コウタVSティス3
http://schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamerobo/1204533748/l50
261 :それも名無しだ :2008/03/14(金) 13:33:18 c2s5Q+Lq
コウタの月の小遣い…5千円
フォルカの日の小遣い…200円
ティスの日の小遣い…150円(50円UP!)
フェルナンドの日の小遣い…30円
ショウコの月の予算…5万円(但し一家の食費含む)
ラージの月給…歩合制
262 :それも名無しだ :2008/03/14(金) 13:46:55 XkydiBA3
フォルカの月額−コウタの月額>フェルナンドの月額
気付いた瞬間、泣いた
263 :それも名無しだ :2008/03/14(金) 16:11:15 p/cQ1E57
フェルナンドwww
264 :それも名無しだ :2008/03/14(金) 16:20:16 uo1ToDmd
小遣いを全員月にするとフォルカが一番高いw
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br>254 :ホワイトデーネタ前編 :2008/03/14(金) 10:31:25 c2s5Q+Lq
思いついてた分だけ投下w
コウタ「ショウコ、これ」
ショウコ「? あ、コレって…」
コウタ「ん、まあな。毎年世話になってるからな」
ショウコ「もう、気にしなくっていいのに。でも、ありがと♪ 大事に食べるよ」
コウタ「いいってことよ。しっかし、コレ渡すまで気が気じゃなかったぜ; ホワイトデーって面倒だな」
ロア『この為に無駄遣いを控えていたのか… コウタはやれば出来る子だな』
コウタ「うっせぇ!」
ショウコ「…ねぇ、お兄ちゃん。ティスにも同じヤツ渡すの?」
コウタ「…う、あ、ああ。一応な。あいつからも、なんだかんだで貰っちまったからな」
ショウコ「んー…」
コウタ「な、なんだよ」
ショウコ「…お兄ちゃん、ショウコから提案があります」
コウタ「…あ?」
ティス「ほわいとでー?」
チカ「そーですよ。今日はバレンタインデーのお返しがもらえる日なんですよ? 知らなかったんですか?」
フォルカ「お返し、だと?」
フェルナンド「か、返さねばならんのか!? 聞いてないぞ!?」
チカ「まあ貴方達のように常に筋肉がわなないてる人達はそんなの知らなくて当然ですよねプップーw」
フェルナンド「なんだと!? 俺は相当な筋肉だぞ!?」
フォルカ「お返し… そういう日があったのか…」
フェルナンド「クソッ! 話がうますぎると思った! どうするフォルカ!」
フォルカ「…ちなみに、贈るものは何でもいいのか?」
チカ「んー、チョコのお返しは基本的にクッキーとかキャンディーになりますけど」
フェルナンド「スイーツじゃないか! しまった、昨日のおやつのどうぶつ区奇異とっとけばよかった!!」
フォルカ「…ちなみにフェルナンド、お前今、お金とやらは持っているか?」
フェルナンド「い、今は30円だ。日のお小遣い、まだ使っていない」
フォルカ「俺は… 同じく日の小遣いが200円… どうするべきか…」
フェルナンド「ちょっと待てぇ! 何だその差は! 俺の筋肉が抗議しているっ!!」
フォルカ「とにかく、ここで議論していても仕方ない。出かけるぞフェルナンド」
フェルナンド「ど、どこへだ」
フォルカ「争覇の先に、真道があると信じてっ… まってろショウコ!!」 ダダダダダッ!
フェルナンド「クソッ、ダグラスめ… ま、待てフォルカァーッ!!」 ダダダダダッ!
チカ「あー、いっちゃいましたねー、さてティスさん」
ティス「………」 ぼぉー…
チカ「ティスさん? もしもーし! 聞こえてますかぁー?」
ティス「…ふぇ?」
チカ「もー、どうしたんですか? 相当な筋肉は去りましたよ?」
ティス「あ、い、いや、別に…」
チカ「…ははーん、お返しに心当たりがあるんでしょ?」
ティス「う…///」
チカ「んんー! いいですねぇその表情! 羨ましいなー、誰からもらえるんです? あ、もしかしてぇ」 ニヤニヤ
ティス「………」
チカ「…あ、あれれー? ど、どうしたんですか? 暗い顔して」
ティス「…お返し、かぁ、だって、アイツバカだもん。そんなの用意するわけないよ…」
チカ「え、え?」
ティス「だって、あいつ相当なバカだもん… なんか、期待して待ってたりしたら、相当な肩透かしだもん…」
チカ「も、もらえないってことですか? そ、そんな!」
ティス「用意してたら逆にビックリするもん… いいよ、あたい気にせず寝る…」 モゾモゾ…
チカ「だ、大丈夫ですって! ほらコタツから出る! もらえますから! 用意してますって絶対!」
ティス「してないよぉ… だってしてるとこ想像つかないもん… 期待させないでよ、あたい、怖いよぉ…!」
チカ「ティスさーん! だだだ大丈夫ですってばぁ! ほら、出てきてかわいいお顔を見せてくださーい!」
コウタ「お、いた鳥。ティス知らねえか?」
チカ「へ?」
ティス「!!」
チカ「え、ええっと、ここにいますけど」 ツンツン
コウタ「コタツの中か、どれどれ」 スッ…
ティス「…あ…」
コウタ「…テメエ、そんなとこ篭って、よく暑くねえな;」
ティス「ほ、ほっといてよ、な、何? あたいに何か用?」
コウタ「…あー、その、だな;」 ポリポリ…
ティス「な、何…?」
コウタ「その、だな。ほら、これ」 スッ
ティス「…何、これ。紙切れ?」
チカ「そんなのがお返しなんですかぁ!? この外道ぉっ! 見損ないました!!」
コウタ「うっせえ鳥! 台所であわでも食ってろ!」
チカ「あ、はーい♪ あわ大好きー♪」 パタパタ…
ティス「…これ、何?」
コウタ「いいから薄暗いとこから出てこい。あと着替えてこいよ」
ティス「………」 モゾモゾ
コウタ(しかし、ショウコのやつ、なんでこんなの持ってたんだろ…)
ティス「みず… なんて書いてあるの? コレ」
コウタ「…すいぞくかんだ」
ティス「すいぞくかん…って、あのお魚がいっぱいいる、アレ?」
コウタ「ま、まあな。実はショ」
ショウコ「じぃー…っ」
コウタ「…!? あ、あ、その、だな、用意してたんだ、その… お、お前と、行こうと思って…」
ティス「…あたい、と?」
コウタ「い、いやならいい。また今度誘う」
ティス「…ここ、お魚食べられるの?」
コウタ「イヤイヤイヤイヤ、見るだけだ」
ティス「えー、見るだけじゃつまんないじゃん。魚食べようよ」
コウタ「お、お前なあ;」
ティス「んー、しょうがないなぁ、あたいちょっと準備するから、駅前で待っててよ」
コウタ「はぁ? 今すぐ着替えてきたらいいじゃねえかよ、待ってるから」
ティス「いいからいいから。すぐにいくから待ってて。ほら、さっさと行けバカ」 グイグイ
コウタ「ちょ、ちょっと押すなっ! なんでぇ面倒くせえヤツ…」 ブツブツ…
ティス「さあーって、しょうがないなぁ、あたいも忙しいんだけど、コウタのバカにつきあってやるかなぁ」 ブツブツ…
てくてくてくてく…
シロ「あ、お出かけですかニャ?」
コウタ「ちょっとなー、またなー」
シロ「お気をつけてニャー♪」
コウタ「…なんでぇ、もっと喜んでくれるかと思ったのによ… つまんねえヤツ…」
ロア『…コウタの目は節穴だな』
コウタ「あ? 何か言ったかロア」
ロア『いや。ゆっくり楽しんでくるといい。俺はしばらく去る』
コウタ「あ? おいロア、どこへ」
しーん…
コウタ「…あの野郎…#」
どたばたがしゃーんっ!!
ティス「ショショショショウコォオッ!! どうしよっ!! 何着たらいい!? 何着たらいいの!?」
ショウコ「あーあーはいはい落ち着いて。ショウコにおまかせ♪」
ティス「えっと、えっとぉ! その、何もっていけばいいの? 水族館ってなにするの? ああもうっ!」
ショウコ「いいから落ち着いてー、はい顔洗ってー、歯みがいてー」
ティス「お、お風呂は? お風呂も入ったほうがいいの?」
ショウコ「お好きにどうぞー」
ティス「わかったーっ!」 ダダダッカラカラッ、バシャーンッ
ショウコ「あ、まだ水」
ティス「いやぁーっ! つ、つめてぇーっ!!!」
ショウコ「…ふふっ。あーあ、いいなぁティスは」
チカ「で、アタシは2人の様子を見守りつつ結果を報告すればいいんですね?」
ショウコ「ま、デバガメはほどほどでいいから、一応ヨロシクね」
ティス「うぅぅぅ、どうしよ、一体どうしたらいいんだぁ…」 ガチガチガチガチ…
そのころ、物凄い筋肉は…
フェルナンド「おーい! フォルカァーッ! あったかぁーっ!」
フォルカ「いや、まだ見つからんーっ! なあ、本当にあるのか自由」
アリオン「あーあーはいはい落ち着けバカ。自由におまかせ♪」
フェルナンド「…う、うお、何だこのラクガキ… 不気味だ…」 ゾクリッ
アリオン「富士の樹海の奥深くに生息するという伝説の果物。それをプレゼントしてやれば万事解決!」
フォルカ「スイーツとやらに変わりはないしな。しかし… ぬ、ぬぅ、日中だというのに日が射さんとは…」
ギャーァッ ギャーァッ ギャーァッ ←恐らく野鳥の声
フォルカ「お、おまけにこの邪気…」 ゾクリッ
アリオン「ま、危険はつきものだ。筋肉に物を言わせて解決しろ。お、ほら言ってるうちにそこの木に」
フェルナンド「う、うおおおおああああ!! フォフォフォフォルカァーッ!!!」
フォルカ「な、なんだこれはぁっ!! ぶ、ぶらさがっ、ぶらさぎゃああーーーっ!!」
アリオン「なんまんだーなんまんだー」
〜後半に続く〜
258 :それも名無しだ :2008/03/14(金) 12:08:56 fO7aMlsv
首吊り死体に絶叫するフォルカとかシュールすぐるw
259 :それも名無しだ :2008/03/14(金) 12:12:13 rxgh2ntq
ティス可愛いよ
修羅達のアホっぷりにワロタwww
後半早くー
260 :それも名無しだ :2008/03/14(金) 12:33:13 XkydiBA3
>>258
状態が凄かったんじゃね?w
お化けや幽霊は殴って倒せないからとかそういう理由で怖がる修羅w
278 :ホワイトデー後編 :2008/03/15(土) 06:53:08 f7B1oN9w
〜駅前〜
コウタ「…遅え…」
コウタ「もう昼回ったぞ… あいつ一体何やってやがんでぇ…」
コウタ「っつうか、こんなとこで一人で待たされてるとなぁ…」
コウタ「…なあロア、いるんだろ? 暇だから話しようぜ?」
コウタ「…クソッ!! あの赤色めっ!!」
コウタ「…はぁ」
コウタ「最近、独り言多くなったなぁ… ん?」
『 お ー ま ー た ー せぇ ー っ ! ! 』
ひゅるるるるー… ズダンッ!!!
コウタ「うおわっ!?」
ティス「ぜ、ぜぇーっ、ぜぇーっ、ご、ごめんコウタ! 待った!?」 シュバッ!
コウタ「お、お前今空から降ってこなかったかぁ!?」
ティス「う、ううん? ビルとビルの間をこうぴょんぴょんーって」
コウタ「普通に来やがれっ!!」
ざわ… ざわ…
コウタ「ほ、ほら、周りの人が何事かって見てるじゃねえか!」
ティス「ま、まーまー、待たせると悪いかなーって思って急いで来たんだからいいじゃん、ね?」
コウタ「ま、まあいいけどよ… しかし…」
ティス「…? どしたの?」
コウタ「え、えらくまた、おめかししてきやがったな…」
ティス「う…/// わ、悪い? っていうか、へ、変… かな…?」
コウタ「ウッ。い、いや、い、いいんじゃ…ねえか? い、いいから行こうぜ。閉まっちまう」
ティス「お、おー! で、ど、どこ行くの?」
コウタ「あー、なんか港区辺りにあるらしいわ」
ティス「ふーん、位置がよくわかんないんだけど、電車で行くの?」
コウタ「みてえだな。…お? なんだこれ、結構遊ぶとこもあるみてえだぞ?」
ティス「へぇー、そっか。じゃ、行こっか♪」
コウタ「そう、だな。せっかくだしな」
ティス「…ねぇ、コウタ」
コウタ「あん?」
ティス「…その、これって、デート、だよね…?」
コウタ「あ…その、ま、まあ…な」
ティス「…え、えへへ///」 ニタリ
コウタ「な、なんだよその不気味な笑い;」
ティス「ご、ごめんごめん。改めて言われるとこう、なんかこう、頬んとこがこう、ニヤニヤしちゃうんだ…///」
コウタ「…そっか」
ティス「う、うん… そっか、やっぱりデートなんだぁ… コウタってほんっと、やればできる子なんだねー///」 ニヤニヤ
コウタ「ああもう! い、行くのか行くのかどっちかにしやがれ!」
ティス「両方行くじゃんそれ! ほ、ほら、レッツゴーだよコウタ!」 ギュッ。
コウタ「あ… お、おう! こうなったら魚見まくってやるぜっ!! 見てろよ俺のメンチビーム!」
ティス「あ、あたいだってかなり見ちゃうさ!? もう魚がプレッシャーでゲロゲロしちゃうぐらい!」
コウタ「よっしゃその意気だっ! いくぜーっ!」
ティス「お、おぉーっ!」 テクテクテク…
ぱたぱたぱた…
チカ「…なんかわけのわからんやりとりしてるけど、なんだろ、いいなぁ… あの2人…」
ラージ「そうですね」
チカ「ってうわぁ!?」 ドキィッ!
ラージ「チャオー」 シュバッ。
チカ「あ、あなたは確かシュウ様となぜか親密なエンジンマニア! 何故こんなところに!?」
ラージ「いやいや。今日は貴方にお願い事があって来たのですよ」
チカ「? お願い事? あ、アタシ人を乗せて飛んだり出来ませんよ?」
ラージ「チッ」
チカ「舌打ちしやがった!」 ガガーン。
ラージ「まあそれは冗談として、はいコレ。鳥の羽でも押せる世界最軽量のデジタルカメラです」
チカ「あ、今即理解しちゃいましたよアタシ。このチカ様にお任せあれ!」
ラージ「お願いしますね。いや、実は僕、今月事務所の電話線の修理以外一切仕事をしてないことに気が付きまして」
チカ「エンジンマニア自由だなー」
アリオン「ぶぇっくしょいっ!!」
フォルカ「うお!?」 ドキーンッ
フェルナンド「び、ビビらすな自由!!」 ドッキンバクバク
アリオン「おお、すまんすまん。ちょっと俺の自由センサーに反応があったんでね」
フォルカ「全く…」
フェルナンド「フォルカ、とりあえず埋葬はこんなもんでいいだろうか」
フォルカ「ああ、上出来だ。この人も志半ばにして倒れたのだ。すまん、この程度のことしかしてやれないが…」
アリオン「だが、死んじまうってことは、自由じゃないからな。あの世で自由にやっとくれ」
フェルナンド「なんまんだーなんまんだー」
フォルカ「南無… さ、行こうか」
フェルナンド「おう」
ガッ。
フェルナンド「うっ?」
フォルカ「お、おい、大丈夫かフェルナンド」
フェルナンド「すまん、何かに躓い… ん? なんだこの鞄」
フォルカ「? もしや、先ほどのぶらさがった人のか?」
アリオン「ふむ… 身元がわかるかもしれん。開けてみよう」
フォルカ「そうだな」 カパッ
フェルナンド「…お?」
アリオン「これ、は…」
〜港区・某水族館〜
コウタ「やれやれ、やっとついたか;」
ティス「お、おおおーっ!! 凄いよコウタッ! ほら、入り口んとこにメリーゴーランドッ!」
コウタ「おお、本当だ」
ティス「わぁ、水族館ってすごいねー! あ、なんかコースターとかもあるんだって!」
コウタ「おお、面白そうだな、どれどれ…」
ティス「………」
コウタ「…一回、1000円、かぁ」
ティス「…あ、あたい、そんなにコースターとか好きじゃないよ? うん」
コウタ「そ、そっか、それなら仕方ねえな、とりあえず入ろうか」
受付嬢「いらっしゃいませ」
コウタ「あ、これお願いします」
受付嬢「エンジョイプランですね。入場券と一緒に、アトラクション4回分の回数券が含まれております」
コウタ「え、そうなの?」
ティス「ココココウタ! あたいあれ! アレ乗りたい!! あのバイキングみたいなアレ! アレ大好き!!」 グイグイッ!
コウタ「うぉわっ!? わ、わかったわかった! 引っ張るなぁっ!」
受付嬢「ごゆっくりお楽しみください」
コウタ(これ5000円もするチケットだったのか… な、なんでショウコこんなもんを…!?)
ティス「ふはーっ、楽しかったー♪」
コウタ「ケッ、ギャーギャー騒いでやがったクセしやがって」
ティス「こう、胃袋が裏返るような感覚が楽しいね♪ もう一回乗りたいなぁー」
コウタ「お、おいおい、遊びに来たんじゃ… あ、いや、遊びに来たんだけどだな…」
ティス「ね、次はアレ! あのメリーゴーランド乗りたい!」
コウタ「隣はレストランか… じゃあ、一通り回ってからにしようぜ」
ティス「うんっ! じゃあ行こう! お魚見よう!」
コウタ「お、おう!」
コウタ(…やべえ、普通に楽しい;)
チカ(…やばい、普通にしゃべりたい;)
〜水族館内〜
コウタ「おお… 凄いなこのトンネル」
ティス「わ、うわーっ! うわぁーっ! すごい! すごいよコウタ!」 パタパタ
コウタ「お、おいおいあんまりはしゃぐな。ゆっくり見ろよ」
ティス「ほらアレ! なんて魚!? ひらべったい!」
コウタ「どれどれ… あれ、ここ案内板ないな…」
ティス「えー? じゃあなんて魚かわかんないじゃん」
コウタ「あー… ひらべったいから、ひらめなんじゃね?」
ティス「おおー、ひらめかぁ。ひらめってあんなにしっぽ長いんだねー」
コウタ「そうだなぁ、切ってあるヤツぐらいしか見たことないからなぁ」
ティス「…あれ? ひらめとかれいってどう違うの?」
コウタ「は? え、ええっと…」
ティス「あれ、ひょっとしたらかれいかもしれないよ? どっちかなぁ」
コウタ「ロアなら知ってるかもしれないがなぁ… ケッ、使えねえ赤だなまったく」
ティス「でも裏側ってグロテスクだねー」
コウタ「そうだなー」
ティス「…エンガワってどこなのかな」 ジュルリ
コウタ「…あのびらびら動いてるとこじゃね?」 ジュルリ
ティス「なるほどー、よく動くからうまいのかー」 ジュルリ
コウタ「理に適ってるなソレ」 ジュルリ
チカ(エイです! それエイですから! あーもうツッコミたいっ!!) モガモガ…
ティス「…トロってどれかな」
コウタ「おお、あのでっけえのがそうなんじゃね?」
ティス「おお、あれかぁ。でも大きいなあ。あ、あれが大トロかぁ」
コウタ「なるほど」
ティス「で、その横の中くらいのが中トロだね」
コウタ「なるほど、そうかもな」
ティス「早く大トロになれよー」 ノシ
コウタ「でっかく育てよー」 ノシ
チカ(う、うぐぐぐぐ…#)
ティス「…じゃあ、イクラってどれだろ」
コウタ「それよりウニはどれだ?」
ティス「かっぱ巻きは?」
コウタ「あ? かっぱ巻きは畑だろうが」
ティス「え? あれってかっぱ巻いてるんじゃないの?」
コウタ「いやいやいやいや、そんなグロテスクな食べ物じゃねえだろ」
ティス「えー、あたいあれてっきりカッパの(ピー)を(ピー)したのかと思ってたんだけど」
コウタ「いやいや、カッパの(ピー)を(ピー)したぐらいでああはならねえだろ、もっとこう(ピー)が(ピピーッ)でだな」
ティス「おー、なるほどなー。コウタは博学だなぁ」
コウタ「何年生きてると思ってんだコラ#」
チカ(ぬ、ぬぐぅーっ!! 拷問だっ! これはアタシに対する拷問だぁあっ!!)
ティス「でも、なんていうか、神秘的だねー」
コウタ「そうだな。まあ、悪くないな」
ティス「…ていやっ」 ギュッ。
コウタ「う」
ティス「…い、いいよね? 手ぐらいさ、その、つないでもさ…」
コウタ「…バ、バカ野郎、こういうのは男のほうから繋ぐもんだろうが…」
ティス「…コウタってそういうとこニブチンだから、繋いでほしいときに繋いでくれなかなーって」
コウタ「う、うっせえ、見くびんなバーロー」
ティス「…信用できないなぁ」
コウタ「あ、あのなぁ」
ティス「あ! あっちの魚すごい! 小さいのがいっぱいいるっ!」
コウタ「お、おいおい引っ張るなっ!」
ティス「うあー、すごいなぁ、うようよしてる。こんなのどこ食べればいいんだぁ?」
コウタ「テメエの脳は食うことばっかりか!!」
チカ(やっとツッコんだ!)
ティス「えいや」 ばんばんっ。
コウタ「こ、こらこら叩くな! ガラスを叩かないでくださいって書いてあるだろうが!」
ティス「あはははは! 散った散った! おもしろーい!」 ばんばんっ。
コウタ「こら! いいからあっち行くぞっ!」
ティス「はぁーい。じゃあなーちっちゃい魚ー」 ノシ
チカ(もう、本当に子供なんだなぁ…)
ピシッ。
チカ「クケッ?!」
ピシ、ピシピシッ…
チカ「うわぁっと!」 ハシッ。
………
チカ「そ、そぉーっと…」 パッ。
ピシ…
チカ「きゃぁあっ!!」 ハシッ。
………
チカ「や、やばいです、やばいですよコレ…、離したらガラスパーンですか!? ひび割れパーンなんですかぁ!?」
………
チカ「え、ええっとこういう場合はどうしたらいいんですか!? だ、誰かヘループッ! ヘルプバーードッ!!」
子供「あー、鳥さんがお魚見てるー」 キャッキャッ
母親「きっと食べることしか頭にないのよ」 クスクスw
チカ「いやぁーっ! 誤解されてますけど奥様!? アタシは肉食じゃありませんからぁーっ!」 パッ。
ピキッ…
チカ「んきゃぁっ! だ、だだだ誰かヘルプバァード!! アタシの地球が大変ですからぁーっ!!」 ワナワナプルプル
チカ…クマノミ展示室の前にてリタイア
〜イルカショー〜
コウタ「まあ、水族館に来たらこれ見ないとな」
ティス「わ、わぁーっ! え、イルカがショーするの? 凄い!」
コウタ「結構イルカって賢いらしいからな。もうぴょんぴょん跳ぶぞ?」
ティス「うん。コウタより賢いのは知ってる」
コウタ「テメエ!」
ティス「わー、でも楽しみ///」 ニコニコ♪
コウタ「そ、そっか」
ティス「早く出てこないかなー、わんぱくなフリッパー」
コウタ「古っ! …まだ時間結構あるな、ちょっと俺トイレ。このバッグ見といてくれ」
ティス「…やっぱデリカシーはないなぁ。ま、コウタだからなぁ所詮は」
コウタ「うっせぇ!」 テクテクテク…
ティス「…ま、今日のコウタはいい感じですからして。あたいも寛大な心で接してあげようと思いましたとさ」
ガサゴソ…
ティス「で、このバッグには何が入って…お?」
じゃーん。
ティス「お、おおー! 綺麗にラッピングされたクッキー発見! 今日のおやつだなきっと♪ いただき…ん?」
子供「ふぇぇぇえんっ! ふぇぇぇぇんっ!」
ティス「…?」
コウタ「…しかし、あんだけ喜んでくれるとはな。後でショウコになんか礼でもしないとな…あれ?」
こつぜん。
コウタ「…あら? ティスのヤツもトイレか?」
ティス「ほら、泣いてちゃダメだよ? ガキ、名前は?」
子供「ふぇええんっ! ふぇぇぇぇんっ!」
ティス「コラ、泣いてちゃわかんないよ? あ、そうだ。いいものあげよう」 ガサゴソ…
子供「ふぇぇ…」
ティス「じゃーん! クッキー!」
子供「ふぇ…」
ティス「えいやっ。ほら、一枚あげるよ? 食べていいよ?」
子供「う…」 ポリポリ…
ティス「どう? おいしい?」
子供「うん…」 ポリポリ…
ティス「そっか。じゃあもう一枚あげるね。お名前は?」
コウタ「ったくあいつ、どこ行きやがったんだ。もうすぐイルカショー始まるってぇのに…」
アナウンス『お客様のお呼び出しを申し上げます…』
コウタ「!? ま、まさか!」
アナウンス『…からお越しの花田様、お子様がお待ちです。総合カウンターまでお越しください』
コウタ「…ふぅ、ビックリさせやがって」
アナウンス『あ、ついでにコウタのバカー。コウタのバカも来るようにー! 以上! コ、コラダメデショカッテニシャベッチャ!』 ブツン。
コウタ「orz」
母親「本当にありがとうございました」 ペコペコ。
子供「おねえちゃん、ばいばい」
ティス「うん、もう迷子になっちゃ駄目だよー?」 なでなで
子供「う、うん!」
母親「ありがとうございました」
ティス「ばいばーい」 ポリポリ。
コウタ「…迷子の子を助けてたのか。本当にお前ってヤツは…」
ティス「ん。まあね。あ、ごめんねコウタ。あの子にこれ、5枚ぐらいあげちゃった」 ポリポリ。
コウタ「ああ、かまわねえよ… って、何?」
ティス「ん? バッグに入ってたクッキーだよ? あの子おいしいおいしいっていっぱい食べるから」
コウタ「な、な、な、何て言った今…」 ガクガクブルブル
ティス「? いやだからコレ。今日のおやつ」 ポリポリ。
コウタ「 ギ ャ ァ ー ー ー ー ー ッ ! ! ! 」 バッ。
ティス「あ、大丈夫だよ。コウタの分もちゃんととってあるよ? 一枚」 ポリポリ。
コウタ「おおおおおお前っ! なんてことをっ! こ、ここここれは俺がお前にっ!!」
ティス「…あ、ごめん。ひょっとしてこれ、大事なヤツだったの?」
コウタ「あったりめえだバカ!! こ、これはお前に! お前に… あ…」
ティス「?」 ポリ…。
コウタ「あ、い、いや、結果的にはいいんだが…」
ティス「まーまー、一緒に食べよ? ね? はいコウタ」 スッ。
コウタ「…う…」 パクッ。
ティス「さあ、イルカショー始まっちゃうよ? 行こ!」
コウタ「あ、ああ…」
コウタ(…やっぱりこいつに食べ物は駄目だ。あとに何も残らねえ… どうする…)
〜メリーゴーランド〜
コウタ「よーく見たら、これ馬じゃなくって魚なんだな」
ティス「わぁー、きらきらしててやっぱ凄い!」
コウタ「あ、ちょっと俺買い物先にしてくるから、二回乗っていいぞ?」
ティス「ほ、本当に!? うわーっ! コウタ最高!」
コウタ「あ、そろそろ動くみてえだな。じゃあまた後でな」
ティス「はいよートロンベー!」
コウタ(クソッ… 今月何も出来ねえな。つうか、これ買ったら財布の中には一人分の電車賃ぐらいしかねえな…;)
ティス「ふはぁーっ///」 キラキラウルウルピカピカテカテカ☆
コウタ「お、おお、楽しかったようだな」
ティス「もう最高! あたい水族館大好き! コウタも今日は最高! 大統領とかになったらいいよ!」
コウタ「…そっか。喜んでもらえて何よりだ」
ティス「うん!」
コウタ「なあ、ティス、これやるわ」 スッ
ティス「…え? 何これ、食べ物?」 カサッ
コウタ「い、いや。大したもんじゃねえんだ。本当に」
ティス「あけていい?」 ガサガサ
コウタ「尋ねると同時に開けるなっ! ったく…」
ティス「…あ、キーホルダー! ラッキーだ!」
コウタ「…さっきのラッキーってイルカのキーホルダーだ。お前気に入ってたろ?」
ティス「う、うん、うわぁ、これ可愛い! すっごく可愛いね!」
コウタ「渡したからな」
ティス「え?」
コウタ「いや、これ、お前へのホワイトデーのお返しだ」
ティス「え…?」
コウタ「渡したからな。確かに渡したからな」
ティス「え、え? だってホワイトデーってクッキーじゃないの?」
コウタ「テメエさっき食ったろうが!!」
ティス「え、あ… あれ、あたいへのプレゼントだったの!? どうりで綺麗にラッピングしてあると思った!」
コウタ「か、勘弁してくれ…;」
ティス「そ、そうだったんだ… ごめん、あたい気付かないで、あの子にあげちゃった…」
コウタ「い、いや、それは構わねえよ」
ティス「…そっかぁ、コウタ、あたいにこんなにいっぱいお返ししてくれてたんだ…」
コウタ「ま、まあな」(ショウコの入れ知恵だけどな…)
ティス「…でも、あたいチョコしかあげてないよ?」
コウタ「気にすんな。さ、帰ろうぜ」
ティス「待って」
コウタ「あん?」
ティス「あたい、2個まだお返し返しが残ってる。水族館と、可愛いキーホルダー」
コウタ「なんだお返し返しって… む…?」
ティス「………」
コウタ「っくはっ!!? て、テメエッ! イキナリ何しやがるっ!!」
ティス「…あ、ありがとうねコウタ、その、今日のコウタは、あたい、好き…かも、だよ?」
コウタ「な、ななななななっ///」
ティス「よ、よし! これで2個も返したっ!! さ、さあ帰ろうっ!」
コウタ「ま、待て! なんだお前それっ! ふざけんなっ!」
ティス「ううううるさいっ! ははは恥ずかしいんだから何も言うなぁっ!! むしろ死ねっ!!」
コウタ「死ねってなんだコラッ!!」
ティス「うるさいうるさいうるさーいっ!! かかかかえるぞっ! カエルがなくから帰るぞぉーっ!!」
コウタ「待ちやがれクソジャリ! 大事なこと言ってねえ!」
ティス「!! い、言わなくていい! そんなんノーサンキューだっ!!」
コウタ「ち、違う! お前が思ってることとは違うが、大事なことがだなっ!」
ティス「うるさーいっ!!」
ギャーギャーワーワー
受付嬢「…いいなぁ。ふふっ」
〜吾妻家〜
ショウコ「なるほど。で? お金が一人分しかなかったから歩いて帰ってきたと。港区から」
ティス「まったく、コウタはダメ人間だなぁ。ご利用は計画的に、だよ?」
コウタ「う、う、ぜぇー、ぜぇー、うるせぇバーロォ… ぜぇー、ぜぇーっ」
ショウコ「一人分残ってたんなら、ティスだけ先に帰ってくればよかったのにねー?」
ティス「ま、あたいもそうしようかなーって思ったんだけど、コウタ一人残して帰るのもかわいそうじゃん?」
ショウコ「優しいねティスは」 なでなで
ティス「えへへー♪」
コウタ「う、うるせぇ、途中から疲れたとか言って、おんぶ要求してきたくせ、ぜぇー、しやがって…」
ティス「当然の権利だもんねー」
ショウコ「ねぇー」
コウタ「クソッ!! この家に俺の味方はいねえっ!! …あれ? つうかアイツラは?」
フォルカ「今戻った」
フェルナンド「ぶぇっくし! 今誰か俺のうわさをしたな!?」
ショウコ「あ、お帰りー。どこいってたの?」
フォルカ「ああ、ちょっとな。それよりショウコ。ちょっとこっちにいいか?」
ショウコ「? 何?」
フェルナンド「ぬ、こうしちゃおれん! 俺も出かけるぞっ!」 ドダダダダッ。
ティス「…なんだろあの2人」
コウタ「男の責任、果たす気なんだろ? まったく… あいたたた、こりゃ明日は筋肉痛だな…」
ティス「もー、だらしないなあコウタは」
コウタ「うっせぇ!」
ティス「…もうちょっとだらしなくなくなったら、いつでもお返ししてあげるからね?」
コウタ「…何!?」
ティス「も、もちろんお返し返しは要求するからね? あ、あー、次は動物園行こう! 牛を見に行こう! 鳥でもいいよ?」
コウタ「食うことばっかりか! …あ、そういえば、鳥はどこいった?」
ティス「鳥?」
チカ「…アタシ、いったいいつまで押えてればいいのかしらね。ここで一曲。
アフリカにお住まいのペンネームアメリカさんからのリクエスト。『真っ赤なチカい』
うぉおおーうぉっ うぉおおーうぉっ だっだれかたすけてーっ!!」
〜END〜
フォルカ&フェルナンド編は、要望あれば夜にでも。長々とごめんなさいでした。
287 :それも名無しだ :2008/03/15(土) 08:55:10 oF/K0BpP
ラージ「チカ…遅いですねぇ…」
288 :それも名無しだ :2008/03/15(土) 09:16:49 EUEOa3q6
萌え死んだ…
修羅のほうもたのむ
290 :それも名無しだ :2008/03/15(土) 11:34:49 oF/K0BpP
チカ「これ、べつにワタシのせいじゃないんだから、逃げても…いいよね?」パッ
ホオジロザメ「アァアアァァアア…!」(訳:あれはエサ…か?)
ハンマーヘッドシャーク「オォオオォォォオォオ!」(訳:飼育員も粋なことをしてくれる!)
ノコギリザメ「グァアアアァァアア!」(訳:生きたエサか、おもしろい!!)
チカ「ムリー!ムリムリ!ぱくってやられるっちゅう話ですよ!助けてー!コーウタさーん!!」
ジンベエザメ「…!…」(訳:やれやれ…)ドゴォ!!
サメチーム「げふぅ!!」
ジンベエザメ「おおおん…」(訳:お行きなさい。小鳥さん。ここは私がなんとかしてあげるから…)
チカ「わーい!ありがとジンベエさん!今度お礼にプランクトン持ってきてあげるー!」パタパタ
ジンベエザメ「おおおん…」(訳:そうかい?それなら沖縄産の小エビで頼むよ。)
チカ無事帰宅
293 :それも名無しだ :2008/03/15(土) 12:16:45 cIEZBM/H
>>290
小さいクマノミ水槽にサメ類は流石に無茶だとツッコまざるを得ないw
294 :それも名無しだ :2008/03/15(土) 12:18:59 oF/K0BpP
そこは広い心でスルーしていただきたい。
300 :フォルカのホワイトデー :2008/03/16(日) 08:25:53 0h+44Vl0
ティス「ねーねーコウタ」
コウタ「あん?」
ティス「今日はいつもみたいに止めないの? フォルカとショウコ、2人っきりだよ?」
コウタ「…いや、今日はいいわ」
ティス「えー? なんで?」
コウタ「………」
〜回想〜
コウタ「水族館だぁ?」
ショウコ「そ。ティスを連れて行ってきてあげなよ、はいチケット」
コウタ「ちょ、ちょっと待てよ、なんで俺が…」
ショウコ「いいからいいから。きっとティス、とっても喜ぶと思うんだけどなー」
コウタ「……面倒くせぇなぁ」
ショウコ「はいコレ」
コウタ「…ま、しゃあねえ。たまにはどっかに連れて行ってやるかな… ショウコの頼みだしな…」
ショウコ「あ、ショウコが渡したとか言っちゃだめだよ? あくまでお兄ちゃんが準備したって言うこと。いい?」
コウタ「あ、ああ」
ショウコ「それともうひとつ。条件があります」
コウタ「あ? なんだ?」
ショウコ「今日一日は、ショウコとフォルカに口出ししないこと。いい?」
コウタ「は、はぁ!? ど、どういうこった!?」
ショウコ「いい? 絶対守ってね? そのチケットタダじゃないんだからね?
守らなかったら、お兄ちゃん向こう三ヶ月間、お小遣い抜き!」
(お小遣い抜き! 抜き! 抜き! 抜き…)
〜回想終わり〜
コウタ「…成る程、ここまで予測済みだったってわけかよ、恐ろしい妹だ;」
ティス「??? 珍しいなぁ、ロリシスコンなコウタがショウコとフォルカを2人っきりにするなんてさ?」
コウタ「うっせぇ!」
ティス「まあいいや。じゃあコウタはそこでじーっとしてたらいいよ」 コソコソ
コウタ「お、おいおいどこに行くんだ?」
ティス「そりゃあもちろん、あの2人を視察に行くに決まってんじゃ」
コウタ「マドハンド」 ガシッ。
ティス「ちょ、何すんのさ、手ぇ離してよ」
コウタ「うっせぇ! いいから大人しく座ってろいっ!」
ティス「ふふーん♪ 気になってるくせにー」 ニヤニヤ
コウタ「…お、男の約束だ、俺が反故にするわけにはいかねえんだよ;」 ウズウズソワソワ
ティス「見てるだけならいいじゃん。口出ししようとしたら、あたいが気絶させてあげるからさ♪」 グッ!
コウタ「お、恐ろしいこと言うなバカ!」
ティス「で、行くの? 行かないの?」
コウタ「………」
〜吾妻家・座敷〜
フォルカ「夕食前に急に呼びたててしまって済まない」
ショウコ「ううん、ぜんぜんいいよ? で、どうしたの?」
フォルカ「ああ、実は…」
ショウコ「あ、ちょっと待って…」 パタパタパタ…
フォルカ「? あ、ああ」
ショウコ「お待たせー。座布団もって来たよ。さ、座って座って♪」 パサッ。
フォルカ「あ、ああ。すまない」
カタッ、とぽとぽとぽ…
ショウコ「喉渇いたでしょ? お茶でも飲みながら話そ? はい玉露♪」 スッ。
フォルカ「おお、すまない」
ずずず…。
フォルカ「…ん。うまい。体の芯からあったまる…///」
ショウコ「でしょ? いいお茶持ってきてあげたからね? おかわりもあるよ?」
フォルカ「そうか、すまない、もう一杯もらえるだろうか」
ショウコ「はいはい♪」 とぽとぽとぽ…
スッ、コソコソ…
ティス(…2人してお茶飲んでるね。なんだ、いつも通りじゃん)
コウタ(…バカ、よく見ろ。全てショウコの作戦通りだ)
ティス(?)
コウタ(相手に不快感を与えず、しかしあくまで自分のペースに持っていくあの所作。恐ろしい…)
ティス(ふーん)
ショウコ「で、今日はどうしたの?」
フォルカ「ああ。その、実は、これを受け取ってほしいんだ」 スッ。
ショウコ「? 何これ、あ…」
フォルカ「以前ショウコに貰った手作りチョコには遠く及ばないが、俺からのせめてものお返しだ」
ショウコ「これって… 野いちご? っていうか…」
フォルカ「のいちご? そういう果物なのか?」
コウタ(…あれって、ヘビイチゴじゃねぇか?)
ティス(へびいちご? 何それ?)
コウタ(ここら辺じゃみねえけど、あんまり美味いもんじゃなかった記憶があるわ…)
ティス(おいしくないの? 何それ、つまんないのー)
コウタ(いいから黙ってろ)
フォルカ「実は、お返しを探すために、霊峰の袂の源森にあるという、伝説の果物を探しに行ってきたんだ」
ショウコ「へ、へぇー」
フォルカ「すまん、ちょっと長くなるが、話してもいいだろうか」
ショウコ「うん、どうぞ?」
フォルカ「すまん、では、回想を交えながら話させてもらう。袂深くまで踏み入った俺たちは、
そこでぶらさがった人を見つけて供養した。すると、その人の遺物らしき鞄を発見したんだ。
彼の身元がわかるかもしれないと、俺たちはその鞄を開けた。すると…」
〜回想〜
フォルカ「…これは、置手紙、か?」
アリオン「どれどれ、ふむふむ…」
フェルナンド「な、なんて書いてあるんだ?」
アリオン「『ワタシハツカレマシタ コノカラダヲヌケ ヨミヘトタビダツ コレハモハヤヒツヨウナキモノ
ワタシノヌケガラヲミツケタモノヘ スベテサシアゲル』 と書いてある」
フェルナンド「???」
フォルカ「…それだけか? 身元がわかるようなものはないのか?」
アリオン「ないな。要するに、これをやるということらしいぜ?」
フォルカ「ふむ… まあ仕方ない。とりあえず持っていこう」
フェルナンド「全く、鞄など役に立つのか?」
フォルカ「わからん。だが、伝説の果物を見つけたら、これに入れて持って帰ればいい」
フェルナンド「なるほど、妙案だな」
〜回想終わり〜
ショウコ「これ返す」 スッ。
フォルカ「ま、待ってくれ。入れてない。鞄には入れてないんだ」
ショウコ「ほ、本当に? っていうかスルーしたけど、フォルカたちえらいもの見つけちゃったのね;」
フォルカ「あ、ああ。結構日数が経っていたらしく、それはもう…」
ショウコ「す、ストーップ! 説明しなくていいよ? 大丈夫! いいからほら、続き続き」
フォルカ「あ、ああ」
〜回想〜
フォルカ「しかし、見つからないな… というより、現在位置はどこだ?」
アリオン「自由におまかせ♪ えっと、俺の携帯のコンパス機能を使ってやるから待ってろ」 カチカチ
フェルナンド「携帯… そんなもの役に立つのか?」
アリオン「ん? 結構便利だぜ? すぐに連絡取れるし、写真も撮れる」
フォルカ「ちなみに、今何時だ?」
アリオン「自由におまかせ♪ えっと、俺の腕時計は… ふむ。午後3時ぐらいだな」
フェルナンド「ハッ! 携帯に腕時計ときたか! 電話や時間に束縛されるとは、自由が聞いてあきれるわっ!!」
アリオン「…なんだ、やっかみかフェルナンド?」
フェルナンド「やっかむかぁ!! そんなチャラチャラしたものを身につけるとは、お前の言う自由って何なんだ!」
アリオン「フッ、自由と束縛は表裏一体。捕らえ方一つで物事は大きく左右されるのさ」
フェルナンド「またわけのわからんことを…! い、いいから写真を撮らせろっ!!」
アリオン「わかったわかった撮ってやるから。はいチーズ」
フェルナンド「チーズ!? ど、どこだ!? どこにある!?」 カシャッ。
アリオン「…うわー、お前変な顔。鼻の穴とかくっきりだな」
フェルナンド「え、どれどれ?」
アリオン「ほらこれ」
フェルナンド「う、うわー、俺ってこんな顔してたんだ今、キモッ」
アリオン「こう、自分をアピールする顔の角度とか決めといたほうがいいぜ?」
フェルナンド「そ、そうなのか、も、もう一枚いいか?」
アリオン「わかったわかった。はいチーズ」
フェルナンド「こ、こうか?」 カシャッ。
アリオン「あー、大分マシになったな。うん」
フェルナンド「え、どれどれ?」
アリオン「ほらこれ」
フェルナンド「お、おおー、なるほどなるほど、じゃあ次はお前撮ってやるよ」
アリオン「フッ、俺はカメラ写りには定評があるからな?」
フェルナンド「え、ええっと、これどこ押せばいいんだ? っていうか携帯ってすごいなー」 キャッキャッ♪
アリオン「電話掛けなけりゃ安いしな。今度ショップに連れて行ってやるよ」 ウフフウフフッ♪
フォルカ「お、お前たち! 真面目に探せ!!」
フェルナンド「あ、フォルカも入れよ。俺に任せろ! 綺麗に撮ってみせる!」
フォルカ「そ、そういう問題では」
アリオン「こう肩とか組んでみようか。フェルナンド、ちゃんとフレームに入るようにしろよ?」
フェルナンド「わ、わかった。うわ、どんな風になるんだろ」
フォルカ「ちょ、ちょっと待て!」
フェルナンド「じゃ、じゃあ、はい、チーズ」
アリオン「………」
フォルカ「………」 カシャッ。
フェルナンド「お、おお。結構上手に撮れたっぽい」
フォルカ「え、どれどれ?」
フェルナンド「ほらこれ」
アリオン「あ、俺目つぶりかけちまった」
〜回想終わり〜
ショウコ「ふーん、みんなで写真をねー」
フォルカ「す、すまん。俺は止めようとしたのだが、少しその、興味を惹かれてしまって…」
ショウコ「いいとおもうよ? あ、ショウコも携帯持ってるから、後でフォルカ撮ってあげるね?」
フォルカ「ほ、本当か?」
ショウコ「うん♪」
コウタ(あいつら、富士の樹海で何やってんだ;)
ショウコ「で、その後これを見つけたの?」
フォルカ「ああ。その後フェルナンドが霊木のたもとに生えているのを見つけてだな」
ショウコ「なるほど、結構苦労したんだね」
フォルカ「…う、す、すまん」
ショウコ「? どうしたの?」
フォルカ「い、いや、今思い返したら、なんだか浮ついてただけのような気がして」
ショウコ「…あ、これ、食べていい?」
フォルカ「あ、ああ。俺たちもまだ食べてないが、色が綺麗だし、多分、いや、必ずうまいはずだ!」
ショウコ「…はむっ。う…」
フォルカ「ど、どうだ?」
コウタ(…うまいわけねえだろ、ヘビイチゴだぞ)
ティス(それってまずいの?)
コウタ(俺も昔一回食ったことあるが、酸っぱいというか草臭いというか、変な味だった)
ティス(ふーん。じゃああたいはいらないや。採ってこなくていいよ?)
ショウコ「…ふふっ、おいしいよフォルカ。ありがとうね」
フォルカ「本当か! 良かった…」 ホッ。
ショウコ「フォルカ、手、見せて」
フォルカ「? あ、ああ」 スッ。
ショウコ「…やっぱり。泥だらけじゃない。ちゃんと家に帰ったら手洗いうがいしないとダメだよ? めっ」
フォルカ「う、す、すまん;」
ショウコ「まったく… 次からは、こんなに苦労しなくてもいいよ?」 さすり、さすり
フォルカ「…ショ、ショウコ?」
ショウコ「ショウコは、フォルカがホワイトデーに思いを返そうって頑張ってくれたことが、一番嬉しいんだから…」
フォルカ「…ショウコ…」
コウタ(………)
ティス(どうする? 気絶しとく?)
コウタ(…いや、大丈夫だ。そろそろ行くか)
ティス(…そだねー)
フォルカ「あ、そ、そうだ。ショウコ、これも受け取ってくれ」
ショウコ「…? え、何?」
フォルカ「これだ」
どさっ。
コウタ(…は?)
ティス(…へ?)
ショウコ「え? こ、ここここ、これって… これって!?」
フォルカ「鞄が二重底になっていてな、自由が発見した。生活費の足しにしてくれ」
ショウコ「さ、さささささ、札束ぁ!!?」 ガガーンッ
フォルカ「ああ、三人で当分した。いくらあるかはわからないが、全部ショウコに預ける」
ショウコ「こ、ここここ、こんなに、えっと、ひのふのみのウーリューチーパー…」 ガクガクガクガク
フォルカ「ショウコの苦労が少しでも和らぐなら、俺は嬉しい」
ショウコ「フォォオルカァァーーーッ!!!///」 抱きゃっ!!
フォルカ「うぉわっ!!?」 ガタバターンッ!
コウタ「ショウコォッ!?」 ガバッ!
ティス「ていやっ」 ゲシッ。
ショウコ「フォルカぁぁーっ! もう大好きっ! 素敵っ! カッコイイっ! あーもういいこいいこっ!」 ハグハグチュッチュッ♪
フォルカ「ま、待てショウコ! お、落ち着けっ! あ、ダメだっ! やめっ…!」
コウタ「………」
ティス「さ、約束どおり気絶させたし、後は若い二人に任せて帰るよー」 ズリズリ…
フォルカ「だ、誰か! ショウコがちょっと変だっ!! た、助けてくれっ! コ、コウターッ!!!」
ショウコ「うふふふふっ/// フォルカァー♪ フォルカァー♪」 パタパタフリフリ♪
フォルカ「お、落ち着けショウコ、その、服を脱がすなっ、な? 今ショウコは一時の高揚感に身を任せててだな」
ショウコ「うふふー、えーい。ぽちっとな」 ポチッ。
ガシャガシャガシャシャーンッ!!!
フォルカ「なっ!!?」
ショウコ「実はここ、お爺ちゃんが開発した、対泥棒対策のトラップ部屋なのでした♪」
フォルカ「しょ、ショウコ…?」 ガクガクブルブル
ショウコ「さーって、いいこ過ぎるフォルカには、ご褒美をあげニャいとねー…///」 スルスル
フォルカ「あ、ああ…っ」 ガクガクガタガタブルブルカタカタ…
ショウコ「フォルカ…」
フォルカ「だ、誰か、た、たすっ」
ショウコ「大好き…♪」
フォルカ「あ、ああ…っ」
『 ア ッ ー ! ! 』
〜BAD END〜
306 :それも名無しだ :2008/03/16(日) 09:48:30 NSUmNQHU
>>305
恐ろしい子!!
309 :それも名無しだ :2008/03/16(日) 12:40:51 vSbdxB5C
フォルカ編最高!!ありがとうございます。
311 :それも名無しだ :2008/03/16(日) 13:23:57 f7ZWhIx1
>>307
ショ、ショウコー!?
なんてエロい…いやいや恐ろしい子なの
フェルナンド編もすっごい期待してます!
312 :それも名無しだ :2008/03/16(日) 16:06:20 Dzgj0MTq
>>305
GJ!
おいしい場面なのに怯えてしまうフォルカw
ショウコには滅法弱いなw
319 :フェルの白日 :2008/03/16(日) 23:41:16 0h+44Vl0
〜アイビス&ツグミのマンション(女子寮)〜
ちゃぽーん。
アイビス「ふはー…///」
ツグミ『アイビスー、湯加減はどうー?』
アイビス「うーん、丁度いいよー」
ツグミ『次私が入るから、あがったら教えてねー』
アイビス「うーん」
ちゃぱ、ちゃぷん。
アイビス「…はぁー、手足が伸ばせるお風呂に入りたいなぁ…」
ピンポーンピンポーンピンポーン。ピポピポピポピポーン。ハーイドナター?
アイビス「…ふぁ…む… ちょっと眠くなってきちゃった…」
ドタドタドタドタッ ガサガサッ
アイビス「…いけない、そろそろあがろうかな」
ガラピシャーンッ!!
フェルナンド「いた! おいダグラスッ!!」
アイビス「!!?」
フェルナンド「ええい! のんびり風呂などはいってる場合か! 急いであがれっ!!」
アイビス「え、あ、え、あ? え?」 キョトーン
フェルナンド「ほら、いいものを持ってきたぞ! いいから急げ!」 ガサガサッ
アイビス「え、え? こ、ふぇ、ふぇ…」 パクパク
フェルナンド「…? 何をぼーっとしてい」
ツグミ「フェルナンドォーッ! ステェーイッ!」
フェルナンド「!!」 ピタリッ。
ツグミ「フェルナンドォーッ、バァーック!」
フェルナンド「…!」 スゴスゴ
ツグミ「そうそうフェルナンド、いいわよー、そのままダイニングへ、ステイからーっ、ゴー!」
フェルナンド「!」 トテトテトテ…
ツグミ「…ふぅ、まだ時間的に早いっての。野良修羅には困ったものね。ね、アイビス?」 プヒー
アイビス「…えっと、あたし、とりあえず、悲鳴とか、あげといたほうが… いいのかな?」
ツグミ「んー、いいんじゃない?」
アイビス「…えっと、キャーでいいんだっけ、それとも、い、イヤー?」
ツグミ「OK、充分錯乱しているわね。はい深呼吸してー」
アイビス「す、すぅー」
ツグミ「はいてー」
アイビス「はぁー…っ」
ツグミ「はいすってー、叫ぶ!」
アイビス「どひゅうっ」
『 キ ャ ア ー ー ー ー ー ー ー ッ ! ! ! 』
ガラピシャフキフキマキマキドタドタドタッ
パチーンッ。
とぽとぽとぽ…。
フェルナンド「すまん、丁度のどが渇いていた」 ヒリヒリ…。
アイビス「ふんっ!」
ツグミ「おーおー、紅葉がくっきりついちゃったわね」
アイビス「…で、何? 何か用なの? というより、とっとと出て行ってほしいぐらいなんだけど…」
ツグミ「はー、また心にもないことをこの子ったら」
アイビス「う、うるさいっ! ツグミは見られてないからアレなんだ! あ、あたしなんてその、み、みらっ…///」
フェルナンド「…フン。なんだか知らんが、まあ気に病むな」
アイビス「〜〜〜っ!」 キッ!
フェルナンド「な、なぜ睨む!」
ツグミ「あー、なんかいっぱいあるー」 ガサゴソ
フェルナンド「こ、こらツグミ! 勝手に覗くなっ!」
アイビス「ののののの覗いたのはどっちだぁーっ!!」
メシィッ。
フェルナンド「…ダグラス。平手打ちはちゃんと小手先で打て。お前のはアレだ、掌打に近い」 ヒリヒリズキズキ…
アイビス「ふ、ふんだっ! フェルナンドなんて知らないよもうっ! 帰れ! 出て行けーっ!」
フェルナンド「…う、す、すまん…」
ツグミ「お、尻尾が丸まった」
アイビス「…あ、い、いや、今のは言葉のあやだから、そんなに落ち込まなくても…」
ツグミ「え、もうフォローに回るの?」
フェルナンド「…すまん、邪魔をした。帰る…」
アイビス「あ、あーあーもう、わかった、わかったよ。叩いたことは謝らないけど、許してあげるから、ね?」
フェルナンド「す、すまん…」
ツグミ「裸を見られたくせに許すとは、ほんっとアイビスは仏様ね。私だったら問答無用で全裸にひん剥いた上で
ソニックセイバーの先端部分にタイタニックかアダムかなんかのポーズに鎖でがんじがらめに縛り付けて固定して
そのまま3マップぐらいノーセーブで攻略するわよ? もちろん不屈使い忘れてて撃沈したらハイやり直しー」
フェルナンド「う、うわぁー! うわわぁーっ!! す、すまんっ!! ゆゆゆ許してくれぇっ!!」 ガバッ!
アイビス「こ、こらツグミ! フェルナンドが恐怖のあまり土下座しちゃったじゃない! 脅しちゃダメでしょ! めっ!」
ツグミ「…面倒な子達ね本当に。いろんな意味で」 プヒー
とぽとぽとぽ…
フェルナンド「はふー、お茶がうまい///」
アイビス「で、結局何の用件だったの?」
フェルナンド「フ、クククッ、聞くのが遅いぞダグラスッ! これを見ろッ!」
ツグミ「まあ、もう広げちゃってんだけどね」
フェルナンド「な、何だとぉ!?」 ガーン
アイビス「わー、プリンがいっぱいだ。あ、ケーキもある」
フェルナンド「む、むう、開けさせて驚かせようと思ったのだが、仕方ない…」
アイビス「で、こんなにいっぱい、どうしたの?」
フェルナンド「ん… い、いや。おまえに貪らせようと思ってな」
アイビス「? あたしに?」
ツグミ「えー、私にはー?」
フェルナンド「ツ、ツグミは駄目だ。これはその、アイビスへのお返しなんだ」
アイビス「え…」
ツグミ「えー?」 BooBoo!
フェルナンド「い、いや実は、猪口のお返しをしなければいけないというこの世界の戒律を今朝まで知らなくてだな、
フォルカたちと一緒についさっきまで、アイビスへの贈り物を探しに行ってたんだ」
アイビス(…あ、名前で呼んでる…)
フェルナンド「ま、まあ、いろいろあったんだが、アイビスが何が一番喜ぶかと考えたら、やっぱりこれだろうと思ってだな…」
アイビス「…ふ、ふーん」
ツグミ「ふふーん♪」 ニヤニヤ
フェルナンド「そ、その、だな。あの時はスイーツをありがとう。これは、俺からのお返しだ。どうぞ心行くまで貪ってくれ」
アイビス「…貪るって言い方、その、やめてよ;」
ツグミ「んー、はいフェルナンド君質問ー」
フェルナンド「? どうしたツグミ」
ツグミ「これこれ」 ピッ。
フェルナンド「ん?」
アイビス「…あ」
半額 ←半額シール
アイビス「…はん…がく?」
ツグミ「プレゼントなのはわかったけど、なんで半額シールがついてるのかなーって」
フェルナンド「フッ、ツグミは無知だな。よかろう、俺が教えてやる」
ツグミ「うん、おせーてー。アイビスのお返しが値切られてる理由が知りたーい」 ニヤニヤニヤニヤ
アイビス「ね、値切られた…!」 ガガーンッ
フェルナンド「これはだな、俺の行きつけの店が閉店前2時間ぐらいにスイーツなんかに貼り出す、魔法の死意瑠なのだ!
この半額の文字さえあれば、通常の半分の値段で買うことが出来るという驚異的な死意瑠!」
ツグミ「ほうほう」
フェルナンド「賞味期限がどうたらこうたらということらしいが、スイーツに変わりはない! 三日我慢すれば、
俺も180円もするスイーツが買えてしまうのだ! 利用しない手はなかろう!」
ツグミ「三日?」
フェルナンド「まあ、今回は偶然大金が手に入ったから、店にあった商品をとにかく買い占めてきた! もちろんこの
半額死意瑠の商品を先に確保したがな! みよ! この大量の戦利品を!!」
ツグミ「あー、なるほど。いろいろ苦労してんだねワンちゃんも」 ホロリ。
アイビス「…あ、これ賞味期限今日までだ」
フェルナンド「ふふーん♪」 プヒー
ツグミ「わー、すっごい得意気」
アイビス「…確かに量はあるけどさ、値切られたってのがなんかSHOCKだよ…」
フェルナンド「いいからいいから、ほら貪れアイビス。特別だ、ツグミも食べるといい」
アイビス「ん、そうだね。とてもじゃないけど、あたし一人じゃ食べきれないよ」
ツグミ「あらいいの? 値切られた愛情をさらに分配しちゃっても」
アイビス「う、うるさいなぁ…# ほ、ほら、このプリン食べてよ」
ツグミ「本当は夜に甘いの食べるのイヤなんだけどね、ま、いただきまーす」 ペリペリ…
アイビス「じゃ、頂戴するね」 ペリペリ…
フェルナンド「ああ」
アイビス「はむっ」
ツグミ「ぱくっ」
2人「んー、おいしー♪」
フェルナンド「そ、そうか…」
ツグミ「このチープな感じが半額さをさらに際立たせてて、なかなかいけるわね」
アイビス「…うん、おいしい。ありがとねフェルナンド」
フェルナンド「ああ。よかった。ちなみにそれは俺の三日分のスイーツだ」
アイビス「…ふぁむ?」 モゴモゴ
フェルナンド「俺が三日我慢すれば食べられるスイーツだ」
アイビス「…あ、値札、180円だ」
ツグミ「ちなみに私が食べてるプリンは120円だってさ」
フェルナンド「俺の二日分のスイーツだ」
アイビス「…えっと、一日30円? よくわかんないんだけどその計算」
フェルナンド「気にするな。たくさん食べてくれ」
アイビス「…あ、こっちに300円のケーキがある」
フェルナンド「…たんと貪れ、ダグラス」
ツグミ「えと、一番高いのどれかなー」 ニヤニヤ
フェルナンド「…ど、どうだ? うまいか?」
アイビス「う、うん、半額だけど、それなりに」 モグモグ…
ツグミ「フェルナンドー、ステイねステイ」
フェルナンド「…!」 じぃーっ…
アイビス「…そ、その、さ、フェルナンド、これ」
ツグミ「こら、ダメでしょアイビス。フェルナンドの気持ちを踏みにじっちゃあ」 パクパク…
フェルナンド「………」 じぃーっ…
アイビス「で、でも…」
ツグミ「フェルナンドの分までちゃーんと食べてあげなさい。フェルナンドもそれを望んでいるはずよ?」
フェルナンド「……そ、そうだ。しっかり貪れ。蓋の裏までも」
ツグミ「フェルナンド、ステイ!」
フェルナンド「!」 じぃーっ…
アイビス「………」 ぱくっ。
フェルナンド「………」 キューン、キューン…
ツグミ「うーん、これ食べきれないかなぁ、どうしよ、お隣さんにでも持っていこうかしらー」 ニヤニヤ
アイビス「………」 ちらっ
フェルナンド「………」 クゥーン、キュゥーン、クゥウーン…
アイビス「…フェルナンド、はい、これ」
フェルナンド「いいのか!?」 ガバッ!
ツグミ「あ、ステイだって言ったのに」
アイビス「つ、ツグミ!」
ツグミ「ふふっ、もー、しょうがないなあ。フェルナンド、ゴー!」
フェルナンド「うおおおっ!!!」 パクパクパクッ
アイビス「きゃぁっ! ちょ、ちょっと!」
フェルナンド「う、うまい! やっぱりスイーツは最強だ!! なあアイビス!」 パタパタフリフリ♪
アイビス「…もう、どうせなら、ゆっくり食べようよ」
ツグミ「あ、私お茶でも買ってこようか? 何なら30分ぐらい外出しようか?」
アイビス「ツグミ!!」
フェルナンド「オ、オオオ、こ、これは10日分のスイーツじゃないか!! アイビス、半分こだ! 半分俺が食う!」
アイビス「…ふふっ、そうだね、半分コしよっか///」
フェルナンド「アイビス! お前がいちごの方を食え! 俺はこっちにする!」
アイビス「えー? あたしもこっちがいいなぁ」
ツグミ「…はぁ、まったく、先が思いやられるわね」
〜END〜
324 :それも名無しだ :2008/03/17(月) 04:32:30 AJFSjpc5
わるこ、わるこwww
ニヤニヤさせていただいたぜ
お風呂でドッキリ嬉しハプニング☆があったのに!
コウタなら間違いなく倒れるwww
それにしてもフェルナンドの犬っぷりも見事なもんだ
ツグミの命令も素直に聞いてるし
フェルナンド編、GJでした!
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
273 :コタ・アイ(spec2コウタアイス)前 :2008/03/15(土) 01:27:17 7P5LO+7a
俺にとっては眠るまでが今日だ!!つまり、ホワイトデーと言うことで
ティス「うわあ、ファミリーパックのアイスじゃない。いったいどうしたの?」
コウタ「ん?ああ、お前確かコタツでアイス食うの好きだったよな?
今日はホワイトデーだからお返しに買ってきたんだよ」
ティス「へえー、コウタでもホワイトデーを覚えてるもんなんだね〜」
コウタ「うるせえ!!俺は受けた借りはきちんと返す方なんだよ!!」
ティス「えへへ、でもありがとう」
コウタ「へっ、借りは返したからな」
ティス「ところで、ショウコにはお返ししないの?」
コウタ「ああ、今から渡してくるぜ」
ティス「いってらっしゃ〜い、あたいはコタツで待ってるから」
コウタ「ん、じゃあ行ってくる。(ところで、何で待ってるなんだ?)」
—アナザーサイド—
コウタ「ショウコ?ちょといいか?」
ショウコ「なあに?お兄ちゃん?」
コウタ「ほらよ、ホワイトデーのお返し」
ショウコ「ふーん、お兄ちゃんにホワイトデーにお返しをするお金がよくあったわね?」
コウタ「うるせえ!!それくらいの計画性は、俺にだって有るっつーの!!」
ショウコ「えへへ、開けてみていい?」
コウタ「ああ、別に問題ねえぜ?」
ガサガサ
ショウコ「えっと…これは布地(柄つき2㎡)?」
コウタ「ああ、あいつがお前に何をやんのかが分かんねえから、
好きなもんにできるようにただの布にしといたんだが。…だめだったか?」
ショウコ「ううん、ありがとう。何か出来たらお兄ちゃんにも見せてあげるね」
コウタ「ん?そうかそりゃよかった。じゃあ楽しみにしとくぜ。」
ショウコ「お兄ちゃん?ところでティスちゃんにはなにをあげたの?」
コウタ「え?ああ、あいつが好きなもんとして大きいサイズのアイスをやったぜ?」
ショウコ「へえー…」
コウタ「ところであいつ、アイスをもってコタツで俺を待ってるらしいんだが、
何を待ってるのか分かるか?」
ショウコ「(まったく…お兄ちゃんも鈍感なんだから…)これじゃない?」
つスプーン
コウタ「ああそうか!!それが無きゃ食えねえもんな!!サンキュー!!」
ドタドタドタ
ショウコ「…ふう…フォルカ…遅いなぁ…」
—コタツサイド—
ティス「ふふふーん、おコタでアイス〜♪おっきなサイズ〜♪」
コウタ「ほーれ、待たせたな」
つスプーン
ティス「おう、おつかれ〜♪まあまあ遠慮しねえで座りねえ〜♪」
コウタ「へへっ、ずいぶんと嬉しそうだな」
ザッ、ヒョイ、パク、ザッ、ヒョイ、パク…
ティス「ん〜おいしい♪やっぱおコタで食べるアイスは格別だね!!」
コウタ「そうかそうか、コタアイはうまいか、喜んでもらえてよかったぜ」
ティス「うんうん、その通り!はいコウタ」
つスプーンにすくったアイス
コウタ「?」
ティス「お一つどうぞ」
コウタ「いらねえよ、それはてめえにやったんだから、てめえが全部食っていいんだぜ?」
ティス「ずっと前に一人でアイス食べちゃったお侘び」
コウタ「ああ、てめえにドライアイス食わせた…って、あれはもう昔の話だろ?」
ティス「むむむ…よもやこのティス様の差し出したアイスが食えぬと申すのか?」
コウタ「まったくしょうがねえな…」パクッ
ティス「むふふ…どうだ?うまいか?」
コウタ「普通」
ティス「はあ、やれやれ、コウタにはこの寒い中暖かいコタツに入りながら
あえて冷たいアイスを食べると言う風情を理解することなど不可能であったか。」
ヒョイ、パク
コウタ「理解できねえ、つーか、しようと思わねえし」
ティス「ふう、まったくこれだからコウタは…だがあたいは諦めない!
このコタアイのすばらしさを伝えるまで、あたいがアイスを食べさせてやろう」
コウタ「まったく、やれやれだぜ」
—部屋の外—
ラージ「ふふふ…一つのスプーンでさりげなく間接キスとは…
ティスの行動がだんだんと大胆になってきましたね…」ポチポチ
悪いが反省はしない
275 :それも名無しだ :2008/03/15(土) 01:41:10 d5qgoQ82
>>274
漢ならそのまま突っ走ってみせろ
276 :それも名無しだ :2008/03/15(土) 02:39:28 vAVFiCix
次は口移ししかないと思った俺は(ODE
277 :それも名無しだ :2008/03/15(土) 06:35:36 f7B1oN9w
>>274 あーもう! 実にスイーツwww
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
326 :かうんしょ :2008/03/17(月) 11:07:24 ryFOIilH
ティス「へくっ!」
コウタ「うおっ!?」
ティス「あ、あー、ごめん、へくっ! うぅー…」 ズズズ…
ショウコ「ティス、大丈夫? はいティッシュ」
ティス「ちーん。う、うん。ごめんね、へくっ!」 ピチッ。
コウタ「だああっ! くしゃみする時は手で押えろっ! 汚えだろうが!」
ティス「き、汚いことないよ! あたいのはクリアだ、だ… へくっ!」 ピチチッ。
コウタ「ぎゃあーっ! テ、テメエ! いい加減にしろっ!」
ティス「しょ、しょうがへくっ! しょうがないじゃん! で、でちゃ、へくっ!」
ショウコ「どれどれ… うーん、風邪じゃないみたいね」
コウタ「まさか、花粉症か? 時期的には終わりかけなはずだけどな…」
ティス「そ、そーそー、か、かうんしょ、へくっ!」 ピチャ。
コウタ「や、やめろっ! しみになるだろうがぁ! ああーもう、ほら、押えててやるからちーんしろちーん」
ティス「ちーん。うう…」 ズズー
コウタ「まったく… しかし、変なくしゃみだなテメエ」
ティス「へ、へくっ! へ、変じゃないよ?! 普通だい! へ、へくっ!」
コウタ「…へくってなんだよへくって。バカみてえだな」
ティス「な、なんだとー!? もういっぺん言ってみ、み、へくっ!」 ベチャッ。
コウタ「だぁあーっ! なんで俺のほう見てくしゃみするんだぁっ!」 フキフキ。
ショウコ「どうしよ、お医者さん行く?」
コウタ「あー? 必要ねえだろ、そのうち治るだろこんなもん」
ティス「う、うん、お医者嫌い。大丈夫だよショ、ショ、へくっ!」
コウタ「…なんかバカみてえでおもしれえな、そのくしゃみ」
ティス「へくっ! な、なんだとー!? バカ違うぞ! あたいは、は、へくっ!」
コウタ「…ク、クク、やべ、ちょっとツボに入ってきた」
ショウコ「ま、まあ、可愛いくしゃみではあるわね」
ティス「へくっ! タ、タール! あたい、今ヘクタールって言ったんだい!」
コウタ「そ、そうかよ…ククッ」
ショウコ「ご、ごめんねティス、笑っちゃだめなんだろうけど、その… ふふっ」
ティス「へくっ! トパスカル! あたい今ヘクトパスカルって言ったの! くしゃみじゃないの!」
コウタ「ぐ、ぎゃははははっ!」
ショウコ「ちょ、ちょっと、ヘクトパスカルって、ふふふっ、あははっ///」
トロンベ「今、呼ばれた気がしたが」
ティス「呼んでねぇ! 帰れ台風! へ、へ、へくっ!」
コウタ「ぎゃははははwww」
ショウコ「だ、ダメ、やめてティス、それ可愛すぎるからwww」
ティス「わ、笑うなーっ! へ、へくっ!!」
〜その頃〜
ミィ「さふっ」
アクセル「…花粉症か? ミィ」
ミィ「うう… お鼻がむずむずしますの… さふっ」 ズズー
327 :それも名無しだ :2008/03/17(月) 18:09:40 tsPtqaKi
デスピニスのくしゃみは「くちゅん」
異論は認める
328 :それも名無しだ :2008/03/17(月) 18:24:37 4r/8ajWl
ならばラリアーのくしゃみは「くしゅん」かな
329 :それも名無しだ :2008/03/17(月) 18:40:26 o69u8Tvn
まあフィオナのくしゃみが「ぶぅえっくしゃ!」であることに異論のある奴はいないだろう
331 :それも名無しだ :2008/03/17(月) 18:45:54 4r/8ajWl
>>329
ちょwwww
個人的にフィオナ好きだからせめて人並みにしてあげてww
332 :それも名無しだ :2008/03/17(月) 19:00:47 qwYR7bZx
>>331
「ぅきゃん!」「へふしゅ!」「にゅん!」「っちゅん!」「くちょ!」「ふにゃん!」
などが意外性があっていいと思うがどれがいい?
333 :それも名無しだ :2008/03/17(月) 19:16:40 4r/8ajWl
貴様ぁ…!
「くちょ!」でおねがいします!
334 :それも名無しだ :2008/03/17(月) 20:07:48 jC/SzeDI
あえての「へーちょ」
335 :それも名無しだ :2008/03/17(月) 20:25:08 vcIIT3ev
>>334
「ひーちょ!」のほうが自然だと思う
330 :それも名無しだ :2008/03/17(月) 18:41:30 qwYR7bZx
デュミ「ヘックション!!…過ち」
336 :それも名無しだ :2008/03/17(月) 20:40:07 PFRPE5xL
フォルカ「ふんンンンッ!」バフー
コウタ「…それもうくしゃみじゃねぇよ!何でくしゃみで砂埃が舞うんだよ!」
フォルカ「む…鼻水を出さぬのが修羅の漢の礼儀」
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
343 :それも名無しだ :2008/03/18(火) 08:27:27 iEQM+k5t
ティス「ショウコー、鍵ちょーだい」
ショウコ「え、鍵? 何の鍵?」
ティス「何でもいいよ、鍵がほしいの」
ショウコ「えっと… お家の合鍵は余ってないし…」
ティス「早くー、早くー」
ショウコ「えっと、あ。この小箱今使ってないからあげるね。はい、これの鍵」
ティス「やたー! ありがとー」 トタタタタ
ショウコ「…なんに使うんだろう」
ミィ「わぁ、イルカさんのキーホルダーですのー」
ティス「うん。この鍵無くしちゃ駄目だから、しょうがなく付けてるの」
ミィ「わぁ、かわいいですのー///」 ちゃらっ。
ティス「そ、そう? えへへ…」 にへら。
キサブロー「ほうほう、キーホルダーか」
ティス「うん、この鍵無くしちゃ駄目だから仕方なくつけてるんだー。大きくってジャマなんだけどねー」
キサブロー「これまた小さい鍵じゃのう。なくしたら大変じゃから、ちゃんとポケットに入れとくんじゃぞい?」
ティス「うん。しょうがないから持ち歩くよ。ジャマなんだけどなー…」 にへら。
ラリアー「へー、なんの鍵なの?」
ティス「うん、あたいの大事な鍵なんだー。こっちはおまけなんだけどねー」 ちゃらっ。
デスピニス「んー、ちょっと大きい気がするけど、もうちょっと小さいヤツに変えたらどうかな?」
ティス「んー、あたいもそう思うんだけど、これが意外とポッケjにピッタリでさぁ」
ラリアー「ふーん。そういやティスってイルカ好きだったっけ?」
ティス「まー、嫌いじゃないかなー。よーくみると愛嬌ある顔だしさコレ。えへへ…」 にへら。
デスピニス(わ、嬉しそう。よっぽど大事な鍵なんだろうなぁ…)
ティス「ふんふんふーん♪」 ごそごそ、ちゃらっ。
ティス「………」 ちゃらちゃらっ。
ティス「…えへ、えへへ…///」 ニヤニヤ。
コウタ「おーいクソジャリー、メシだぞー」 ガチャッ。
ティス「うわあっ! ここ、こらぁ! 勝手に開けるなっ!!」
コウタ「…またそれ弄ってたのかよ、しつこいなお前も;」
ティス「な、なんのこと? あ、あたいはこの鍵が好きなの! このギザギザ感がカッケーんだよ!」
コウタ「そ、そうかよ」
ティス「そうなの! こっちはおまけ! どーでもいいの! さ、さーてごはんたべよーっと」 ゴソゴソ。
コウタ「………」
バイト「え、バイトを教えてほしい?」
コウタ「こくり」
バイト「そ、そりゃ構わないけど、何でまた?」
コウタ「…そいつは聞かねえでくれ先輩、いや師匠」
オチはないorz
344 :それも名無しだ :2008/03/18(火) 13:28:41 l02NG59j
バイト「まあ、事情は知らないが、俺でよければ力になろう」
コウタ「っしゃ! 恩にきるぜ!!」
バイト「コウタくん… いやコウタ。ならば最初に言っておかなければならないことがある」
コウタ「お、おう!」
すうっ…
コウタ、俺はアルバイトが好きだ。
コウタ、俺はアルバイトが好きだ。
コウタ、俺はアルバイトが大好きだ。
短期アルバイトが好きだ。
長期アルバイトが好きだ。
日雇いが好きだ。
自宅内職が好きだ。
ライン作業が好きだ。
肉体労働が好きだ。
事務作業が好きだ。
警備業務が好きだ。
会社で。
工場で。
公道で。
事務所で。
屋外で。
屋内で。
スーパーで。
テナントで。
フリーターを利用して行われるありとあらゆるアルバイト行為が大好きだ。
行列を作って並んでいる…
コウタ「待った待った待ってくれ師匠」
バイト「…? これからが良いところなのに」
コウタ「心構えみたいなもんだってえは理解したからさぁ、もう少し噛み砕いて頼むよ、な?」
バイト「そうか? ならば…」ポワポワポワ…
〜回想〜
配達先のおねいさん「いつも配達、ご苦労様…///」←漢フィルター92%
ご苦労様… ご苦労様… 労様… 様…
〜回想終わり〜
バイト「………」にへら。
コウタ「し、師匠?」
こほん。
バイト「アルバイトは、ムラムラします」
コウタ「ムラムラ!?」
345 :それも名無しだ :2008/03/18(火) 15:25:38 Jd4tsYRZ
ミナキ初登場w
354 :バイトネタ :2008/03/19(水) 15:29:01 gFuwe1xU
バイト「で、どんな仕事がしたいんだ?」
コウタ「まあ、割がいいヤツを頼むぜ」
バイト「割のいい、か。うーん…」
コウタ「実入りが良けりゃキツいのには目ぇ瞑るからさ、頼むぜ師匠」
バイト「あ、マグロ拾いはどうだ?」
コウタ「マグロ拾い? 漁でもすんのか?」
バイト「いや、こう電車なんかに飛び込んじゃってバラバラになったピーを拾い集める仕事」
コウタ「いやいやいやいや」
バイト「春先に多いらしいぞ?」
コウタ「た、頼む、もうちっとマシなヤツをだな」
バイト「んー… 後は、病院に設置されたホルマリンプールに沈められた解剖実習用のピーがぷかりと浮かび上がってくるのをこの棒で沈めるバイトとか」
コウタ「都市伝説だろそれ。つうか何であるんだその棒」
バイト「…俺は、二回やった」
コウタ「都市伝説じゃねえのかよ…!?」ゾクリッ
バイト「1ヶ月鼻がおかしくなる程度だから」
コウタ「いやいやいやいや、も、もうちっとソフトなやつで頼むわ」
バイト「後は、原子炉の掃除とか…」
コウタ「死ぬわ!!」
バイト「俺も一回しかやったことないが、大丈夫だぞ?」
バイト「…なぜ距離をとるコウタ」
355 :それも名無しだ :2008/03/19(水) 18:03:04 /w4KJlda
バイトの青年よ…そんな仕事してたならもう金持ちのはずでは?
嬉しくて使っちゃったのか?
356 :それも名無しだ :2008/03/19(水) 18:31:35 kGT7XdiD
将来の備えに貯金してるんだよきっと
357 :それも名無しだ :2008/03/19(水) 18:38:14 5h9ax687
バイト「金のためなら仕事(アルバイト)を選ぶな。
金策においての初歩だそうだがそんなことは知らない。
いいか>>355 貴方は仮にもこのスレの住人ならば知っておくべきだ。
世の中には、 ア ル バ イ ト の為ならば 時 給 を 選 ば な い という様な、
どうしようもない人間も確実に存在するのだ
つまりは
とどのつまりは 俺のような」
コウタ「…終わってるな師匠」
バイト「アルバイトが好きだーっ!!」 ウオオオオ!!
358 :それも名無しだ :2008/03/20(木) 04:22:28 G04kSsj1
短いスパンで見れば、バイト掛け持ったほうが稼げる
今の世の中トウマはそれなりにお金持ってるイメージが湧いて来た…
359 :チェルノブ :2008/03/20(木) 08:36:47 SXpJ/6ot
コウタ「ただいまー…」 フラフラ
ショウコ「お帰りー、って三日間もどこ行ってたのお兄ちゃん」
ティス「あー! やっと帰ってきたバカコウタ!! 出かけるときはあたいに言えって何度言えば!!」
コウタ「うっせぇな、バイトだバイト。春休みだから稼いできたんだよ…」
ティス「関係あるかーっ!」 ポカポカポカッ!
コウタ「痛え痛え! や、やめろクソジャリッ!!」
ショウコ「アルバイトしてきたんだ、ちゃんと言ってから行ってよね、心配したんだよ?」
コウタ「置手紙していったろうが! 『三日後に戻る』って…っていうか痛えからやめろテメエッ!」
ティス「うるさーいっ!!」 ポカポカポカポカ…
ショウコ「全く…。で、何のバイトやってきたの?」
コウタ「あー、師匠について8件ぐらい… 痛えっ! ハ、ハシゴしてきた、だから痛えって言ってんだろうがっ!」
ショウコ「三日で8件!?」
ティス「行くならあたいも連れて行けーっ!!」 ボカボカドコバキゴスッ
コウタ「ぐ、ぐおお…っ」
ショウコ「はいティスストーップ。お兄ちゃんの頭にマウントフジが出来ちゃうから」
ティス「ふんっ!」
コウタ「く、筋肉痛が酷い時になんて仕打ちだテメエ…」
ショウコ「で、いったい何のバイトやってきたの?」
コウタ「あ、ああ。朝は青汁工場のライン、昼からパワーなんちゃらって防音材運ぶ仕事だろ、夜は道路整備」
ショウコ「ふんふん」
コウタ「で、徹夜で翌日は引越しから始めて、道路工事の運びの仕事やって、夜は土嚢運び」
ティス「…寝てないの? バカのくせに」
コウタ「ああ、ちょっと金が欲しかったからな、無茶した」
ショウコ「無茶しすぎだよ、お小遣いが足りないなら相談だけなら受けたのに。もちろん相談だけね」
ティス「もう、あたいだって、20円ぐらいならおごってやらないでもなかったのにさ…」
コウタ「んで、最終日に朝から配達やって、昼から夜にかけて原子炉の掃除してた。これがまたハードでさ…」
コウタ「…なぜ距離をとる2人とも」
360 :それも名無しだ :2008/03/20(木) 09:30:16 0d0dcBk+
ずりずりずり…
ティス「風呂あがると同時に動けなくなるなんて、やっぱ体だけは正直だねー」 ズリズリ…
コウタ「うっせえ… トドメさしたのは誰だバーロォ…」
ティス「はい部屋ついたよ。ていやっ」 ポイッ
コウタ「ぐはっ」 バスンッ
ティス「薄情モノで嘘つきのバカはとっとと寝てなよ。あ、置いてったバツとして、今日メシ抜きね?」
コウタ「ケッ… 好きにしろ」
ティス「…で? 何でアルバイトなんかしたの? MGS4はまだ先だよ?」
コウタ「………」
ティス「答えないと、まぶたの上にウナクールだよ?」 ニュルリ
コウタ「…明後日、予定あけとけ」
ティス「答えになってないので塗るねー」 ニュルンベルク
コウタ「…牛、見てえんだろ?」
ティス「へ?」 ペチャッ
コウタ「?!! ぐぉおおおっ!!」 ジタバタズキーン
ティス「牛? あ… ひょっとして、動物園…?」
コウタ「くっ、染み入る一撃だった…」
ティス「…連れてって、くれるの…?」
コウタ「………悪ィかよ」
ティス「………」
バサッ、ごんっ。
コウタ「痛え! て、テメエ! 枕抜き取るなっ!!」
ティス「はい頭あげてー」 のそのそ…
コウタ「な、何しやが…」
ちょん。
コウタ「…ティスさん、その、これはどういった…」
ティス「…ひ、ひざまくら…」
コウタ「………」
ティス「………」
コウタ「…おい…」
ティス「い、いいから寝ろバカ。つ、つうか、こっちみんなバカ」
コウタ「…あの、逆に頭の座りが悪くて寝れないんだが…」
ティス「せっ」 プスッ
コウタ「目がっ!」 プリンッ
ティス「メガネー! メガネー!」
ラージ「はい。久々の出番です」
ティス「おかゆとオレンジジュース! 栄養たっぷりで頼む!!」
ラージ「すっぽんドリンクはどうします?」
ティス「任せた!」
コウタ「ぐおお、俺の目がっ、だが俺には心眼がっ!!」 モゾモゾ
ティス「ひゃ?! あ、頭動かすなっ!! ね、寝てろっ!!」 ゴンッ
コウタ「………」
ラージ「持ってきました。…おや、気を失ってますね」
ティス「…あ、しまった。ま、まあいいや。じょうご的なもん持ってきて」
ラージ「どうするんですか?」
ティス「口につっこんで流し込む。消化にいいから大丈夫! 多分!」
ラージ「名案ですねウフフ」
ティス「さー、早く元気になれよー…」
がぽっ。とぷとぷとぷ…
動物園デート編に続く(嘘)
361 :それも名無しだ :2008/03/20(木) 10:16:02 XRhVg2Tu
>>360
(嘘)は許しません続けなさい
いや続けてください
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
コウタVSティス2 その6
http://suparobo.net/blog2/2008/10/post_382.html
の>>722にて大漁に釣った魚を練り物加工した続き
364 :それも名無しだ :2008/03/20(木) 22:20:08 ikCGYbSq
アクセル「……」モグモグ…
ミィ「〜♪」モグモグ…
アクセル「…もう食い飽きたぞ、この味…!」
ミィ「そんなこと言っても…まだまだありますのよ?これ…」
そこにあったのは…
アクセル「おのれがぁ…!」
高く積まれた練り物の山!これは、練り物を処分するために全力をかけた男の話である…
アクセル「コイツらはもう、見るだけで吐き気がする!調子に乗ってあんなにとるんじゃなかった!」
ミィ「でも、余ってますし食事に困らないのはいいことですの。ていうかなんで練り物が沢山あるのか憶えている人っているんですの?」
アクセル「それはおいといて、おれもはじめは喜んださ!だがな、コイツらときたら味がワンパターンなんだ!」
ミィ「だから醤油とマヨネーズがありますの」
アクセル「それも飽きた!米粒大にちぎって『練り物ごはん』ていうのにも飽きた!」
ミィ「じゃあ、どうするんですの?」
アクセル「フム、お前は、わらしべ長者という話を知っているか?」
ミィ「わらしべ?」
アクセル「そう、最初はワラからはじまり、そして物々交換を繰り返し、最終的にかなりイイものがいただけるらしい」
ミィ「それで…どうするんですの?」
アクセル「うむ、おれはこれからプロジェクト練り物長者を発動する!」
ミィ「ショボそうなプロジェクトですのね…」
アクセル「まぁ、ただ単に練り物となにかを交換してもらおうというプロジェクトだな。というわけで早速出掛けるぞ!」
ミィ「レッツゴー、つーきぬけよーぜ!ですの♪」
365 :それも名無しだ :2008/03/20(木) 22:51:26 ikCGYbSq
ステージ1 吾妻家
アクセル「というわけで、練り物となにか交換してくれ」
コウタ「…てめぇ、どの口がそんな事ほざいてんだコラ」
ティス「もうあの時十分もらったよぉ」
ショウコ「食べきるの大変だったねぇ…」
フォルカ「嫌いではないし、贅沢言うつもりでもないが…なんというか…」
フェルナンド「マヨネーズなしでは食えんものだったぞ」
アリオン「俺も食うの手伝わされたからな…」
コウタ「というわけだ。いらねぇってよ」
アクセル「むぅ…仕方がない…」
ミィ「離脱ですのー」
ガラガラ、ピシャン
アクセル「やれやれ、いきなりコレか…」
ミィ「先行き不安ですのね…」
キサブロー「ほっ、どーした若いの」
アクセル「おぉ、ご老体か」
キサブロー「キサブローでええて。それで、なにか家に用でもあったんか?」
ミィ「かくかくしかじかですのー」
キサブロー「ほー、だったらわしがもらおうかの」
アクセル「何!?本当か!?」
キサブロー「うむ、実はわしが食うまえにコウタ達が全部食べてしまってのう」
ミィ「ラッキーですの♪」
キサブロー「それじゃあ…これと交換でどうかのぅ?」
アクセル「ほう、日本酒か」
キサブロー「ちょっとやそっとじゃ手に入らん上物じゃぞ」
アクセル「よし、成立だ!」
キサブロー「ほほ、よかったのう!」
アクセル「ありがたく頂戴させてもらう。よし!次だ!」
ミィ「いつもどうもですのー♪」
キサブロー「ええんじゃよ。ちょうど酒のつまみがほしかったんじゃ」
アクセル「これは期待が持てる展開だぞ!」
366 :それも名無しだ :2008/03/20(木) 23:58:09 tv/bO/+y
練り物ごはん・・・元ネタ知っているだけあって吹いたぜw
367 :それも名無しだ :2008/03/21(金) 00:24:03 ThRw9AlP
元ネタって?ちょっと教えてくれよ
368 :それも名無しだ :2008/03/21(金) 09:13:26 PwmjBpnC
無人島生活でよゐこが作った小麦粉ちねりご飯が見えた
二人してちねちねちねちね
疲れたのかいつの間にか寝てしまうミィ
アクセルだけで朝までちねちねちねちねちねちねちねちね
369 :それも名無しだ :2008/03/21(金) 13:13:56 qnPlJYm4
アクセル&ミィ只今、商店街を移動中…
アクセル「なかなかにいい酒だなコレは」
ミィ「お酒のことはわかりませんけど…いい感じですのね♪」
アクセル「さーて、この分だとラウル達のところにも期待してしまうな」ニヤリ
ミィ「一条の希望の光ですのー♪」
アクセル「む?なんだアイツは?」
ミィ「見慣れない人ですの…それに変わった服着てますのね…」
アクセル「お前が言えた事か。しかし、なにやら変わっている奴には違いないな…少し試すか…」
ミィ「試すというかあの人に物々交換を申し込むだけですのねー♪」
少年「………」
アクセル「おい、そこな少年!」
少年「ム?」
アクセル「お前だお前!」
少年「オレに…なにか用か?」
アクセル「練り物と何か交換しないか!?」
ミィ「問答無用ですの♪」
少年「練り物、と急に言われてもな…困るぞ…」
アクセル「何かしら持ってないか?珍しいものとか?交換すればアクセミィ印のおいし〜い練り物フルセットをくれてやるぞ!」
ミィ「んま〜いですのよ♪」
少年「む、手作りフルセットと言われて少し欲しくなったが…あいにく交換できるような物は持ち合わせていない…ディスの心臓をくれてやることはできんし…」
ミィ「いっそ現金でもいいですのよ♪」クスクス…
少年「そうか?インフィニティーシリンダーでもと思ったが、それじゃあいくらだ?」
アクセル「1350円でどうだ?」
少年「よし、買ったぞ」
パパラパー!アクセミィは2000円を手に入れた!(釣りはいらないとのことです)
370 :それも名無しだ :2008/03/21(金) 14:34:51 cF6UGWpF
遂に久保キタw
373 :ご飯ですよ :2008/03/22(土) 08:29:44 uywKqRuQ
少年「練り物か、ワサビ醤油で食べたことがあるがそれ以外の食べ方は知らんな」
背後霊「そろそろ時期はずれだがおでんにしてはどうだ?」
少年「それも良いな。しかし、この量をどう処分するか……」
背後霊「それについては良い方法がある、この世界にもお前の知る『彼ら』はいるはずだからな」
後日
アラド「なぁ、この大量の冷凍おでんの山って何処から送られてきたんだ?」
ラトゥーニ「送り主は『久保霊』って書いてるけど……」
ぜオラ「聞き覚えない名前ね、一体誰かしら?」
アラド「でも、何故か他人のような気がしないんだよな……会ったことないはずなのに」
ゼオラ「そう言われてみれば……何か私もそんな気がしてきたわ」
カイ「しかし、これだけあればしばらくは酒の肴には困らんな」
アラド「そうっすね〜、おでん食い放題なんて夢みたいっす」
ぜオラ「おでんが好きなのは分かるけど、ほどほどにしときなさいよ?」
ラトゥーニ「でも、これだけ量があるとアラドに頑張ってもらわないと無くならないと思う」
別室にて
ラミア「原材料名『アクセミィ印のおいし〜い練り物フルセット』……」
ラミア「隊長、これが貴方が見つけた答えなのでございますことですね」
つ〜か、2ch仕様の久保霊と印具羅無がコウタとロアと被るのは仕様ですかorz
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374 :爺ちゃんと孫 1/3 :2008/03/22(土) 09:04:33 fQNPRsUV
ぱちっ。
コウタ「…うーん、よく寝た… うぷっ」
ドタドタドタドタ、ジャバーッ。
コウタ「ごほっ、げほっ、…ケッ、起き抜けにリバースするとは、俺も弱くなったもんだぜ…」
キサブロー「お、ようやく起きたようじゃの寝坊助」
コウタ「ん、爺ちゃん、縁側で何やって…お」
ティス「すぅー… すぅー…」
キサブロー「話疲れて寝てしまったようでの。頼られてるので動けんわい」
コウタ「あー… どかそうか?」
キサブロー「いや、ええて。それよりちょっと座らんか?」
コウタ「せ、説教なら勘弁してくれよ?」
キサブロー「まあええから座れ」
ティス「すぅー… すぅー…」
コウタ「っていうかもう夕方か、俺丸一日寝てたのか…」
キサブロー「ティスから聞かされたわ。まったく、無茶な働き方しおってからに」
コウタ「い、いいじゃねえか、ちょっと金が欲しかったんだよ」
キサブロー「ほうほう、この子のために、か?」
コウタ「は!? ち、違う違う! あー、新作ゲームがもうすぐ出るからさぁ」
キサブロー「隠さんでええわい。もう皆知っとる」
コウタ「へ?」
キサブロー「まったく… 朝から8回も同じ話を嬉しそうに聞かされちゃあのう」 ぽんぽん。
ティス「ん… すぅー… すぅー…」
コウタ「!! ま、待ってくれ爺ちゃん! ち、違うぞ!? お、俺はだな!」
キサブロー「だから隠さんでええと言っとるじゃろうが。男ならどしっと構えんかい」
コウタ「う…」
キサブロー「で、どういう風の吹き回しじゃ?」
コウタ「い、いや… 俺も動物園行きたかったし? なんっつうか無性に牛とか見てえ時が」
ごちん。
キサブロー「男の言い訳は見苦しいわい」
コウタ「ギギギ」 ズキズキ
キサブロー「それとも、ワシに言えんような下心でもあるんか?」
コウタ「んなもんねえよ! お、俺はただ…」
キサブロー「ただ?」
コウタ「………ただ」 スッ。
キサブロー「ん?」
コウタ「そいつが手に握ってるソレ」
キサブロー「コレか。コレについてももう何度も同じ話を聞かされたわい」
コウタ「俺がやったくだらねえもんで、そいつがあんまり喜ぶもんだからよ…」
キサブロー「ほう」
コウタ「…なんっつうか、そいつ変な顔でニヤケたりするんだわ… ほんっと変な顔でさ…
…それ見てたら、何かもっとニヤニヤさせたくなった… それだけだ…」
キサブロー「ほう…」
コウタ「…俺もなんて言えばいいかわかんねえ。ただ、あんまりそいつが喜ぶからさ…」
キサブロー「好いとるのか?」
コウタ「…鬱陶しいし、ムカつくときもあるけどよ… 笑ってる時は、その、嫌いじゃねえよ」
キサブロー「…なんじゃ、回りくどい言い回しじゃのう」
コウタ「か、勘弁してくれよ爺ちゃん」
キサブロー「体壊すほどバイトして、そんなに喜ばせたかったのか?」
コウタ「…わ、悪いかよ…」
キサブロー「はぁ、わかったわかった。全くお前というヤツは」 スッ
コウタ「う…!」
——正直、また拳骨食らうかと思った。
俺の頭にそっとかざされた爺ちゃんの手は、
ぽんぽんと、俺の頭を優しくたたいた——
コウタ「…う?」
キサブロー「人を想う程度には、ちゃんと成長しとったようじゃのう。カッカッカ」 ぽんぽん。
コウタ「や、やめてくれよ、ガキじゃねえんだ…」
キサブロー「カッカッカ」
——照れくさかった——
キサブロー「…まあ、ワシからお前に言っておくことがあるわい」
コウタ「あ?」
キサブロー「ワシもそんなに長生きできんわ」
コウタ「は…? ど、どういうこった!」
キサブロー「どう見繕っても、あと20年ぐらいしか生きられそうにもないわ」
コウタ「…それ、大往生じゃねえかクソジジィ」
ごちん。
コウタ「ギギギ」 ズキズキギリギリ
キサブロー「まあ、じゃからの」
コウタ「…?」
キサブロー「ひ孫の顔は、10年後でええぞい?」
コウタ「どういう意味だぁっ!!」
キサブロー「カッカッカ。体壊すほど焦らんでもいいってことじゃ。ゆっくり進んでいけばええ」
コウタ「よ、余計なお世話だ!」
キサブロー「ちゃーんと守ってやれ」
コウタ「あ?」
キサブロー「男なら、ちゃんと守ってやれ。この子も、ショウコも、お前が大事なもんを全て守ってやれ」
コウタ「…爺ちゃん」
キサブロー「できんとは、言わせんぞ?」
コウタ「…ケッ、ったりめえだ! 言われなくてもやってやる。俺は爺ちゃんの孫だぜ?」
キサブロー「おーおー言いおるわい、こやつめ、カッカッカ」
コウタ「ふっ、あははっ」
キサブロー「…さ、この子の寝息も止まってたことじゃし。起きてええぞいティス」
コウタ「へ?」
ティス「………ぅ」
コウタ「お、お、お前」
ティス「…あ、あー、よく寝たー、お、コウタじゃん。乙ー」 ムクリ
コウタ「…き、聞いてたのか?」 ワナワナ
ティス「な、なんのことかなー? あ、あたい晩御飯つまみ食いしてこよーっと」 トタトタトタ
コウタ「待、待てコラァ! ち、違うぞ!? 俺はただゲームが欲しかっただけだぁっ!!」 ダダダッ
ティス「…あ、べ、別にあたい、よわっちいコウタに守ってもらおうとか思ってないから、か、勘違いするなよ?」
コウタ「聞いてたんじゃねえかぁーっ! 待てクソジャリーッ!!」
キサブロー「カッカッカ」
ずずーっ、ことん。
キサブロー「…守れよ、吼太」
377 :それも名無しだ :2008/03/22(土) 10:18:06 UcYDEEtx
爺ちゃん良いな
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