2007年10月27日
 ■  スーパーロボット大戦J 萌えスレ12夜目 その3

スーパーロボット大戦J 萌えスレ12夜目
http://game11.2ch.net/test/read.cgi/pokechara/1187356726/l50


前回の続き


666 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/06(土) 23:23:31 3rD2Mlgd
ふと思った。

オーブでの戦いでジュ=アムは復活したブレードのブラスターボルテッカを受けていた。
あれは普通ランスのポジションであるはずだ。
つまりジュ=アムはランスポジションに立っていたのだ!
だからいずれ
ジュ「フン、いくら強くなった機体とは言えこの至近距離からの砲撃ではひとたまりも…何ィ!」
とか言うと思うんだ。
あとWの妹さんにフルボッコとか。


667 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/06(土) 23:44:19 vVeZd/tm
しかし今思ったが小杉ボイスなキャラって某金田一に出た警部を除けば一度は死んだり死んでたりしているのは気のせいか



668 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/06(土) 23:47:21 EJYfv3u9
えーと、鷹の旦那とか
>死んでないキャラ



669 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/06(土) 23:49:56 vVeZd/tm
>>668
アッーー忘れてたorz 

ちょっとツインレーザーブレード食らってくる



678 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/07(日) 18:26:22 lhGRdQZg
>>666
カルビ「こ、これが・・・」
アラン「進化したグランティード・・・グランティード・ドラゴデウスの姿だ。」

ジュア=ム「進化したグランティードだとぉ?馬鹿な、俺達以上の機体なんざ存在しねぇ!
これでも食らえ!」(ロングレンジビーム)
(爆発)
ジュア=ム「ケッ、他愛も無ぇ・・・何ッ!?」
(ドラゴデウスに頭を掴まれて地上に引きずり出されるヴォルレント)
統夜「うおおおおおおおおおおおおっ!」
ジュア=ム「は、離しやがれ!!」(零距離ロングレンジビーム)
(爆発)
ジュア=ム「ヘッ、いくら進化したグランティードだろうが、
この至近距離からの一撃ならひとたまりも・・・何ッ!?」

統夜「フィンガアァァァドラゴバスタァァァァ!」
(次々とすれ違いざまにヴォルレントにダメージを与えていく)
ジュア=ム「ぐぅあ!?」

こうですか!わかりかねます!



679 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/07(日) 19:34:45 8pcP3665
うん、違和感無いなw
それぐらい後継機イベントがカッコイイとよかったんだがな。


680 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/07(日) 20:06:43 CaJUfBao
なんかアランがフランツおじさんディスク持ってきて
後継機があるらしいぜ→場所はどこだ→なんだここ(モルゲンレーテ)にあったのかラッキー→さっさと移植するか
そんで遅れて登場

…だけだったか?


682 :エ○ガイムmk−II :2007/10/07(日) 20:09:33 ULk8pKJt
後継機初登場ならかっこいい戦いが出来る…そう思っていた頃がオレにもありました



683 :ガンダムDX :2007/10/07(日) 21:22:05 gQkRRXzZ
あなた方はまだいいじゃないですか
私のなんて初登場時は敵ですよ
しかも戦闘無しで威嚇のみd…
…あれ?待って、もう少し喋らせt………


684 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/07(日) 23:43:09 FAbG3uOo
世の中には後継機が無い主人公だっているんだしまぁいいじゃないか



685 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/08(月) 08:04:01 dZrJcWyM
あれば良いってモンでもない気がするが……
たまにZと天秤にかけられて負けるZZとか……


692 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/09(火) 01:44:16 DoDHtdnY
ACE2ではじめて見たレイズナーMK2企画版のダサさは凄かった



693 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/09(火) 15:03:43 ZsV9mQZ8
そういやヒメも後継機ないな
ヒメって確か主人公なんだよね?



694 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/09(火) 16:45:28 EG0QeizO
ヒロインじゃないのか?



695 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/09(火) 17:35:52 IoYlbsTh
何言ってるんだ?ヒロインは依衣子姉さんだろ。
ヒメは第二の主人公。



697 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/09(火) 17:59:14 1/WNHogM
総代との戦闘前台詞が姫はある、勇はない。

少なくともゲームの中では姫が主人公。



698 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/09(火) 18:08:50 IoYlbsTh
>>696
スレ補正無しでもヒメは第二の主人公的な要素が強いし
「お姉ちゃんの匂い!」もあって姉さんがヒロインじゃないかと。
まあヒメと依衣子姉さんのダブルヒロインで勇が両手に地雷…もとい花でもいいがな。


699 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/09(火) 20:54:55 j+PQB73u
アスラン「第2の主人公…放送前、そんな役割に浮かれていた時期が、俺にもありました…」


700 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/09(火) 20:57:05 PF/LsYvG
>>699
そんなに悲観するな・・・世の中には前の主人公に見せ場も主役の座も奪われた人だっている



701 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/09(火) 20:57:08 s1VnS6kA
>>699
シン「あんたはまだいいほうだよ…… どうせ俺なんか……」



702 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/09(火) 20:57:39 s1VnS6kA
3秒差だとぅ?


703 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/09(火) 21:19:59 EG0QeizO
大丈夫!スクコマ2では主役級の活躍ができるさ!

キラにまた出番を盗られる可能性の方が高いだろうがなww



704 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/09(火) 21:33:33 96c5w4LN
GジェネPでは最初青軍だったのに、最終的には赤軍になって
プレイヤーの鬼畜部隊に虐殺される役回りでした。



705 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/09(火) 21:41:32 EG0QeizO
まあ、さすがにバンプレストも空気を読んで、スクコマ2では最後まで味方として使えるだろ。

・・・・いや、逆に今までスパロボに種死を出さなかったバンプレストだ。
かなり酷い扱いにしそうな気もする。





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707 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/09(火) 22:44:13 F0MY66kU
カガリは、SEEDはともかくDESTINYでは
正直・・・アスラン共々、ただの足手まといのバカとしか思えなかった
SEEDでは嫌いじゃなかったんだが

彼女は、パイロットにも政治家にも向いてないと思う
だからと言って、何が向いている?と、聞かれれば困るのだが

まあ、スパロボでもう少し見せ場なり成長なりが描かれるのを願う



708 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/09(火) 23:50:06 m3Ts9vmK
畑でも耕してればいいと思うよ



710 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/10(水) 00:14:33 kR8GYZMu
>>708
伊佐未家に居候しながら麦わら帽子かぶって、額に汗流しながらトマト栽培するんですか?



711 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/10(水) 00:47:23 TyYQV6Jz
>何が向いている
壁際の燻し銀しかないじゃないか!!

カガリ「ODE(おいおいだからってギリア○は無いんじゃないか。えーおい!)システムだ…」



712 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/10(水) 00:51:04 ws+FcauP
空気が読めないからなぁ、カガリは。



713 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/10(水) 01:11:05 oxKQ9eYY
カガリ「見える!空気が見えるぞ!」
キサカ「ブレン組に変な影響を受けたらしい……」


715 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/10(水) 09:21:16 ASDYXiHE
>>710

あっちゃこっちゃで暴れてたいいとこのお嬢様が農家へって聞くと、まるで文革と下放だよなw


文革と下放:文革とは1950年に中国で起きた文化大革命の事
若者に、地方の農村で労働を通じて社会主義国家建設に協力させる徴農制度を下放という




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733 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/11(木) 00:15:29 pk1VWbCw
シャナ「統夜さまブドウとはどんな動物なのですか」
統夜「え?ブドウは植物だけど」
シャナ「そうなのですか。さっきカルヴィナさまにブドウを狩らないかと誘われたのでてっきり」


735 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/11(木) 00:49:06 TIFDwHsf
>>733 てっきり機動兵器を持ち出しちゃうんだな!

日本人でも勘違いする人がたまにいる紅葉狩りなんていったら
もっとトンデモやってくれそうだな。




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742 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/11(木) 18:33:38 TOJ1Nes/
散々言われてるだろうが、あの顔グラはどうにかならんのかね。あれはちょっと気持ち悪いっつーか恐いっつーか。



743 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/11(木) 19:14:34 TOJ1Nes/
すいません誤爆しましたorz
今度リメイクされる別の作品の事です。スパロボの事じゃないんで。
気にせず続けてください。



744 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/11(木) 19:25:44 F3prLXDB
>>742でカルビ姐と黒ラクス様が浮かんだのは俺(PAPAPAN!


745 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/11(木) 22:05:43 h1l1QtYv
>>744
お〜い 生きてるか?


746 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/11(木) 23:14:56 mSFe+t29
>>743
今度リメイクされる別の作品の事って?ユグドラかい?


751 :742 :2007/10/12(金) 00:21:39 yn6709TI
正解です。




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752 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/12(金) 00:41:33 A2K9qeJt
それでもOGなら…OGならシャナルートを作って…
くれないかな寺P



754 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/12(金) 01:21:05 9QOaYfM2
>>752
俺、バンプレストに入社したらシャナルート作成要請の為に寺Pに直談判するんだ……



756 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/12(金) 14:09:32 cI24pH4F
私信じてる! >>754のこと、ずっとずっと信じてるからーーー!



757 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/12(金) 15:06:13 f29OigIR
>>754を信じろ…
あれはシャナファンの為のデウスマキナだ……!



758 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/12(金) 18:25:20 o7Ohd1w/
>>757
正しくはデウスエクスマキナだったような


759 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/12(金) 19:50:12 f29OigIR
>>758
デウスマキナだよ。



760 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/12(金) 21:16:50 +WWZjM50
デウスエクスマキナ(機械仕掛けの神)は元は昔のギリシャだったかヨーロッパの文学で
唐突に強引に話を終わらせる為の存在で夢落ちとかそういうのの類例として使われている
f29OigIRの言ってるデウスマキナの件はよく知らんが恐らくデモンベイン辺りのセリフなんだろうけど


761 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/12(金) 21:50:11 YMeIPu5v
取り合えずシャナに限らず誰かがメインヒロイン扱いでもエェーな気がするので、
前々から言われてるように三人娘から単純に選択肢が増える感じで願いたいよホント。


763 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/12(金) 22:06:09 twPLUQPF
>>762
GBA・DSはどっちかって言うと、手軽にサクサク進める難易度で
ライトユーザー向けだからじゃないか?

何かの続編だと、前作をやってない人は買いにくくなるし
じっくりストーリーを作りこむなら、演出とかの関係で携帯機は向かないのかもしれないし
これでいいと思う

GBAに限らなければ、実はシリーズもあったりする
COMPACT2は3部作だし
C2はCOMPACT1の続編という話もある(未確認)
第2次Gは旧シリーズの第1章という設定だし



764 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/12(金) 22:14:47 f29OigIR
>>763
そういやCOMPACT2は続き物だな スマソ




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772 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/13(土) 15:19:19 fMatCpZ3

それより朝、カティアがおたまでみそ汁の味見してる所でこちらに気付いて微笑んで出迎えてくれたり、
テニアが寝坊寸前なので起こしに行ったら寝言でとーやーとかむにゃむにゃ言ってたり、
メルアが起こしに来てくれたんだろうけど力尽きて幸せそうな寝顔で一緒に熟睡してたり、
王女妃殿下が寝惚けてきがえさせてくださいとか仰せになってくれやがったり、
フー姐さんが早寝早起きは美徳であるうんぬん言いつつ布団かっぱいで起こしてくれたり、
カルビ姉さんが何故かアル=ヴァンの個室から一緒に出てきたりする図を妄想したんですがまだ自分に付ける薬はあるんでしょうか。


773 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/13(土) 15:53:11 geeePuX6
>>772
タミフルとMDMAの2種類がございます


775 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/13(土) 16:39:58 pg6JQw1i
>>772
まず診察してもらえ。
この紹介状あげるから。

つ【私立冥王病院】



776 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/13(土) 17:29:26 26IFnNiV
どんな病院だw今、風邪を引いているが絶対にその病院には行かねぇw
布団の中は暇なので、もし統夜やカルヴィナが風邪を引いたら周りの人達がどんな看病するか妄想している。
が、上手く妄想できない。全く>>772の妄想力が羨ましいぜ。



779 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/13(土) 23:35:37 SJ4clF0/
>>772を読んだ後、食卓で朝刊を読んでる総代や、今までネトゲやってたから
これから寝ると言って自室に戻っていくジュの字まで浮かんだ。
俺の方がもう1段階重病のようだな。



780 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/13(土) 23:37:47 gaUrtleq
>>779
ジュの字www
ヒッキーかよwwww



782 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/14(日) 06:06:34 EZqIin92
全く、どいつもこいつも妄想癖にかかりおって…
ほらほらさっさと冥王病院に行ってこい!


因みに冥王病院からは、よくカルビ姐やらに消されたと思われた人間が虚ろな目で出てくるんだgうわなんだ貴様らやめ(ry



784 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/14(日) 09:46:11 F/ZNwDUF
>>782
裏でゾンビでもつくっとんのかその病院




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783 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/14(日) 09:25:38 LaOW2xah
J2でたらレーヴァテインになって宗介弱体化?
だってECSないんデショー?


785 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/14(日) 10:08:13 KKU4jSLZ
>>783
ECSが無い分は勇気で補えばいい!!

ってどっかの長官さんが言ってた



786 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/14(日) 12:01:31 H6Le4ebR
宇宙戦仕様に改造できるんだからECSだって積めるようになるさ



787 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/14(日) 12:38:56 HJe6E4H+
ECS無い→無くても避けるorラムダドライバがある
弱体化→カエルでM9に勝てる宗介が弱体化するだろうか。それってM9弱体化ってことじゃん?
悪燃費→俺たちにはジェネレーターがある!

開発者としちゃ、出すなら無双がやりにくいようなバランス調整に吐血することでしょう。



788 :それも名無しだ :2007/10/14(日) 13:39:41 GWA2Ufe9
ガトウ先生がサイドアームズ2の後書きで
要望していたスペックをそのまま適用すれば何の問題もない!!

…まぁさすがにMAPWとスロット四つはやりすぎだと思うが



789 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/14(日) 14:59:03 DKHhd1qu
デモリッションガンとかどう考えても、スパロボに出すために作った武器としか思えんしなあ。
追加装備でベリアルみたいに飛ぶかもしれんし。



790 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/14(日) 16:35:50 tno7xfhM
俺もドラマガで最初にスペック見た時「これで長射程もイケるぜ」って思ったw
無論、スパロボ的に考えて



791 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/14(日) 17:28:39 +2gp/agD
あれの射程3〜8って思った香具師手を上げろ

ノシ



792 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/14(日) 18:20:59 v/o++tZZ
ノシ


793 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/14(日) 18:31:50 cLgIsyMw
デモリッションガン 射程1 (P)
DGガンハウザーモード 射程3〜7

こんな感じでイメージしてたな



795 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/14(日) 22:09:02 JHJZzYsN
>>791-792
ノシ

もしJ2が出るならラムダパンチを・・・


796 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/14(日) 23:21:58 KKU4jSLZ
J2…というか第二次Jか。

ブレード2が出られそうな気配だけど(プラハの黒い九月再現で)



797 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/15(月) 00:34:54 NybSET05
種死、劇ナデ、フルメタの三つも出せるな。ダンクーガもいけるな。
逆に冥王、ブレン、レイズナーは無理かな?



798 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/15(月) 00:41:07 SADwKW5M
>>797
それでも、冥王なら冥王ならっ、しゃしゃり出てくれる



801 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/15(月) 04:36:48 NybSET05
ファフナー
ガイキングLOD
グラヴィオン
どれか一つでも出ないかな





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808 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/15(月) 19:31:49 NybSET05
設定云々で参戦するのが難しい作品は、Jのダンクーガみたいに主人公と主役ロボだけ出したらいいと思うよ。
細かい世界観や敵の勢力の設定を省けば出れるんじゃない?



809 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/15(月) 19:36:46 qKMsC8yo
それいるだけさんせn



810 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/15(月) 20:00:05 mJmS9i0q
J2にはダンクーガの続編でダンノヴァ出せばいいんじゃね



811 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/15(月) 20:22:34 xop+7bPH
>>808
>Jのダンクーガみたいに主人公と主役ロボだけ

シャピロ「………」



816 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/15(月) 23:15:10 4Zm0ZMSc
JとJ2でどのくらい作中の時間が進んでるかだな。
ブレードⅡに合わせると10年後だから青年の統夜になる。
カルヴィは・・・・。


817 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/15(月) 23:21:30 gyVcf4cC
>>816
いいじゃないか
子供4人くらいのお母さんカルヴィナと
多少尻に敷かれ気味の愛妻家お父さんアルヴァン



818 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/15(月) 23:22:30 mJmS9i0q
カルヴィナはおb(ザシュ グサッ ボキュ



819 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/15(月) 23:33:40 LclT4mBC
>>816
種死が2年後、劇ナデが7年後、TSRは数ヵ月後くらい、だったっけ?

そういや、ノヴァはダンクーガから結構経ってるって聞いたけど、どれくらい後なんだ?



820 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/16(火) 00:56:44 h4j01asM
>>819
確か200年か300年後

設定だとメインパイロットの葵が沙羅の子孫

式部重工とかイゴールコンツェルンとか聞き覚え有る名前も出てくる

ダンクーガ以外の葦プロ作品やバリ作品から細かいネタを引っ張って来てる



821 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/16(火) 01:57:47 D4IpMTNz
マジでJ2は出して欲しいねぇ
異論あるだろうが携帯スパロボではJが一番好きだ

>>816
10年後なら統夜も普通に子持ちだろうな
まだ4角関係やってたら笑うぜw


825 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/16(火) 12:54:30 HuipUz71
>>819 劇ナデは3年後ジャマイカ?
1年間平和に暮らす+テンカワ夫妻が拉致されて2年と思った。


827 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/16(火) 16:10:41 aKPdpop+
前作から七年というとZガンダムがそうだな

Ζはギリシャ文字の6番目で放送年も初代から6年後なのに
なぜか作中時間だけ7年後



828 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/16(火) 17:58:32 iOHc+yoV
でも作中で何年経ったかなんて、スパロボにはあんまり関係ない気がするな。
WのルリちゃんとDボゥイ、第2次αのキンケドゥとか挙げていけばきりがないな。
1stのアムロとカミーユが一緒にいるスパロボもあることだし。Jの続編が作られるとしても、作中では何年も経ったりしないかも。



829 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/16(火) 20:30:30 e6ol6Eeb
>>821
シャナ「絶望した! 10年後でもハブられる幼馴染属性に絶望した!!」


830 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/16(火) 20:48:36 iOHc+yoV
幼なじみなんてそんなもんっスよ、姫様。



832 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/17(水) 17:58:32 UzxqSEET
シャナ姫直属の特殊執行部隊シャナーミラーという電波が出てきたがどうするべきか



834 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/17(水) 20:15:01 Cz5y4YCZ
>>832
最後のIDが惜しいな。



835 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/17(水) 20:40:27 1DY++31/
なるほどNEETと1字違いか

種です


837 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/18(木) 00:35:34 r4pIbV0+
なんだったっけ、Wの裏ストーリーみたいなやつあるじゃん、あれ出してほしい。
ガンダムジェミナスとかガンダムグリープとかハイドラガンダムとかのやつ
あとはターンエーもまた出て欲しいなぁ。



838 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/18(木) 00:49:00 isNRy4dU
G-UNITか…いいね



839 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/18(木) 12:58:49 77Dqk9bw
>>837
∀だって?
ディアナ様が居たらますますシャナ様のポジションが……



840 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/18(木) 15:25:19 vsUwNPNQ
というかステイシス・ベッドといい、設定が明らかに意識してるよなぁ



841 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/18(木) 18:14:05 8MHF5rZW
案外、富野作品が1個しか無かったことに対して、
鏡氏が「だったらオリを富野っぽくしてやる!」と考えて作った設定かもな





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845 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/19(金) 00:10:46 IDySXEcq
先生、最近何だか変な様子が頭に浮かんでくるんです。

読書の秋で眼鏡着用、お姉さん度数が普段より増したカティア。
スポーツ&食欲の秋で普段よりも汗を流して更にご飯が美味しいテニア。
甘味に傾いた食欲の秋で自作ケーキを作ろうと鼻っ面にクリーム付けながら頑張るメルア。

と言う状態からどういうワケかは判りませんが

少しずれた眼鏡、はしたない一歩手前まで乱れた着衣のカティア。
布団の上にブルマ着用で寝転がり真っ赤なテニア。
そもそも調理開始時からしてエプロンしか付けてないメルア。

てな感じの光景が浮かんでくるんですがボクはもうダメなんでしょうか?
ああ、後者の光景の共通事項と言えば三人とも頬が上気して呼吸が乱れてましt



846 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/19(金) 00:44:54 AGAPpVYr
>>845
なるほど。夜を統べたのだな。



847 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/19(金) 00:51:16 cctHn46c
それは全く正常な反応です。

良いぞもっとやれ



848 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/19(金) 08:32:14 seNKK9dx
とりあえず、カティアにはこれを読ませろ

つ ナポレオン文庫
もちろん、膝上で音読させるんだ!



849 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/19(金) 09:36:09 gzm3KZSC
音読は脳を活性化させるのに適切な方法である。適度な運動も健康には重要なことである。
心身共に一度に磨けるとは、とても効率的で素晴らしいことじゃないか!



850 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/19(金) 10:28:55 DtwSLg39
まったく、このスレの連中はナイスガイばかりだぜ!



851 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/19(金) 11:10:06 LlTm2tHi
フランツや!そうゆうのフランツっていうんや!



852 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/19(金) 15:24:52 fRa/s3Z6
>>845
シャナふージュア丼が出ないうちはまだまだまだまだ正常だからもっとトチ狂え



853 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/19(金) 16:23:32 DtwSLg39
>>852を見て、ふと「母娘丼」や「姉妹丼」という言葉を思い出した

……いや、深い意味は無いですよ?



854 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/19(金) 17:06:10 ntsfwPP8
カルビ丼

いや、深い意味は(ry



855 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/19(金) 18:04:47 quAQA8zp
>>854
アルをおいしくいただきました



856 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/19(金) 19:30:24 YmK0Apuq
アルが食べるんじゃないのか!?
逆に食べてしまうとは・・・・ さすがカルビ姐さん。



857 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/19(金) 21:51:14 5vIMKKGD
>>855
つまりカルビと総代が二人でアルをおいしく頂いたという訳ですね!

アッー!



858 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/19(金) 23:41:12 pLEHDIY1
>>857
そしてその後総代は血達磨にされました、と。



859 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/19(金) 23:55:18 aO890t86
総代「ぜ・・絶望・・・したぁぁ・・ごふぉっ・・・・」





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864 : :2007/10/20(土) 21:54:15 GGGLAmmt
ふー「アル=ヴァン殿」
アル「……フー=ルー・ムールーか……どうした?」
ふー「シャナ様からのご下命ですわ。直ちに家へ帰り、二日間休息するようにと」
アル「シャナ様が? しかし……」
ふー「失礼ですが、アル=ヴァン殿はこのところ仕事に追われ、家にも満足に帰られていないご様子。そのままでは、いずれ肝心の仕事にも支障が出てしまいますわ」
アル「む……」
ふー「アル=ヴァン殿は我らフューリーにとっても重要な御身。ここはシャナ様に甘えさせていただき、休暇を取られるのが良いかと存じます」
アル「しかし、まだ終わっていない仕事がな……」
ふー「そちらについては、シャナ様から言付かっておりますわ。後は私にお任せください。……それとも、私では役者不足ですか?」
アル「いや……そうだな。ならばそのご下命、謹んでお受け取りしよう」
ふー「それから……」
アル「何だ?」
ふー「これは、シャナ様からですわ。何でも有名な菓子店のチョコレートですとか。カルヴィナ様のご機嫌伺いにお持ちくださいとのこと」
アル「何から何までシャナ様に、申し訳ないな……不肖アル=ヴァン・ランクス、感謝していたと伝えてくれ」
ふー「承知いたしましたわ」

ふー「……という風に一応渡して参りましたが……いったいこんなところで何を?」
シャナ「しっ! 黙ってこのイヤホンと望遠眼鏡をつけなさい!」
ふー「はぁ……」

カルビ「何よこれ?」
アル「ああ……いや、君に土産だ」
カルビ「……貴方の考えじゃないでしょう?」
アル「……実は、シャナ様が、君へと持たせてくださったのだが」
カルビ「やっぱりね。貴方がそんな気の利く人間だとは思えないもの」
アル「……そうか」
カルビ「まあいいわ。甘い物もたまにはいいかもね……ぱく」
アル「やれやれ……」
カルビ「…………」
アル「……カルヴィナ?」
カルビ「……私って……」
アル「どうした?」
カルビ「私ってどうして素直じゃなかったのかしら! こんなに格好良くて素敵な人と一緒に暮らしていたのに!!」
アル「ど、どうしたカルヴィナ……突然そんな……本当のことを」
カルビ「いいえ、私は今自分の愚かさに気付いたのよ! この溢れんばかりの恋心を、つまらないスタイルに拘って押さえていただなんて!」
アル「うむ。まあ確かにそうだな」


カルビ「これからは変わるわ。もっと可愛い女になって、貴方に好かれる様努力してみせる!」
アル「おお、ついに分かってくれたか、カルヴィナ!」

シャナ「やりました!」
ふー「……アル=ヴァン殿に何を渡したんです?」
シャナ「これぞフューリー四十億年の歴史! コントロールスパイスです!」
ふー「コントロールスパイス?」
シャナ「このスパイスを使って作られた食べ物を一口食せば、誰でも贈られた人間に対して素直で従順になってしまうという幻の秘薬……」
ふー「そ、そんなもの何処で?」
シャナ「ガウ=ラの宝物庫です」
ふー「それなら、先の戦争の時にこれを使えば良かったのでは……」
シャナ「それは無理です。効果は五分で切れますから」

カルビ「何、突然抱き付いてんのよーーーーーー!!」がしゃーん
アル「何故だーーーーーー!?」

シャナ「ね?」
ふー「『ね』って」
シャナ「ふふふ。とりあえず効果のほどは確かめました。これを統夜様に食べさせれば……」

シャナ『統夜様……私、統夜様のためにお菓子をお作りしたんです』
統夜美化120%『へえ……嬉しいな。僕のために?』
シャナ『さ、お一つどうぞ……』
統夜美化120%『ありがとうシャナ……それじゃ遠慮なくいただくよ』
シャナ『美味しいですか?』
統夜美化120%『ふ……シャナの作った物が、不味い訳ないだろ?』
シャナ『あの……できればシャナは統夜様にお返しをいただきたいのですが……』
統夜美化120%『お返し?』
シャナ『ええ……その……例えば……、き、キスとか……』
統夜美化120%『そんなことくらいお安いご用さ……シャナ……』
シャナ『あ……統夜様……』

シャナ「この上なく完璧な作戦です!」
ふー「あ、すみません、違いますわ。怪しい者ではなくて……」
警察官「ったって、今人ん家覗いてたでしょ」
ふー「違うんです。その、事情が……」
警察官「まあとりあえず、そこの交番まで来てもらえる?」
ふー「申し訳ありません。それはちょっと困りますわ……」
警察官「そんなこと言われたって、こっちも困るんだよねえ」
シャナ「待っていてください統夜様! 明日は私たちの記念日です!」

シャナ「統夜様ー!」
テニア「あれ、シャナだ。どうしたのさ、こんなところで?」
統夜「シャナ、仕事中じゃないのか?」
シャナ「ええ。今日は少なかったので、早めに終わったんです」

従士A「フー=ルー様、この報告書の件なんですが」
従士B「フー=ルー様、連合監査局の方がお見えになりました」
従士C「フー=ルー様、社員食堂の待遇改善のミーティングが……」
ふー「す、少しだけ休ませてくださいな……」
従士A「駄目です。アル=ヴァン様もいらっしゃらなくて、仕事が溜まっているんですから」
ふー「はう……」

カティア「それで、何の用なんです?」
シャナ「実は……統夜様に、プレゼントを持って来たんです」
統夜「プレゼント?」
メルア「わあ、チョコレートですね」
シャナ「あ、駄目ですよ。これは統夜様のために、私が愛情を込めて作ったんですから」
テニア「ふうん。シャナってこういうの作れるんだ。すごいじゃん」
カティア「私だって作ろうと思えばこれくらい作れるわよ」
テニア「まあまあ。今回はシャナだって頑張ったみたいだし、大目に見てあげてもいいんじゃない?」
シャナ「ありがとうございます。さ、統夜様……」
統夜「へえ……どれどれ?」
シャナ(さあ、統夜様、早く口に……)
統夜「あー……ん? うわっ!?」
ジュア「させるかよぉ!!」
カティア「ジュア=ム・ダルービ!?」
ジュア「久し振りだな、原始人野郎ども」
シャナ「ジュア=ム! 貴方、従士たちの稽古があったはずでは……」
ジュア「たとえ従士たちをほうり出そうとも、このようなことを許しておく訳にはいきません!」

従士D「きょ、今日の教官怖いな……」
従士E「ああ……殺気がビンビン伝わってくる……」
ふー「あははははははははははは! もうお好きになさいな!!」

ジュア「紫雲統夜。貴様の様な奴が、我らフューリーの姫と仲良くしようなどと……!」
メルア「あ、チョコを……」
テニア「あの時奪い取ってたんだ!」
カティア「なんて食い意地のはった奴なの!?」
ジュア「こんなもの……こうしてくれるっ!」
シャナ「あーーーーーーーーー!!」
メルア「食べちゃいましたね」
ジュア「ふはははは……は?」
テニア「もう完全に乙女の敵だね」
統夜「まあいいじゃないか。チョコの一つくらい。まだあるんだろ、シャナ……ん?」

シャナ(まずいですね……)
統夜「どうしたんだ。ジュア=ム……顔、赤いぞ?」
ジュア「俺って奴は……今までお前になんてことを……」
統夜「は?」
テニア「頭でも打ったのかな?」
ジュア「いや、こんなことは、いくら言葉を尽くしても足りねえ! まどろっこしいのは苦手だから態度で表すぜ! 統夜! 好きだーーーーー!!」
統夜「う、うわあああああああああああ!?」
ジュア「さあ紫雲統夜よ! 俺の熱い抱擁、受け取ってくれぇぇぇぇぇ!!」
統夜「ひいいいいいいいい!?」
テニア「気持ち悪い……」
カティア「ぼ、BL? BLなのね!?」
統夜「死ねぇぇぇぇぇぇぇええええ!!」どんがらがっしゃーん
ジュア「愛してるぞ統夜あああぁぁぁ……」
メルア「飛んで行きましたね」
統夜「おい、シャナ……」
シャナ「は、はい?」
統夜「あれはどういうことだ……?」
シャナ「さ、さあ……? ジュア=ムも最近流行のツンデレさんだったようですね……」
統夜「とぼけるな、シャナ! いったい俺に何を食わせようとした!?」
シャナ「え、えっと……」
カティア「シャナさん!?」
シャナ「えっと……ご、ごめんなさい……」

統夜+三人「食べさせた相手に従順になる、コントロールスパイスぅ?」
シャナ「は、はい……」
統夜「なるほど。そういうことか。だから俺にだけ食べさせようと……」
シャナ「すみません……」
統夜「でもシャナ。虚しいと思わなかったのか? そんな薬に頼った愛情なんて……」
メルア「統夜さん、統夜さん」
統夜「ん?」
メルア「はい、あーん」
テニア「ちょっと待ったぁ!! 抜け駆けはなしだよ、メルア!」
統夜「おいお前たち、ヒトの話聞いて……」
カティア「確かに、統夜の優柔不断さなら、既製事実さえ作ってしまえば、後はどうとでもなるわね……」
統夜「え、あの、カティアさん?」
テニア「そしてこのアイテムは既製事実を作ってしまうには効果的。つまり……」
統夜「おーい、テニアー?」
メルア「このチョコを食べさせた方が勝者……ですね」
統夜「ちょ……」
シャナ「もちろん私も参加します!」
統夜「お、お前ら何を考えて……く、来るなっ!?」
テニア「さあ大人しくアタシのチョコ食べるんだよっ!」
カティア「いいえ、私のです!」
メルア「そう簡単には負けません!」

シャナ「サイトロンレーダー索敵モード始動! 絶対逃しません!」
統夜「い、いい加減にしろーーーーーっ!!」

ふー「帰って寝ますわ。あとのことは、そこに刺さってる準騎士に」
ジュア「はっ! 俺は一体何を!?」



870 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/21(日) 17:44:20 NiDL6QId
とりあえずGJ。つーか本当に統夜ってラブコメみたいな日常を送ってんだろうなあ。
EDもラブラブな展開だったし。日常にもどらず誰とも結ばれないで、騎士として平和を守るために戦いを続けるようなストイックな内容のEDがあってもよかったかも。



871 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/21(日) 18:00:27 NiDL6QId
べっ別に統夜が羨ましいとかそんなんじゃないんだからねっ!
そこんとこ勘違いしないでよね!



895 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/22(月) 21:58:38 QCkCLWbg
>>864-868
くっ・・・俺がもっと早くこの神SSとIDが勇者王である事に気づいていれば・・・ッ!!



896 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/22(月) 22:07:01 MAA3xc1m
ホントだw勇者王だ



872 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/21(日) 18:29:37 fTzJwjOO
>>870
ではシャナが敵にさらわれ、帰ってきたときにはなぜか敵将がついてきて、
シャナとラブラブになっているというのはどうでしょう。

ラフトクランズよりはやーい


877 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/21(日) 20:51:28 3RmDY4cS
>>872
それなんてバハラグ



873 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/21(日) 18:31:46 amINFmPg
>>870

2年後…・・・。

統夜「俺がやらなきゃいけないんだ.、俺が決着を……」
3人娘「統夜!!」
統夜「じゃあな…… みんな」
3人娘「統夜あぁぁぁぁぁぁっ!!」
???「統夜……。これは、サイトロンの導く未来の、1つの姿に過ぎない。この先は、お前が……」
統夜「分かってる。俺は….…。うおおおおおおおおおおおおおおおっ!!」


メルア「あれから2年経つんですね……」
カティア「あれから先、敵は1度も現れていないわ」
フェステニア「統夜は…… 本当にもう、帰ってこないのかな?」
カティア「私たちが取り残されただけかもしれないわ」
メルア「えっ! 統夜さん…… 生きているんですか!?」
カティア「分からないわ。ただ、サイトロンはまだその輝きを失っていない……」


統夜「オルゴォォォォォン! ソォォォォォォォォド!! うあああああああああああああああああっ!!」


「統夜がいく」


スーパーロボット大戦J 完!!



876 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/21(日) 20:35:47 IhSFWydH
>>873
なんという虚無戦記


881 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/21(日) 21:42:50 IhSFWydH
むしろこうだな。

カルヴィナ「そうか・・・私たちは・・・」
アル=ヴァン「そうだ。この時限の狭間で・・・未来永劫戦うために」
エ「ここからは、我々だけで・・・統夜、お前達は・・・」ガチャッ

(統夜と三人娘、次元の狭間から放り出される)


879 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/21(日) 21:14:16 tDUMw0Fl
>>877
バハラグが一瞬ババアフラグにみえた
つまり四人ともババアになるというフラグが立つのか


うん?何だこのメール ○○神社の裏に来てほしいだって なんなんだこんな時間に..





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887 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/22(月) 17:28:00 6dJvhpv5
そうだな
冥王様を冷静に見ると、やってること最低だもんな



888 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/22(月) 19:18:23 As9Nk3Ot
でも萌えスレ補正をかけるとあら不思議!
ツンデレで親切な冥王になりました。



889 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/22(月) 20:03:12 KxXNerDU
ED後に3人娘と暮らすとなると、統夜はそれなりの広さのトコに引っ越したのかな?
冥王に次元連結してもらえば引越しは楽そうだ。



890 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/22(月) 20:31:47 LTasqRSw
その冥王ことマサトだが一体終戦後どこに住んでいるのだか

育ての親とは縁を切られたし学校も行ってないだろうし



891 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/22(月) 20:40:32 W2kGLFFp
あの頭脳なら大検とって大学に入られるんでね?
Jのマサキはウィスパードだったっぽい描写もあったから、マサトも後にウィスパードとして覚醒したりしてな。
確か中3だったはずだから、戦後は陣代高校に入学したのかも


892 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/22(月) 20:47:21 tJJQ1kKS
濃いメンバーの集まる高校だな
なんかテッサの兄貴あたりが紛れ込んでても違和感なさそうだ



893 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/22(月) 21:12:31 As9Nk3Ot
戦後、陣代高校で変人集団の一人として(むしろ中心人物?)クラスメートから認識されるようになって、苦悩する統夜の姿が容易に想像できるw



894 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/22(月) 21:58:19 MAA3xc1m
かなめみたいにすげぇ変なあだ名をつけられそうだなw
宗介とかはあだ名のひとつでもあったっけ?


897 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/22(月) 22:11:44 SPRUM1Y6
>>894
特別生徒から言われていた事は無いな。
ただ、富士見編の超解本では
宗介が『武の変人』
林水が『文の奇人』と言われていた。



898 :それも名無しだ :2007/10/22(月) 22:23:06 PnBowSqW
>>893
 統夜 「もう嫌だ!学校辞めてやる!
     フリーターになって三人娘に永久就職してやる!!」
 かなめ「お願いだからいかないでぇ!
     もうこのクラスで事情をわかってくれるまともな人は
     あんただけなのよぉぉぉ!!」
 統夜 「止めるな!
     お前このクラスがこの学校だけでなく他校の生徒にまで
     何て呼ばれてるのか知ってんのか!?
     『ハイスクール奇変組』だぞ!?」
                        いろいろパクリ過ぎたか


903 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/22(月) 22:44:52 Nri6LQz2
>>898
高校中退か・・・それもひとつの道かもな。
統夜の場合留年は確定してるし・・・



899 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/22(月) 22:31:20 As9Nk3Ot
吹いたwこの二人が主に皆のしでかすトラブルのとばっちりを食らうんだろうなw
だが統夜。お前が辞めるとか言っても、三人娘や文の奇人こと林水会長あたりに言いくるめられるのがオチだと思うぞ。


900 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/22(月) 22:36:46 9cKq8bhs
http://www.vipper.net/vip370098.jpg
画像を補完していただける方募集
こんな感じでかい?



904 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/22(月) 23:03:02 MAA3xc1m
>>900
カティアの目が怖いよw獲物を狙う獣の目だよ。



905 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/22(月) 23:19:47 nnQUqYGc
カティアって何か変化球的な積極性を見せそうだと唐突に思ったんですよ。

まずは統夜の方から手を握って貰って下校したりすると、
以後積極的に衆人環視の下でも自分から指も絡めて手を繋いで帰宅とか。

チューにしてもやっぱり最初は統夜の方から、的な形で経験するんでしょうね。
それが暫くするとおはようとおやすみからいってきますにただいまのチューを
せがみはしないけどして欲しいなー、なオーラを発生。
勿論チューしてやると真っ赤に茹で上がりつつも嬉しそうと言う初々しさは忘れない。
ちなみにおはようのチューをして貰うとおやすみのチューは自分からとかそう言う感じ。

と言う訳で経験済みな事ならちょっと頑張れるカティアさんという図が思いついたんですが如何でしょう。



906 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/22(月) 23:20:40 nnQUqYGc
如何でしょうもこうでしょうも誤爆でしょうサーセン

ちょっとジュア=ムにズタズタにされてきます。



907 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/22(月) 23:26:46 1LgyeVa8
>>906
生きろ!そなたは素晴らしい!



908 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/22(月) 23:27:46 smIdc60M
待て、ズタるのならカルビの方が手馴れて・・・
ん、アレはラフトクランズ・・・!?



909 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/22(月) 23:32:37 LTasqRSw
ああっ >>908が血肉の塊に..





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901 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/22(月) 22:38:45 sXL27RJ+
なんかもう、フルメタ短編に統夜とか三人娘とか冥王とかだして書きたい&読みたい衝動にかられた。


910 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/23(火) 00:38:35 Y+eMPgUp
>>901
リアルにガトーの旦那書いてたりしないか?もちろん発表はしないだろうけど。



911 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/23(火) 01:38:03 k48cmgmx
日常では学校で馬鹿をやっていると思われる統夜達だけど、
もし再び戦争が起きたりして(種死とか劇ナデとか)かつての仲間が戦っていたらどうするんだろうな?
甲児と宗介は戦いに行くだろうけど、統夜はどうするかな?
もし戦いに行くとしても、かなめや三人娘は置いてくかもしれんね。

なんて事を考えてたけど実際どうだろう?



912 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/23(火) 03:06:40 8rkSclYI
すぐ帰ってくるよと言いながら1人戦場へという統夜死亡フラグか三人娘拉致フラグしか思い浮かばない



913 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/23(火) 06:26:42 FPtFMTMw
再び戦争が・・・第二次Jだな?!

とりあえずフリーダムやブラックサレナは改造しておくと恐るべき経験値泥棒になると思う



914 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/23(火) 10:37:51 LP3Ks0I1
宗介はミスリルの隊員として戦いに行くだろうが、他はどうだろうな。
案外「あいつらならきっと大丈夫さ。」とか言って、甲児と統夜達は日常を過ごしていてるかもよ。そしてJ2には出てこないと。


915 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/23(火) 11:26:11 7aJKXzeE
>>914
で、J2主人公に戦えるだけの力を持ちながら何故戦わない!


916 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/23(火) 12:46:34 0e/t7KAG
後半から統夜が参戦してJ2主人公が空気になる。



917 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/23(火) 13:07:08 5o+TIRfI
まさかの統夜主夫化、参戦するのはパートナー。


918 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/23(火) 14:23:30 yQQEYBMu
やっぱ続編出るんなら次も統夜に主役を張ってほしいなぁ。



919 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/23(火) 14:27:18 7aJKXzeE
続編は統夜の子供とパートナーの女キャラ

あれ?これなんてTOD2?



923 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/23(火) 18:46:02 kmk1Hkwz
>>916
そしてシン・アスカと同じ道を歩むJ2主人公。
斬新だな。



920 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/23(火) 16:50:39 fheyJWxF
声「私はT.O.Y.A、かつて伝説の騎士と言われたもの
  よくここまで辿り着いたね、【ティファ・アディール】」

こんな感じで登場します
【】内は開発途中のものです



921 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/23(火) 17:58:55 LP3Ks0I1
それはあれか。騎士なんて言葉は幻想に過ぎないとか言うつもりか。



922 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/23(火) 18:30:53 h6x7Eg7z
それは違う。シャナエンドなどない。全ては幻想だ。俺がいいたかったのはそれなんだ。



925 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/23(火) 19:28:43 LP3Ks0I1
>>922
そうか・・・・幻想なのか・・・。彼女が活躍することなど夢に過ぎないのか・・・くっ・・・・。




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926 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/23(火) 19:44:18 AUGd4Scc
現実で叶わない夢ならば、想像の中で活躍させろ
誰をも騙し、自分さえも騙しうる、最強のネタを創造しろ
もとよりこのスレは——

ただソレだけに特化した妄想回路!!


928 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/23(火) 20:30:02 Y+eMPgUp
>>926
おおおおおぉぉぉぉぉぉぉおおおお!
再投影開始《リ・トレース・オン》!




◇  ◇  ◇


           それは、どこかでありえたかもしれない話。
          ちょっとした違いで、こうなっていた並行世界。

 紫雲統夜。
 中学を卒業する直前、彼は死んだとばかり思っていた父に呼び出された。
 そうして連れられた世界は全くの別物だった。
 まるで中世ヨーロッパのような社会に、軍でも最近ようやく配備されているという戦闘ロボット。
 そして——

「よろしくお願いいたします。紫雲統夜、ラ=セルダ・シューン」

それこそ御伽噺みたいな、お姫様。

Fate/Moon Knights

「王女妃殿下」
 報告のために自らの主の前に傅く。
 ここ三年近く繰り返してきたおかげで既に体に染み付いた騎士の振る舞いだ。
「アル=ヴァンからの報告によりますと、彼女たちは無事のようです」
「そうですか、あの方の献身も無駄ではなかったのですね」
「はい……」
 数ヶ月前、統夜は父を失った。
 今しがた話に出てきた少女たちを助けるために。
 彼女たちは、地球人もフューリーのようにサイトロンが扱えるのか調査するために地球から攫われて来ていたのだが、その扱いに胸を痛めたシャナ=ミア・エテルナ・フューラや統夜の懇願、何より統夜の父エ=セルダ・シューン自身の良心の呵責により、フューリーの母艦ガウ・ラ=フューリアより脱出させられていた。
 そしてその際、彼女たちの囮となるべく大戦の英雄と呼ばれたエ=セルダはその身を散らしていた。
「さらに、何者かは知りませんがヴォルレントを動かせるパイロットも居たようで、戦闘になったらしいです」
「! それで、彼女たちは?」
「地球軍の増援が出てきたため撃破には至っていないようです。それと……」
 ひとつ息を呑み、シャナ=ミアの耳元に口を近づける。これはおおっぴらに出来ることではないのだ。
「ラースエイレムの、ステイシスが確認できなかったようです」
「……そう、ですか」
 少女たちの無事を聞いたときの安堵の表情とは違って、気まずそうな表情を浮かべるシャナ=ミア。
「……ラ=セルダ、私にはまだ判断がつきかねます。……本当にあれを世に出してよかったのでしょうか……」
「王女妃殿下には申し訳ありませんが、自分は既にフューリーではなくあの星の者です。良かったのかと問われれば、はいとしか申せません」
 フューリーの騎士機以上に組み込まれる時空間兵器、ラースエイレムは標的を任意に選んで時の流れを止めることのできる代物であり、これを使われては現在の地球の科学力では滅びを待つだけであったが、エ=セルダ・シューンはかの少女たちが逃げる際にラースエイレムの機能を抑制するラースエイレム・キャンセラーとも呼べる代物を機体に組み込んでいた。
「そして、仮にあれを否定するなら、それは父の為したことを否定することも同義。自分にはできません」
「……すみません、失言だったようですね」
「いえ……こちらも言葉が過ぎました。申し訳ありません……」
 すっと、そのまま退出しようとする。
「統夜」
「なんだ?」
 口調から、ラ=セルダ・シューンではなく紫雲統夜が呼ばれていることを感じ取り、返事を返す。地球名で呼ぶのは私人としての応対の始まりであることを決めていた。
「最近、あまり一緒にいられませんね」
「すまない。近々、俺も実戦に出るらしい。フー=ルー・ムールーの訓練も厳しくて……」
「そう……。死なないでください。アル=ヴァン従兄様もいますが、彼は騎士としての規律を重んじて、グ=ランドンに殉ずるやも知れません。そうなっては頼れるのは統夜一人です」
「わかった」
 シャナ=ミアの部屋から一礼をして退出する。
「妬けるねぇ」
「ジュア=ム……」
 横合いからかかった声に振り向くと、ジュア=ム・ダルービがニヤニヤとこちらを見ていた。
「死なないでください、か。大戦の英雄の息子様は違うよなぁ。女の撃墜もお手の物ってか?……いや、違うな。裏切り者の息子だから、王女様を貫いて流血ざたかぁ!」
 あははははと、笑い声をあげるジュア=ムに統夜は極力感情を抑えて答える。
「……それぐらいにしておけ。俺はともかく、殿下に対しての不敬。アル=ヴァン殿に知られれば降格では済まされんぞ」
「なぁにいい子ぶってんだよ……ああ?半端モン。未だにサイトロンもまともに扱えねえ癖して、アル=ヴァン様を殿呼ばわりで同格気分か?ああ?」
 こいつとは搭乗訓練を開始してから会い始めたのだが、どうもとことん反りが合わない。向こうは向こうで半分地球人の統夜を嫌いらしいが、統夜としても地球人を人と思わぬジュア=ムを心底嫌悪していた。
「アル=ヴァン殿については、同じ師の元、弟弟子として気兼ねはしなくても良いという事で了承は得ている」
 いっそのこと、普段は呼び捨てにしていることもぶちまけてやろうかとも思ったが、よけいややこしい事になるのは火を見るより明らかだったのでひとまず伏せておく。
「ハッ!アル=ヴァン様もなぁ、なにが悲しくてこんな奴を庇ったんだか。どーせ、親子共々裏切るのは目に見えてるのによぉ」
「……俺の忠誠は常に主と共に在る」
「そりゃあそうだぜ。なにしろ、お前のご主人は同時にお前のペットなんだからなぁ!お前の意思は主人の意思さ」
「……ジュア=ム、殿下に対してこれ以上の暴言は看過出来んぞ」
 目の釣りあがり始めた統夜にジュア=ムは楽しそうに言葉を続ける。
「はぁ?何言ってんの?俺はぁ、ただ単にどっかの半端野郎に手篭めにされている殿下もお気の毒だ……」
「ジュア=ム」
 ジュア=ムの言葉は最後まで続かなかった。後ろから、彼の敬愛する師の手が肩に置かれたためだ。
「あ、アル=ヴァン様……」
 紙のように白くなっていくのは滑稽を通り越して哀れでも在る。
「後日、実験体の少女たちが持ち出した機体についての調査のため再度仕掛ける。その準備を怠るな」
「は、はひっ……」
 もはや歯の根も合わぬ状態でジュア=ムは廊下を駆けていった。
「アル=ヴァン……」
「すまんな。あいつには後でよく言って聞かせておく」
「いや、助かったよ」
 そこで、アル=ヴァンはじっと統夜を見た。
「? 何だ?」
「あ、いや……何でもない」
「……では、俺はこれから演習があるので」
「ああ……」

 ガウ・ラ=フューリアの中は十分に戦闘行為も行えるほどの広さがある。伊達に後々二隻以上の戦艦に乗り込まれる大きさはしていない。余談だが。
 さて、その有り余る広さでもって機動兵器の演習場も艦内に作られている。
「流石はエ=セルダ様の嫡男ね。素晴らしい戦闘技術だわ」
 皮肉や嫌味ではなく、純粋に感動してフー=ルーはうっとり恍惚とした表情で統夜に告げた。
「フー=ルー様の教えが良いからです」
「あら、おだてても何もでないわ。それにむしろ、サイトロンを扱いきれていない分を自らの腕で補っている貴方のほうがずっと凄いのではないかしら」
 フー=ルーの元で切磋琢磨する従士達の内、統夜は最も優れた成績を出していた。正史では被検体の少女たちの助けを受けたとは言ってもヴォルレントで持ってアル=ヴァンの乗るラフトクランズに対抗しうるのだから当然と言えば当然か。
「しかも、徐々にサイトロンのリンケージ率は上がってきているのでしょう?楽しみだわ。あなたがフューリーの騎士となるそのときが。是非ともお手合わせしてみたいものだわ!」
 美人だが、つくづく変な人だと統夜は思う。
 実際、フューリーの中でも結構変わり者扱いされてはいる。何しろ、ラースエイレムによる戦いを美しくないと評するのだから。
 演習場、ブリーフィングルームを後にして統夜が自室へ向かっていると、アル=ヴァンから呼び出しが入った。
 応じてすぐに格納区画へと行く。
「ジュア=ムが命令を無視して例の機体の所属する部隊と交戦を開始してしまったらしい」
「!……例の機体と言うと、ラースエイレムを無効化するとかいう」
「そうだ。……一兵たりとも無駄にできん状況ゆえ偵察のみを命じたのだが……」
 ごくり、とつばを飲む。
 ……大丈夫だ。前回、アル=ヴァンも出ていながら劣勢に撤退を余儀なくされた部隊だという。これぐらいはなんでもない。
「ひとまず、ジュア=ムを連れ帰る。それを手伝ってほしい」
「了解した。でもアル=ヴァン、俺が行けばジュア=ムはますます意固地にならないか?」
「その辺は私が抑える。それに、あれを説得するのに時間がかかるかもしれない。生半可な者では敵を押さえられんし、数を連れて行けばそれだけ大事になる。ならば君を連れて行くのが最も効果的だ」
「わかった」
「それと、君の機体は使えるのか?」
 不意に、まるで刃物でも押し付けられた感じがした。
「俺の?」
 不安を押し隠し、何もわからない、という顔をする。
「そう。エ=セルダ殿から君に託された機体だ」
「……言ってる意味が良くわからないけど……とりあえず父さんが俺に残したのは騎士としての在り方だだよ、アル=ヴァン・ランクス」
 しばしじっと視線を絡めあう。
「……そうか、そうだったな」

 準騎士である統夜もヴォルレントを与えられていたが、サイトロンを扱いきれていないため、長距離跳躍はアル=ヴァンに連れられて行う。
 そうして移動した先では、ジュア=ム達が追い詰められていた。
「そこまでだ。ジュア=ム、私の指示を無視するとはどういうつもりだ。退け」
「アル=ヴァン様!?しかしッ!!」
「いずれ必ず、あれは抹消する。今は退くのだ。それとも、この上まだ私の命令に背くつもりか。準騎士ジュア=ム」
「アル=ヴァン様……」
 ジュア=ムは退いた。すかさず統夜はガードに入り、その他フューリーの残存機を背に立ちふさがる。
「来たな、アル=ヴァンっ!!あたしはずっと待っていた。お前をこの手で撃てるときを!」
 正面の蒼いヴォルレントから凄まじいまでの殺気が吹き付けられてくる。……いや、殺気の中に何か、別の感情が、ある……?
「カルヴィナ……」
「その名前で呼ぶなといったッ!あたしはあの頃のあたしじゃない。お前の、敵だ!お前がそうしたんだ!」
「……そうだな。その通りだ」
「さあこいつを破壊しに来い。あたしを殺しに来い、アル=ヴァン!ここでお前が死ぬか……この機体と共にあたしが死ぬか。結果はどちらかだけだ!」
「どちらでもない。私は今、君たちと戦うつもりはない」
「ふざけるなァッ!!」
 一括と共にアル=ヴァンへと切りかかってきたヴォルレントの剣を受け流しつつ、通信回線から響き続ける
 言葉に耳を傾ける……何なんだ?この二人。
「クーランジュ、私と君はここではない場所で戦う。私にはそれが見えた。ならばここで私も君も死ねない。戦う意味はない」
「なんだと!?」
 未来がみえた、つまり
「サイトロンが……?」
 黒髪の実験体の少女が呟くのが拾えた。
「そうだ。サイトロンが運ぶ未来の断片も絶対ではない。だが私は、君がその場所に至るまで戦うつもりは無い。そのときまで、君が無事であることを願う。ラ=セルダ、引くぞ」
「了解」
 鍔迫り合いを押し切って、後方に跳躍した。
「待て、アル=ヴァン!」
 追いすがる蒼のヴォルレントを振り切って残存兵力で跳躍した。

「あの機体のパイロット、アル=ヴァンの事を?」
 ガウ・ラ=フューリアに帰還後、ジュア=ムに自室謹慎を命じたあとのアル=ヴァンに統夜は訊ねた。
「そうか……君は指導を直接エ=セルダ殿から受けていて、面識は無いか」
 少し言い辛そうにアル=ヴァン。
「アシュアリー・クロイツェル社については君も知っているな」
「リュンピーやドナ・リュンピー、従士達の機体開発を行ったペーパーカンパニーだよな」
 確か、父も書類上そこの勤務だった筈だ。
「……確かにフューリーの作り出した建前の会社だったが、社員には多くの地球人も加わっていた。そんな中、元連邦軍人のカルヴィナ・クーランジュという女性がいて、ジュア=ム達のような、君を除く戦後生まれの教官をやっていた」
「それが……」
「そうだ。我々の証拠を残さないためアシュアリー・クロイツェル社を破壊した際に関係者は全て真の死に呑まれたはずだったが……彼女は生きていた」
 そこでふと、先程感じたカルヴィナから発せられる違和感を思い出した。
「アル=ヴァン、そのカルヴィナ・クーランジュとは親しかったのか?」
「……なぜそう思う?」
「あの女性からは殺気以外に他の感情も感じられたし、彼女の話をするときにはアル=ヴァンが嬉しそうな、同時に悲しそうな顔をするからだよ」
 つまり、その……
「アル=ヴァンは父さんと母さんのように、フューリーと地球人の壁を越えたんじゃないか?」
 じっと、再び視線が絡み合う。
「……私も君と君の父上のことについて余計な詮索はしない……その代わり君も他言無用にしてくれ」
 ハッと、出撃時の会話が思い出された。……知りすぎることは己の身をも滅ぼしうるらしい。

 シャナ=ミアの部屋に行くと侍従に既に就寝中であることを告げられたので、統夜は仕方なく翌日の朝に出直した。
「昨日、就寝後にいらしたそうですね。起こしてくだされば応じましたのに」
「いえ、そのような恐れ多いことは……それよりも、お話したいことがあります」
 再び近づいて密談を開始する。
「アル=ヴァンはグランティードのことを薄々感づいているようです」
「! 大丈夫なのですか?」
「傍観に徹してくれているようです。それに、事が上手く運べばアル=ヴァンをこちら側に引き込むこともできるかもしれません」
 パッとシャナ=ミアの顔が輝く。
「本当ですか」
「はい。ラースエイレム・キャンセラーを積んだヴォルレントのパイロット、アシュアリー・クロイツェル社にアル=ヴァンが潜伏中、懇意にしていた者の様です」
 ム、と一瞬シャナ=ミアの顔が暗くなったように見えたのは気のせいか。ひとまず、気にせずに報告を続ける。
「……ただ、同時にその者が自身を裏切ったアル=ヴァンに激しい殺意を向けていて、現在の状況ではいささか難しいかも知れません」
「そうですか……」
 残念なのか、そうではないのか、いささか曖昧なシャナ=ミアの反応であった。

 あれから数週間、困った事態となった。
 先ごろの戦闘によって、アル=ヴァンが地球人に過度の情報を与えたことによって失脚してしまったのだ。
 しかも、アル=ヴァンの部隊の後釜隊長に収まることとなるのはあのジュア=ムだ。
 このままではいけないと思いつつも、気ばかりが焦ってろくな考えが浮かばない。
 場は御前会議。グ=ランドン・ゴーツを初めとした騎士たちと各文官達で構成されているが実質はグ=ランドンの独壇場と言っても良かった。
 文官達は所詮子供の戦後生まれとシャナ=ミアを侮っているし、武闘派のグ=ランドンの力は強大だ。
 ……子供?そう……彼らは皆、自分を侮っているのなら……
「それでは、これにて本会議は終了ということで……」
「待ってください!」
 慌てて制止したが、いささか声が大きすぎたか……いや、しかしこれくらいの注目が集る方が、都合がいい。
「その……準騎士であるジュア=ムが騎士になるのですよね?」
「はい。アル=ヴァンめは己の立場を弁えていなかったようですからな」
 ……ともかく、今はそういうことを話しているのではないと怒りを抑える。
「それでは、同じく準騎士のラ=セルダを……」
「殿下、えこひいきはよろしくありませんぞ。いかにお気に入りといっても、ジュア=ムは相当の技能と功績で持って騎士へと昇格するのですからな」
 グ=ランドンが掣肘する。これも、予測済みだ。
「いえ、その……彼を私の手元に起きたいのです」
 ざわざわと場が騒ぐ。やれ、やはり子供だの、この時勢に色恋沙汰とはだの……。聞こえないと思って好き勝手言ってくれる。まぁ、そう思わせておくに越したことは無い。
「こ、これからは戦いも激しくなるのでしょう?今後、私が陣頭に立つこともありうるでしょう。そうしたとき、私の剣が必要だと思うのです」
 できるだけ子供っぽく、さも、少女の我が儘のように……。
 あざ笑うかのような周囲に対して、グ=ランドンは一人黙考している。……気づかれたのか?
「よろしいのではないですかな?」
 一人の文官が告げた。
「そうですな。お年の近い者のほうが殿下も心を許せるでしょう」
 次々と賛同していく者たちの中で、未だしばらく黙っていたグ=ランドンだがやがてこう告げた。
「では、そのように取り計らいましょう。殿下と『騎士』ラ=セルダ・シューンの御乗機についてはまた後ほど……」
「いえ、それには及びません」
 そこで、シャナ=ミアはこの会議場でこれまでで一番の笑顔を見せてやった。

 フー=ルーから話を聞かされたときは何の冗談かと思った。
「どういうことです?」
「ですから、王女妃殿下直々の御下命によって貴方は聖騎士団員の任を解かれ、新設される近衛騎士の位を賜ります」
 残念そうにフー=ルーは言うが統夜としてはそれどころではない。一体何がどうしたのか。
「ともかく、ひとまずは殿下にお目通りいただきなさい。あなたは私よりも殿下にお近いのだから、聞きたいことは直接尋ねるのがよろしいでしょう」
「は、はい……」
 ブリーフィングルームを後にし、一路シャナ=ミアの部屋へ。
「来ましたね、ラ=セルダ・シューン」
「ど、どういうことなのです?」
 挨拶もそこそこに本題に入る。自分はよほど慌てているらしい。
「アル=ヴァンがいなくなってしまった今、貴方をあのまま騎士団に置いていてはいつ謀殺されるかわかりません。特に、ジュア=ムが騎士の位についてしまった以上貴方の安全を確保するためにはこうするほかは無かったのです」
「ジュア=ムが?」
 目を見開く。自分の身分のことなど、どうでも良くなった。
「馬鹿な……あのものが騎士の器かどうかも解らないというのか……」
「おそらく、承知の上でしょう。グ=ランドンとすれば自らの意思のままに動く者を付ければ其れで良かったのです。貴方を引き抜くことに同意したのもエ=セルダの色を一掃しようとした矢先の出来事だったからでしょう」
「く……」
 ギリ、と歯軋りする。
「それから、私の権限でグランティードの存在を公的に認めさせました。これ以降、グランティードは皇家の機体として認識され、私の乗機となり、貴方は機体搭乗の際の専属従者となります」
「な、それは……」
「たしか、グランティードは副座でしたね」
「は、はい。あの少女たちの誰かと共に乗るのが最初の予定でしたから」
「その役目は、私が行います」
 断固として、譲る気の無さそうなシャナ=ミアだった。

 その日は、シャナ=ミアを後部座席に乗せての完熟飛行が行われていた。
 もちろん、あれからも乗る、乗らない、の論争もあったのだが、危険だの何だのという統夜の主張は
「近衛騎士である貴方が守ってくださるでしょう」
というシャナ=ミアの言葉で効果を示さなかった。
「これが、宇宙、あれが今の地球なのですね……」
 軍団の門から出て、シャナ=ミアは惑星の青さを目に入れた。戦化粧が施され、彼女の凛々しさを引き立てていた。新しいパイロットスーツもぴったりと体に張り付くタイプだが、いやらしさは微塵も感じさせず、気高さが前面に出る。
「ご気分は悪くありませんか?」
「はい。大丈夫です」
「少しずつ慣らしていって戦闘速度にまで上げますが、今日はひとまず無重力に慣れてください」
 周辺には護衛のリュンピー達がついている。
 無理な機動はせず、慣性で軽く流すのみにとどめる。
「統夜」
「あの……通信回線を閉じているとはいっても、周りには他の者もいるのですが……」
「この機体に乗っている限り、私と統夜はパートナーでしょう?それなら対等であるはずです」
 別にパートナーという取り決めがあるわけでもないのだが……まぁ、今はほんとに二人きりの空間なのだし。
「シャナ=ミアがそういうのなら、わかったよ」
「はい」
 楽しそうに、頷いた。
 と、すぐさま二人とも視線を巡らせる。頭の中で、何かが呼んだ。
「敵か!」
 異星人の使う虫型の機動兵器だ。
「ラ=セルダ様、帰還してください。こいつらは我々で抑えます」
「わかった、こちらは門の向こう側まで後退する」
 グランティードを下げていく。
「手助けしなくていいのですか?」
「ああ。虫たちぐらいなら、ラースエイレム無しの従士たちでも遅れはとらない」
 既に何度か統夜も交戦を経験している。大した強さではなかった筈だ。
「…………」
 しかし、何だろう?この不安感は?虫たちを彼等だけで倒すことに何ら問題は無いはずだ。その間に、自分達はガウ・ラ=フューリアに帰還する……。
「?……まさか……」
 たらり、と汗が流れる。
「どうしました?」
 シャナ=ミアの問いに答えるより早く、統夜は機体を急降下させた。
 一瞬送れてビームが空間を貫いていく。
「きゃぁっ!」
「嵌められた!」
 すぐさま相手を確認する。地球の人型機動兵器の量産型部隊のようだ。あれの試作機と系列機がカルヴィナ・クーランジュのいる部隊にも居たはずだ。
「グ=ランドン・ゴーツ!地球の偵察部隊が通るのを予想していたな!」
「え?」
「そうでなきゃ、あの時従士全員が異星人の機体の相手に回った理由の説明がつかない!」
「ま、まさか……いくらグ=ランドンでも……」
 オルゴンブラスターで牽制をかけつつ距離を置く。
「虫型機と地球の人型、従士達の不自然な動き、三つの偶然って言うのは出来すぎだ!」
 現在の地球圏は外宇宙からの脅威にさらされながらも地球人同士で抗争を続けている。地上から地球人を失くすため、フューリーが裏で手を回し、火に油を注いでいると聞くが、その関連で地球のトップとパイプが繋がっているとすれば……?
 反戦派の殿下が、未熟な騎士のために痛ましくもお隠れになられた……。
 ギリ、と奥歯をかみ締める。出来すぎたものだ。
 オルゴン・クラウドで攻撃を受け凌ぐがそれも限界に近い。
「すまない、シャナ=ミア。初搭乗からいきなりだが、最大戦速まであげる!」
「は、はい!」
 不用意に接近してきた敵機に問答無用で爪を突き立て、貫く。
 そのまま、放り投げて別の機にぶつかったところをオルゴンスレイブで纏めて破砕した。
 ビームの刃で切りかかってきたのをオルゴンランサーで受け止めて、押し返そうとするが、それより早く他の機に後背から射かけられ、被弾する。
「ぐうぅ……」
 オルゴン・クラウドを後方に集中展開し、マント型を形成して改めてランサーを押し切る。
 体勢を立て直す暇を与えず、ランサーを突き立て、刃のみを残してその場で破砕させた。
「く……ようやく三機……」
 ラースエイレム・キャンセラーの積まれたグランティードにラースエイレムそのものは存在しない。……自分一人で切り抜けられるか?
「こ、後方のスラスター、推力80%まで低下しています」
「!あ、ああ。わかった」
 初めての重力加速にも関わらず、必死に自身の領分をこなすシャナ=ミアに統夜は一つ深呼吸する。
 ……自分はどうかしていた。守るものがあるのならば己の身が朽ちるまで剣を取る。それこそ、騎士の本分!
「出力、上げて!」
「オルゴン・クラウド、出力70%」
「オルゴンブラスター!」
 包囲する敵機の動きを乱し、オルゴン・クラウドで短距離跳躍を行い、目前にジャンプアウトしてランサーをぶっ刺す。たこ殴りに遭う前に再跳躍して距離を置く。
 フォーメーションを組んで射掛けてくるのをオルゴン・クラウドで受け流しつつ、一気に距離をつめて抜き手で屠る。
 しかし、こうちまちま削っていては一方的な消耗戦だ。敵は応援を呼んだだろうし……。
「なにか……なにか手は無いのか?」
 その余計な思考が、敵を呼ぶ。
「オルゴン・クラウド、出力維持できません!」
「くっそぉおおおお!やれって言うならやってやるさ!」
 フィールドへの出力を全面カットし、機動と武器に全振りする。
「オルゴンスレイブ!」
 自身の移動と発射軸の変移で掃射していく。二機は屠ったが、こちらにも二発ビームの直撃がある。
「うく……テンペスト・ランサー!」
 先程の技でもう一機屠るが、カウンターでコクピット付近にきれいな一発をもらう。
「ぐ……だ、大丈夫かシャナ=ミア」
「は、はい……」
 元々おとなしいシャナ=ミアだがすっかり気圧されてしまっている。無理も無い。周りは敵だらけだ。
「いっけぇぇぇ!」
 オルゴンスレイブで敵の砲撃を吹き飛ばすが、大勢にさしたる影響はない
「厳しいか……」
「信じています」
「え?」
 一瞬状況を忘れて、完全に視界を後ろの少女に移していた。
「信じています。貴方のことを」
「ああ……わかった」
 改めて、操作系を?み直した。
 と、二人の脳裏に閃光が閃く。
「!ラ、ラースエイレム・キャンセラーが反応してる……?」
 直後、停止した地球軍の機体が次々と破壊されていく。
「王女妃殿下、御無事ですか」
 グレーのラフトクランズが覗き込むようにしてきていた。
「フー=ルー……助かりました……」
「フー=ルー様、どうしてここに……」
「あら、騎士ラ=セルダ・シューン。救援に遅れてしまったとはいえ、その言い方はいささか品が無いのではありませんこと?」
「す、すみません……」
 少しだけ不機嫌そうなフー=ルーに頭を下げる。
「まぁ、かまいません。しかし、護衛の従士たちは何をやっていたのだか……」
 モニターの中のフー=ルーを見つつ、ああ。と統夜は納得した。
 グ=ランドンが謀ったとしか思えない今回の事態に、フー=ルーが救援に訪れたのを不思
議に思ったが、彼女の性質を考えれば何も不思議なことは無い。
 彼女はあくまで、自身の主が追われているのに気づいて助けに出たのに過ぎないのだろう。

 ガウ・ラ=フューリアに帰還して、疲弊しきったシャナ=ミアの手を取りマシンから離れて、その身を侍従達へと任せた。
 その後ろ姿を心配げに見送っていると、フー=ルーが隣に立った。その目は統夜を見ている。
「羨ましいわ。信頼しあっていて」
「フー=ルー様も、信頼されていますよ」
「アナタではないわ」
 未だ成長途中にあるとはいえ統夜よりも頭一つ高いフー=ルーが、その腕を統夜の腕に絡ませてきた。
「皇女妃殿下が、よ」
 そのままのぞき込むように上から顔を近づける。
 ふっと漂う香水のにおいや、自然と触れ合うしなやかなその肢体に対して、今更のように、大人の女性を意識して慌て始める統夜。女傑のように思われることもある彼女だが、そのメンタル的な部分ではとても女性的で、身だしなみにはいつも気をつけている。
「戦場で全てを賭けて協力し合える男、私にはいなかったもの」
「ふ、フー=ルー様?」
「なぁに?」
 ふふっと一つ笑ってから、フー=ルーは統夜を解放した。
「残念ね。いいなって思っても、いっつも縁がない……」
 突然近づいて来て言った言葉と、去っていったフー=ルーの真意が計れず、格納庫で統夜はたたずんでいた。

 結局、この事件は護衛についた従士数名の謹慎処分で片がついた。
 不用意に後退したため敵の火砲に殿下をさらした件について、統夜にまで追及の手が伸びかけたが、統夜自身はあくまでシャナ=ミア預かりの地位であるため、彼女の裁決により何のお咎めもなしとなった。
「しかし……本当に今回の件はグ=ランドンが仕組んだ事だったのでしょうか?」
 翌日、自室に招き入れられた統夜はシャナ=ミアと話していた。
「確かに、確たる証拠が有るわけではありませんが、状況を見る限りそう考えなければ説明がつきません。特に地球軍の戦力展開を考えると、偵察というよりは攻撃目標を索敵していたと考えられます」
 発見から、支援部隊の到着までが早すぎるのである。待ってましたとばかりに……。
「……ともかく、この件についてはくれぐれも他言無用です。この推測が事実であったとしてもそうでなかったとしても、あなたの身柄を拘束する材料としては十分です」
「はい……」
 無論、そんな事は百も承知だ。膝を折る態勢のまま首を振った。
「あの、統夜」
「なんだ?」
 立ち上がり、応じるとシャナ=ミアが近づいてきた。
「…………」
 何も言わずに統夜に抱きついてきた。
「し、シャナ=ミア様!?」
「このままでいさせて……!」
 どこか必死さも感じさせる言葉に、一瞬沸き上がった頭も冷静さを取り戻す。
「ごめんなさい、でも……怖くて……!あの時、とっても怖くって!」
 震える少女の体を、そっと抱きしめ返した。
「そうだよな……いきなりの実戦だもんな……」
「こ、子供みたいな事を言って済みません……でもお願いです。今日は、一緒に居て下さい……」
 おそらく昨日は恐怖で眠れなかったのだろう。間近で見ればやつれた彼女の願いを断れるはずも無かった。

「統夜」
 あの運命の日、父は依然として父のままだった。
「一緒に出るの、父さん」
「ああ。ラースエイレム・キャンセラーの中核があちらに移っていると気づかれてはいけない」
「けど、機体を調べられたら結局は……」
「だから、最後まで抵抗するつもりだ」
 最後まで……
「!……父さん……」
 相変わらず泰然とした父だが、そこはかとなく感じられるものがあった。
「いいか統夜。アル=ヴァンか、フー=ルーか、あるいはグ=ランドンが出てくるかは解らんがその者を憎んではならない。今後、刃を交えることがあっても決して憎悪で剣を取るな。憎しみの剣は諸刃の剣。己を傷つけずにはおかん」
「…………」
 そうして、父は帰ってこなかった。

 目が覚めて、目前には抱きしめている意中の少女がいた。
 彼女を起こさぬように、自身の記憶へと思いを馳せる。
 ならば父よ、今の自分はただ彼女への愛と、忠誠のみで剣を取ろう。
「……とうや?」
「ん……起きた?シャナ=ミア」
 こくりと頷いて一拍の後、ちょっと不満そうな顔で統夜の唇に指を当てた。
「シャナって呼んでください」
「ああ……シャナ?」
「はい……」
 嬉しそうに頷いて、再び少女は少年の胸にその身を預けた。

 数日の後、地球圏の大半の戦乱も集結し、もはやグ=ランドンも共倒れを狙って機を待つ状況ではなくなってしまっていた。ラースエイレム・キャンセラーを有するカルヴィナ=クーランジュの乗るあの蒼のラフトクランズを総攻撃すると言う話も出てきていた。
「ラ=セルダ」
 そんな中、今まで瞑想していたシャナ=ミアが統夜を呼ぶ。
「何でしょう、シャナ=ミア様」
「もうじき、カルヴィナ・クーランジュたちが月に来ます」
「あの部隊が?通じたのですか」
 このごろ毎日のようにシャナ=ミアが瞑想していたのはサイトロンを通じて、カルヴィナに呼びかけるためであった。それが、ようやく通じたらしい。
「はい。そこで、あなたにはアル=ヴァン従兄様を呼んでもらいたいのです」
「し、しかし……クーランジュ殿はアル=ヴァンを憎んでいたのでは?」
「大丈夫です。従兄様の真の思いを、受け取ったあの人ならば悪いことにはならないはずですし、アル=ヴァン従兄様の存在はあの人をより力づけうるものとなるはずです」
「わかりました。ではすぐに……」
 以前より、アル=ヴァンが謹慎している場所は判っていた。ただ、下手な接近は敵にいらぬ猜疑心を与えることになるので避けていたのだ。
「アル=ヴァン」
 事前にこちらのシンパから入手していたコードで電子キーを開錠し、座敷牢に入った。
「ラ=セルダ……なぜここに」
 侵入者にすぐさま気づく。
「アル=ヴァン、地球圏の戦乱も大半が収束した。残り火も沈静化に向かうだろう……総代騎士は未だあのラフトクランズを、カルヴィナ・クーランジュを倒す気でいる」
 カルヴィナの名が出たとたんに統夜から目を外す。
「……私にどうしろと言うのだ」
「っ……手を貸してもらいたい」
 床を見つめる力無い瞳に苛立ちを覚えながら言う。
「悪いが私は騎士だ。たとえ今、暇を出された身であろうと忠節を曲げる訳にはいかん」
「!……その忠節のために、愛した者すら捨てると言うのか、あんたは!」
 応えぬ背中。
 ギリ、と奥歯が鳴って統夜の目つきが険しくなる。
「そんなに忠義が大切だと言うのなら、そもそも自分が誰のための剣なのかをあんたは考えたほうがいい!今はそれすらも見えていないだろうからな!」
 それだけ言い放つとくるりと部屋を出ようとする。
「……ではラ=セルダ。君は誰がための剣なのだ?」
 統夜が足を止め、顔だけアル=ヴァンに向け、平然と告げた。
「決まっている。俺は殿下……いや、シャナ=ミア・エテルナ・フューラというただ一人の少女のために剣を振るう」
 そして、今度こそアル=ヴァンの部屋から統夜は退出した。

 統夜とシャナ=ミアは総代騎士グ=ランドン・ゴーツの乗機ズィー=ガディンが敗北して浮き足立っていた隙を突き、カルヴィナ・クーランジュのいる地球人の部隊と合流を果たした。
 そして、地球人の部隊と共にガウ・ラ=フューリアに舞い戻った統夜たちは、ガウ・ラ起動の鍵となる二体のラフトクランズに相対した。
「まぁ、何て事。あなた達が……死神からのプレゼントかしら」
「てめえら、どう言うことだ!何でてめえらがこんな所まで来やがる!?」
 フー=ルーがうっとりと言の葉を告げ、ジュア=ムが目を吊り上げて絶叫する。
「フー=ルー・ムールー、ジュア=ム・ダルービ!剣を納めなさい!」
 眼前に躍り出たグランティードに流石の二人も目を見開く。
「王女妃殿下!?」
「シャナ=ミア様……ま、まさか貴女様が!?な、何という事を為されます!」
「グ=ランドンの計画は、既に潰えました。おわかりでしょう?もう戦うのは止めて下さい!」
 彼女の言葉も、彼らには遠い。
「お気は確かであられますか、シャナ=ミア様!こやつらは、我が同胞を……あまつさえ、アル=ヴァン様を!」
「何を……!」
 言い返そうとするカルヴィナを統夜はグランティードの腕で制する。
「それも、為さしめたのは私たちでしょう?憎しみの連鎖が何をもたらすか、一番知っているのは、私達フューリーのはずなのに!」
「いいえ!いいえ聞けませぬ、こやつらだけは!」
「王女妃殿下……残念ながら、ここで退くことは出来ません。お許しを」
「フー=ルー、貴女まで!」
「総代騎士の命令は絶対ですの。ですが、ご好意には応えさせていただきますわ。敵と戦って死ねるなんて、素晴らしい賜り物を下さいました……ふふ、もう諦めてましたのに」
 心底、心底嬉しそうな笑みを浮かべる。
「フー=ルー……」
「他の方々もお聞きなさい」
 通信をオープンにし、外部出力も入れてフー=ルーが告げる。
「フューリーの船、ガウ・ラ=フューリアは、既に起動の準備に入っています。後は最後の鍵を発動させるだけ。その鍵とは……私とジュア=ム」
「フー=ルー様!何のつもりです!?」
「私たちの乗る、このラフトクランズ……私の機が舳先の鍵、ジュア=ムの機が艪の鍵。この二つとも破壊すれば、ガウ・ラの起動は止まるわ。ただし、もう時間が無くてよ。そうね、残り10分ってところかしら」
「どうしてそんなことまで、私達に教えるんですか!?」
「騎士として、散り際に華が欲しくなったと言うことかしら?今まで任務のためだけに、父祖の武名を省みない事をやってきたんだもの。最後くらい、自分の事を考えてもいいでしょ」
「フー=ルー、あなた……」
 やるせない表情を浮かべながらシャナ=ミア。
「フー=ルー様!血迷われたのですか、これは裏切りです!」
「ジュア=ム、あなたも楽しみなさいな!本気の敵と切り結ぶことが騎士の本懐、そうじゃ
なくて!?」
 目を見開き、最大の歓喜を全身で表現しながらオルゴンソードのライフルモードを起動す
るフー=ルー。
「どうして……どうしてなんだ!奴らと戦うと、誰も彼もおかしくなっちまう!一体何なんだよ、あいつらは!」
 もはや悲鳴の域でわめきたてるジュア=ム。
「さあ、行きますわよ!フューリア聖騎士団一番隊長、フー=ルー・ムールー、推して参る!いざ、勝負っ!」
 その銃口がぴしりとグランティードに向く。
「……見事な覚悟だと思います。それなら、全力を持って!」
「くっそおおおお!ラ=セルダぁ!てめえが!てめえがいるから、何もかもがあああっ!」
 その爪がグランティードを捉えるより先に蒼のラフトクランズが押さえる。
「各機!この二機はあたしとラ=セルダで押さえるわ。他の連中の相手をお願い」
「カルヴィナさん!」
「いい加減出来の悪い教え子の始末は自分の手でつけなきゃならないもの。メルア、Fモードで飛ばすわよ!」
「了解です!」
「こんな形であんたと決着が付くなんてね!ジュア=ム!」
「くっそぉおお、カルヴィナぁ!邪魔するんならてめえも!てめえも殺すっ!死ね死ね死ね死ねぇっ!」
 オルゴン・クラウドの碧のフィールドを纏ったまま高速戦闘に移った二機から正面へと視
線を移す。
「あはははは、天国も地獄も興味が無いわ!死ぬ瞬間こそ最も華やかに!見せて頂戴、最強の騎士と謡われたエ=セルダ様の因子を!」
「よもやあなたの願いどおりになるとは……エ=セルダ・シューンが子、ラ=セルダ・シューン、御相手仕る!」
 距離を取らせては負ける。フー=ルーの本領は射撃戦にあるのだ。
 ラフトクランズの両肩より放たれるオルゴンキャノンを回避し、跳躍して一気に距離をつ
めてランサーを突き出す。
 寸でのところでフー=ルーも跳躍し、当たらない。
「オルゴンスレイブ!」
 迸るオルゴンライフルの閃光に頭部からの閃光を重ね合わせるが、直後に後ろからも熱源がぶち当たった。
「うわぁぁぁ!?」
「きゃぁぁぁ!」
 背部メインスラスターが大破する。
 発射直後にグランティードの後方に跳躍し、射掛けたのだ。
「どうしたの?こんなものではないでしょう!」
「く……このっ!」
 機体を反転させるが、なお上回るフー=ルーの速度。オルゴン・クラウドの跳躍も利用し目視でも追うのがいっぱいいっぱいだ。
(だめだ……目で追ってたんじゃ……!サイトロンを汲み取れ。敵の動きを先読みしろ!)
「統夜っ!」
 シャナ=ミアの声と共に統夜の中に思惟が打ち込まれる。
 それに従いグランティードの頭部を廻らせ、一閃。一瞬早く現れたラフトクランズはもうそこから移動している。
「流石!さすがよ!もうこちらの動きを読んでくるだなんて!さぁ、もっとあなたの力を見せてちょうだい!」
 距離を詰め、今度はこちらがランサーで突くが、メインスラスター大破のため十分な速力が付かず、ソードで切り払われた上カウンターでクローを胸部に受ける。
「うぐ……ぁぁぁあああっ!」
 逆に突き刺さったクローをグランティードの左腕で握り、そのままシールドと左腕の肘から先を潰してしまう。
「素晴らしい力だわ!流石は王家の乗機!いえ、エ=セルダ様の遺産!」
「し、知っていたのですか?」
「ええ!それをエ=セルダ様の嫡子が操り、今や最強の騎士の名を継ごうとしている!そのような相手とやりあえるとは!」
 再び距離がとられる。
「ほらほらほらほらぁ!」
 出力を絞った代わりに雨のように降り注ぐオルゴンライフル。
「オルゴン・クラウド全開!」
「このまま突っ込むぞ!」
 跳躍して、目前に現れる。
 突きつけるランサーが瞬時に変形したソードに切り払われ、跳躍して逃げられるより先に、既に用意していた左腕が突きぬけた。
「あ……?」
「フィンガァァァバスタァァァ!」
 叫ぶと共に動力部を引きちぎりながら左腕を引き抜いて、頭を突き出す。
「オルゴンブラスタァァァ!」
 頭部より発せられたエネルギーに押され、両腕を失った灰色のラフトクランズは床に落着
した。
「ふ、ふふふふ……どうやらこれで終わりみたい。我が騎士の血、一滴残らず燃やすことが出来ました。もう、動けそうにない……感謝するわ……」
「フー=ルー、脱出なさい!今ならまだ間に合います!」
「あら?ふふ、ご冗談を。せっかく最高の散り方ができそうですのに」
「フー=ルー……」
 統夜はシャナ=ミアの方を向き、涙を浮かべている彼女に対して首を振った。
 ……あれは彼女なりの、けじめなのだろう。先程言ったとおり、父祖の武名を辱めたことに対しての。
「楽しかったわ、ラ=セルダ。エ=セルダ殿に伝えてあげる。あ、あなたの息子は……最強の、騎士に……」
「フー=ルー様……」
「あははははは、さらば、全ての愛すべき敵よ!」
 爆光。
 目を伏せ、黙祷する統夜。
「統夜っ!」
 シャナ=ミアの声とアラームで戦場に引き戻され、紅のラフトクランズのクローにフィンガーバスターをとっさに鬩ぎ合わせる。
「ラ=セルダァァァ!」
「ジュア=ムっ」
 力任せに押し切って、床に落着し跳ねるラフトクランズ。
「お前の相手は私だ!ジュア=ム!」
 上空から蒼のラフトクランズが爪を突き立ててくるが、寸でのところでかわして、グランティードに再び肉薄する。
「貴様さえ、貴様さえいなけりゃあああ!」
「何がっ!」
 ランサーでオルゴンクローFモードを払いのける。
「シャナ=ミア様に、お前みたいな半端野郎がくっつかなけりゃあ!」
「ジュア=ム……お前!」
「ラ=セルダァァァ!」
「ぱ、パワー負けするっ!?」
 再度突き付けられたクローを受けた左腕が圧壊しようとしていた。
「オルゴンスレイヴッ!」
 左手の指がクローに持っていかれたがラフトクランズを引き離せた。
「おおおうあああ!」
 理性を感じさせぬ雄叫びを上げるジュア=ム。再度突撃してこようとするがそれよりも先に蒼のラフトクランズが迫っていた。
「メルア!」
「はい!カルヴィナさん!」
 ジュア=ムの深紅のラフトクランズと同じ爪を展開し、上空から一気に襲撃して逆に放り上げた。オルゴンクリスタルに閉じ込めたジュア=ム機を蒼のラフトクランズがそれごと引き裂いていき、やがて地面に叩き付けられ、完全に機能を停止した。
「や、やられた……のか……?し、死ぬのか、俺が?嘘だろう、おい!」
「覚悟を決めなさい、ジュア=ム!貴様はさんざん死を弄んだ、逃げられやしないわ!」
 カルヴィナの声が響く。
「い……いやだ、いやだあああっ!こ、こんなの認めねぇえええぇえ!」
「ジュア=ム……」
 そのあまりにも無残な最期に、統夜の口も彼の名を紡いだ。
「こ、怖いよ……俺には、まだ……う、うわぁあああああぁあっ!」
 爆散した機体の破片をチョッパーアーマーで防ぎつつしばらくジュア=ム機の有った場所に統夜は目を落としていた。

 ガウ・ラの艪の鍵と舳先の鍵である二機のラフトクランズを下した統夜達は、なお抵抗を止めぬグ=ランドンを止めるため中枢部へと向かい、彼の機体ズィー=ガディンを中破にまで追い込んでいた。
「グ=ランドン、剣を収めなさい!今ならまだ……」
「……民が……同胞が、死んだ……」
 シャナ=ミアの言葉に答えるでもなく焦点の合っていない目で、そんな事を呟きだす。
「グ=ランドン……?」
「星団を出る時、既に半数……この銀河にたどり着いたのは、さらにその一握り……この地で眠りについたのは、このガウ・ラ=フューリア……ただの一隻のみであった!」
「ま、まさか……」
 一気に後方に跳躍し、何かのユニットと繋がるズィー=ガディン。
「私は、私は憎い!我が偉大なる星団、祖国の民を滅ぼした者が!既に奴らもまた、滅びの果てに去って行った……そう知った今でも、憎まずにはおれん!もはやこの宇宙におらぬからこそ、以前にも増してぇぇ!」
 ズィー=ガディンの四肢が分離して宙に浮き、先程までとは比較にならないエネルギーを放出する。
「いやああああ!」
 悲鳴を上げるシャナ=ミア。
「グ=ランドン・ゴーツ!我らが民の命を吸ってまで、何を為そうとするのですか!?」
「あ、あんたは……!」
 既に統夜も青ざめている。よもやここまで周りが見えなくなるか!
「そして……我等が手でこの地に蒔かれながら、またしても戦の穂を実らせて我等に刃向かう、地球人があっ!」
「止めて!その者を止めてください!」
「何!?何なの!?」
「ステイシス・ベッドの……同胞達の時をつなぎ止めるエナジーが、逆流して流れ込んでいる……グ=ランドンは母艦と同化して、艦の全エナジーを集めようとしています!」
「それって……!」
 先程話していた事象が現実となったことにカルヴィナも顔をしかめる。
「グ=ランドン、やめなさい!やめて!全ての未来が滅んでしまう!」
「たとえ未来を焼き尽くそうとも、地球人を滅ぼさずにおかぬ!奴らを宇宙に残しておいて、われらフューリーの世界など来ないぃぃぃっ!」
「やらせるものかよ、グ=ランドン・ゴーツ!」
 ランサーを展開し、距離を詰め一撃の下に宙に浮く右腕部を破壊する。
「これでっ!なにっ!?」
 オルゴンクリスタルが爆砕してズタズタになった右腕が修復していく。空気中から物質化されてきている。
「くくくく……効かん、効かんよ!もはやこのガウ・ラは、我がズィー=ガディンと一体となった!我が同胞の血の一滴、肉の一片が刃となり貴様等を切り裂くであろう!く、くくくく……くはーっはっはっはっはっはっは!」
「そんな……そんな……」
「サイトロン粒子が物質化されて……この技術……」
 何か、脳内に閃く気がしたが、気にかけている余裕が無い。
「滅びを甘受せよ、地球人共ぉ!ガウ・ラの胎内にて死ねぇ、そは安らぎなりぃぃぃ!」
「やらせないと言ったろう!?エ=セルダ・シューンが子、ラ=セルダ・シューンが!」
 再度、ランサーを構えたとき、
「その意気や良し!だが、それだけでは奴を倒せぬ!」
 聞き知った声が響いた。
「あ……あの声は……?ま、まさか!まさか、あなたなの!?」
「何!?き、貴様ぁあああ!」
 黒のラフトクランズが格納庫の方向からやってきた。
「遠き古の罪業をまたも繰り返すか、グ=ランドン!」
「アル=ヴァン従兄様!」
「……ア……アル=ヴァン……」
「この者を倒せ、カルヴィナ!奴のサイトロンの源を断つのだ!」
 言葉と共にオルゴンランサーでガウ・ラとズィー=ガディンの中継点となっているオルゴンエクストラクターに攻撃する。
「うおおおおっ!アァァルヴァァンッッ!貴様もまた我をぉぉぉっ!」
「源を……そうです!ズィー=ガディンがエナジーを取り込んでいる、ガウ・ラの方を破壊すれば……それしか手段はありません!」
「アル=ヴァン……アル=ヴァン、なぜ……」
 蒼のラフトクランズに寄り添うようにある黒のラフトクランズ。
「これは我らの罪だ、カルヴィナ。つぐなわせてくれ」
「アル=ヴァン……」
「私を許してくれなくてもいい。だが、君を死なせたくない。もう二度と……傷つけたくはない。すまない、カルヴィナ」
「いいえ……いいえ!言わないで、アル=ヴァン!だって、私は……私はもう、あなたを……」
 一区切り付いたのを見て取り、声をかける。
「アル=ヴァン」
「私は……私は常に民のために剣を振るってきた。だが……」
「あなたの忠義がフューリー達全てに向いているんなら、例え相手が総代騎士だろうと誇れる行動だ。あれは過去の妄執でしかなくなっている」
「ラ=セルダ……」
「みなさん!基点となっているオルゴンエクストラクターの破壊を!その間のグ=ランドンはグランティードが押さえます!」
 カルヴィナと、彼女たちと共にここまで戦ってきた人々にそう呼びかけ、グランティードはグ=ランドンの前に躍り出た。
「エ=セルダの小倅がぁぁあああ!」
 飛んでくる両腕をランサーで弾き、距離を詰める。
「オルゴン・クラウド出力正常」
「ああ。このまま距離でかく乱する!」
 至近に跳躍し、ランサーで頭部を薙ぐ。
 あらためてズィー=ガディンは大きい。通常のフューリー機と比べ大型のグランティードよりも大きいのだ。
「これなら……」
 視界の端でカルヴィナたちが残り三基のオルゴンエクストラクターを破壊している。準騎士機や従士機が妨害しようとしているがそれには至っていない。大丈夫、これなら保つ。
「呪いあれかし……我らフューリーと諸共にぃいいぃいぃ!」
 そこでグ=ランドンの呪詛と共に、サイトロン粒子から錬成された無数のラフトクランズの幻影が現れ、それらが一斉にグランティードを見た。
「あ……」
 無数の銃口に同時に狙われて、シャナが微かに挙げた悲鳴も、加速した粒子の空気を裂く音とそれがオルゴン・クラウドに干渉する音、そしてそれを抜けて装甲の表層を削っていく音にかき消される。
 ようやくエネルギーの奔流から解放されたと思うと今度は無数の爪が襲い掛かった。
「ぐ、このぉ!」
 ランサーを振り回し、必死に振り払おうとするが払っても払ってもなおもしつこく喰らいついてくる。
「ラ=セルダ、シャナ=ミア様ぁ!」
 慌ててアル=ヴァンがサポートに回ろうとするが準騎士機、従士機が行く手を阻む。
「気づかれよ、我が同胞よ!理に逆らってまで、我等は生き残るべきではない!」
 だがそんなアル=ヴァンの言葉も届かず、他の面々も援護に向かおうとするものは阻まれていた。
「あうっ……左腕部脱落!」
「ぬ……ぐっ……」
 片腕だけとなり、うつ伏せに倒れた状態となったグランティードをランサーを杖代わりにして立ち上がらせる。
「絶望せよぉぉぉぉぉぉおおおお!」
「と……統夜ぁ……」
 弱弱しく、サブパイロット席から呼びかけられても、ギリと奥歯を鳴らしただけで、返事をする精神的な余裕が無い。そして、なお健在の幻影のラフトクランズたち。
「……?」
 そこでふと、見慣れぬウィンドウが開いていることに気づいた。
「何だ……プログラム・ドラコデウス?」
「え……?」
 囁かれた言葉にシャナ=ミアが聞き返すが、答えを受けるより先に突如グランティードが浮き上がった。緩慢とした動きで、まるで撃って下さいと言わんばかりに。
「と、統夜?何を!」
「わ、わからない!俺じゃない!オートパイロット?くそっ!何だってこんな時に!」
 後方で凄まじい轟音が響いた。あれは……五頭の龍?
「登録……ユニット・バシレウス?何でグランティードは知ってる!」
 味方部隊も、準騎士たちもすり抜けて接近してくる五頭龍。
「合体シークエンス?」
「あれと合体するのですか?」
「そうみたいだ……でも、このままじゃ狙い撃ちにされる!シャナ!マニュアル合体のサポートを!」
「はい!」
 オートを切り、放たれたエネルギーの奔流をかわす。
「どけぇ!」
 オルゴンスレイブでバシレウスの進行方向の敵を蹴散らし同一軌道上に乗る。
「ドラコデウス、軸合わせ!」
「バシレウス、ドラコデウス形態……統夜!」
 ズィー=ガディンが、こちらに向いていた。
「死よ至れぇええぇぇえ!我とすべての者共の天蓋にぃいいぃいい!」
「間に合えっ!」
 バシレウスと、繋がる。
「オルゴン・クラウドぉっ!」
 そうしてグランティード・ドラコデウスは、耐え切って見せた。
「シャナ、状況は!」
「各部接続、異常なし。バシレウスのオルゴン・クラウドとの接続、良好!」
「ドラコデウスならやれるか!」
「ラ=セルダ、無事か!」
 ラフトクランズから呼ばれる。
「アル=ヴァン、俺もシャナも大丈夫だ!」
「そ、そうか……」
「オルゴンエクストラクターは?」
「じきに終わるわ。シューン、もう少し押さえていて頂戴」
「了解!」
 カルヴィナからの返事に、気を持ち直す統夜。
「?……新着メッセージ?」
「え?」
 シャナ=ミアのつぶやきと共に映像が現れた。
「聞こえているか、統夜」
「父さん!」
「エ=セルダ様?!」
 若干ノイズが走るものの、それに映っているのはエ=セルダ・シューンだった。
「このバシレウスはグランティードが危機に陥ったとき現れるようにセットしてあった。これを見ているということは助かったのだろうな」
 カルヴィナのラフトクランズで再生されると言うフランツ・ツェッペリンは簡易AIだったと聞くがこちらはただの映像のようだ。
「グランティード・ドラコデウスにはある程度の自己修復機能が備わっている。あくまで試験的なレベルだが、有効活用しろ」
 そこでメッセージは終わった。
「自己修復……グ=ランドンと同じか。シャナ」
「はい。サイトロン物質変換効率値ノーマルドライブを維持。完全修復まで……あと三時間も?」
「左腕だ。現物があればもう少し修復は早められる。どこだ?」
 脱落した左腕を拾い上げ、右腕で支えつつ損失部分に宛がう。
「メインシャフトの修復を優先して!そうすれば右腕が空く」
「はい!」
 サイトロン粒子が凝縮していき、固着する。まだ動きはしないが繋がった。迂闊に接近してきた準騎士機に頭部を向ける。
「オルゴンっ!ドラコ・ブラスタァァァ!」
 文字通り蹴散らす。
「外部装甲はいい。左腕、今度は操作系!」
「もうやってます」
「そ、そうか、ありがと」
 最後に残っていたオルゴンエクストラクターが火を上げる。
「これで!」
「おぉぉぉおおぉぉのぉぉおおおおぉれええぇぇぇえ!ちぃきゅうぅじんどもぉがぁぁあ!」
 やけっぱちに再び放たれるエネルギーもこの距離では早々当たりはしない。
「アル=ヴァン!シューン!」
 蒼のラフトクランズが合流する。
「他の連中はあいつらが抑えてくれてる。その間に決着をつけるわよ!」
 一瞬だけ後方で従士、準騎士たちと競り合いを続ける仲間を見、カルヴィナが言った。
「うむ。カルヴィナ、ラ=セルダ、メインボディに攻撃を集中させるぞ!」
 二つのラフトクランズとグランティード・ドラコデウスが正面にズィー=ガディンを捉える。
「ああ!」
「わかったわ、テニア!」
「うん!オルゴン・クラウド、出力ミリタリーからマックスへ!オルゴンソード、ファイナルモード!」
「不忠の大罪、あえて犯す!このためだけに私は生きてきた!」
 ガウ・ラの天井に届かんばかりに伸びる二本の大剣。
「グランティード・ドラコデウスで……ヴォーダの闇に帰してやる!……シャナ!」
「はい!オルゴン・ドラコスレイヴ発射!」
 エネルギーの奔流がズィー=ガディンに直撃する。その流れを挟んで二機のラフトクランズが迫る。
「キャリバーン、展開!」
 グランティードのランサーにバシレウスのプラスパーツが組み合わさり、それが刀身を生み出す。
「バシレウス、龍神形態!」
 分離したバシレウスにグランティードが跨り、ズィー=ガディンに突撃する先で
「はぁぁぁあああ!」
「これで、決めてぇぇぇぇぇ!」
 二本の大剣が交わり、クロスしたままズィー=ガディンに切りかかっていた。
 オルゴン・ドラコスレイヴでしたたかに負ったダメージから体勢を立て直すより先に二つの切り傷を受けて完全に無防備となった。
「統夜、今です!」
「インフィニティ・キャリバァァアアア!」
 グランティードの振りかぶった切っ先は過たず、動力部を断った。
 宙に浮いていた四肢が落下していき、ノイズ交じりの通信機から声が聞こえた。
「これが……真の、死……私が、死ぬのか……ここで消えるのか、私が」
「そうだ、消えるんだ。永遠に……今度こそ終わるよ、辛い旅は」
「運命を受け入れよ、グ=ランドン総代騎士。千億の素粒子となって宇宙へ還れ……そこで同胞と相まみえるがいい」
「……闇が…………」
 上がる爆光。
 ここに至ってようやく準騎士、従士たちも剣を収めた。大きく息を吐き出す。
「終わった……な」
「はい……」
「……待て、ラ=セルダ……シャナ=ミア様、艦のエネルギーが」
「え?……流出が……まだ続いています。コントロールが失われている……?」
 サァッと血の気が引く三人。
「動けるか、ラ=セルダ」
「ああ。止めなきゃ」
 いい加減肉体の方の消耗が激しいが言ってる場合ではない。
「シャナ=ミア様には地球人の方の艦で待っていただいて……」
「いえ、私も行きます」
「シャナ=ミア様!?」
「今回の情勢を招いてしまったのは私の不徳とするところです。その私が一人、安全な場所にいるわけにはまいりません。そのためのグランティード・ドラコデウス」
 毅然とした態度で言い放つ。
「し、しかし……」
「無駄だよ、アル=ヴァン。シャナの頑固さはどうしようもない」
「わ、私はただ、責任を考えているわけで、別にわがままでは……」
「わかってるよ。だから、アル=ヴァン、俺たちで決着をつけよう」
「……わかった。ラ=セルダ、シャナ=ミア様を頼む」
「ああ」
 奥へのハッチを開放する黒のラフトクランズ。
「アル=ヴァン?」
「すまないカルヴィナ。やるべきことが出来た」
「すぐに戻ります。カルヴィナは待っていて下さい」
「ちょっと、どこに!」
 カルヴィナの声を後目に二機は深部へと進む。
「帰ったら、後が恐いな、アル=ヴァン?」
「…………」
「アル=ヴァン?」
「すまなかった。エ=セルダ殿のこと、謝るどころか今まで君の前では口に出すことすら出来ずにいた」
「……別に好きでやった訳じゃないんだろ。それに、アル=ヴァンでなくともフー=ルーか他の誰かがやっていただけだ。第一、命令を拒否してあの時点でグ=ランドンに左遷されていたら今こうして話せていたかも怪しい。アル=ヴァンの後ろ盾の無い俺なんて、消されても何も言えないからな」
 なおも黙りこくるアル=ヴァンに話し続ける。
「父さんは地球人を救おうって決めたときから、ああなるのは覚悟の上だったんだ。それに、最後の最後教え子のアル=ヴァンの成長振りを見れて嬉しかったと思う。……ううん。嬉しかったんだよ」
「ラ=セルダ……記憶が?」
「ああ……父さんの。だから、あんたは胸を張っていいんだ。俺が保障する」
 つぅ、と涙が零れ、アル=ヴァンの戦化粧を溶かした。
「……あの方は……」
「あれかっ!アル=ヴァン、感動を噛み締めるのは少し待ってくれ!」
「う、うむ、あれだ。ラ=セルダ、合わせるぞ。覚悟はいいか」
 ぬぐったせいで戦化粧が凄まじい事になっているが突っ込むのは後にする。
「ああ!シャナ、オルゴン・クラウド最大放出!」
「はいっ!」
「行くぞ!母なる船、ガウ・ラ=フューリア!我が愛機を捧げる、今一度眠れ!」
 サイトロン粒子で黒のラフトクランズと接続されるガウ・ラの動力部。
「ターゲット視認、目標値入力、ロックオン完了です!」
「うおおおおっ!」
「今だラ=セルダ、撃てえっ!」
「オルゴンッ・ドラコスレェェェイヴ!いけええっ!」
「きゃああっ!」
「むうっ!」
「や……やったか!」
「うむ、見事だ……中枢部は破壊された、まもなくこの場所も吹き飛ぶだろう。行け、ラ=セルダ。巻き込まれる前に逃げろ」
「ああ。アル=ヴァンも早く」
 そこで彼はこう告げた。
「……私は行けない。シャナ=ミア様を頼む」
「な、何だって!?」
「アル=ヴァン従兄様!?」
「ステイシス・ベッドのある中枢部への影響を押さえるためです、シャナ=ミア様。やらねばなりません」
「アル=ヴァァァン!」
 追いついた蒼のラフトクランズが降り立つ。
「カルヴィナ!」
「ここは、何なの?どうしてあなたはここに?」
「カルヴィナ、ラ=セルダの言葉が聞こえなかったか。待っておけと!」
「サイトロンが呼んだのよ、ここに来なさいって」
 明確にカルヴィナは言い放った。
「アル=ヴァンは動力部の爆発を抑えるため、ここに残って、ラフトクランズに乗ってるつもりなんだよ!」
 苛立って叫ぶ統夜。
「な、なんですって!?そんな……そんな事したら、あなたが!」
「これはつぐないなのだ、カルヴィナ。騎士団の犯した罪、友への裏切り、愛すべき者へも剣を向け、そのあげく指揮官への不忠……剣を預かる者として、許されるものではない」
「いやよ!またあなたを失えって言うの!?また一人になれなんて、そんな残酷なこと、どうして言うのよ!?」
「カルヴィナ……君の言うとおり、残酷なことを言っているな。だが、君に死んで欲しくないんだ」
「どうして……どうしてわからないの!?私が今日まで生きてきたのは、あなたがいたからなのに。敵でも仇でも、殺したいほど憎んでも!あなたがいたから!」
 カルヴィナの言葉が鼻声になり、嗚咽が混ざり始める。
「カルヴィナ……」
「お従兄様、カルヴィナの想い、おわかりになりませんか!?」
「あなたに死なれたら……今度こそ私、生きていけない……!アル=ヴァン、どうしてそんな、ひどいこと言うのよ!お願い、一人になんかしないで!お願いよ!」
「頼む、カルヴィナ。つぐなわせてくれ。騎士団の犯した罪……多くの地球人を、そして同胞を殺戮した、この血塗れの体……剣を預かる者として、自らを罰さなければならない」
「アル=ヴァン……アル=ヴァン……!」
「すまない。だが、君が許してくれて、本当に嬉しかったよ。これで救われた……ありがとう」
「……だったら、私も一緒にいさせて」
「何だと!?」
「カルヴィナ!?」
「そっちに行くわ。テニア、ラフトクランズ、動かせるわね。あんたは行きなさい」
「ちょ、ちょっとカルヴィナ!?」
 赤毛の少女が狼狽した声を上げる。
「……それが、君の望みか……」
「ええ、そうよ。もう二度と離れない」
「い、いけません!お従兄様、フューリーの罪ならば、責はこの私にも!」
「それはなりません。貴女には同胞を導く義務がございます」
「お従兄様……そんな……そんな事……」
「シャナ……」
「何をしているラ=セルダ、早く」
 そこで、黙り気味だった統夜が切れた。
「ああもう!そんなに死にたいのかよ!アル=ヴァン!カルヴィナの機体にあんたが移るんだ!」
 先程からカルヴィナとの当事者同士に任せようと思ったが、見ていられない。なんでこの大人たちは死ぬことから目を逸らさないのか!
「何!?」
「そうすれば、あんたの機体はここに残していける。みんなで脱出出来る!」
「ラ=セルダ……言ったはずだ、私は」
「生きてつぐなえよ、アル=ヴァン!あんたには守る人がいるんだろう、俺と同じだ!」
「ラ=セルダ……」
「だったら生きろ!守るべき人を残して簡単に死ぬのが、あんたの騎士道か!?父さんなら、きっとこう言うはずだよ……アル=ヴァン・ランクス、騎士道不覚悟!」
「…………」
「アル=ヴァン!」
「ふっ……名など捨てるか、いっそ、それも良し」
「お従兄様?」
「アル=ヴァン……?」
「カルヴィナ、君と生きてみよう。許してくれるか」
「え……わ、私と……生きる?」
「ラ=セルダ、君の叱責、肝に銘じよう。決して忘れぬ」
「あ、ああ。それは無事に脱出できてからにしよう、アル=ヴァン。さあ、早く!」
「承知した!」
「アル=ヴァン、それじゃあ!」
「お、お従兄様!逃げて下さるのですか!?」
「カルヴィナ……君を死なせないと、約束していたな。最後の約束も守れないような騎士では、死ぬ価値すらない」
 近づいた蒼のラフトクランズと黒のラフトクランズのコクピットが開かれ、一年以上を経てようやく両者は肉眼でお互いの顔を見た。
「アル=ヴァン……」
「生きてつぐなおう。百万の贖罪が待っているとしても……耐えてみせるよ」
「ええ……ええ!」
 ラフトクランズの掌を足場にカルヴィナ機に移る。
「愛している、カルヴィナ」
「アル……!」
「テニア……さん?とりあえずアル=ヴァンにハンカチ貸してやってくれ!」
 笑い出しそうになるのを、状況を考えろと自分を戒めつつ頭の中から戦化粧が崩れたアル=ヴァンの映像を消すことに腐心する。
 当の本人は言われて気づき、テニアに一つ礼を述べて頬をぬぐい、泣き笑いになったカルヴィナに苦笑して見せた。
「出すぞ、シャナ!機関全開、全速離脱!」
「はい!」
「いくぞみんな!俺たちは生きて帰るんだ!」
 飛び立つグランティード・ドラコデウスと蒼のラフトクランズ。
 その背後で黒のラフトクランズに押さえきれなかったエネルギーが滾り始めていた。
「後方から高圧エネルギー、接近します!」
「パワーを上げて!限界まで!」
「これでもう、精一杯です!」
「もう少し、もう少しなんだ……くっそおおお!」
「カルヴィナ、そのまま上だっ!」
「ええ!」

 ……カルヴィナの仲間たちのナビゲートもあって、どうにかエネルギーから逃げ切り、二隻の母艦までたどり着いた。
 そうしてハンガードックの中で、コクピットから出てきた二人が周囲の目も気にせず抱き締めあったときには自然と頬の筋肉が緩んでしまうのを感じた。
「ようやく、元の鞘か……」
「ええ……そうですね」
「?……シャナ。何かカルヴィナを見るとき様子がおかしいよな」
「え!?」
 あからさまに慌てるシャナ=ミア。
「わ、わかりますか?」
「……そりゃまあ」
 なにやら返答に窮した様子である。
「あ、あの……怒らないで下さいね?」
「……うん」
 何か、怒るようなことなのか。もしこれで『あんなお姉さまが欲しいなって』とか頬を染めて言われたら俺はどうすればいいんだろう。
「じ、実はその……以前は統夜とアル=ヴァン従兄様、どちらがより好ましい男性かと……」
「…………」
 それはつまり、あれか。
「俺とアル=ヴァンで両天秤に掛けられてたって事か?」
「はい……」
 申し訳なさそうに俯くシャナ=ミア。がっくりしゃがみ込む統夜。
「す、すみません……怒りますよね」
「怒りはしないけど……ショックだよ」
 しかし、まぁ。彼女からのアプローチでこの関係となったのだから……。
「でも、俺のほうを選んでくれたんだよな、シャナは」
「そうです!」
 立ち直り、立ち上がった統夜にきっぱりと告げる。
「光栄だよ。改めて、君に選んでもらえて」
 そうして、大半の者の興味がアル=ヴァンとカルヴィナに向いているのをいいことに、彼は再び愛する者との接吻を果たした。
Fin




◇  ◇  ◇


929 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/23(火) 20:43:00 dGcYIPEf
なんかキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!



930 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/23(火) 20:49:21 +3wgzmIz
>>928
どう見てもシャナスレ向けです、本当にry



931 :それも名無しだ :2007/10/23(火) 21:26:43 1gU2Iggm
ガチなシャナルートktkr

GJ以外の言葉が見つかんねえ!!!



932 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/23(火) 21:44:50 8rkSclYI
>>928
最後の天秤に掛けるってのを読んでて思ったが
もし本編で統夜がシャナのこと覚えてたらまんま
バハラグみたいにならね?とか思った



933 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/23(火) 21:55:24 Y+eMPgUp
ラフトクランズより(ry





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944 :??? :2007/10/24(水) 16:28:16 PWQkYiWX
「それも私だ」

↓以下いつものJスレ



945 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/24(水) 16:29:34 B2y0MuRT
茶番は終わりだ……!



946 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/24(水) 16:55:17 KkKsy2Kp
チャァァーージッ!



947 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/24(水) 16:56:20 MmB7j8l7
チャージなどさせるか!



948 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/24(水) 17:10:04 334TqwSu
ワァン!



949 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/24(水) 17:20:00 E4Maxpbl
マイナスワァン!



950 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/24(水) 19:47:16 bP+CFLN9
オオ・・・ダニーボーイ



951 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/24(水) 20:01:04 m9dRCH41
テックセッタァァァァァァァァァァァァァァァァ・・・・・




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952 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/24(水) 20:04:39 jdvhCpt9
じゃあ俺はフーさんルートでも妄想するよ

第一話
あの伝説の騎士エ=セルダの倅が地球ですくすく成長中!?
その情報をキャッチしたフーさんは果たして彼がいかに成長しているのかを確認するため、
セーラー服着て陣代高校に入学することに!
転校生を偽装して入学したフーさんに浴びせられる好奇の視線の数々!
同時期に転校してきた相良くんがなんか寂しそうだ!



953 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/24(水) 20:17:53 mOKccGX4
>>952
イメクラにしか見えません。本当に(ry



955 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/24(水) 21:06:31 bP+CFLN9
>>952
その女子高生フーさん、なんかの拍子で敵にさらわれたら
統夜が「ここにヒロインやるにはちとトウがたった感じの美女がさらわれてきたはずだ!」
と敵の下っ端を締め上げそうな気がしてきた



956 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/24(水) 21:25:24 ECZuGVfA
むしろさらわれた統夜を助けにきそうだ


957 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/24(水) 21:57:59 +U4dRGdI
しかし、あんなチョンマゲで学校に来られたら注目集まるだろうなw
でも、揺れるチョンマゲがすごいいい匂いしそうな気がするから困る…やっぱ困らない



958 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/24(水) 22:05:54 mOKccGX4
ちょんまげっつかポニテだろ?
……いかん、ぽに男が狂喜乱舞しよる



959 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/24(水) 22:12:54 mczRk+xe
>>952
何故か小林ゆう声のふー姉さんを想像した

うわ、なにをするん・・・ヘルメスドライブーッ!?



960 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/24(水) 22:15:54 cKPJS6um
俺の中じゃフー姐さんの声は永遠の17歳なんだけど



962 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/24(水) 23:52:25 spOBQeU6
>>952
ふーさんなら生徒としてよりも臨時講師としてだな。

ふー先生・・・ああ、なんて甘美な響き・・・ハァハァ



963 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/25(木) 00:05:53 m9dRCH41
>>962
なら保険室の先生として勤務してもらおう


・・・想像するんだ、消毒薬の香りのする部屋にたたずむ白衣を着たフー=ルーを



964 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/25(木) 00:16:47 lhwvfJlU
>>963
「見せてみなさい・・・ああ、かすり傷だわ
 水道で洗って乾かしとけばなおるわ」


965 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/25(木) 00:20:53 XLDJMTQu
なんか腕ちぎれたくらいの怪我じゃなきゃマトモに治療してくれなかったりして


966 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/25(木) 00:55:41 +U4gWqMd
統夜をこっそり保健室に呼びつけ
ふー「誰にも言いませんでしたわよね?
   …じゃあ、この薄暗い部屋に私と貴方は二人きり…」
統夜「な、何を致すのでしょうか(ドキドキ)」
ふー「もちろん…」

ふーさん、白衣を脱ぎ捨て騎士スタイルに

ふー「密室に男女がふたり…決闘に決まっているでしょう!」
統夜「詐欺だ!インチキだー!」



967 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/25(木) 01:05:44 h1zyi1f8
勝てば何か一つ言うことを聞く、って条件つければいいじゃないか

で勝ってギシアンなり何なりと 勝てないと思うがw


でもって涙目で私をこんなひどい目に合わせたからには責任取りなさいねって訴えるフー先生
を構想している住人は実にハレンチ




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954 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/24(水) 21:00:29 PWQkYiWX
そろそろ次スレか


969 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/25(木) 04:08:53 WjwgXLNL
|・ω)
そろそろ次スレの季節だなと思いつつちょっと小ネタ
しっかりとしたオチとかない本当に小ネタっす

時期はずしまくりで流れも読めてないとかいわないd



◇  ◇  ◇


「運動会…?何を馬鹿な!」

アークエンジェルのブリッジにナタルの怒声が響くが
通信モニターに映っているプロスペクターは平然としていた。

『いえ、アークエンジェルにもナデシコにも、本来なら学業に勤しむ年齢の若人が多いでしょう。ですからせめて、学校のイベントぐらいと。』

「今は戦時中です!関係のないことはやめていただきたい!」

『戦時中だからこそ、健やかな精神を忘れないようにこういうイベントが必要なのです!
 かの福沢諭吉も上野のお山で戦争の最中にも授業をしていたと言うではありませんか。ミスマル提督の許可も下りている事ですし…』

…やられた、とナタルは舌打ちをした。こういうとき頼るはずの上司を先に丸め込まれてしまっていたのだ。
最も、「あの」ミスマル・ユリカの父である事を考えると、もしかすると向こうから話を持ちかけてきた可能性もあるが…
ついでに、日本人ならともかく完璧海外の人のナタルにそのエピソードを話しても効果は薄いと思われる。

『日にちや会場の手配などはこちらでいたします故、アークエンジェルは告知のみよろしくお願いいたします。』

恭しく礼をすると通信が切れた。コメカミをヒクヒクさせ歯を食いしばってるナタルに対し、フラガが困ったように声をかける。

「ま、まぁさ。ボウズ共の息抜きも必要だし、福祉厚生っつの?」

「だからそれは平時の話でしょう!今は戦時中です!」

「うっ…」

もはや何を言っても火に油。フラガはそそくさとブリッジを後にした。

「そう怒らないの、仮にも命令なんだから…それに、競技に参加しないメンバーに残ってもらえばよいでしょう?」

私やプロスペクターさんも艦に残るから、と何とか宥めようとするマリューであったが、それすらも

「当然です!」

と、取り付く島もない様子であしらわれてしまった。

その後もナタルは提督に掛け合ってみたり、色々と粗を探してみたり、挙句当日雨が降って中止になるよう照る照るボウズを逆さまにして見たりしたのだが…
そこは鬼の手配士プロスペクターの仕事。いっぺんのミスもなく当日も見事に晴れ渡ったのだった。
ちなみに照る照るボウズがノイマンに見つかり

「あれ?少尉もかわいい事なさるんですね。」

「う、うるさいぞ!」

等と言うやり取りがあったのは余談である。

そんなこんなで当日。プロスペクターが借り切った運動場にて。

アークエンジェルクルーとレイズナーのパイロット、そして超電磁からなる赤組と、
ブレン乗りの一部、陣代高校生からなる白組に分かれて一同が整列している前でプロスペクターがマイクを持っていた。

「えー、本日は天候にも恵まれ、絶好の運動日和で〜…」

妙にこだわりをもつプロスのお陰で、何故か「長い校長先生の話」まで再現されているこの運動会。
PTAや両親が何気なく上層部、となってたりするも、それを除けばかなりリアルに校長の話を再現している。
生徒サイドはサイドでうへぁ…となっている脱力具合がなんとも本物っぽかった。

「それでは次に教頭先生…もといナタル・バジルール中尉にお話をいただきます。」

プロスが演台からさがり、入れ替わりにナタルが上がる。(現場監督としてきている。マリューとフラガはお留守番)
コホンと咳払いを一つすると、やや不機嫌そうに話し始めた。

「この戦時下、こういう類の事に日程を使うことを個人的にはどうかと思う…がしかしだ。」

一瞬間を空けてから、

「やるからには全力だ!馴れ合わず全力で相手を打ち倒し、勝利をしろ!以上だ!」

一瞬、シンと静まった後

「ちょ、案外ノリノリじゃないか、中尉」

「あれで実は前日緊張して眠れない性質だったりして…」


ザワザワと生徒達がざわめく。その様子を見て中尉はさらに一言。


「コラ!貴様ら!上官が話しているときは私語を慎め!」

どうみても照れ隠しにしか見えなかった。


『こちら実況担当のウリバタケでござい!』

『同じく、実況の元大関スケコマシです。』

放送席と書かれたテントの下、放送機器に囲まれながら席に座っているのはナデシコ整備班班長ウリバタケ・セイヤと
パイロットのアカツキ・ナガレであった。成るほど、原作での経験者でもある故、確かに実況に向いた二人である。

『いやぁ始まりましたねアカツキさん!』

『始まりましたネェ。しかし、良い眺めですねぇ!』

『ええ、ええ!なんとも良い眺めですねぇ!最近の若い子は発育が…』


しばらくお待ちください  しばらくお待ちください  しばらくお待ちください。
(突如お花畑の映像が流れる)

『改めまして皆さん今日は!実況のメグミ・レイナードです!』

『解説をおおせつかった、フリーマンだ。よろしく。』


「あれ、なんで解説メグちゃんに代わってるの?」

「ユリカ、ゴミ捨て場見てみろ。」

ボッコボコにされたウリバタケとアカツキが「やめてください、セクハラです」と書かれたゴミ袋に詰められて打ち捨てられていたとさ。


実況の交代劇もあっさりスルーし、全員所定の位置につく。
競技に参加する学生達は生徒席に。
昼食に向けて食事を作っているのはホウメイさん、ホウメイガールズとアキト、それにサイ・サイシー。
保護者席、と書かれた場所に座っているのはいつの間にかここに来ていた沖さんと…マデューカス中佐、カリーニン少佐であった。
この二人がいる、という事は即ち…


「はぁ、はぁ…競技には間に合いましたね!」

涼やかな声が響き、同時に複数の人物がギクリとした表情で周辺を見回す。

「テッサ!?」

「たたたたたたたたたたたたた大佐殿!?」

「あ、相良さーん!」

(愛する)相良宗介の姿を見つけたテッサは手を振りながら走り出した。

ベショ

訂正、走り出そうとしてこけた。

「はっ!大佐殿!お怪我は!?」

顔面蒼白になった宗介があわてて手を貸すと、テッサはそのまま彼にもたれかかる。

「はい〜。大丈夫ですけどちょっと肩を貸して欲しいです。」

そう彼女が言った瞬間二つの影がマッハで接近し二人を引き剥がした。当然中佐とかなめである。

「ちょっとテッサ!あんたドサクサにまぎれてなにやってんのよ!」

「ああ大佐殿!すぐに向こうの方で消毒を…何をしている軍曹!さっさと離れんか!」


嫌がるテッサを無理やりイネスのところへ引っ張ってゆくマデューカスを見送っていると、今度はカリーニンの方が近寄ってきた。

「少佐、これは一体…」

宗介の疑問も当然。トゥアハー・デ・ダナンからは事前に連絡などなかったのだ。
やや苦い表情をしながらカリーニンはこう呟いた。

「いやな…運動会を知った大佐殿が有り余っている有給休暇を利用してどうしても参加したいと仰ったのでな…」

散々反対したマデューカスを押し切ってここまでやってきたのだと言う。
普段はまじめに軍務をこなしている彼女の数少ない我侭なだけに他のクルーも表立っては反対できなかったらしい。
テッサはノリノリでプロスより体操服の規定などを聞き出し、この日に備えていた。

「と、いう訳だ。あのプロスペクターが企画するという事は当分揉め事も起こらないだろうし、安全面も問題ないとは思う…
 しかしだ、常に万が一を想定しろ。いざという時は大佐殿の安全を最優先で確保するんだ、頼んだぞ、軍曹。」

自分と中佐は保護者席にいるから行動しにくいのでな、と付け足すカリーニンに、ビシっと敬礼して宗介は答えた。

「ハッ!了解いたしました!」

「あんた達…勘違いして競技ぶち壊さないでよ…?」

いつものペースで騒動を起こしそうな宗介にゲンナリ顔のかなめが釘をさす。
最も、効果の程は定かではない。


『ではサクサク参りましょう!プログラムナンバー1番、男子による1000m走です!』

『普通は初っ端はもう少し運動量の少ないものをすると思うのだが…』

『そこらへんは競技人数が少ないとか事情があるみたいですね。では選手を紹介していきましょう!
 1コース、赤組 キラ君
 2コース、白組 統夜君
 3コース、赤組 豹馬君
 4コース、白組 相良軍曹
 5コース 赤組 健一さん
 6コース、白組 甲児君、
 以上の6名です!さぁ、同見ますかフリーマンさん。』

『ふむ、元々鍛えているパイロットが多い中でキラ・ヤマト君がどうでるかが鍵だ…
 彼は確かにコーディネーターだが理系の学生だ。それを考えると一概に有利ともいえない。』

『なるほど。あ、選手が位置に付いたようです。』


「位置について…ガンダムファイトォォォレディィィィィゴォォォォ!!」

ジョルジュの微妙に間違ってる合図とともに全員が一斉にスタートする。
頭一つ飛びぬけているのはやはり普段のトレーニングがすさまじい宗介、ほぼ間を空けず豹馬と健一、普通の学生である甲児と統夜が更に後に続く。

で。

『おっと、キラ君早くも息切れでしょうか!?』

『うむ…判断力や反射神経などは機敏でもイマイチ足腰の基礎体力がなっていないようだ。』

上位5人があまり間を開けてない中明らかに脱落しているのがよりにもよってコーディネーターだった。
結局順位の変動はなくそのままのゴール。キラはあわや宗介に周回遅れにされるというところでギリギリ粘りぶっちぎりのビリであった。


「全く!こんなことなら私がでるんだった!」

赤組で憤慨しているのはカガリであった。何を隠そう、以前キラとアークエンジェル一周マラソンでぶっちぎりの勝利を収めたのが彼女なのだ。
ちなみになんでそんな事したかと言うと、理系のキラは根本的に体力不足であることを憂いたフラガがキラをしごくべく彼女の協力を求めたからだったり。
何せこの少女、趣味体力づくりなんもんで。女の子に負けられないと一念発起したキラだったがあまりの惨敗振りにしばらく落ち込んでいた。
女を寝取った親友は一本背負いできても砂漠でトラと戦っていた少女には勝てないのである。

「うぅ…僕は走りたくなんかないのに…!」

「情けないぞキラ・ヤマト!貴様はそれでもガンダムファイターか!」

さめざめと泣いているキラに喝を入れたのは運営側にまわっているはずのドモンであった。
一応言っておくとガンダム乗りではあるがガンダムファイターではない、断じて。

「放って置いてください!それに僕はガンダムファイターじゃない!」

「じゃあ言い直そう!貴様それでも男か!」

「今は男女平等の時代ですよ!男らしい女らしいなんて価値観、差別です!」

「ええい!そんな腑抜けた根性だから負けるんだ!ちょっとこい!」

その口先を原作最終回でちゃんと使えよという勢いで反論するキラに業を煮やしたドモンは「もはや問答無用!」とばかりにキラの首根っこをつかんだ。

「何するんですか!離して下さい!」

「黙って付いて来い!その腑抜けた負け犬根性をたたきなおしてやる!」

ジタバタあばれるキラをズルズル引きずってゆくドモン。やはり周辺の人間も怪我をしたくないと見え、誰も止めない。
っていうかサイがうれs(ry
その様子を見ていたチボデーとアルゴはしみじみと話し合っていた。

「あのボウズ、ジャパニーズのガキンチョの頃に似てるんだろうな。だからこそイライラしちまうんだろうよ。」

「そういえばキラ・ヤマトも日系人か。ふむ…」

いぃぃぃぃやぁぁぁぁぁだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!


アークエンジェル・ブリッジ

「あの、少佐…キラ君が大変なことになっていませんか?」

「あ〜…でもなぁ、坊主がひ弱なのも事実だし、良い機会じゃないのか?いくらガンダムファイターでも無茶はしないさ。」

「(無茶をしそうだから相談したのに…)…、次の競技、始まりますわね。」

「一応プログラムだけは貰ってきたんだが…そうか、次は騎馬戦か。」

『さて、次の競技は騎馬戦という事ですが…解説のフリーマンさん、この対決は如何ですか?』

『相手の帽子を奪うと言う単純な競技ではあるがそれ故にチームプレイがモノをいうな…ところでこの「一部道具持込可」というのは何なのかね?』

『え〜…手元のパンフレットによりますと相手に深刻なダメージを与えかねない重火器や刃物類、鈍器でなければ小道具持込可能との事です。』

『スポーツマンシップもヘッタクレもあったものではないな…』


「健一!どっちの超電磁の技が冴えているかはっきりさせようぜ!

「望むところだ豹馬!どちらが敵騎馬を多く討ち取れるか、勝負だ」

それぞれ「ふくよかな方」と「ニヒルな奴」を馬にした超電磁組(ちびと紅一点はお休みは見学)が戦闘開始前から燃え上がっていた。
ジョルジュの相変わらずずれた試合開始のゴングと共に格チームの騎馬が一斉出撃。といっても3騎づつなのだが。

統夜・宗介・甲児 テッサ・かなめ・さやか 勇・ヒメ・何故かルリの白組に対し
超電磁のリーダー・ニヒル・巨漢が2騎とトール・サイ・そしてこれまた何故かエイジという組み合わせの赤組。
白組に戦術のエキスパートがいる分やや有利かと思われた試合だったが、意外な展開が待っていた。

「いくぜ!超電磁ヨーヨー!」

「超電磁ゴマァァーーー!!」

2人の超電磁乗りがルールにのっとり殺傷力のない「オモチャ」を使い始めたのである。
宗介は自慢の火器を封印されていたしかなめ達には使おうという思考がない。ルリもさすがにオモイカネは使えない。
というわけで白組がヨーヨーとコマの脅威に晒され逃げ回るという試合が展開されていた。

「く!兜、紫雲、あのヨーヨーはまずいぞ…!」

戦術眼が宗介あり、一番手ごわくもある集中的に狙われている。
コマとヨーヨーの嵐に巻き込まれ右往左往しているうちに…

「レイ!じゃなくて…サイ、トール、頼む!」

青い流星が颯爽と宗介の帽子を奪取。勢いに乗った3人は女生徒組、ブレン乗り組をも一気に撃破してしまった。

『赤組の勝利です!』

『あれだけかく乱に凶器まがいのものをつかえば、な…』

『それでは次のプログラム、獣戦機隊によるバンド演奏です!』

『ちなみにフェンスの外から○スラック氏が除いているのでここは各自想像で補うように。』

今日は。○スラックです。

「なぁ、次の借り物競争キラがでるんだろ…まだ戻ってこないのか?」

赤組サイド。デビットの不安そうな声の通り、キラはドモンに連れ去れたまままだ帰ってきていなかった。
いくらなんでも次の競技までに返してくれると思っていたのだが…ライブはサビを迎えて絶好調(もうすぐ終わり)だというのに彼の姿がない。
と、その時だった。

「待たせたな!今戻ったぜ!」

…声は明らかにキラ・ヤマトのそれなのだが、彼の口調とは似ても似つかない台詞が一同の耳に入る。
そこに立っていたのははたしてキラ・ヤマトだった。…だが、表情が明らかに違う。
友人と壮絶な彼女の奪い合いを演じてから…、いや、それ以前にやや額が広めの幼馴染と戦うようになってからみせたちょっと暗い影は一切ない。
どこから沸いて来るんだよと突っ込みたくなる程の自身に満ち溢れた、笑顔の彼がいた。

「騎馬戦、俺達の圧勝だったんだな!これで次の試合も抑えちまえば怖いもんなしだぜ!」

「…あの…キラ、だよね?」

アンナが不安そうに彼を見つめた。するとキラはにっこり笑ってサムアップ。
はっきり言おう。どう見てもおかしい。


「あ、ドモンさん…あれは…」

「ああ、手っ取り早く度胸をつけさせようとバンジージャンプをさせてな。」

日吉が不安そうに聞くと、ドモンは対照的にものすごく満足そうに頷いた。
小介が再び問う。

「ここら辺にバンジージャンプが出来るほど高い場所などありましたか?」

「ああ、ないからナデシコの艦橋からやったんだ。」

「…よくロープつける場所見つかりましたね…」

しみじみというちずるとめぐみに対し、ドモンは?マークを頭に浮かべてこう言い放った。

「ロープ?何のことだ?」

「え、だってバンジージャンプには…」

「バンジージャンプとは高いところから飛び降りることだろう?少なくとも俺は師匠とギアナ高地でそうやっていたぞ。」


つまり
キラは
紐なしで
ナデシコから


「飛び降りた後しばらく『ごめんなさい…ごめんなさい…』とうわごとの様に言っていたがな、気が付いたら自信が付いたらしい。」

ガクガクブルブルと震える赤組一同。打ち所が悪いとかいうレベルじゃねーぞ!

「キラ…よく生きてたよ!お前!」

「サイ…お前とは今度、対等にできることで正々堂々決着つけなくちゃな。俺が有利な事だけで戦うなんてフェアじゃねえ。」

ガシっとサイの肩をつかむキラ。譲る気もないが、見下す気もない、という事だろうか…

「みんな!絶対勝つぜ!運命なんて金魚すくいのまくの用に簡単にぶち破れるって、証明してやる!」

「待てキラ!その台詞は二重の意味で危ない気がする!」

「ふえーっくしょん!」

「あれ?お兄ちゃん風邪?」


余談だが、後日キラにこの日のことを聞いたところ

「うん…ごめん、記憶にないんだ…どこか日本地区の田舎の町で暮らしてた、そんな夢を見たんだ…」

と語ったそうだ。

『以上、獣戦機隊のみなさんでした!次はかりもの競争です!今回は実況に特別ゲストもお招きしています。』

『彼らが実況にいる時点で不安だ。』

『ククククク、そういうなフリーマン。仲良くやろうではないか。』

『その…すみません。』

「げ…解説席にいるのマサキじゃないか…」

こちらを見ながらニヤニヤしている冥王様を発見し統夜の額に一気に冷や汗が流れる。
アレが出てきたという事はロクでもないこと企んでいるという事だから。

「気をつけてね統夜、怪我をしないように。」

「統夜さん、いざとなったら試合より安全優先でいってください。」

「そうそう。アタシ等統夜に倒れられちゃ困るんだから!」

3人娘の優しい言葉にほろりと涙を流す統夜。最初は無理やり戦わせる厄介な存在だったが、なんだかんだで3人とも優しいのだ。
気持ちを引き締めスタートラインにたつ。出来る限り頑張ろう。そう心に決めた。

「フッ…見せ付けてくれるじゃねえか、統夜。」

「…へ?キラ?」

かつて自分と一緒に根暗ボーイズの一端を担っていたキラの、突然の変貌。
つかさっきまで赤組のほうでなんかグチグチやって多様な気がしたのだが…この短時間に何が?

「だがな、俺達だって負けちゃいねえぜ。やるからには全力だ!」

「あ…あぁ…」

理由は不明だが突如闘志丸出しに変貌したキラ…とりあえず、こっちだって負けるわけには行かない。
細かいことは後で考えるとして、彼の言うとおり全力で当たらなければいけないようだ。


「位置について、ガンダムファイト、レディィィィィゴォォォ!!!」

ジョルジュの掛け声と共に一斉に走り出した選手達。ちょっと行った所にすぐにお題の札があった。

「おっしゃ!一番乗りだ!」

先ほどから一体全体なにがあったのか宗介をもぶっちぎったのはキラであった。彼がカードを引く。裏に書いてあったのは。


『猫耳メイドコスの女の子』

「…はっ?」

『ふはははははは!安心したまえ、女子さえ連れてくれば着替えは次元連結システムで一瞬で済ませてやるからな!』

どうやらこれを仕込んだのはマサキらしい…だが道具がなくてもいいなら助かった。

「フレェェェェェェェ『いやよ!』ェェェ…」

にべも鳴く彼女に断れずっこけるキラ。だが今の彼はこの程度のことで諦めはしない。

「カガリィィィィィィ!!!!!!!」

「カガリ…身分を隠してるとはいえ一国の姫が、その様な…」

彼女の後方でキサカ一佐がホロホロと涙を流している。だがカガリは勝負事になると割りと熱しやすい。
二つ返事で引き受けてしまい彼女は現在、ネコミミカチューシャ装備のクラシックな英国式メイドさん衣装に身を包んでいた(英国恋物語みたいな)

「そうか?案外かわいいぞ、これ。」

「着る者の身分を考えてくれ…」

「おっしゃ!着替え終了か!行くぜカガリ!」

「分かったキラ!」

急に生き生きしだした実の弟(本人達は知らない)に手を引かれ、笑顔で走り去ってゆくネコミミメイドカガリ。
…確かに見てて悲しい図なのだが、もしかするとウズミあたりがみたら隠れて喜んだかもな、とキサカはひそかに思っていた。

一方統夜は固まっていた。

『嫁』

ただ一言、カードにはそう書かれていた。

『ハーッハッハッハ!よかったではないか紫雲統夜!己が最も惚れてる女を連れてくれば良いだからな!』

「…」

マサキが高笑いするなか、統夜がギギギギギと後方を見た。
先ほど優しい言葉をかけてくれた3人が真剣な目でこっちを見ていた。

「すいません俺棄権します。」

このまま誰か指名すれば確実に血を見る。彼は彼女達の言葉通り怪我をしないように行動した。
…というのは大げさが、やはりこういう場所で一人女性を選んで嫁宣言できるほどの根性はさすがになかった。
3人娘は明らかに落胆した様子だったが…妙な修羅場に突入するくらいなら自分が紺所なしと罵られるほうがまし、と統夜は自分を納得させていた。

『ククク、絶好のカードを割り振ってやったのに惜しいことをするものだな!』

『割り振ったって…まさかマサト君…』

『マサトなどではない!…ククク、そうさ。これも次元連結システムのちょっとした応用だ。』

宗介もまた固まっていた。彼の札には「親しい女性」と書かれていたのだ。

まず彼はかなめを思い浮かべた…しかし

(ちょっと!何勝手に親しい認定してるのよ!)

とかいって怒りそうだなぁ、と思ってリストから除外した。彼女とは親しくしてるつもりだが、面と向かってそういうと怒る妙な癖があるのだ。
人それをツンデレといい、現代日本では萌え要件の一つと勘定されているもの。しかし彼にそんなこと理解できるはずがなかった。
次に考えたのはテッサだ。宗介にとっては雲の上の人であるテッサだが、彼女はときどき妙に宗介に甘えてくる事がある。
それにコレは勝負だ、なら大佐も理解してくださるかもしれない。

そう思ってテッサのほうを見つめて

彼女の後方で悪鬼の如き形相でこちらを睨んでいるマデューカスと目が合ってしまった。


軍曹、仮に君が「大佐と親しい」などと大それたことを言ってみろ
私は神と女王陛下に誓って君を(ry


だめだだめだ!となれば…!

「すまんマオ!一緒に来てくれ!」

「ハァ?アタシはいいけど…あとでどうなっても知らないわよ?」

メリッサ・マオがじと目で宗介を見つける横で、ツンデレ娘と後方の鬼中佐に気が付いていない天然大佐がハンカチを噛んでいた。

結局ネコミミメイドカガリをつれたキラは宗介に今一歩及ばず、白組にトップを譲る形になってしまった。
これでまた同点、試合は分からなくなる。
そんなこんなで狂気の運動会はまだまだ続くのである…


ちなみに冥王様は借り物競技の後隙を付いて生ゴミに出された。



◇  ◇  ◇



970 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/25(木) 10:08:33 zx8rTSV0
夜中に何をやってるんだあんたはぁあああああああ!!!



971 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/25(木) 14:14:04 jYH21MWE
過去スレで統夜とフー=ルーが薬で子供になったネタがあったな、そういや。

…あれを調整してハイティーンまで若返って転入した方がええんでない?



972 :名無しさん@お腹いっぱい :2007/10/25(木) 14:23:35 sNcgm1sJ
>>969
 実にカオスwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
 欲望と狂気と萌えの渦巻くすばらしいイベントですね
 GJ!!!

                      そして猫耳カガリテラミタス



973 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/25(木) 15:55:32 lhwvfJlU
>>969
序盤、ナタルさんが可愛いですね



974 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/25(木) 16:25:12 hv+wLKDg
冥王・・・



977 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/25(木) 21:09:09 pavrNCHy
>>969
GJ!!!
ドモンに理不尽にシゴかれるのはシンジの役だけど
J的にはキラなんだな



982 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/25(木) 22:57:39 QLVPRevD
>>969
つーかキラww

うーん。テッカマンも出たしそろそろスクライド出ないかなー?
まぁさすがにロボじゃないよな。だったらヒーロー作戦みたいなの出ないかな。
こうガイバーとか武装錬金あたりがでるようなやつ。





_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/




968 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/25(木) 02:38:32 GFVCi74d
ここの住人の中で本スレ住人も兼ねてるのってどれくらいいるんだろうか・・・
両スレの見事なまでに真逆の流れを見てるとすげー気になる



978 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/25(木) 21:16:55 ISVZekIe
>>968
気になって見に行ってみた

>結論:フー=ルー様はオネエ系の男性

いや姐さんオレが言ったわけじゃn(ry



980 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/25(木) 22:47:28 q9CcHL55
フーも糸井女史がキャラデザしていたら男扱いされなかったろうに

赤木のリッちゃんやニコ・ロビンみたいな声した修羅と姉妹扱いになってしまう可能性もあるがw



984 :??? :2007/10/26(金) 04:46:27 t81/YJpg
>>981
ふ、ならばその役目、私に任せていただこう!

つ ttp://game13.2ch.net/test/read.cgi/pokechara/1193341403/l50

…と意気揚々とやったはいいけどこんなんでいいだろうか?



985 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/26(金) 07:08:21 wkkkMbv9
>>984
うむ、問題ない・・・・と思うよ。
とりあえず乙かれさま。そろそろこのスレも埋めようか。



986 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/26(金) 07:21:24 w9llxLka
埋めは勿論


『チャージ!!!』



987 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/26(金) 07:26:48 wkkkMbv9
チャージなどさせるか!



988 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/26(金) 07:40:13 Mip2HG3i
埋めよう…次スレへ



989 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/26(金) 09:21:49 LgzvIxq+
故に埋め



990 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/26(金) 11:00:02 xC+XgN90
チャージ!



991 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/26(金) 11:35:03 RMggUGWx
>>991ならJ2での運命はDでの逆シャアになる



992 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/26(金) 11:42:02 NBor3hzr
チャージプラスワン



993 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/26(金) 12:27:51 oYsOp/FG
>>993なら統夜がガチホモになる



994 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/26(金) 12:38:47 Sw2o2iOD
>>994ならJ2で統夜に妹(義理)ができる



995 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/26(金) 13:07:12 6Wtjv2FM
>>995ならJ2で統夜の許嫁が現れる



996 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/26(金) 13:15:05 //nREhVx
>996ならJ2のヒロインは洗濯バサミを頭につけたアンドロイド



997 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/10/26(金) 13:25:07 wOciEmjq
>>997だったらJ2で統夜に最大の危機


自立クライシス—保健室からの思春期レポート

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投稿者 ko-he : 2007年10月27日 02:15

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コメント

今回のスレは良質なSSが二つも見れてよかったなぁ。後、関係ないけど>>742はユグドラじゃなくてFEのことを言ってるんじゃなかったかな?

投稿者 Anonymous : 2007年10月27日 06:30

ここに紹介されると照れ臭いですな

投稿者 ┃・ω) : 2007年10月27日 20:32

コメントしてください




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