【清楚】シャナ=ミア【丁寧語】
http://game13.2ch.net/test/read.cgi/gamechara/1149862128/l50
535 :名無したんはエロカワイイ :2007/01/18(木) 18:11:23 PTDmGTpx
テニア「はー、温泉っていいね〜」
メルア「来たかいがありましたね」
シャナ「外の景色を見ながらお風呂に入るというのも、なかなか素敵ですね」
カティア「そう言えばシャナさん?」
シャナ「はい、何でしょう」
テニア「ざばざばざばざば〜」
メルア「テニアちゃん、泳がないでください」
カティア「以前、統夜に電波送ってたじゃない?」
シャナ「電波と言うか……サイトロンですけど……波長の合う人へイメージを送ることができるんです」
カティア「あれってもう切れてるのかしら? 今のこの状況、統夜が受信してたりしないわよね?」
シャナ「…………」
マオ「よーし、みんな湯加減どぉ……? ……って何やってんのあんたら?」
シャナ「皆さん何処ですか……?」ふらふらふら〜
カティア「すみません……私が余計なこと言ったばっかりに……」
テニア「シャナっ! 目隠ししたまま歩いちゃ危ないって!」
メルア「そっちは湯船……!」
——ばっしゃーん!!
かなめ「あっちゃ〜……ったくもう」
……男湯
クルツ「軍用の装甲板だぞこれ!!」
デビット「いったいどうなってるんだ!?」
宗介「平和だ……」
統夜「そうだな……」
536 :名無したんはエロカワイイ :2007/01/18(木) 19:52:31 BD7KluWs
>>535
gj
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539 :名無したんはエロカワイイ :2007/01/25(木) 01:03:53 z7g6ot1u
活性化を願ってマターリネタ投下
シャナ「統夜様、結婚しましょう!」
統夜「・・・よし、落ち着いて話し合おうか。そんな蜜柑剥きながら話すようなことじゃないだろう?」
シャナ「このままでは私の存在が危ういのです。統夜様は当然のようにあの3人と同棲していますが、
この国では少々不埒な行為ではないのですか」
統夜「ま、まぁ、そうかもしれないけど、ルームメイトか家族みたいなもんってことで・・・」
シャナ「家族! そう、家族です!」
統夜「え?」
シャナ「統夜様、私の弟になりませんか?」
統夜「ごめん、特撮には興味ないんだ」
シャナ「では『お兄ちゃん』か『ご主人様』、特殊に『マイ・ロード』とかありますけど・・・」
統夜「それと家族がどうつながるの?」
シャナ「カルヴィナさんが『家族関係から不純な付き合いに発展することが多い』って」
統夜「残りの蜜柑をあげるから、あの人のあること無い事はマジメに聞かないほうがいいよ」
シャナ「何ででしょうか」
統夜「普段やる気の無い人ほど口を開けば変なことしか口走るからさ」
シャナ「なるほど。だからアル=ヴァンに『足を舐めろ』とか言ってたんですね」
統夜「うん、そうだね。シャナもしばらくここにいたほうがいい。二人きりにさせててあげよう(棒読み)」
シャナ「そうですね」
540 :名無したんはエロカワイイ :2007/01/25(木) 22:17:44 MNNwLf5a
すったもんだでシャナと統夜の結婚が決まったと思いねぇ
「結婚式ですか」
「ええ」
「それで、付き添いを私にやれって?」
「お願いします」
「解ったわ。可愛い義妹のためですもね?」
「ありがとうございます」
「・・・・・・」
「アル=ヴァン、貴方もいいわよね?」
「・・・すまないが用事がある」
「アル!?」
「アル=ヴァン、貴方にもできれば参加していただきたいのですが・・・」
「申し訳ない。ですが、どうしても外せない用事があるのです」
「どういうことよ!?従妹の結婚式よりも大切な事があるっての!?」
「ああ、どうしても私がやらなければならない事なのだ」
「アル、貴方・・・」
「お許し下さい。シャナ=ミア様」
「いえ、それほどのものがあるのならば仕方ありません・・・」
541 :名無したんはエロカワイイ :2007/01/25(木) 22:18:43 MNNwLf5a
「シャナ=ミア・エテルナ、汝は紫雲統夜を夫とし、健やかなる時も、また病める時も・・・」
「結局アル=ヴァンさん来ませんでしたね?」
「全く、何考えてんのよあの男は!!」
「か、カルヴィナさん、落ち着いてください」
「では、誓いの口付けを・・・」
ドゴォォォォォン!
「キャー!」
「なんだぁ!?」
「フリーダムガンダム!?」
「キラか!?」
『キラ=ヤマト参上!シャナ=ミア姫はもらっていくぞ!』
「キラ!何のつもりだ!?」
『お姫様の花嫁と言えば僕の出番だろう!?』
「それはシリーズが違う!」
ドガァァァァァン!
「今度はラフトクランズか!?」
「黒いラフトクランズと言うことは・・・」
「アル!?あんた何考えてんのよ!?」
『ふっ!来ると思っていたぞ!フリーダムガンダム!』
『何っ!?』
『姫様!ここは私にお任せを!統夜!お前のラフトクランズも運んできている!二人で花嫁キラーを打ち倒すぞ!』
「わかった!」
「統夜・・・」
「大丈夫だよ、シャナ。俺は負けない。俺は必ず、君を護ってみせる」
「統夜・・・私も行きます!」
「え?」
「二人で、私達の未来を勝ち取りましょう!」
「シャナ・・・わかった!」
『シャナ=ミアの騎士、統夜=セルダ=シューン!』
『フューリーの王女、シャナ=ミア・エテルナ・フューリア!』
『『いざ、尋常に勝負!!』』
542 :名無したんはエロカワイイ :2007/01/25(木) 22:19:27 MNNwLf5a
X-SEED読んでたら電波がトんできた。後悔はしている。そして反省はちょっとだけしている。
とろこで皆はこの後どうなると思う?
544 :名無したんはエロカワイイ :2007/01/26(金) 01:16:51 iztnxM+k
>『お姫様の花嫁と言えば僕の出番だろう!?』
ワロス
551 :名無したんはエロカワイイ :2007/01/27(土) 15:30:39 NAARViwm
キラ「私は大真面目だ」
統夜「マッドピエロめ」
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556 :名無したんはエロカワイイ :2007/02/06(火) 20:39:21 n8b3vYuB
夢にシャナ姫が出てきたのでお粗末とは思いつつも投下
統夜「あの・・・ご趣味は?」
シャナ「ふふ・・・殿方の上に馬乗りになることですわ」(ボンデージver)
統夜「おぅわぁぁぁ!? ・・・ゆ、夢か、よかった・・・」
シャナ「すぅ・・・」
統夜「え゛(ナンデトナリニイルンデスカ?)」
カティアの声「(コンコン)統夜さん、朝ですよ—」
統夜「ま、待て、開けるなー!」
アルの声「ということは姫はそちらか」
統夜「ちょっとォォォ! アンタの手引きデスカもしかしてェェェ!?」
557 :名無したんはエロカワイイ :2007/02/07(水) 00:18:35 DwKkmdCE
>>556
当然、服は着てないんだろ?
558 :名無したんはエロカワイイ :2007/02/07(水) 21:27:23 oE6GDORM
スケスケのネグリジェだろ?
559 :名無したんはエロカワイイ :2007/02/07(水) 22:18:02 TS24+4Q2
統夜のワイシャツ一枚に決まっておろう
560 :名無したんはエロカワイイ :2007/02/08(木) 01:01:32 7gtN3Qie
ベビードールだよ
561 :名無したんはエロカワイイ :2007/02/08(木) 20:21:01 nZqCiEXJ
テニア「ねえシャナ!」
シャナ「はい? メルアさんまで。別にチャーリーさんのチョコレート工場には招待されていませんよ?」
メルア「残念です」
テニア「そーじゃなくて! 人をハラペコとスウィーティーみたいに!」
シャナ「では何でしょう?」
テニア「やっぱりパーティー会場でダンスとか誘われるの!?」
シャナ「社交ダンスですね。オーブでアル=ヴァンと共にマスターしたものです」
テニア「あたしもトーヤと踊りたい〜!」
メルア「わたしも〜」
シャナ「いいですよ、教えて差し上げましょう。ついでにカティアさんも連れてきてはどうですか?」
テニア「うん、連れてくる!」
シャナ「はい、1・2、1・2! テニアさん、ステップが遅れています!
メルアさん、何を疲れているのですか、練習中ですよ!」
???(プライバシーのため音声を変えております)
「はい・・・テニアたちにいきなり連れてこられたと思ったらいきなりダンスの練習って。
多分、社交ダンス部とかに感化されたと思うんですが・・・。・・・はい、あんなことをされる
人とは思わずに・・・。シャナさんって意外とスパルタで。
え? そりゃあ、筋肉痛で動けませんよ。立つのも辛いので、最近は統夜さんが家事を・・・」
>>556の正解は統夜のパジャマ(上のみ)以外何も着ていないでした。
統夜はパジャマ(下のみ)の半裸で寝てる。
だが、お前らの妄想もまた真実でありジャスティスだ。
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562 :名無したんはエロカワイイ :2007/02/11(日) 17:31:43 ncbQCZQg
(´・ω・`)
563 :名無したんはエロカワイイ :2007/02/11(日) 23:11:38 9hmfkvyb
(´・ω・)(・ω・`)
564 :名無したんはエロカワイイ :2007/02/13(火) 16:24:50 AWHvSPUI
ヽ(´・ω・`)メ(´・ω・`)メ(´・ω・`)ノ
565 :名無したんはエロカワイイ :2007/02/13(火) 18:03:57 bnbopx06
ヽ(´・ω・`)メ(´・ω・`)メ(´・ω・`)ノヽ(´・ω・`)
568 :名無したんはエロカワイイ :2007/02/16(金) 17:05:38 BhT9B0Af
ヽ(´・ω・`)メ(´・ω・`)メ(´・ω・`)メ(´・ω・`) メ(´・ω・`)ノ
569 :名無したんはエロカワイイ :2007/02/17(土) 05:24:42 vPoYPF8k
シャナ「何なんですの、この者たちは!」
570 :名無したんはエロカワイイ :2007/02/17(土) 08:57:48 DNpm78VZ
ちょっと変なのも混じってますけど、間違いなく全員シャナ=ミア・エテルナ・フューラ様を信望する者にございまする!
571 :名無したんはエロカワイイ :2007/02/17(土) 17:34:37 Lv89/rHC
『シャナ=ミア様を倒したら百万円』
統夜「・・・何コレ」
シャナ「フューリー内で開催している定期イベントで」
統夜「シャナって武芸の心得はないだろ?」
シャナ「ええ。ですから、愛の言葉で私を悶絶できれば、ですが」
統夜(卑怯な・・・)
573 :名無したんはエロカワイイ :2007/02/19(月) 07:30:54 +WQFXAlw
>>571
シャナ=ミアは
よそのスレでは拳を極めし者とか古流剣術の使い手とか
どこぞのムキムキヴァンパイアを倒してたぞ。
574 :名無したんはエロカワイイ :2007/02/19(月) 08:09:51 IVpU6Q12
ヒント:余所は余所。ウチはウチ。
575 :名無したんはエロカワイイ :2007/02/20(火) 00:30:51 GLl1kblo
もっとお母さんみたいに言ってくれ
576 :名無したんはエロカワイイ :2007/02/20(火) 07:35:27 pvA8wBWt
>>575
シャナ「もう、余所は余所、うちはうち
そんなわがままならその家の子供になってください」
577 :名無したんはエロカワイイ :2007/02/20(火) 15:51:18 nEPpD8+a
グ「うん、分かった。我、今日から紫雲ランドンになる」
統夜「何そのお笑いタレントみたいな名前!?」
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580 :名無したんはエロカワイイ :2007/02/25(日) 17:10:11 aX9b/nfg
シャナ「結婚した男性が他の女性と深い仲になるは問題ですが
ご自分の妻と深く愛し合っても問題なんてないんですよ」
581 :名無したんはエロカワイイ :2007/02/27(火) 02:31:49 79UCxeSO
>>580
いつから妻に?
582 :名無したんはエロカワイイ :2007/02/27(火) 03:21:06 yvIApq3H
>>581
「そんなの、生まれた時からに決まってますわ」
583 :名無したんはエロカワイイ :2007/02/28(水) 12:22:40 MNKx2IOr
・・・・・・・・・幼馴染とは、かくも偉大な属性だったのか
584 :名無したんはエロカワイイ :2007/03/01(木) 03:39:11 t3/XoPyv
>>582
Jがギャルゲー化したらその台詞がマジで出てきそうだ
585 :名無したんはエロカワイイ :2007/03/01(木) 19:13:50 WdDx/tuX
統夜「>>582の台詞はさすがにどうかと思うんだ」
シャナ「あら、証拠ならありますわ」
統夜「えっ・・・!?」
誓約書
借金の代わりに生まれたばかりの息子をシャナ=ミア様の夫にします。
エ=セルダ=シューン
統夜「おやじぃーーっ!!」
590 :名無したんはエロカワイイ :2007/03/05(月) 12:01:39 nbiTOI6g
シャナ「私は本妻です、愛人はたくさんいても
本妻はたった一人です」
591 :名無したんはエロカワイイ :2007/03/06(火) 21:22:49 XbZTnDeH
愛人の方にばっかり通って、本妻には「飯・食う・寝る」ばかりなのですね
592 :名無したんはエロカワイイ :2007/03/06(火) 22:45:32 2zkwHT+h
まぁどこに逃げても夢の中に潜行されてみっちり説教されるわけだが
593 :名無したんはエロカワイイ :2007/03/07(水) 18:08:00 BAEJAHv4
そういやシャナ姫は夢の中に出て行けるっていうのが強みだよな。
サキュバスの真似事ができんじゃね?
594 :名無したんはエロカワイイ :2007/03/07(水) 18:55:39 yYwrYKVc
夢の中で何故か年上の魅力全開風味なシャナに迫られる統夜。
すんでの所で悲鳴と共に跳び起きると、隣で真っ赤な顔をして
「こ、これは…あの、その、ぇえと…ち、違うんです!」
みたいな感じでしどろもどろな言い訳を始めるシャナ。
「シャナ+夢」という単語でこんな阿呆な構図が浮かんだ
俺はきっと破廉恥な奴なんだろうorz
595 :名無したんはエロカワイイ :2007/03/08(木) 04:13:56 pSUGf/QX
>>594
GJな構図だ。
夢でボリュームアップしてるシャナ可愛いよ。
596 :名無したんはエロカワイイ :2007/03/08(木) 16:26:56 6qyC0SF7
>>594
その日悶々としながらシャナに出会って凝視してしまう統夜。
あのムッチリバッチリなバデーを鮮明に思い出してゆでだこになる顔。
「どうしましたか?」
にっこりと微笑んでくるシャナに統夜はしどろもどろになって逃げ出す。
その背中を見ながら笑みを崩さずに彼女は胸中でも笑う。
(こうやって地道に私を気になり始めればいつかは堕ちる・・・クスクスクスクス)
そんな腹黒シャナもいいなぁとか思ったりもしないでもない。
597 :名無したんはエロカワイイ :2007/03/08(木) 16:47:45 xtVECudt
そうじゃないだろ!
>>594は
お前らすでに一緒に寝るような関係なのに
そんな夢でしどろもどろになるようなウブな所も残ってるのかよ!
とハァハァするべきだろうが!
598 :名無したんはエロカワイイ :2007/03/08(木) 19:06:57 PeXtpn+Q
>>597
言い方が違うな
一緒にお風呂に入らなくなった関係だよ
幼なじみなんだから
602 :名無したんはエロカワイイ :2007/03/11(日) 21:03:17 4c/ckyoA
>>596
このスレ見てるとシャナが策士に見えて仕方が無いけど…策を弄するわりには
>>594みたいなウブなところもある、とかだったらさらに良い!
>>597
その「ギャップ」は良いね。彼女の新たな一面を見られるのは男冥利に尽きるってもんだ。(笑)
>>598
いや……一緒に風呂は入るんじゃないか?やっぱり。
昔と違って今一緒に入ったら1ラウンドか2ラウンドぐらい致してそうだが。
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604 :名無したんはエロカワイイ :2007/03/17(土) 03:01:30 Eu9m02y5
シャナは素直なのがカワイイと思うんだ
・・・そんなシャナを俺はイジメたい
605 :名無したんはエロカワイイ :2007/03/17(土) 15:16:51 Fbt2PaAo
>>604
からかい半分で素っ気ない態度をとる統夜と
それに対して本気で涙目になるシャナと申したか
606 :名無したんはエロカワイイ :2007/03/18(日) 16:19:59 8sSS2wxk
>>605
天地無用の回想シーンの阿重霞と砂沙美を思い出した
つまり、泣かしたシャナを統夜が優しくあやしてくれます
そして、統夜・・・ではなく、アル=ヴァンに抱きつきます
607 :名無したんはエロカワイイ :2007/03/22(木) 12:15:53 ft2WN9Be
おしとやか萌え
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611 :名無したんはエロカワイイ :2007/03/29(木) 22:39:50 8MgT+AiJ
シャナ「統夜ちゃん、もう起きなさい!」
統夜「・・・妙な夢だった」
612 :名無したんはエロカワイイ :2007/03/31(土) 21:31:14 ji0JepQf
何かスレでシャナ様と結婚しとるやつがおる!
しかも子供も二人おる!
一日だけでも変わってくんない?
613 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/01(日) 23:10:34 ktP8df3f
4月ぶわぁか。なのに嘘ついてないことに気がついた
ということで
今度DSでJのリメイク出すらしいよ。
もち、シャナルート追加、新主人公機体追加
615 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/02(月) 12:31:25 qI4P7I7G
素直に釣られない自分が憎い。
616 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/02(月) 12:41:52 d+qADkXS
嘘から出た真
俺たちで作ればいいんだよ!
617 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/03(火) 09:26:40 2L/YI1k4
考えるだけ考えてみた。
J2でも出れば、話に絡め易いんだろうが(「フューリーの長、シャナ=ミナ我々と共に来てもらおう」とか)
飽くまでJにこだわるとするなら、一話での設定が一番のヤマだな。
シャナが出ると即ネタバレになるから、記憶喪失にして、問題はどこまで記憶をなくさせるか。
全くの記憶喪失でスリコミ的に主人公にべったりの妹キャラ
半幼児退行で幼馴染時代までの記憶しか残ってない幼馴染キャラ
あとは、三人娘がシャナのことをどう認識するか、
つまり、記憶喪失時のシャナの設定をどうするかってことなんだが、難しいな。
精神コマンドは偵察 突撃 ひらめき 補給 覚醒 愛
619 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/03(火) 16:52:14 dd4JzlEg
>>617
最初ででる事に拘る必要は無いんじゃないか?
地球圏に戻ってきたときか、フューリーとの初接触直後か、アル=ヴァン失脚後か。
621 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/04(水) 00:34:16 V2PKiu4l
別に今のシナリオ構成でも、フューリー関係のイベントできちんと振りがあって、
登場後にまともなイベントがあれば大きな問題はないっしょ
振りがあると見せかけてなにもなく、登場後はイベントがあると見せかけてないも無い、
だからシャナは空気っぽいんだし
622 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/04(水) 00:49:16 rd81f24L
だっけ?結構忘れてる
シャナ覚醒→フューリーとこ乗り込むぜ、てな感じに記憶してるから
シャナと会う=ラストバトルへのカウントダウン、に頭がなってたわ。
後、このスレ的にシャナ=空気は認めてしまって良いのかwww
623 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/04(水) 02:44:47 3k14gWQF
1時間OVAか移植の追加シナリオぐらいの尺でイケなくも無いと思う。
フューリーが昔戦った勢力が地球に迫る
→この戦いが僕らの結婚式だチックに我らがナデシコ出撃
→極東スーパーロボットチームが月に集合
→3人娘とともに統夜が月に到着
→圧倒的な戦力差に愕然としてみる
→統夜、今回の戦いにテニアたちを連れて行かないことを決める
→何をいまさらとかお決まりの痴話喧嘩でお約束のビンタ
→こんなこともあろうかと用意されていた一人用ラフトクランズで出撃
→絶望的な戦い。マジンカイザー脆すぎるだろダメだろお前。
→絶体絶命のピンチの美味しい場面で異星人組&コーディ合流。タイミング良すぎるだろ。どこから見てたんだ。
→いつもと同じ力押し。敵陣正面突破。ボルテッカが強力すぎてマイクにも被害が。
→統夜に任せる仲間達。ラスボスとサシで勝負。当然苦戦。ラフトクランズ大破。
→統夜のラフトクランズがオートパイロットで到着。中にいたのはシャナ。はーい、ここで回想シーン入りまーす。あたかもヒロインかのように印象付ける。
→ラブラブ天驚拳の如きオルゴンソードラブラブモードでラスボス一撃。
→スタッフロール。・・・爆発の後、漂うラフトクランズ。月はいつもそこにある。
流石にバカ展開すぎるか。
624 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/04(水) 08:07:52 21DAs0E1
突然ヒロインは、たとえキャラがどうあれ、めちゃくちゃ印象悪くなるぞ
たぶん見ている大きなお友達が全員、「お前誰だ」って総ツッコミ
625 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/04(水) 16:37:02 rd81f24L
五人のりのラフトクランズを作れば,皆出番ができて良いのでわ
ラフトクランズ・ハーレム
一夫多妻制の紫雲家において、出撃前にもめることのないよう作られた
紫雲統夜専用のラフトクランズ。
初期は四人乗りの予定だったが、いつの間にか一席増やされていた。
627 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/08(日) 00:02:19 T2wB9MNI
某うぐぅみたいに、生霊化させて
眠ってるのと、別人格として出せば、矛盾なく本編初期から出せることに気付いた
統夜の方は、生霊が幼馴染として生活。カルヴィナの方は突如艦内に現れた不審人物。
む〜、設定いくら考えても、話の再構成できる力量がないのが辛いな。
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628 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/10(火) 23:04:48 cNhkz0YH
(゚∀゚)
630 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/12(木) 17:56:52 QLoQ2D9v
(。A。)
631 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/14(土) 06:30:20 nzQ5a75N
( ^ω^)
632 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/14(土) 19:38:09 byBFY7dP
(><;)
633 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/15(日) 00:28:39 tmPI+aIJ
何だいこの流れは?
634 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/15(日) 02:13:08 OcNkhDr6
>>633
きっとシャナ様百面相の一部だよ
もう少しすれば哀しげで儚げなシャナ様や
真っ赤になって照れてるシャナ様や
そっと統夜に微笑みかけるシャナ様なんかも出てくるんだぜ、きっと
636 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/15(日) 19:53:33 6mt2K4jo
>>630はブリッジしてんのか?
637 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/15(日) 20:32:28 9daCXXro
>>634
そうか
その内シャナ様の寝所で統夜に食べられて逝っちゃってる顔や出産の痛みに耐える表情が出てくるわけだな
638 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/20(金) 00:45:05 pTgOBlMu
シャナ様はスパロボJにおける空気だ。
なんだと!
空気なくては生きられません。
山田く〜ん。座布団全部持っていなさい
639 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/20(金) 02:03:08 kJwj1xni
>山田く〜ん。座布団全部持っていなさい
吹いた
持ってなきゃいけないのかよwwwww
640 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/20(金) 05:32:48 62BjCSid
>空気なくては生きられません。
巧いな
641 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/22(日) 17:03:33 rDvGEQgS
俺の中に二人の俺がいる
もっとメインで目だって欲しかったと思う俺と
この微妙に地味なのがいいんだよと思う俺。
642 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/22(日) 23:36:02 rPtiI1ot
統夜と幼馴染みっぽく絡んでくれればそれで良かったんだけどな……
643 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/23(月) 01:07:06 jcAt+VKx
しかし肝心の統夜は
「ごめん、覚えてない」
644 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/23(月) 02:01:01 /Ta5o3jo
>>643
ユウにそれ言われた人はブレンの真のヒロイン
↓
シャナ姫はJの真のヒロイン
という事だな!
645 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/23(月) 02:15:53 bubvmMOF
>>644
ハハハ、シャナ姫は真ヒロインに決まってるだろ
何を今更、そんな分かりきったことを……
そうおもってるのは おれだけ ですか?
646 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/23(月) 02:48:54 +OO3jQuf
ザ・ワールドをフル活用して代表と高校生を両立してくれると信じてる
647 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/23(月) 10:49:21 w6F1K3uJ
それ、倍の速さで老けね?
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
650 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/23(月) 18:04:56 OsTbSsiR
オルゴンキャノンFモード
シャナをラフトのサブパイにした時の最大技
妄想するのは自由だろ
651 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/23(月) 18:32:14 jcAt+VKx
そこら辺は誰もが通る道>キャノンFモード
654 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/23(月) 23:30:40 RAgTjvKm
俺も妄想
*統夜とシャナ*
シャナが幼い頃
すでに統夜の父とグランドンに地球に対する考えの違いから僅かずつ亀裂が入ってきていた
統夜の父は姫としていずれ降りる事になるであろう地球をシャナに見せておきたいと進言しシャナの両親がそれを認める
グランドンは反対したがシャナの両親の信望は統夜の父の方が高かった
シャナはしばしの時間統夜の父、母、そして統夜自身と共に地球で過ごす事に
平穏過ぎる時間を四人で過ごし
幼いながらも、統夜はシャナにシャナは統夜に引かれていく
進言していた期間が過ぎ、今度は統夜に月を見せるべく三人で一時月への帰還を果たす事に
しかし帰ってみるとシャナの両親は不可解にも眠りについていた
本来は王であるべき役目を担っていたのは何故かグランドンだった
655 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/23(月) 23:34:33 RAgTjvKm
>>654続き
*記憶の継承*
フューリーで親子間の記憶継承は普通に行われていたが
シャナ等、王に連なる者はその記憶の重要性から安易に継承させられない為
継承の可否の判断と特別な手順を解する必要のある継承技術を一手に担う記憶があってそれが統夜の父
父はグランドンの暴走を垣間見、身の危険を感じるように
自身の死=その重要情報の消失という最悪の事態を恐れ
やむを得ず当時まだ幼い統夜に記憶の大部分を投射する事にした
しかしその記憶もまた極めて膨大な情報量であり
幼少である統夜の人格形成等に致命的な影響を及ぼしかねない為、来たるべき時まで開かぬように記憶に鍵がかけられた
その際にシャナを筆頭にフューリーに関する記憶も封印されてしまった
統夜の父は統夜を地球に帰し
疑いを胸に秘めたままグランドンの下で動く
水面下で来るべき時に向けての準備を進めながら
656 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/23(月) 23:57:43 RAgTjvKm
そして>>655から本編に飛ぶわけだ
統夜がフューリーと戦うたびに少しずつ記憶が解放され
記憶が蘇るごとにシャナと夢を見る
ラフトクランズ使用時サブパイロット乗せない選択肢があって全部乗せないとラストバトルはサブにシャナが
攻撃200↑運動性10↑装甲100↑で全Fモード使用可能
精神コマンドが
応援、祝福、直撃、ひらめき、期待、愛でシャナはターンごとにSP回復
ラスボス倒すとトドメ演出でシャナ専用必殺
蒼いオルゴン結晶の片刃大剣で技名が
「オーバロード・オルゴンソード」騎士と姫なんだからやっぱ剣だろ…と
演出的にはFモード剣を出す→まだまだ出力が足りない!→ラフト自壊開始→まだまだ!→緑の刃が砕けて中から蒼い刃が→蒼刃一閃→大爆発
使ってラフトクランズ中破
それからフューリアの部位爆発を二人で止めて爆風の中に消える
でも一年後くらいに地球でさりげなく二人でいるところをアルさんが見かける
お約束だけど助かってたんだ的な描写で終わり
俺の妄想痛すぎwwwwww
自覚あるから叩かんといて
657 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/24(火) 00:58:58 L6Ku+Cua
なんつーか
勝ったな。俺の方が痛い。
658 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/24(火) 07:00:28 iTH8gnxq
痛さで張り合うなw
俺の方が痛いもんね!!!
659 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/24(火) 09:57:03 zc4T92sS
>>657と>>658がどんな展開を妄想してるのか気になるwww
660 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/24(火) 11:36:40 ImOUQK6Z
>>655まではシリアスストーリーだったのに>>656で壊れてんじゃんw
そんな痛いお前(ら)大好きw
661 :>>654-656 :2007/04/24(火) 17:25:43 dcx86mHR
>>659
禿同
>>657-658詳しく語ってくれおまいらw
>>660
三つ目もある程度詳細まで考えてたんだけどダルくなって省略したんだ
本編規準部分だったし
小説として下ろそうかな
痛さが更に上がるけどw
それにしてもこのスレ平和だな
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682 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/26(木) 13:25:23 jL1FwUCx
やばい、変な電波受信した
シャナ「地球人の皆さん、死んでください!」
アル「たぶん、初恋だった…」
統夜「アル=ヴァン君は殺したいと思うほど、憎い人がいるかい?」
アル「憎めばいい。姫の為だろう。それに私はもうとっくに決めた。引き返すつもりはない」
アル=ヴァン「私の手はとっくに汚れてるのだ。それでも向かってくるなら構わない、歓迎してやろう。私達は戦友だからな…!」
オレン=ジ・ダルービ「おはようございました」
コード・サイトロン〜騎士道不覚悟のアル=ヴァン〜
アレ、これシャナスレっていうよりアル=ヴァンスレ向け(メルティングオルゴンボルテッカフォーカスFモード
683 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/26(木) 16:14:35 lVP93hNR
>>682
こないだJのスレで似たようなの見たな
あの時は統夜が「たぶんh(ry」だったっけ
どっちにしろシャナ様が死ぬのは変わらないんだよな…
684 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/26(木) 17:53:44 jL1FwUCx
>>683
たぶん(ry)言った方が振られてる感じを受けたのであえてアルをメインに
仮死状態→蘇生でギアス解けねぇかなぁ…そしたらテトロドトキシンが非常に有用になってしまうがw
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664 :第一話 :2007/04/24(火) 22:13:13 FxGlXZLv
青春アドベンチャー「青色の希望」五回シリーズ第一話『登場! 聖騎士紫雲統夜!』
薄暗い闇の中、二人の男が向かい合っている。片方は強健な、いかにも武人といった面もちを携え、片方は一見優男とも言える体格であったが、こちらもその精悍な瞳から、ただものではないということが窺える。
「……報告は以上か」
「はっ!」
「ふむ……これも、因果が巡るということか……」
厳つい顔をしかめ、男が唸る。彼に報告に来ていた目前の青年は、訝しげに眉をひそめた。
「いや、是非も無し。ところで貴公に一つ頼みごとがある」
「何事でしょう?」
「……例の男が動き出した」
「……それは!」
男の低くひそめた言葉に、青年が声をあげる。
「分かっておろうな?」
「……しかし!」
「くどい! 我々が公と私を混同することはまかりならん!」
「……はっ」
二人の議論は、年かさの男の方が結論をつけたようであった。青年は礼をし、部屋を出ていった。
残された男は、腕を組み、静かに目を閉じた。
「ちょっと待ってくれ!? 何故俺がそんなことをしなくちゃならないんだ!?」
紫雲統夜は声を張り上げた。ここは統夜の通う高校の廊下だ。周りには人だかりができている。
それもそのはず、統夜が大きな声で喋るのは、一番人気のヤキソバパンが昼を過ぎても売れ残っているのと同じくらい珍しいことなのだ。
ましてや、その会話の相手が、この学校の生徒ではない知らない女の子であるなどというのは、もはや気にするなという方が理不尽な要求である。
「落ち着いて聞いてください、統夜様!!」
目の前の青い髪の少女が、真剣な面もちで叫ぶ。
周りから「統夜様ぁ?」という揶揄の声が聞こえ、統夜は今すぐに逃げ帰りたい欲求にかられた。
「聞いてるさ。馬鹿げてる! 言ってる意味がさっぱり分からない! 世界征服を企むロボット集団だって? 僕がそれを救う正義の味方? いったい何処の三流SF小説の話だよ!」
統夜は苛ついていた。元来、目立つことを善しとする性格ではない自分にとって、この状況は辛すぎる。
「統夜様、忘れてしまわれたのですか!?」
「いい加減にしてくれ! 悪いけど、そんな話他を当たってくれよ! たとえ君の言ってる話が本当だとしたって、僕なんかより最適な奴がいくらでもいるだろう!!」
「統夜様! 貴方でなければあの機体は……」
「うるさいっ!!」
統夜は一方的に会話を打ち切って少女に背を向けた。
後ろからまだ自分に投げかけられる少女の声がしたが、統夜は構わなかった。
少女は、その目立つ容姿のせいか、話しかけてくるる好奇心旺盛な男子生徒たちに阻まれ、追いかけては来れないようだった。
ここは郊外の緑広がる空き地である。近年、住宅地化が進み、多くの土地が開発されていたが、ここは造成の手間がかかるため手つかずであった。
それ故、普段は人の姿など影すら見えない場所であったが、今はそこに三人の人影があった。
「姫様、うまくやってるかなぁ」
赤色のショートカットを揺らし、子鹿の様なその体を木の幹に委ねながら、三人のうちの一人、テニアが口を開く。
「さぁ? でも知り合いだって言ってたし……何とかなるんじゃないかしら?」
荷物の中から缶詰を用意していた黒髪の少女が、振り向きもせずに答える。彼女の名はカティア。三人の中では一番のしっかり者であった。
「何とかなってもらわないと困ります」
カティアの向かいに座った金髪碧眼の少女が言う。
「落ち着いてよメルア。それは四人ともそう思ってるんだから」
「それは分かってますけど……」
テニアのなだめに、メルアと呼ばれた少女は沈痛な面もちで答えた。
「それに、たとえ私たちがこのことと無関係なところにいたって、もう同じことよ」
「カティアちゃん。なんでそんなこと言うんですか!?」
カティアの冷静な口調に、またもや刺激されたメルアが怒鳴る。
「……でも、同じことよ」
「違います! シャナさんがうまくやってくれればきっと……!」
「そうかしら。戦線をずっと離れてた騎士が、突然復帰したってあの人たちにかなうって本当に思う?」
「……っ! それは……でも……!」
メルアはそれきり押し黙った。何となく自分でも感じていたことを言われ、何も言えなくなってしまったのだ。
「私は、あんまり期待はしない方がいいと思う。こうやって外の世界に出れただけでも、私は感謝したいもの……」
「カティアちゃん……」
「カティア、気持ちは分かるけどさ」テニアは背中で木を押し、弾みをつけて立ち上がると近づいてきた。「諦めちゃ駄目だよ。だって多分、姫様はまだ諦めてないんだよ」
頭の後ろに手を回し、体勢こそ気楽な様子ではあったが、テニアの口調は真剣だった。
カティアはそんなテニアをちらりと見、微かだが確かに頷いた。
「そう……そうね。確かに……きっと……」
(この僕がロボットに乗って戦うだって!? 馬鹿げてる!)
心の中で毒づきながら、落ちていた空き缶を蹴りとばす。一度ささくれだった心は、容易には戻らない。それはすべてあの少女のせいだ。そう統夜は思った。
(友達すらいない、根暗なんて言われるこの僕が、正義の味方? ふざけるな!)
しかし、何故か統夜は巨大ロボットの集団が襲ってくるというマンガじみた話自体は信じていた。
彼自身はそれに気づいてはいなかったが、彼が憤りを感じていたのは何もできない自分自身であった。
彼の怒りは自身に向かっていた。それは、幼い頃に経験した父との別れがもたらしたものだった。
『統夜。父さんは行かなければならない。おばさんの言うことをちゃんと聞くんだぞ』
『お父さん。どこ行くの? 行っちゃやだ!』
『父さんはしなければならないことがあるんだ。そのために、お前を預けていかねばならない。許しておくれ』
『お父さん、ぼくも行く! ぼくもお父さんを手つだうよ! だからつれていって!!』
『統夜……それはできない』
『どうして!? お父さん! ぼくも行くよ! お父さん!!』
結局、統夜は連れていってはもらえなかった。統夜は父が厳格なことも知っていたし、彼が私情で息子を置いていくような真似はしないと信じていた。
そう……統夜は足手まといだったから置いて行かれたのだ。彼はそう確信していた……
「……くそ」
統夜は自嘲気味に呟くと、木陰に座り込んだ。
春風が統夜の頬を撫でていく。だが、統夜はうつむいたまま、ぴくりとも動かなかった。
一方そのころ、校内では先ほど統夜と一悶着起こした青髪の少女がまだ男子生徒たちから解放されずにいた。この少女こそ、あの三人の娘たちが『姫』と呼んだ人物。シャナ=ミア・エテルナ・フューリアである。
「ねえ、何処の学校?」
「あ、あの……」
「紫雲の親戚か何か?」
「え、えっと……」
矢継ぎ早に繰り出される質問に、シャナは困惑しながらも、何とかこの場を逃れることはできないかと思案していた。
(早く統夜様を見つけなければ! 時間がもう……!)
「ねえねえ、君さ……ん?」
男子学生の一人がシャナの肩に手を回そうとした、その時であった。
不意にあたりが暗闇に閉ざされた。いや、光が消えたわけではない。まるで、大きな影が学校全体を覆ったかのような闇であった。
「な、何だ!?」
「いけない!!」
「あ、お、おい!」
取り巻きの意識の間隙を縫って、シャナは学生たちを振り切り、走り始めた。
(連絡を!)
シャナは走りながら、髪留めを外し、尖った装飾の一つを押した。
「カティアさん、聞こえますか!?」
シャナが語りかけると、髪留めから声が聞こえた。
『ええ。聞こえるわ。なんだかすごくマズいことになってるみたい……』
『シャナ、大丈夫なの!? 統夜とかっていう人は!?』
「見つけたんですけど……逃げられてしまって……」
『逃げられたぁ!?』
「すみません。私の責任です」
聞き返したテニアに、シャナが申し訳なさそうに謝った。
『あ、いや、責めてる訳じゃなくてさ』
『そんなことより姫様、どうしたんです?』
「そうでした。カティアさん、至急ラフトクランズを自動操縦でこちらに飛ばしてください!」
『……分かったわ。速度マックス、校庭でいいわね?』
『ちょ、ちょっとカティア! だってまだその統夜っていう人が戦ってくれるかも分からないんでしょ!?』
「ラフトクランズが届くまでに、私が説得します!」
テニアの問いかけに、カティアではなくシャナが答えた。
『ったって、説得できなかったらどうするのさ!?』
「……できなければ、地球は終わりです!」
その頃、太平洋上空では、二体の巨大な金属塊がにらみ合って対峙していた。
片方はすでに満身創痍といった体である。
「アル=ヴァンよ……成長したな」
「……我が師よ……何故この様なことをなされるのです!」
アル=ヴァンは言いつつも、とどめの一撃を踏み出せずにいた。
「アル=ヴァン……お前は今の我らが正しいと思うか?」
「何を……!?」
「アル=ヴァンよ……種は蒔かれた。後は運命がどの未来を選ぶのか……」
「……!?」
突如、傷だらけであった一方が光り始めた。緑色の光……サイトロンと呼ばれるエネルギーの輝きである。
「まさか……エ=セルダ様!」
「ふ……まだ名を呼んでくれるか、アル=ヴァン。聞く気があったら聞いてくれ……アル……」
「爆縮崩壊を起こす気ですか!!」
「アル……私の意を継げとは言わん。だが、自分のとる道は自分で考えるのだ……。それが騎士の誇りとなる……」
「エ=セルダ様、馬鹿な真似は……!」
「統夜……すまない……重い荷を背負わせてしまったな……」
「エ=セルダ様ーーーーーーっ!!」
壮絶な光の奔流が閃き、それが収まった後には、もう何も残っていなかった。
まるで何事も起こらなかったかの様に、波が静かにさざめいていた……
「何だ……あれは!」
太平洋で事件が起こっている頃、統夜は信じられない光景を目にしていた。
銀、橙、茶……金属特有の鈍い光りを反射しながら、たくさんの巨大な物体が学校の空を覆い尽くそうとしていたのだ。
「ロボット……の群れ……!?」
ただ今の出演
紫雲統夜、シャナ=ミア・エテルナ・フューリア、フェステニア・ミューズ、メルア・メルナ・メイア、カティア・グリニャール
アル=ヴァン・ランクス、グ=ランドン・ゴーツ、エ=セルダ・シューン
他に
男子学生たち
以上の皆さん
語りは私、永井一郎でした
青春アドベンチャー『青色の希望』次回をお楽しみに
669 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/24(火) 22:29:47 L6Ku+Cua
それでは、遠慮なく楽しみにさせていただきます。
670 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/24(火) 22:34:42 FxGlXZLv
……やべえ
書き終わって冷めてから見てみると、なんかノリに任せて、とんでもないことした気がする……!!
671 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/25(水) 01:04:11 E4mXcLeB
>>670
今さら後悔しても遅いぜ!
こっちは既にwktkしてるんだからなあ!
ですからゼヒどうか第2話以降も投下してくださいホントよろしくおねg(ry
672 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/25(水) 04:24:51 qpnEjkPR
面白いじゃねーか
GJ!
続き求む
673 :第二回 :2007/04/25(水) 21:51:33 2UuNZwzB
青春アドベンチャー「青色の希望」五回(?)シリーズ
第二話『二つの戦い、二人の戦士(前編)』
大きな風切り音が響きわたる。ここは紫雲統夜の通う高校の上空である。普段は澄んだ青色を覗かせる空は、得体のしれない巨大な物体に覆われていた。
「ここで間違いないのか?」
「はっ!」
長い緑髪を雑にまとめた男が、傍らの従者に尋ねる。彼らはそれぞれ一人ずつ、銀や橙が煌めく巨大な物体の内部にいた。
それは人型兵器、俗にロボットと呼ばれる物体であった。
「くそ……何だって俺がこんな馬鹿馬鹿しい任務に……」
「ジュア=ム様! 軽率な発言を為されては困ります!」
「構わん。危険分子だか何だか知らないが、たかだか地球の原始人だろう? 総代騎士様も慎重すぎるな」
ジュア=ムはそう言うと、わざとため息を吐いた。
「まあ、そのお陰で暴れられる訳なんだが……」
「無駄な戦闘は禁じられています。早く目的を達成して戻りましょう!」
ジュア=ムの言葉を聞きかねた従者が言った。しかしジュア=ムは意にも介さなかった。
「地球人が抵抗してきたら別だろう?」
「それはそうですがしかし……」
「よぉ〜し、リュンピー一番機、二番機の従者は、降りてターゲットを探せ。その他の者は全員上空で待機だ!」
ジュア=ムの言葉に、茶の光沢を放つ巨大ロボット二体が、学校へと降りていく。
ジュア=ムはその二体を見つめながら、唇の先を上げた。
「さぁて……抵抗しろよ、原始人ども」
「あれは……機械!? いや……ロボット……!?」
紫雲統夜はその様子を、学校の裏門近くで見つめていた。
「何だ……降りてくる……?」
学校を挟んで向かい側……校庭の方に降りていく二体が見える。
「統夜様!」
「うわっ!?」
統夜は突然の衝撃にバランスを崩したが、何とか踏みとどまった。見ると、腕が誰かにつかまれている。
先ほど校内で口論を交わした青髪の少女、シャナ=ミア・エテルナ・フューリアである。
「くっ……また君か! いい加減にしてくれ!」
統夜はシャナを振り払おうと腕を動かしたが、シャナの手は放れなかった。
「統夜様、見たでしょう!? もう追っ手が現れました! 最早一刻の猶予もありません!」
「だからって僕に何ができるって言うんだ!」
「統夜様、貴方なら戦えるのです!」
「無理だ……無理だよ!」
「統夜様……!」
統夜は腕をふりほどこうとすることはやめていたが、その表情にははっきりとした拒絶が表れていた。
「俺になんかできっこないんだ……」
シャナはその統夜の表情に、何か深い悲しみの様なものを感じ、黙った。
「……だいたい、あいつらは君たちが連れてきたんだろう? 自分たちで何とかしてくれよ。政府なり軍なりに頼ればいい! 僕を巻き込まないでくれ!」
顔を上げ、吐き捨てるように怒鳴る。と、目の前にシャナの顔が迫っていた。少女に気圧され、統夜は一瞬動きを止める。
「違います。統夜様!」
「な、何が違うって言うんだ……?」
「彼らが狙っているのは貴方です!」
「……何だって!?」
ここは月の深部、ガウ=ラ・フューリアと呼ばれる戦艦の中である。
「総代騎士! 紫雲統夜の抹殺をジュア=ムに命じたというのは本当ですか!?」
「無礼であるぞ。アル=ヴァン・ランクス」
声を張り上げつつ謁見の間に入ったアル=ヴァンを迎えたのは、厳つい顔をした彼らの長。グ=ランドン・ゴーツである。
「紫雲統夜? それはいったい、どなたのことですの、アル=ヴァン殿?」
グ=ランドンの正面に膝をついていた女性が顔を上げる。が、グ=ランドンは手で制した。
「フー=ルー・ムールー。もう良い、下がれ」
「……承知いたしましたわ」
女性はグ=ランドンに命じられ、一度会釈をすると広間から出ていった。
それを見届け、アル=ヴァンは再び口を開いた。
「何故、こうまで内密にするのです、総代騎士」
「事は我らの存亡に関わる重要なことだ。妄りに事実を白日に晒し、騎士や従者達を混乱させる訳にはいかん」
「しかし!」
「全ての問題は我が統括している。それとも、我に不信を唱えるか、アル=ヴァン・ランクス」
グ=ランドンの言葉は穏やかではあったが、真っ直ぐアル=ヴァンを見据えるその眼光には、有無を言わさぬ強硬な意志が感じられた。
「……いえ」
グ=ランドンはアル=ヴァンの言葉に満足したのか、視線を外し、立ち上がった。
「我らの悲願のためには、故あれば小を切り捨てることも必要となろう」
「我らが姫君を小と仰るか!」
「そうは言わぬ。しかし、シャナ=ミア姫をたぶらかす下賤の輩がいたことは事実!」
「それは……」
「我らは同胞のために、フューリーの未来のために尽力している……そうであろう?」
「……はっ」
アル=ヴァンは頷いた。しかし、彼の心には何か、彼自身にも整理ができない感情の渦が動き始めていた。
「奴らの狙いが、俺?」
統夜は呆然と聞き返した。今までは理解した事実を否定するだけだった統夜だが、あまりに唐突な言葉は彼の理解を超えていた。
「細かい話は後です。統夜様! さあ、早く校庭に!」
「ちょ、ちょっと待ってくれよ!」
統夜はシャナに引きずられるように、歩く。それにあらがおうと思っても、今の統夜にはその理由が思いつかなかった。
「シャナ……って言ったっけ? いいよ、自分で歩く! それより何故、俺が狙われるんだ?」
「貴方がエ=セルダ・シューンの子どもだからです」
「エ=セルダ・シューン? それが俺の父さんの名前……?」
「統夜様、貴方は子どもの頃、サイトロン研究所で事故に逢いました」
「事故……?」
「それは、貴方がサイトロンとシンクロしすぎたためです」
(事故……サイトロン……父さん……?)
「だから、貴方なら動かせるはずなのです。青き希望、プロトラフトクランズを……っ!」
不意に、シャナが立ち止まった。
「シャナ、どうしたんだ!?」
理由はすぐに分かった。目の前に、二人の男がいる。顔はヘルメットで隠れているが、剣をこちらにつきつけるその姿からは、友好的な態度ではないことがすぐ分かった。
「騎士道に乗っ取り、お前に名誉の死を与える! 甘んじて死を受け入れるか、剣を手にとり戦うか、選べ!」
「フューリーの騎士達よ」
シャナが統夜の前に出る。途端に男達は動揺した。
「シャ、シャナ様……? お、お下がりください。その者は凶悪な指名手配犯ですぞ!」
「きょ、凶悪な指名手配犯?」
思わず統夜は唸った。
「貴方達に騎士の誇りがあるならば、私の言葉を聞いてください! 貴方達は、私に刃を向けるのですか!?」
「し、しかし……」
「シャナ様は騙されているのです! 我らは貴方を連れ戻しに参りました!」
「そ、そうです! シャナ様!」
「おのれ悪党! 卑怯な手を使いおって!」
向かって右の男が、剣を鋭く振りおろす。その気勢に押され、シャナは一歩後退した。
「ど、どうするんだ……?」
統夜が小声で訊く。
(この人たち……片方が明らかにもう一人の思考を誘導している……? なら、あの主導している方を押さえれば……でも)
その時、大きな振動が学校全体を襲った。
「うわっ!?」
「何だ!?」
「……今!!」
シャナの行動は素早かった。統夜の手を引き、自ら盾になって右の男の方へと突進したのだ。
「ううっ!?」
男は躊躇した。剣を振れば、シャナに傷をつける。そんなことになれば、どんな言い訳もできようはずがない。
「統夜様! 走ります!」
「わ、分かった!」
二人は体勢を崩した男をそのまま押し倒し、身を翻して走っていった。
「くそ! 追え! 追うのだ!」
「は、はい!」
それより少し前、日本の自衛隊航空部隊が高校上空へと到着していた。が、人型の金属塊を飛ばすだけの科学力を持つ敵を前に、彼らは無力であった。
「くっ……ははははは! 弱い! 弱すぎるぞお前ら! まあ、原始人ならこの程度か?」
ジュア=ムの乗る機体に向かってミサイルが発射される……が、彼は避けすらしない。
ミサイルはそのまま、彼の乗る銀色の機械にぶつかり、爆発四散した。
「ふん……力比べにもならないな!!」
ジュア=ムの操る銀の腕が、戦闘機に向かって振りあげられた。戦闘機はその腕にぶつからぬよう回避行動を取る。
「甘いぞ。地球人」
銀の腕から、突然緑色の棒の様なものが生えた。オルゴンクラウドで作った、エネルギー結晶の剣である。
戦闘機の回避軌道は、その新たに増えた長さまでを避けるものではなかった。
「さて、そろそろ向こうも終わった頃だろう……ん?」
ジュア=ムが通信を行おうと、コンソールに視線を向けた時、けたたましい警告音が鳴り響いた。
「ジュア=ム様!」
ジュア=ムに、従者が通信で呼びかけた。
「分かってる……何だこれは……? こんな速さで動く物が地球にあるなんて聞いてないぞ?」
ジュア=ムはその物体を確認しようと、視覚モニターに目を移す。と、同時に辺り一帯を轟音が切りさいた。
「これが……」
砂埃が上がる校庭、まるで隕石が落ちた後のようなクレーターの中心に、それはあった。
「時間がありません、早く乗ってください!」
「乗れったって……」
シャナが深い青色をしたそのロボットの胸部をいじると、プシュウゥと音を立ててハッチが開いた。
「さあ、統夜様!」
「き、君も乗るのか?」
「細かい動きは私がサポートします、さあ早く!」
統夜も慌てて機体に乗り込む。視界の端に、追いかけてきた男達が見えた。
「ハッチ閉鎖。サイトロンエンジン作動!」
シャナの言葉に反応して、周囲が緑色に光り始める。
「う、うわ、シャナ。これって……!?」
「意識を集中してください、統夜様!」
「でも操作方法だって分からないのに……!」
「操縦すれば分かります」
「そんな無茶な!」
統夜は後ろを振り向こうとした。が、体を固定する器具に阻まれてできなかった。
「統夜様……心を落ち着けてください……目を瞑って……」
「……目を? だって……」
「早く!」
統夜はしぶしぶ、言われた通り目を瞑った。
「……そうか……こういうことか……理屈は分からないけど、君の、シャナの考えていることが分かる。この機体の操作方法も……」
「大丈夫ですよね。統夜様」
「……大丈夫かなんて分かるもんか。でも、やらなきゃならないんだろ?」
シャナは何も言わなかった。が、その意識は言わずとも伝わってきた。
「保証はしない……でも……やれって言うなら、やってやるさ!!」
ただいまの出演
紫雲統夜、シャナ=ミア・エテルナ・フューリア
アル=ヴァン・ランクス、グ=ランドン・ゴーツ、フー=ルー・ムールー
他に
従者たち
以上の皆さん
語りは私、永井一郎でした
青春アドベンチャー『青色の希望』次回をお楽しみに
679 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/25(水) 22:10:27 E4mXcLeB
>青き希望、プロトラフトクランズ
このセリフに燃えた
GJ!! ホントいい仕事してるぜ!
678 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/25(水) 22:08:28 2UuNZwzB
('A`) …………
('A`) 終わらない……
('A`) 予定していた第二話が終わらない……
('A`) 四月いっぱいでネット使えなくなるのに終わらない……
('A`) …………
('A`) ……カクノマンドクセ
680 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/26(木) 01:23:34 aF5J3Qme
>>678
うおーいwww
実にGJ.ひとつ疑問なのは、こっちの統夜はシャナの夢を見ているのかって事だな。
681 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/26(木) 09:19:58 BpW5Etxv
ふは〜、楽しかった。
いつか、戻ってくるまで保守ってみせますから
自分のペースで頑張ってください。
685 :第三話 :2007/04/26(木) 23:06:59 LoaTX1PC
青春アドベンチャー「青色の希望」六回(?)シリーズ第三話『二つの戦い、二人の戦士(後編)』
ここは月内部にあるフューリーの本拠地、ガウ=ラ・フューリア内部の休憩所である。
今、そこに一人の青年が入ってきた。正騎士アル=ヴァン・ランクスである。
「……ふう」
「お疲れのようですわね、アル=ヴァン殿」
声をかけられ、アル=ヴァンが顔をあげるとそこには、上品そうな物腰ながらもその奥から鋭いものを感じさせる女性が、椅子に座ってこちらを見ていた。
「フー=ルー・ムールーか……」
「最近は極秘任務とやらに、随分駆り出されているようですが」
フー=ルーと呼ばれた女性が、皮肉げに唇を歪める。
「……ああ、そうだな……確かに私は疲れているのかもしれない……」
アル=ヴァンはドサリと椅子に腰を下ろした。普段ならば受け流すであろう言葉をそのまま受け入れたアル=ヴァンに、フー=ルーは多少、違和感を感じ取った。
「どうしたのです、アル=ヴァン殿? 何か問題でも?」
「問題……問題か。……いや、これは機密事項だ。いくら相手が君とて、他人に漏らすわけにはいかない」
「……ええ、そうでしょうね」
フー=ルーは気遣いを無為にされ、少し不機嫌そうに答えた。
「……すまない。気を使ってもらって、感謝はしている」
「……アル=ヴァン殿?」
「フー=ルー・ムールー。君は騎士を何だと思う?」
「『盾となり、剣となりて仕えるべき主君を守る者』ですわ。『その身が炎に焼かれ、氷に穿たれようとも、その魂は主君と共にあるべし』」
フー=ルーは記憶の中から、言葉を引き出し、暗唱した。それは彼らフューリーの騎士の家系に生まれた者ならば誰でも知っている訓条であった。
「仕えるべき者か……我らは誰に仕えている?」
「何をおっしゃるのです、アル=ヴァン殿。我らの仕えるのは総代騎士。そして総代騎士はフューリーの奉仕者たらんとする……フューリーの者なら、子どもでも知っていますわよ」
「……そうだな」
「より観念的に言うならば……そうですわね。我らは騎士の誇りに仕えています。そうではありませんか?」
「騎士の……誇り?」
アル=ヴァンは突然、目をフー=ルーに向けた。その真摯な目に、フー=ルーは数瞬戸惑った。
「な、何ですの?」
「騎士の誇り……騎士の誇りか。……そうだな、フー=ルー・ムールー。今日は君に教えられた」
「意味が分かりませんけれど……」
「いや。感謝する」
その頃地球では、ジュア=ムが奇妙なものを前にしていた。
「何だあれは! 馬鹿な! あれは正騎士専用の装備だぞ!」
彼の眼下で、青い光が今、目覚めようとしていた。
「くそ……全機、あれを止めろ! 動き出したら、ガンジャールやヴォルレント程度では止められん!」
ジュア=ムの言葉に、学校の空に舞う者たちが一斉に動き始めた。
動き始めたコクピットの中、統夜は目の前のモニターに、こちらに向かって近づいてくる二体の茶色い巨大な機械人形を見ていた。
「汎用機械歩兵、リュンピーです!」
後ろから、シャナが言う。
「分かってるよ。シャナ! まだ動かないのか!?」
「もう少し……完了しました。動けます!」
「くそ、行くぞ!」
統夜がレバーを引く、と同時に統夜たちの乗る機体が立ち上がる。
しかし、すでに一体のリュンピーが、薄い緑色に光る剣を振りあげていた。
「統夜様、あの剣に意識を集中してください!」
「うわぁぁああ!?」
リュンピーの剣が振り下ろされる。その瞬間、剣とこちらの間に、黒みがかった緑の閃光がほとばしった。
「くっ!?」
「きゃあっ!」
統夜たちの機体が、反動で後退する。切りかかってきたリュンピーも、深追いは危険だと判断したのか、後ろに飛びのいた。
シャナは気を取り直し、エネルギーゲージに目をやった。案の定、バリアの材料となる、オルゴンクラウドの総量を示すゲージが減少している。
機体を動かしている限り、常に生成は行われるが、それはバリア発生時の放出量より遙かに少ないのだ。
相手が状況判断のために間合いをおいてくれているのは、幸運であった。
「統夜様。いくらラフトクランズでも、何度も切られる訳にはいきません」
「そんなこと言ったって!」
『シャナさん、乗っていますか?』
不意に視界の端にウインドウが開き、黒髪の少女が現れる。
「乗っています。カティアさん!」
『やった! じゃあ説得は成功したんだね!』横から赤髪の少女が顔を覗かせる。『ってまさかそいつ!? 子どもじゃない!』
「自分だって子どもじゃないか! シャナ、何なんだよこいつら!?」
『子ども〜!? ちょっとそこのアンタ、黙って聞いてりゃ……』
「少しも黙ってないだろ!」
「統夜様、前!」
「え?」
会話に気をとられている間に、目の前に緑の刃が迫っていた。しかも今度は二体同時である。避けるに避けられない。
「くうっ!!」
統夜は思わず左腕を前方に押し出す。すると、機体側面にあった板状の金属片が外れた。
「盾があるのか!?」
「つかんでください!」
「言われなくても!!」
統夜はそのまま左手でその金属片をつかみ、そのまま前にかざした。盾にリュンピーたちの剣が弾かれる。
「……凄いな」
『……ちょっとアンタ聞いてるの!?』
「後で聞く!」統夜は通信画面を見ずに答えた。「シャナ、どうすればいいんだ!?」
「右脇に剣があります!」
「右脇!? そんなもの……」
「腕を動かしてください、後は体が知っています!」
「そういうものだって、分かっていてもさ!」
怒鳴りながら、右手を動かす。右方向からバシュン!という音が聞こえ、機体の右腕が沈んだ。
「あぁぁああ!!」
そのまま前に振り回す。その動きに反応し、組み付いていた二体のリュンピーがさっと左右に別れた。
「統夜様、オルゴン結晶が作動していません!」
「一遍に言われたって、分かるものか!!」
右手に握った金属の固まりは、まるで柄のみの剣の様に不格好である。
「カティアさん、貴方のいるところからこちらが見えますか?」
通信画面の向こうでまだ何か言いたげな赤髪の少女を押し退け、黒髪の少女が位置を代わった。
『ええ、見えるわ。茶色の機体が1、2……3機。それから橙色の機体が一機と、銀色の機体が一機』
「橙色と銀色……ガンジャールとヴォルレントですね……」
シャナが不安げに呟く。
「……強いのか、そいつら?」
「スペックだけを考えれば、勝てない相手ではありません。けれど……」
その続きは言わずとも知れた。素人では勝てない。
「畜生っ! 何で俺なんだ!」
『今はそんなことを言っている場合ではないでしょう!?』
「そんなこと、分かってるさ!」
「来ます! 統夜様、剣を!」
「使い方が分からないんだ!」
怒鳴り返している間に、両側から二体のリュンピーが襲いかかる。
「統夜様!」
統夜は、左のリュンピーに向かって突進した。そのまま、前のめりに倒れながら、機体の上体を思い切り捻る。
「何を!?」
「盾で、殴る!!」
統夜は無理矢理左腕をリュンピーに振り切った。盾で殴りつけられたリュンピーは、勢いをつけられたまま、先ほどまで統夜の機体があった場所に倒れ込む。
そう……そこはもう一体のリュンピーが突撃している場所であった。殴られたリュンピーの剣が、こちらに突撃してきたリュンピーの剣が、互いに突き立てられた。
「くっ……」
ショートでもしたのか、同士討ちになった二体のリュンピーから目映い光が放たれ、統夜は手で目を覆った。光はすぐに消え、リュンピーの動きが止まった。
「終わった?」
「まだ来ます!」
シャナの言葉に従うように、三体の機械が降りてきた。
「……ちいっ。馬鹿が、油断しやがって……ガンジャール、リュンピー三号機の従者は奴らを回収しろ!」
ジュア=ムが怒鳴る。
「しかしジュア=ム様! お一人であれと戦うおつもりですか!?」
「オルゴンクラウドも搭載していない機体が物の数になるか! ……それに見たところ奴は自分の機体に馴れていないようだしな……あんなもの、一人でも十分だ」
「……分かりました。くれぐれも、ご無理はなさらぬよう」
「はっ!? 誰に物を言っているつもりだ?」
「あの二体、戦うつもりは無いみたいだな……」
新たに現れた茶と橙の二体は、こちらには目もくれず、壊れた二体のリュンピーへと向かう。
「おそらく、仲間を連れて撤退するつもりなのでしょう……統夜様」
「分かってる、手出しはしない。頭数が減ってくれるなら助かるもんな」
「そこのラフトクランズに乗っている奴!!」
突然通信回線が開き、緑髪の若者が表れた。
「誰だ!?」
「それはこっちの台詞だ。貴様、地球人だろう? 何故そんな物に乗っている!」
「俺だって、乗りたくて乗ってる訳じゃ……!」
統夜の反論が言い終わる前に、シャナが横から口を挟む。
「ジュア=ム・ダルービ準騎士」
「なっ……シャナ=ミア様!?」ジュア=ムはシャナの姿を見、狼狽した。が、すぐにその顔に怒りが表れる。「……なるほど、シャナ様に取り入った裏切り者がいるという噂、事実だったのか!」
「聞いてください、ジュア=ム・ダルービ準騎士!」
「問答無用! シャナ様はその者に騙されているのです! たばかりやがって……楽に死ねると思うなよ、地球人!」
銀色の機体が、右腕の巨大な柄状のものをこちらに向ける。
「……くそ、勝手に話を進めてくれてさ!」
「どうした地球人! 剣を抜け!」
「分からないのに、やれる訳ないだろ!!」
「……あん? 戯言を……抜かないならば、そのまま切るまでだ!」
ジュア=ムはそう言うと、剣の柄を構えたこちらに突進してきた。
「切られたくなんて、ない!」
言いながら、銀の機体、ヴォルレントに向かって盾を構える。
「違います、統夜様! あの持っている物は剣じゃありません! 飛んでください!」
「飛ぶって!?」
「空に、宙を舞うんです!」
「分かった……こうか!」
体の動き、機体の操作を思念の流れに任せる。ラフトクランズは、地面を踏み込み、一気に上昇した。
少し遅れて、ヴォルレントが統夜たちのいた場所を切り払う。
「あれは……爪!?」
統夜が見たのは、ヴォルレントの手の甲から伸びる緑色のオルゴン結晶だった。
「ちい、女に助けられたか! だが!」
統夜たちを振り返ったヴォルレントは、まるで弓を引き絞る用に右手の剣の柄を引いた。
「いけない、避けてください!!」
「避ける!? 何を!」
視線の先でヴォルレントが、右手を突き出すのが見えた。
「はッ! 吹き飛べよぉぉーーーーーっ!!」
ヴォルレントから凄まじい熱量の光の束が、こちらに向かって照射された。
統夜はすんでのところでそれを避ける。もしシャナが叫ばなければ、確実に直撃していただろう。
光の奔流は、空に消えていった。
「何だよ、あれ!?」
「ヴォルレントのロングレンジビームライフルです! あれをまともに当てられたら、ラフトクランズでも行動不能は免れません!」
「行動不能程度で済むなんて、こっちも無茶苦茶だな……」
「事態は変わりません。当てられれば、どちらにしろ殺されるだけです!」
「分かってるけど、頭がついていかないんだ!」
統夜が後ろを振り返ろうとした時、通信ウインドウが赤く点滅した。
『何やってるのよ二人とも! 上!』
カティアの声に、二人が視線を上げる。
「どうした? もう逃げられないぞ?」
第二射の構えをとったヴォルレントが、ラフトクランズの上を取っていた。
「避けるさ!」
「くく……避ければ、お前らの町に直撃するが、な」
「何!?」
見ると確かに、背後に学校を背負う位置関係になっていた。
ジュア=ムの口が不敵に歪む。
「残念だったな」
「そんな……!」
「くそっ……!」
統夜は、ヴォルレントに向かって剣を構えた。
「ははっ! とうとうヤケクソか! 使えないんだろう!? お前がそう言った!!」
「統夜様……!」
ジュア=ムが嘲笑を投げかける。
だが統夜にはジュア=ムの声も、シャナの声も聞こえていなかった。彼は目を瞑っていた。自分にも理解できない、妙な信頼に身を委ねていた。
(使えるはずだ……俺には……)
「とどめだ、原始人野郎!!」
(父さん……!!)
「砕けろーーーーーっ!!」
ヴォルレントがビームの発射口を突き出した、その瞬間、統夜が目を見開いた。
「撃つ!!」
統夜は構えていた剣を横に倒し、盾を捨てた左腕をもその支えにした。
「な……っ!!」
ジュア=ムの顔が驚愕に歪む。ラフトクランズの外装が青白く輝き、それが緑の光の流れとなって剣に流れ込む。
「いけぇぇぇぇぇーーーーーーー!!」
ヴォルレントのビームが、ラフトクランズに届かんとしたその時、剣の先から緑の巨大な輝きが射出された。
その輝きは、ヴォルレントのビームライフルを駆逐しながら、眼前の敵へと迫っていく。
「……ば、馬鹿な……! たかが地球人ごときがオルゴンライフルを……!! 認めん! 認めんぞ! ふざけるなぁぁーーーーっ!!」
ジュア=ムの叫びは、耳をつんざく爆発音の中に消えた。
「ふむ……ラフトクランズがいた……だと?」
「はっ!」
月のガウ=ラ・フューリアで二人の男が語り合っていた。一人はフューリーの総代騎士グ=ランドン・ゴーツ。そしてもう一人は、学校でシャナに突き飛ばされたあの従者である。
「総代騎士様。やはりあれは、サイトロン計画の……」
「僭越である」
「はっ、も、申し訳ございません!」
グ=ランドンの静かな言葉に、男が慌てて謝罪する。
しかしグ=ランドンはそんなことは意にも介していないようだった。手を顎にやり、何か思索するように目を閉じる。
「亡霊が現れたか……」
グ=ランドンはス……と目を開けた。
「そうだな……亡霊は亡霊に始末してもらおう。それが一番良いと思わんか?」
「は……?」
従者が意味を理解できずに、訝しげに眉をひそめる。が、グ=ランドンはそれには答えず、意味ありげに笑うだけだった。
「だから俺は嫌だって言ってる!」
郊外の森の中、統夜は四人の女の子に囲まれていた。
「だからさ、そんなこと言ったって敵は来るんだよ? 一人じゃ戦えないでしょ」
赤髪の少女、テニアが、楽しそうに言う。
「ラフトクランズも使えるみたいですし、私たちと一緒にいた方が何かと便利だと思いますよ」
先ほど通信で話したカティアも、スープをかき混ぜながら同意する。
「それに、家に帰るのは危険すぎます。もう監視されてるかもしれません」
金髪の少女……確かさっきメルアと名乗った……も頷いた。
「だからってどうしろって言うんだ! テント、一つしか無いじゃないか!!」
「だから、様子を見て買い足しに行くってば」
統夜の叫びに、テニアが呆れたように言う。
「あの……すみません統夜様。そこまで頭が回らなくて」
「シャナさんは気にしなくていいですよ。統夜さんが我儘すぎるんです」
「そういう問題か!?」
「だいたい、普通の健全な男の子だったら喜ぶもんなんじゃないの?」
「そんな、ごく一部を全体みたいに言う理屈!」
「統夜さんって思っていたより面白い方ですね、シャナさん」
「え、えっと……」
「誰か俺を、平和な世界に返してくれーーーーーーっ!!」
統夜の声が、夜の星空にこだました。
ただいまの出演
紫雲統夜、シャナ=ミア・エテルナ・フューリア、フェステニア・ミューズ、カティア・グリニャール、メルア・メルナ・メイア
アル=ヴァン・ランクス、グ=ランドン・ゴーツ、フー=ルー・ムールー
他に
従者たち
以上の皆さん
語りは私、永井一郎でした
青春アドベンチャー『青色の希望』を終わります
692 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/26(木) 23:20:28 LoaTX1PC
次回予告
統夜「戦いを終えた俺の胸では、運命に身を委ねようとする自分と、運命を拒絶する自分が争っていた……
そんな俺の元に、父エ=セルダ・シューンを知る新たな刺客がやってくる!
次回! 『エ=セルダの息子、エ=セルダの弟子』! お楽しみに!」
('A`) 今日は見直す暇すら無かったよ……ママン
('A`) そして調子に乗って次回予告とか、俺バカス
693 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/26(木) 23:25:38 lVP93hNR
>>692
何言ってるんだ!
アンタ、最高だぜ! 最高にGJだぜ!!
694 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/26(木) 23:49:54 IfJfc2vR
ジュアがブチ切れモードで中にいる
姫さんごと消す気だったのにワロタ
しかし統夜の練度の低さはどうしようも
ないな読んでてハラハラするぜ
695 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/27(金) 00:05:13 x/98Z3Wx
というか既に姫を女呼ばわりしてたな
熱くていいなぁ、SS苦手な筈の俺もすんなり読めた。
696 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/27(金) 01:31:54 R2FEUz2A
ま、次回予告があろうがなかろうが
楽しみなものは楽しみなわけで
ただ、全六回予定だと、残り三回全部戦闘で終わりそうなのが少し残念です。
文句をつけるつもりはないですよ。
上に書いてる通り、楽しみにしてますし、今回も楽しませてもらいましたし
楽しんでいる故のわがままとでも思って、聞き流してください。
697 :第四話 :2007/04/27(金) 21:46:38 Fx3ELEg2
青春アドベンチャー「青色の希望」七回(?)シリーズ第四話『エ=セルダの息子、エ=セルダの弟子(前編)』
暗い宇宙に浮かぶ衛星、月。その月で青く輝く地球を見下ろしている一人の女がいた。
フューリーの中でも、特にその強さを認められた者。正騎士フー=ルー・ムールーである。
「……美しいですわね。この月とは違う、見渡す限りの青」
呟くフー=ルーの目には、かすかに慈愛の光が宿っている。
『フー=ルー様』
突然、視界の端に通信を知らせるメッセージが浮かび上がり、フー=ルーは自分が巨大な人型機械、ラフトクランズに乗っていることを思い出す。
「どうしたのです? 騒々しいですわよ?」
通信を繋げてきたのは、フー=ルーの館で雇っている侍女である。
『はい。すみません、フー=ルー様。アル=ヴァン・ランクス様に動きがありました』
「アル=ヴァン殿に?」
フー=ルーは侍女に、正騎士アル=ヴァン・ランクスの周りで何かあった場合、すぐに連絡をするよう命じていたのを思い出した。
「……それで?」
『……ええと。アル=ヴァン・ランクス様が、本日未明、地球に向けて発進したそうです』
「おそらく、例の極秘任務ですわね……分かりましたわ、ありがとう」
『いえ、でも今日は、アル=ヴァン・ランクス様は総代騎士様に謁見してません』
「『していません』、でしょう?」
『あ、も、申し訳ありません』
侍女が顔を赤くして謝る。
フー=ルーは侍女の言葉について思考を巡らせた。たとえ、極秘であろうとも、総代騎士に謁見した後任務につくのが掟である。
つまり、アル=ヴァンは私事で地球に向かったということか……あるいは、緊急で事務的な謁見すらする時間が無かったのか……。
どうも話が見えない、とフー=ルーは感じる。
『あの、フー=ルー様。いかがなさいますか?』
「……そうですわね。とにかく、私は一端戻りますわ。少々確認したいことがあります」
『えっ? フー=ルー様、もう帰っていらっしゃるんですか!?』
突然狼狽を始める侍女に、訝しげな視線を送る。
「何か問題でも?」
『いえ……あの、そういう訳じゃ……』
少し考えてみたが、その原因はすぐに知れた。フー=ルーは、こめかみを指でおさえ、ため息をついた。
「……私服のままでも構いませんわよ」
『……すみません』
消え入りそうな萎縮した声で謝る侍女を横目に、万事がこのくらい分かりやすければと思いながら、フー=ルーは通信を切った。
「何やってんの、あれ」
「バトルシミュレーションらしいです」
「ふうん」
森の中、統夜は、シャナ達に囲まれながら、ラフトクランズの操縦練習をしていた。両手にいくつものコードが出ているグローブをつけ、顔にはSF映画にでも出てきそうな大きなゴーグルをつけている。
隣には同じくゴーグルをつけているシャナと、モニターの画面を睨むカティアの姿もある。
「統夜様、右! 右です!」
「後ろからも二体迫っているわ。6秒後に接触」
「ああ、もう、一度に言われたって処理できる訳が……!」
シャナとカティアの呼びかけに、統夜が悲鳴をあげる。
「うわぁっ!?」
「直撃されました。これで64回連続の死亡です」
「……くそっ!」
統夜がゴーグルを外しながら毒づく。
そこにテニアとメルアが近づいてきた。
「まったく、一度はフューリーの準騎士を倒したんでしょ? なのになんで、シミュレーションくらいクリアできないのさ?」
「分かるもんか! そんなに言うなら、君が戦えばいいだろ!?」
「アタシで動かせるんならそうしてるよ!」
「まあまあ、落ち着いてください。テニアちゃん」
あわや喧嘩になりかけた二人をメルアが止める。この数日、統夜とテニアは犬猿の仲であった。
「テニアのは言い過ぎですが、それにしてももう少し良い結果が出せないと……いつまた、新たな追っ手が来るか分かりませんし」
カティアの冷静な指摘が、さらに統夜の心をつつく。
「大丈夫ですよ、統夜様なら。頑張りましょう、ね、統夜様?」
「放っておいてくれ!!」
肩に置かれたシャナの手を振り払い、統夜は立ち上がって行ってしまった。
「これで何回目のヒステリー?」
統夜がいなくなった方向を見ながら、テニアが呟く。
「私が記憶しているので、六回目。やっぱり、大分ストレスになっているみたいですね」
「そりゃ分かるけどさ。どうしようもないじゃない。もしちゃんと出来なかったら、次は本当に死ぬことになるんだよ? 64回なんて数字じゃなくて!」
責められたと感じたのか、カティアの答えにテニアが叫んだ。
「統夜さんも分かってますよ。ですから、いつもちゃんと戻ってきてくれるじゃないですか」
メルアが言う。カティアはモニターのスイッチを切り、ため息をついた。
「とりあえず、丁度いいし、休憩しましょう。夕ご飯の支度をするから、テニアとメルアは薪拾ってきて」
「りょーかい」
「分かりました」
「それからシャナさんは……」
手伝いを頼もうと目をやると、シャナはまだ心配げに統夜の去っていった方向を見つめていた。
「シャナさん、大丈夫よ。落ち着いたらすぐ帰ってくるわ」
「……はい」
「くそ……」
統夜は苛立ち、地面を蹴りながら歩いていた。テニアに腹をたてているのではない。事情は詳しく聞いていないが、彼女ら四人も何かに巻き込まれてここにいることは間違いないのだ。
自分が何故戦っているのか、どこまで戦えばいいのか。曖昧とした暗い未来が、重く統夜にのしかかっていた。
統夜は眉をしかめ、押し黙ったまま、川まで歩いた。その川は統夜たちのキャンプから離れた、開けた場所にあった。統夜達は、毎日ここに水汲みに出かけるのが日課になっていた。
今日はそこに、一人の釣り人がいた。
統夜は警戒し、草陰に隠れてその男の様子を観察した。年は三十くらいだろうか……麦わら帽子をかぶっている。
「そこにいるのは、誰だい?」
不意に声をかけられ、統夜は硬直した。が、気づかれたのなら姿を見せない訳にはいかない。統夜はいつでも走り出せるよう足場の良い場所を選びながら、草の陰から前に出た。
「何故、分かったんです?」
「あれだけ音を立てていれば、誰でも気づくさ」 男が振り返らずに言う。「どうした? 何故そんな遠くにいる? こっちへ来たまえ。それとも怖いかい?」
「怖くなんて!」
統夜は大股に男の方に向かって歩いた。挑発に乗せられている、とは自分でも気づいていた。
「貴方は誰です? 何故ここにいるんです?」
統夜が詰問すると、彼は肩をすくめて笑った……ように見えた。
「私はしがない釣り人だ。見ての通り釣りをしている。……それに私よりは、君の方がよほどこの場にふさわしくないだろう?」
「それは……」
「まあ、それはいい。人には誰しも、触れられたくない傷の一つや二つはあるものだ。ところで、立っていて疲れないか? 私は腰を下ろすことを勧めるが」
統夜は、男の時代がかった妙に堅い言い方に、思わず吹き出した。
「どうした?」
「いえ、失礼しました」
笑いながら、その場に座る。もう、男に対する警戒心はほとんどなくなっていた。
「……ここ、釣れるんですか?」
「釣れないかもしれないな。だが、釣れなくても構わない。釣りとはそういうものだ。これは私の師が言っていた言葉だが」
「師? 釣りの師匠さんですか?」
「いや……」と男はいい、視線を遠くの方へと向けた。「言うならば、人生の師匠だった。私は彼に多くのことを教えられ、それより多くのことを彼から学んだ」
「立派な方なんですね」
「ああ。私は彼を尊敬している。もう死んでしまったがね……」
涼しい春の風が吹いた。
「彼はいつも言っていた。たとえ何があろうと、自分の決めたことならば続けられると」
「自分の決めたこと……」
統夜は思わずその言葉を繰り返す……が、悲しそうに頭を振った。
「でも、自分で道を選べないことだってありますよね。巻き込まれ、何も考えないまま何かをしなければならなくなる……」
絞り出すように、言葉を紡ぐ。が、男は気楽な言い方で異を唱える。
「そうではない。それは考えようとしていないだけだ」
「俺だって考えて……! あ、いや。考えようとしていても、もう巻き込まれてしまっていることはあるでしょう? そりゃ自由な人はいいけれど……」
「自由……真に自由な者など、何処にも存在しないのだ、統夜君。誰もが何かに縛られている。夢や希望にすら縛られる者もいる」
「え……」
「私に釣られる魚も、きっと思うだろう。勝手なことを、とな。だがそこで抗うことをやめれば、釣り糸が切れる可能性をも失ってしまう」
「でも、暴れても糸が切れない場合だってある!」
いつの間にか統夜は立ち上がっていた。
「そうだ。だが、抗った自分を得られる」
「自分を?」
「大切なのは自分を受け入れることだ。少なくとも私の師はそうしていた。そしてその心は受け継がれる」
「貴方に、ですか?」
「……私は受け取れなかったよ。気づくのが遅かった。自分がいったい何を信じているのかを考えることに」
男は麦わら帽子の縁を触り、顔を少し下げた。泣いているのかもしれない……と、統夜は思った。
「しかし、それで良かったのかもしれないな。私にも、私の譲れないものがある。運命がどちらを選ぶかは分からないが、私は悔いは無い」
男は不意に立ち上がった。
「さて、そろそろ私は帰ることにしよう。君も帰るといい。友人がきっと心配しているよ」
「あ、は……はい……変な話をしてすみませんでした」
男の有無を言わさぬ口調に押されるように統夜は首肯した。
「いや、私も君と話せて良かったよ。紫雲統夜。縁があったらまた会おう」
「は、はい!」
統夜は答え、振り返ってキャンプへと歩き始めた。が、突然何かに気づいたように立ち止まり、振り返った。
「どうして俺の名前を……!?」
そこにはすでに誰もいなかった。
「どうしたのさ、あんなに嫌がってたのに。アタシの言ったの気にしてるなら別に……」
「いや、そうじゃない。テニア、気にしないでくれ。俺がやりたいんだ」
テニアの言葉に答えながら、統夜がゴーグルを身につける。
「シャナ、カティア。つきあってくれるか?」
「え? あ、はい。もちろん!」
統夜の積極的な頼みに、カティアは一瞬戸惑ったが、慌てて頷いた。
「統夜様、無理をなさっているんじゃ……」
「違うよ、シャナ。大丈夫」
「統夜様……分かりました。お手伝いさせていただきます」
「ありがとう。さあ、始めよう!」
ゴーグルを着け、シミュレーターに集中する統夜。
「どうしちゃったんでしょう、統夜さん……」
「さあ……? よく分かんない……統夜が自分から頼むだなんて……」
「でも私、何だか、今の統夜さんの方が、前より温かい感じがして好きです」
「うん……」
「……え?」
「ん? あ、違う、何でもない!」
「テニアちゃん?」
「何でもないったら!」
木陰で語るメルアとテニアを余所に、統夜はこれまでに無いほど集中していた。
(重い未来ばかり考えて、自分を憐れむのはもうやめよう。俺にやれることがあるのなら、俺はそれを見る。俺にできることがあるなら、俺はそれをやりたい!)
夜の帳の中……涼しげな虫の音に紛れて男の声が聞こえる。あの統夜と会話をした麦わら帽子の男の声である。
「……はっ、了解しました」
赤い小さなランプの光を放つ通信機を耳に当てた男は、ゆっくりと言った。
「正騎士アル=ヴァン・ランクス、紫雲統夜抹殺指令を受領いたしました」
ただいまの出演
紫雲統夜、シャナ=ミア・エテルナ・フューリア、フェステニア・ミューズ、カティア・グリニャール、メルア・メルナ・メイア
アル=ヴァン・ランクス、フー=ルー・ムールー
他に
侍女
以上の皆さん
語りは私、永井一郎でした。
青春アドベンチャー『青色の希望』を終わります。次回をお楽しみに。
703 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/27(金) 22:16:46 Fx3ELEg2
('A`) さてアル編の後、四月いっぱいの終了を諦めて省くつもりだった「完璧陣形! ガンジャールとドナ・リュンピー」を書くか……
('A`) それともまだ四月いっぱいの終了を夢見て「戦場に舞う、華麗なる女騎士」を書くか……
('A`) …………
_ _ ∩
( ゚∀゚)彡 おっぱい!おっぱい!
⊂彡
704 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/27(金) 22:29:12 R2FEUz2A
ふへ〜、お疲れ様です。
アルさんは釣り人の振りしながら、さぞや、ドキドキしていたことでしょう。
くるかな?くるかな?逃げないかな、にげないかな。見たいな感じで
そう考えるとアルの釣り人ってのは統夜を釣ってやるぜみたいな意気込みの暗示にも見えますね。
アレ?おれシャナでなくアルに萌えてる?
705 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/28(土) 01:21:59 ggjajwTO
>七回(?)シリーズ
増えてるーっ!?(ガビーン)
もっとやって下さい。
706 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/28(土) 10:01:57 BELjUyDo
>>703
完璧陣形……すごい気になる……
ペースが落ちても構いませんので、どうか心行くまで執筆なさってください
>>705
IDがgj!
707 :第五羽('A`) :2007/04/28(土) 22:15:09 IeMZiMYE
青春アドベンチャー「青色の希望」——回シリーズ第五話『エ=セルダの息子、エ=セルダの弟子(中編)』
光の無い夜の暗闇の中、虫の音さえ消えた深夜、紫雲統夜はラフトクランズのコクピットに座っていた。
頭の中でイメージを作り上げながら、腕や、足を動かす。灯の入っていないコクピットは、静かで、想像を形作るのに都合がいい。
丹念に、自分の手が、身体が馴染むまで統夜は覚えた操作を繰り返す。
「統夜様?」
不意に開いたハッチの外から、青髪の少女が顔を覗かせる。シャナ=ミア・エテルナ・フューリアである。
「シャナ、どうかした?」
「統夜様、お休みにならないのですか?」
シャナが心配そうに尋ねる。
「ああ、うん。もう寝るよ。ここで寝るから、気にしなくてもいい」
「……統夜様、そちらに行ってもよろしいですか?」
「え? 別にいいけど……狭いぞ、ここ?」
統夜が答えると、シャナはするっとコクピットに入り込み、統夜の隣に座った。少し大きめに作られているとはいえ、二人が座るには少々狭い。
「すみません……少し寒くて」
「寒い? ああ……そうか。気づかなかった」
統夜は言われて初めて夜の寒さに気づいた。
「何故だろう……何だか、懐かしい感じがするな」
「私と統夜様、幼なじみなんですよ? 一緒に遊んだことも、何度もあります」
「そうなのか……全然記憶がないのに、この感覚だけは知っている気がする」
「きっと、あの時の事故で記憶が曖昧になっているのでしょう。あれから、一度も会っていませんし……」
シャナが頭を統夜の肩に寄りかからせたので、統夜は少し緊張した。
「事故……そう言えば、どんな事故だったんだ? その、俺が巻き込まれたやつって」
「それが……私にもよく分からないのです。私もまだ幼い頃でしたから……私が見たのは、運ばれていく統夜様だけでした」
「そうか……」
少し残念そうに、統夜が呟く。
「もし……知っている人がいるとすれば……」
「いるとすれば?」
「可能性があるのは二人です。総代騎士、グ=ランドン・ゴーツと、それから貴方の父エ=セルダ・シューン」
「グ=ランドン・ゴーツ……」
「思えば、その二人が行動を共にしなくなったのもあの事故の時から……今回のことも、何か関係があるのかもしれません」
「地球人滅亡の計画を立てた男……か……」
シャナが少し震える。
「シャナ、どうした? 寒い?」
「いえ……」
「もう戻ろう。風邪をひく」
「……はい」
「アル=ヴァン殿が正騎士を除名!?」
「は、はい……フー=ルー様。詳しくはこの書類に……」
フー=ルー・ムールーは自宅で侍女から思いもかけない知らせを受け取っていた。
「……『アル=ヴァン・ランクス、左の者、前副騎士団長エ=セルダ・シューンを殺害した咎により、正騎士より除名する』……エ=セルダ様をですって!?」
フー=ルーは驚いた。アル=ヴァンはエ=セルダに剣を習った、言わば弟子である。これが本当ならば、アル・ヴァンは自らの師を殺したことになる。
「あ、あの……どういうことなのでしょう?」
侍女がおずおずと尋ねてくる。
「どうも何も……」
答えかけて、フー=ルーは黙る。エ=セルダが死んでいたなどという話は聞いていなかった。十数日もの間、それが知らされていないというのは、おかしいと言えばおかしい。
しかし、今まで判明していなかったのだと言われれば、否定する根拠もない。
「……アル=ヴァン殿が咎人であったと……それだけのことでしょう」
「でも変ですよね、フー=ルー様。アル=ヴァン様がこんなことをするなんて……」
「……人は変化するもの。アル=ヴァン殿……いえ、咎人アル=ヴァンが、突然豹変したとしても、不自然ではありませんわ」
「不自然ですよ! だってアル=ヴァン様は……」
「お黙りなさい!」フー=ルーは食い下がる侍女を一喝した。「この辞令は総代騎士グ=ランドン・ゴーツ様より命じられしもの。それに疑いを挟むことがどういうことなのか、分からないわけではないでしょう!」
侍女がフー=ルーの言葉にびくりと肩を震わせる。
「今の言葉は聞かなかったことにいたしますわ。もう、お下がりなさい」
「フー=ルー様は、それでいいんですか!?」
しかし侍女は尚、フー=ルーの腕をつかんで訴えた。
「何を……」
「フー=ルー様も、アル=ヴァン様に憧れて騎士を目指したんでしょう!?」
「……最強の騎士に憧憬の念を抱くのは、武人ならば当たり前のことですわ」
フー=ルーは侍女から目をそらした。真っ直ぐに面と向かって話すのが、何故か心苦しい。
「それに、立場をわきまえなさい。貴女がたとえ私の準騎士候補生時代の後輩であっても、今は騎士とそれに仕える侍女の身。貴女にそんな口をきかれる謂われはありませんわ」
「フー=ルー様……」
「私は少し出かけますわ。頭を冷やしておくことね」
背後で扉が閉まる音を聞きながら、昔、フー=ルーに自分の夢を託した娘は、こらえきれなかった涙を流した。
一方その頃、統夜たちはある電文を受け取っていた。
「本日、正午。下記の場まで来られたし。我、紫雲統夜との一騎打ちを望む。アル=ヴァン・ランクス……アル=ヴァン・ランクスって誰?」
テニアは、電文を声に出して読み、顔を上げた。が、話を振られたカティアは肩をすくめた。
「さあ、分からないわ。それより、どうするべきだと思う? わざわざ一騎打ちを願い出てくるなんて、少し不自然な気がするけれど……」
「罠かもしれません。行かない方がいいと思います」
メルアも同意する。
「でも、一騎打ちをしかけてきたんだぞ? 無視するって訳にも……」
統夜が反論する……が、それを言い終わる前にテニアが指を一本立てて、統夜の言葉を遮った。
「甘ぁい! 相手はこっちを殺そうって連中なんだよ? こんなのにのこのこ出ていってたら、命がいくつあっても……ん? シャナ、どうしたの?」
見ると、シャナの顔面が蒼白になっていた。電文の映った画面をじっと見ている。
「……信じてもいいと思います」
「……シャナさん、その人のこと知ってるんですか?」
メルアが訊くと、シャナは顔を上げ、しっかりと頷いた。
「……はい。アル=ヴァン・ランクス……フューリー最強の騎士であり、そして……私の従兄です」
正午には少し早いうちに、統夜たちは出発した。指定された場所は、人里遠く離れた山間の高原である。
ラフトクランズには統夜とシャナ。そして、手のひらの上にテニア、カティア、メルアが乗っている。
『いいんですか、シャナさん。今回は、私たち三人のうちの誰かが乗っても……』
スピーカーごしにカティアが声をかけてくる。
「いえ……私がきっと説得して見せます。従兄さまならば、私の話を聞いてくださいます!」
『……そう。分かったわ』
「シャナ、もし……」
統夜は言いかけた言葉を飲み込んだ。何も今から、最悪の事態を考える必要は無い。そう思ったからだった。
「何ですか、統夜様?」
シャナが不思議そうに聞き返してくる。
「いや、何でもない」
針葉樹林が途切れ、山肌が露わになったその場所に降り、カティア達を下ろす。カティア達は通信機材を抱え、小走りに森の方へと駆けていった。
彼女らが十分離れたことを確認して、統夜は口を開いた。
「アル=ヴァン・ランクス! 約束通り、来たぞ!」
統夜の声に反応するように、目の前の空間が歪む。次の瞬間、パキィィンという何かが弾けるような音と共に、その空間に黒いラフトクランズが現れた。
「また会ったな。紫雲統夜」
「あんたは!?」
統夜は息を飲んだ。その声に聞き覚えがあったからだ。そう……あの昨日会った麦わら帽子の男である。昨日の様子とはうって代わって、全身から殺気が溢れている。
「我が名はアル=ヴァン・ランクス。騎士の名をかけて、貴殿に一騎打ちを申し込む!」
「従兄さま!」
シャナが身を乗り出して叫んだ。が、アル=ヴァンは、少しばかり眉をひそめただけだった。
「シャナ=ミア様……」
「従兄さま……いえ、アル=ヴァン・ランクス! 剣を納めてください! 私たちが戦う理由は……!」
「笑止!!」アル=ヴァンが大音声の恫喝で、シャナの言葉を止める。「シャナ=ミア・エテルナ・フューリア、貴公は我らフューリー騎士団に反旗を翻し、職責を捨て逃亡せし者! 貴公の命令を聞く道理は、我には無い!!」
「そ、そんな……従兄さま!?」
「聞く耳を持たん! もとよりこの一騎打ちは、我と紫雲統夜のもの。その誇りを汚すつもりならば、立ち去るがいい!!」
剣を構え、冷たく言い捨てるアル=ヴァン。統夜は後ろから、小さなしゃくりあげる嗚咽を聞いた。
「アル=ヴァン・ランクス! 俺も貴方とは戦いたくない! 俺は貴方の言葉で、自分の生き方を見つける決心をつけたんだ! その貴方が、何故俺の前に立ちふさがるんだ!?」
アル=ヴァンはスウ……と目を細めた。
「紫雲統夜よ。私は君に言ったはずだ。自分の道は自分で決めなければならないと」
「ああ、聞いた。だから俺は、自分で決めたんだ!」
「ならば、何を怖じ気付く! これが君の選んだ道だ! さあ、剣を取れ、統夜=セルダ=シューン!」
「従兄さま……そんな……従兄さま……!」
「俺にはこれが正しいなんて思えない! 何故だ、アル=ヴァン!」
統夜は喉の痛みも気にせずに叫んだ。だが、アル=ヴァンは微動だにしない。
「剣を取れ、紫雲統夜。さもなければ私は、君を全力で殺す!!」
しばしの間、静寂が訪れた。沈黙を破ったのは、統夜の一言だった。
「シャナ……今、ラフトクランズを地上に下ろす。君は降りるんだ……」
「……統夜様!?」
統夜の表情は影になって見えない。まるであらゆる感情というものが、抜け落ちてしまったかの様に、シャナには見えた。
「……俺は君の家族を殺すかもしれない……だから……」
シャナは泣きながら、力いっぱい首を横に振る。
「……そうか。ごめん……シャナ」
「紫雲統夜、覚悟はできたか?」
アル=ヴァンが呼びかける。
統夜機の右脇につけられた部品が、バシュッと音を立てて外れた。それを受け止めた統夜機の腕が、ゆっくりとアル=ヴァンに向けられた。
「……そうか。では、行くぞ!!」
アル=ヴァン機が、剣を構えたまま統夜機に向かって加速した。
ただいまの出演
紫雲統夜、シャナ=ミア・エテルナ・フューリア、フェステニア・ミューズ、カティア・グリニャール、メルア・メルナ・メイア
アル=ヴァン・ランクス、フー=ルー・ムールー
他に
侍女
以上の皆さん
語りは私、永井一郎でした。
青春アドベンチャー『青色の希望』を終わります。次回をお楽しみに。
712 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/28(土) 22:26:02 IeMZiMYE
('A`) キヅイタヒトハ……
('A`) キヅカナカッタトイウコトデ……
713 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/28(土) 22:54:49 eRGoDthC
ん?GJでしたよ。じつにGJでした。
ところで、アルのが、エよりも強かったんでしたっけ。
なんか、俺はエが最強の騎士だと思ってました。美化してたのかな?
それにしても、気になるのは続きです。すごい気になります。
715 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/28(土) 23:08:35 IeMZiMYE
>>713
('A`) ゲーム中のシャナの言葉によると、最強の騎士はアル=ヴァンみたいです……
('A`) なので、アル=ヴァンがそのままエ=セルダより強いか
('A`) あるいは、ゲーム初期の時点でエ=セルダはすでに騎士の座を追われていたのだと思われます
('A`;) まあ、設定は色々いじくってるのでご勘弁を……
('A`) あと、例の件については誰も気づいてないみたいなのでしらばっくれます
718 :第六話 :2007/04/30(月) 00:04:18 zNLYZTfh
青春アドベンチャー「青色の希望」——回シリーズ第六話『エ=セルダの息子、エ=セルダの弟子(後編)』
紫雲統夜は、シャナと共に青いラフトクランズに乗り、アル=ヴァンの黒いラフトクランズと対峙していた。
「行くぞ!」
互いに剣を構え、アル=ヴァンの一騎打ち開始の言葉と共に、アル=ヴァン機がこちらに向かって突進してくる。
手には緑色の刃を閃かせ、アル=ヴァン機の腕が大きく振り下ろされる。
「くぅっ!」
統夜はその動きに合わせ、自らも剣を引き、上方に向かって突き上げた。
統夜機とアル=ヴァン機の中間で緑剣が交差する。
「はぁっ!!」
アル=ヴァンの左手が剣を離れる。次の瞬間、統夜はアル=ヴァン機の胴を蹴りつけ、後ろに跳んだ。一瞬遅れ、統夜機のあったところをアル=ヴァン機の左腕が薙ぐ。
ラフトクランズの腕は、爪状に作られているため、微量のオルゴン結晶で包めば十分に攻撃可能なのである。統夜はシミュレーションでそれを学んでいた。
二体の間には、また少しばかりの間が開くことになった。統夜は、すぐに剣を構えて地面を蹴り、間合いを詰めた。が、一瞬早く、アル=ヴァン機も同様に跳んでいた。
結果、統夜機の方は加速が間に合わず、まだ体勢が整っていない。アル=ヴァン機はそこを狙って、横殴りに剣を振った。
「くそっ!」
統夜は構えを変え、剣を横倒しに両手で支えた。衝撃の瞬間、剣を形作っているオルゴン結晶の一部が砕ける音がした。
統夜はその損害の代わりに、致命的な一撃を避けたのだった。統夜はそのままアル=ヴァンの剣撃の威力を利用して跳びすさり、アル=ヴァン機から離れた。
「ねえ、どっちが優勢なの!?」
彼らから離れた高台の崖に、テニア、カティア、メルアが、通信機のモニターを前に座っていた。
「互角……とは言えないわね。動き方はほとんど同じだけど、アル=ヴァンっていう人の方が一つ一つの動作が速い……」
カティアが爪を噛みながら答える。普段冷静なこの少女が、こうして不安を隠さないのは珍しいことである。
「で、でも統夜にはあの、準騎士の奴を倒した技があるでしょ!? ほら、あのオルゴンライフルってヤツ。あれをやっちゃえば……!」
「統夜はあれを意識して撃てないのよ。何度かシミュレーションで試してみたけど、統夜の精神波……サイトロンエネルギーが、全然足りないの。あの時だってどうして撃てたのか分からない」
「じゃあ、負けちゃうってこと!?」
テニアが怒鳴る。
「そうは言ってないわ。さっきも言ったけど、お互いの動きは片方が一瞬速いだけの差。あのアル=ヴァンって人がミスをしてくれれば、まだ統夜にも勝機があるかもしれないし……」
「勝機って……!」
それはつまり、相手も同じ条件だということでしかない。しかも、客観的に見てミスをする可能性は、焦っている側、つまり押されている統夜の側の方が遙かに大きい。
「……でも変じゃありませんか?」
モニターを食い入るように見つめていたメルアが、突然口を開いた。
「変って、何が!」
「ほら……アル=ヴァンさん、追いかけられるのに、何度も止まってます。まるで、統夜さんが動くのを待ってるみたい……」
見ると、統夜が何かの方法でアル=ヴァンの攻撃をかわす度、黒いラフトクランズは一瞬動きを止めている。
「そ、それはさ、きっと、統夜が機転をきかせて動いてるから、統夜の攻撃が分からないんだよ、きっと!」
テニアがつとめて明るい調子で言った。しかし、言った本人すら自分の言葉を信じていないことは、一目瞭然である。
「そう……そうだわ……」
カティアが口を手で押さえながら、目を見開いて呆然と呟く。
「あまりに統夜の上達が早かったから、不思議に思わなかったけれど……相手は最強の騎士とまで言われる人なのよ……そもそも統夜が、劣勢とは言えついていけていることの方が不自然なのよ……!」
「そ、それって……」
テニアが途中で言葉を失う。
「……それってまさか、アル=ヴァンさんはまだ全然本気じゃないってことですか!?」
テニアを継いだメルアの言葉に、しかし二人は何も答えなかった。
「ぐっ!?」
もう何度、剣撃を受けたのか分からない。統夜機の刃はボロボロになり、オルゴン結晶による修復すらおぼつかない状況である。
「シャナ、無事か!?」
モニターにうつるシャナの姿は、小さくこくりと頷いた。が、その動きは力なく、体力的にも精神的にも限界であることが見て取れる。
剣を斬り結ぶ相手は、シャナの肉親なのである。統夜機に乗り続けることを決めたとは言え、そのショックは壮絶なものだろう。
まだ頬の涙の跡すら乾いていない。
統夜は、サイトロンエネルギーの制御のほとんどを、自力で行うことを余儀なくされていた。
「くっ……アル=ヴァン・ランクス……!」
再び統夜は、己のラフトクランズを身構えさせた。
が、何故か、嵐の様に襲ってきていたアル=ヴァンの剣撃が、今は無い。
怪訝に思って見ると、黒い機影は統夜機からかなり離れた場所に浮いていた。
「どうやら基本的な型は覚えた様だな……」
通信ウインドウが開き、アル=ヴァン・ランクスが顔を見せた。
「アル=ヴァン! シャナを下ろさせてくれ! もう彼女は限界だ!」
「……駄目だ。一度戦場に足を踏み入れた以上、たとえどんな理由があろうと戦いを放棄することはできない」
アル=ヴァンの冷徹な低い声が、断固たる拒絶の意志を示す。
「……分からず屋め!」
統夜は不快感を露わに毒づいた。
後ろから、シャナが「大丈夫です……大丈夫ですから……」と呟いているのがかろうじて聞き取れた。
「……この程度のことで諦めるのならば、君たちの向かう先に道を無い……。だいたい君に他人の心配をしている暇は無いぞ、紫雲統夜」
「何!?」
「次からは少々本気でいく」
アル=ヴァンの言葉と同時に、目の前が歪んだ。
「消えた!? ぐっ!!」
刹那、凄まじい衝撃が統夜の体を襲った。背中から蹴り飛ばされた統夜機が、そのまま地面に直撃する。
「く……ぐう……。……シャナ……シャナ!?」
「う……うう……」
シャナのうめき声に、最悪の事態は免れたことを統夜は感謝した。そしてすぐさま、怒りの目をアル=ヴァンに向ける。
「オルゴンクラウドは精神によって支配される。制御を間違えなければ、こうして空間を移動することもできる。どうした。立て、統夜。まだ戦いは終わってないぞ」
「アル=ヴァァァンッ!!」
統夜機の上体を起こし、統夜は叫んだ。
(なるほど……やはりあの方の息子。ポテンシャルは高いな……これならば、あのジュア=ムを倒したというのも納得できる……)
アル=ヴァンは胸中で呟いた。
目の前には、まるで緑色の炎を纏った様なラフトクランズがいる。過剰なサイトロンの奔流が、オルゴン結晶の渦となって取り巻いているのだ。
アル=ヴァンの手のひらがじっとりと汗ばむ。
(この賭け……吉と出るか、凶と出るか……)
アル=ヴァンは目を瞑り、深呼吸してから目を開いた。
「立ったか、紫雲統夜。では行くぞ!」
「うおおぉぉぉおおお!!」
統夜が野獣の様な咆哮を上げながら突っ込んでくる。だが、アル=ヴァンは冷静にそれを見つめている。
(剣の刃すら修復できていない……あれだけのサイトロンを、まったく制御できないでいる……)
「でやぁぁあああっ!!」
統夜が力任せに剣を振り切る。しかしすでにアル=ヴァンはオルゴンクラウドを発動していた。精神により歪んだ空間を通って、統夜機の背後に現れる。
「紫雲統夜、怒りに身を任せて、戦えると思うか!!」
「黙れっ! アル=ヴァン・ランクス!! 貴様の非人道的な所行、俺には許せない!!」
アル=ヴァンはそのまま統夜機の胴を切りつけた。が、統夜機を覆うオルゴン結晶に防がれ、傷をつけることができない。その衝撃だけが伝わり、統夜機が押し動かされた。
「ぐうう……!? アル=ヴァンンンッ! 人の意志を踏みにじるお前を……っ!!」
地面を踏みしめる統夜機。満身創痍のその機体は、発するオルゴン結晶も相まって鬼神を思わせる。が、たとえ機体が闘気に満ちていても、中の人間を完全に守ることができていないのは、統夜の様子を見れば明白だった。
いや、むしろその過剰な反応が統夜自身を傷つけている。
(やはり無理なのか……紫雲統夜……!! ……やむを得ん!)
「……せめて我が手でヴォーダの闇に帰すべし! 紫雲統夜!!」
アル=ヴァンの剣が異常に膨張し始める。天を斬り裂かんとする長大なオルゴンの結晶。それが今、振り下ろされようとしている。
「うおぉぉぉぉおおおおおお!!」
統夜は喉も張り裂けんばかりの大声をあげた。怒りが全身に満ちる。差し違えても目の前の敵を倒そうとした、その時。
辺りが急に闇に閉ざされた。
「な、何だ。これは!?」
(統夜様……)
見ると、目の前にシャナがいた。統夜をじっと見ながら、涙を流している。
「シャナ! 待ってろ、お前を泣かせた奴を、あの男を俺が殺す!!」
シャナは無言で首を振る。
「……シャナ?」
(統夜様……)
シャナが近づいてきて、統夜の体に触れた。
「シャナ……何を……?」
シャナは涙を流しながら、統夜の体にできた傷を撫でた。何度も、何度も。
「シャナ……俺は……」
シャナは統夜に身を寄せた。肩が悲しみに震えているのが分かる。
「俺が泣かせているのか? お前を……」
シャナは何も言わなかった。ただ、統夜の傷を指先でなぞり続ける。まるで傷口をおさえようとするかの様に、懸命に。
「俺は……俺は、何をしていたんだ……? 現実をちゃんと見て、そして自分の道を見つけたはずだったのに……」
統夜がシャナの肩に手を回した。指先が、シャナの背中に触れる。
「追いつめられて、結局、ただうまくいかないことに駄々をこねているだけで……何も見ていなかった……自分の側にいる人間の心さえ……」
統夜はシャナを抱きしめた。シャナもまた、統夜の背中へ手を回す。
「シャナ……一緒に行こう。道の先へ」
シャナが頷くのが、腕の中で分かった。
統夜は目を開いた。
左手を前に突き出す。
その瞬間、左手の先に巨大な盾が現れた。緑色の結晶。オルゴン結晶の障壁である。
「俺は守る!!」
振り下ろされたアル=ヴァンの剣が、その盾とぶつかり、そして……飲み込まれた。
「衝撃ごと包み込む盾だと!?」
アル・ヴァンが叫び、剣を引く。
「シャナ、大丈夫か?」
(大丈夫です……統夜様……オルゴンクラウドの制御に集中していて、体は動かせませんけれど)
「なんだか、それだけ聞くと大事みたいに感じるな……」
言って、少し口の端をあげる。
(統夜様……大変なのですよ? これだけの量のサイトロンを調整するのは……)
「頼むよ、シャナ。俺を助けてくれ」
(……はい)
統夜は、シャナの笑顔を見た気がした。自分の持つ剣を見ると、刃こぼれした斧の様になっていた剣は、細長い西洋の長剣の様になっていた。
左手には大きな結晶の盾が浮いている。
「アル=ヴァン……」
「……どうやら、吹っ切れたようだな」
アル=ヴァンが、笑顔で尋ねる。
「改めて、紫雲統夜騎士にお願い申し上げる」
「ああ、闘おう、アル=ヴァン」
アル=ヴァンが青眼に長大な剣を構え、こちらに足を踏み出した。
統夜も同じように、足を踏み出す。
二つの緑刃が交差した。
「……すまない。アル=ヴァン。俺は行くよ、俺たちの道の先に」
「……謝ることはない。感謝する。統夜=セルダ・シューン……」
(従兄さま……)
「シャナ様……いや、シャナ。君はもう王姫などではない……私たちのことは気にするな……君の信じる道を行け……」
(ありがとうございます……従兄さま……)
「強くなったな……シャナ……」
アル=ヴァン機は足から崩れ落ち、そしてオルゴンクラウドの霧の中に消えた。
「アル=ヴァンが負けただと?」
「はっ」
ガウ=ラの謁見の間。グ=ランドン・ゴーツと従者が、向かい合っていた。
「おそらくは、アル=ヴァン・ランクスが我らに反目し、わざと負けたのでございましょう」
「いや……あの者にそのような器用な真似ができるとは思えん」
「は? しかしそれでは……」
グ=ランドンの言葉に、従者が疑問を挟む。
「惜しい男よ。何故であろうな? 力ある騎士は皆、我が元を離れていく……」
グ=ランドン・ゴーツは遠くを見る様に目を細めた。が、従者はそんなグ=ランドンの様子が不服だった。まるで自分が認められていないように思えたからである。
「恐れながら総代騎士様。アル=ヴァン・ランクスは我らの志を解せなかった者。総代騎士様の、騎士除名の判断は間違っていたとは思えませぬ」
「是非もなし。元より、懐疑の念など持たぬ」
「それにまだ、あの者が残っております」
総代騎士グ=ランドン・ゴーツは、従者の言葉には応えず、目を瞑った。
ただいまの出演
紫雲統夜、シャナ=ミア・エテルナ・フューリア、フェステニア・ミューズ、カティア・グリニャール、メルア・メルナ・メイア
アル=ヴァン・ランクス、グ=ランドン・ゴーツ
他に
従者
以上の皆さん
語りは私、永井一郎でした。
青春アドベンチャー『青色の希望』を終わります。
724 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/30(月) 00:25:43 zNLYZTfh
('A`) とりあえず一端〆ます
('A`) 次書けるのはいつになるか分かりません……
('A`) 本当は明日ほのぼの系の幕間話書こうとも思いましたが
('A`) 明日(と言うか今日)NHKFMでアニソン三昧12時間があるのでやめました
('A`) …………
('A`;) ああッ! 投げないで! 石を投げないでッツ!!
('A`) それでは……
統夜、シャナ、テニア、カティア、メルア、グ、エ、アル、フー、ジュア、侍女、従者「また会う日まで!!」
('A`)ノシ
725 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/30(月) 00:58:19 0U9fGawQ
乙です
石どころか、おひねりの一つでも投げたい気分です。
帰ってこられるまで、いつまでも保守り続けますから、
どうか安心(?)しててください。
726 :名無したんはエロカワイイ :2007/04/30(月) 02:11:32 WlKaSo1K
GJ!
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
727 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/01(火) 00:17:54 3C20eKq9
ハーレム展開にしとけば
最終話限定で、シャナがサブパイになる
て、何で思ってたのかな?当時。
先に、カルビでハーレムやってたのに。
728 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/01(火) 00:21:43 0Fi8/PSC
序盤意味ありげに1枚絵で出てきたからじゃね?
729 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/01(火) 00:21:56 A3NIVfr7
>>727
シャナが大好きだから(゚∀゚)
730 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/01(火) 20:57:45 3C20eKq9
ソレダ!!
731 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/02(水) 00:10:29 h6buqmPG
シャナがサブパイだったらどんな能力追加や精神コマンドになってたんだろうな
ラストに覚える精神コマンドが『愛』なのは確実w
732 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/02(水) 01:26:52 LucvvAkt
祝福・献身も外せないだろう
733 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/02(水) 02:01:05 WAbqRaKl
感応 とかありそうな希ガス
735 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/02(水) 13:27:06 lIYohKnS
応援。
736 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/02(水) 20:21:51 rcebhxuN
相手フューリー限定で「脱力」
(この戦いが終わったらあなたの家は取り潰されちゃいますね♪)
737 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/03(木) 01:54:17 2Nd+a5D9
それ「脱力」じゃなくて「威圧」
738 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/03(木) 02:25:18 w1QE2U7Y
>>736
脱力っていうなら、某艦長みたいに「ずるべたーん」とやってくれないかな
739 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/03(木) 14:30:53 +Vt9KfNL
みなさ〜んっ。わたくしが王女のシャナ=ミア・エテルナ・フューラで〜す♪ ぶいっ☆
740 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/03(木) 23:19:36 G3js/4bX
あれ?おかしいな。
シャナでイメージすると気力がものごっつ上がるんだが
751 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/05(土) 22:54:49 jJXK3URz
微妙に流れに乗り遅れてるが、シャナ=ミアの精神のラインナップってこんなイメージなのよな。
Jに出てないのが混じってるのはドンマイってことで。
祈り 感応 努力 直撃 献身 絆
753 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/06(日) 02:53:10 8aJoAF1n
こんなシャナ様はいやだ
ど根性 気合 不屈 熱血 闘志 突撃
754 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/06(日) 04:13:20 Lfa+6Zan
それシャナっていうよりフェスに近いなw
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
741 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/05(土) 00:41:24 bUpufPWn
幼馴染でお姫様と
お姫様で幼馴染って
同じようで、微妙に違うよな。
742 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/05(土) 01:49:12 i1cWAs2Q
最終的には「妻」だから問題ない
743 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/05(土) 02:22:54 gjTEc7XM
>741
つまり、相手方にとって
「幼馴染みの印象
お姫様の印象
どっちが強いか」
という解釈でいいのか?
744 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/05(土) 08:26:38 u2d3kFon
いや、幼馴染として仲良くしてたら実はお姫様だった、と
お姫様として出会ったら実はかつての幼馴染だった、とか
745 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/05(土) 09:51:15 Nd5dB4cj
なるほど、出会った時の印象と実体のギャップか
746 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/05(土) 10:37:20 gjTEc7XM
なあ、捏造ネタで統夜とシャナが許婚同士っていう設定があるがデフォであっても不思議じゃない気がする
根拠としては統夜のパパンってアルの師匠だろ?
アルはシャナの従兄弟なんだから要はアルも王族なわけだ
ってことはだ
パパンは王族の剣術指南役って立場って事だろ?
英雄だからって平民出の人間がいきなりそんな立場につけるわけがない(多分
つまりパパンは元々フューリーの社会においてはカナリ地位の高い家柄出身なんじゃないか?
って事は統夜もまたその一族なんだからシャナと許婚の関係であっても不思議じゃない気がするんだがどうだろう?
まあ、実は統夜は別に許婚がいるという可能もあるのだが
747 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/05(土) 10:41:04 58JzmZey ?
>不思議じゃない
何 を 今 更
749 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/05(土) 12:10:02 17LXGxvi
>>746
それがデフォだったら…
750 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/05(土) 13:19:56 i1cWAs2Q
>>749
統夜が忘れてるor知らないだけだって
シャナ様と俺らの脳内ではデフォだ
752 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/06(日) 00:30:50 Ubaha8an
>>750
事実がなけりゃ作れば良いだけの話だしな
755 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/07(月) 00:45:04 6GeqB9C7
シャナ「とうや、覚えてない? 私達、月で許嫁として出会ったんだよ?」
統夜「——俺、月なんかに住んでたの?」
シャナ「……とうや、覚えてない? エ・セルダ様に連れられて、私達いつも遊んでたんだよ?」
統夜「——え・せるだって、なに?『似非ルダ』……ルダの偽物?」
シャナ「…………とうや、覚えてない? とうやは私のためにフューリーと戦ってくれたんだよ?」
統夜「——フューリーって、誰の名前?」
シャナ「とうや、覚えてない?」
「シャナ=ミア・エテルナ・フューラは、とうやの事が大好きだったんだよ?」
統夜「ごめん、シャナ=ミア・エテルナ・フューラって、何? 人の名前じゃないだろうから、俺、犬か猫でも飼ってたの?」
名前が似てたから改変してみた。後悔はしていない。
が、反省はしている。
756 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/07(月) 02:51:54 +c3E3hiW
禁書目録とシャナにどんな類似性があるのかと思ったら
統夜のほうか。
反省点は次回に生かして、次のネタでガンバレ。
757 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/07(月) 08:01:46 vmM5jeGw
>755
紫雲統夜、騎士道不覚悟!
758 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/07(月) 18:03:31 9fFFbqCO
シャナ「とうや、覚えてない? 私達、月で許嫁として出会ったんだよ?」
統夜「ごめん、覚えてない」
シャナ「……とうや、覚えてない? エ・セルダ様に連れられて、私達いつも遊んでたんだよ?」
統夜「ごめん、覚えてない」
シャナ「…………とうや、覚えてない? とうやは私のためにフューリーと戦ってくれたんだよ?」
統夜「ごめん、覚えてない」
シャナ「とうや、覚えてない?」
「シャナ=ミア・エテルナ・フューラは、とうやの事が大好きだったんだよ?」
統夜「テックセッター!!」
759 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/07(月) 22:50:16 6GeqB9C7
>>758
更にヒドイことになってるw
760 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/08(火) 08:25:04 5ArJMEbR
ペガス・ブリガンティなのか。
ペガス・ブラキウムなのか。
ペガス・ドラゴデウスなのか。
ペガス・クランズなのか。
761 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/08(火) 10:28:15 xxn6YgNR
ここで ペガス・ガディン ですよ。
762 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/08(火) 20:03:11 HBt8qsd0
統夜 「ごめん、覚えてない。何から何まで覚えてない」
シャナ「…そうですか、じゃあいいです。……一つお願いがあるんですが」
統夜 「何? 俺に出来ることなら出来る限り善処するけど」
シャナ「統夜の10秒を頂きたいんです」
統夜 「…は?」
シャナ「10秒間目を瞑ってください」
統夜 「…それ位なら別にいいけど…一体何を——!?」
シャナ「告白しますね。私、シャナ=ミア・エテルナ・フューラはあなたのことが大好きです」
765 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/10(木) 00:54:34 5X+KedMg
>>762
十秒後
シャナ「延長お願いします」
763 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/09(水) 08:46:34 y/EigcV3
夜を統べるより紫色な、と申すか
764 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/09(水) 23:54:25 q/ZJe8xC
シャナ様=月のお姫様
完璧な公式だ! エウレカ!
766 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/10(木) 08:15:38 CDjhTYMz
>>764
御姫様のメイドの名前が「ミア」な件について…
まあポジション的にフー(烈オルゴン
767 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/11(金) 21:22:09 ZGriQS3w
あの作画でシャナを描かれたら。
絶望
768 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/12(土) 08:45:02 3hMh70kq
>>767
PC版しか知らない俺、参上
アニメ?なんのことだか…
769 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/14(月) 12:38:40 +k6MKkSv
つまるところさっさとシャナ様ヒロインで一本出せってことですね?
まあ今度違う炎髪で灼眼なシャナ様の映画出ますが
770 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/15(火) 08:09:31 r00YNshq
なに言ってんだ。
シャナはスパロボJにおけるヒロインだろ。
正しくは、シャナルート追加マダー。
でわ、なかろうか。
771 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/15(火) 08:33:23 F6fAUq2I
>>770
ルートじゃ満足しない、1本作れ
という>>769の真意を汲み取りました。
許されるのはシャナルートとハーレムルートの二本のみ、と
ついでに言えば裏ルートでシャナ主人公で統夜ヒロインなのも御所望なのですね?
772 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/15(火) 21:48:45 r00YNshq
なるほど、シャナづくしを作れって事だったのか。
勘違いしてて、悪かった。
スーパーシャナ=ミア大戦てな感じか。
スパロボだから光るてのもあるから、厳密には違うだろうけど。
773 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/16(水) 00:11:19 mFch9f9q
あらゆる手段を駆使して文官武官を黙らせ予算を獲得、地球の企業にスパイを送ったり
技術を取り入れたりして大昔のままのトロい装備の軍を建て直し異星人強硬派を各個撃破
ガウ・ラ起動スイッチをちらつかせたりしながら最終的に「王族と庶民の結婚、フューリーと地球人の結婚」を認めた楽園を築き上げる(性的な意味で)
SRPG「シャナの野望」
774 :名無したんはエロカワイイ :2007/05/16(水) 07:15:00 TvH5nwnd ?
プレイヤーはシャナ=ミアで副官が騎士の統夜なわけだな?
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コメント
ああ、確かあのとき別のスレに誤爆があったんだよなw
投稿者 Anonymous : 2008年11月13日 11:39
初めてamazonが灼眼じゃないw
投稿者 Anonymous : 2008年11月13日 15:56
と思ったら灼眼以外が過去にあったw
orz
投稿者 Anonymous : 2008年11月13日 15:58
ロボゲ板でも携帯ゲーキャラ板でもなく、普通のゲーキャラ板にあるが故に見逃されがちな印象の、この姫様スレをも決して見逃す事なくまとめて下さるとは・・・
一スレ住人、いや一フューリア聖騎士団従士として、こうへー殿に心より敬意の念を遅らせて頂く所存にございます
いつもお疲れ様です、これからも頑張って下さい
投稿者 名無し従士 : 2008年11月14日 03:44