦士たちの思い
は、それらの世論に押しつぶされ、表に出せなくなっていった。
ヴィンデル氏もいつしか人づきあいを避け、戦争の事は自分の胸の
奥に秘め、話すこともなくなっていった。
ヴィンデル氏はその後、かつての経歴をすべて隠したまま、淡々と
定年まで働き続けた。軍の退職金には一切手をつける事は無かった。
もはやこの世には存在しない、自分が護ろうとした国に対する義理
立てであり、もと軍人としての意地でもあった。
定年退職後も、年金の受給を拒否した。人間ひとりが多少長生き
したとしても過不足のない程度の貯金を、彼はなんとか作り出して
いた。そして、趣味のブリッジのクラブに入ったり、庭木の手入れを
したりして悠々自適の日々を送っていた。
私も時折訪ねていっては、会ってもらうのを楽しみにしていたのだ
が、本稿執筆中の10月22日の午後、いつも昼寝をしていた自宅の
ソファに座ったまま、眠るように息を引き取った。その顔は安らかで微
笑んでさえいるようであったという。
享年88歳。大往生と言えるであろう。
しかし。
「これまでの80何年を振り返ってみると、なんだか空しい人生だった
ような気がしますね。戦争中は誠心誠意働いて、真剣に戦って、その
事にいささかの悔いもありませんが、一生懸命やって来た事が戦後、
馬鹿みたいに言われてきて。
つまらん人生だったですね」
いつの取材の時だったか、別れ際にヴィンデル氏がもらした言葉が、
いまも心に残っている。
我々はこの言葉をどう受け止めるべきだろうか。
409 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2006/10/23(月) 00:57:44 rLbzhbDq
ヴィンちゃんが何故かすっごく大きく見えた……印象変ったよ
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