2007年07月22日
 ■  スパロボ【とスパヒロ】のヴィレッタ 第2射 その2

スパロボ【とスパヒロ】のヴィレッタ 第2射
http://game12.2ch.net/test/read.cgi/gamerpg/1105535366/l50

前回の続き



351 :名無しさん@お腹いっぱい。 :05/03/14 00:02:14 hpeyHzF0
最近ラミアにつきっきりのギリアムを見てイライラするヴィレ姐



356 :名無しさん@お腹いっぱい。 :05/03/14 11:47:09 OVgolTFw
「……何なの、少佐。その風呂敷は」
「ホワイトデーの贈り物だ」
「バレンタインにも色々贈ってなかった?」
「プレゼントとお返しは別物だ。あ、これは君のだ」
(風呂敷……沢山のプレゼントから……適当に…………)

でも部屋に帰って開けてみたら「親愛なるヴィレッタへ」と書いたカードが入っていて安心な姐さん



357 :名無しさん@お腹いっぱい。 :05/03/14 14:12:30 s7MaHIgW
>>351
>>356
そして風呂敷を探ってみれば何とスパイが欲しがりそうなものがゴマンと。
そうです、ラミアとのおしゃべりは全てこのためだったのです、という王道パターン。
しかしすでにSRXチーム隊長で、且つヴィレッタ学園園長のヴィレ姐にはスパイグッズもらっても嬉しいやら嬉しく無いやら。

というかスパイが欲しがりそうなものって何だろう?



358 :名無しさん@お腹いっぱい。 :05/03/14 15:23:41 66SeqHil
黒の全身タイツとかだろ



359 :名無しさん@お腹いっぱい。 :05/03/14 19:23:05 jgCcdB9f
水に溶けるメモ帳とか




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458 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/03/22(火) 08:12:10 MOFw0/Y/
唐突だが

ふたなりなんて大っ嫌いだーーーーッ!!!!



459 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/03/22(火) 08:36:38 vBCtKq/n
ヴィレって公式設定でそうなのか?(・∀・)



460 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/03/22(火) 10:45:02 soNaVzt7
えっ違うの?(・∀・)





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555 :名無しさん@お腹いっぱい。 :皇紀2665/04/01(金) 01:47:49 SaRdoHAn
流れ豚切って定番(?)の時節ネタ

ギリ「エイプリルフール、か。これから嘘をつくが午後どれだけ謝ることになるのやら」
ヴィレ(ゴタクはいいから)
ギリ「そういえば、この前私もサルファの収録をしてきたよ」
ヴィレ(まあ間違ってはいないけど)
ギリ「愛しの君と据置で共演できるかも、というのは喜ばしいことだな」
ヴィレ(愛しの……って、それも、嘘?)
ギリ「まあ君の声が聞けるだけで充分なんだが」
ヴィレ「……」
ギリ「……どうしたんだ?」
ヴィレ「……あなたの気持ちってその程度なのね」
ギリ「お、おい!?流石にまずかったか?嘘をつくという嘘だったんだが……」



556 :四月莫迦達の狂宴 前編 :皇紀2665/04/01(金) 02:30:36 y3BZu3nh
「隊長が高熱で倒れたぁ!!?」
それは格納庫中に響き渡るほどの大音量だった。とは言え、拡大された訳でもない肉声な訳で
しかし、そのリュウセイの叫びから実に五秒後、哨戒任務中のゲシュペンストが着艦した

「君が体調不良とは珍しいな」
「あら、それジョークのつもり?」
ベッドの上で半身を起こし、ギリアムの皮肉を笑って流すヴィレッタの顔色に、特別おかしな所は無い
それでも傍らに座り、震える指で切り分けた一口サイズの林檎を渡してやれば、口元を綻ばせ食べてくれる
「でも任務の中途放棄はやりすぎじゃないかしら?」
こういう台詞を言う時、彼女の顔はこの上なく怜悧で美しくなる。確かに今回の自分の行動は始末書モノだろうが
そもそも、彼女がこうしてここにいる原因が連日の激務であるなら、その根源は現司令官であるケネスにある
返礼と就任祝いを兼ねてクサヤを部屋いっぱいに贈り付けてやろう、と決意してギリアムは足元の紙袋に手を伸ばした
「君が早く良くなる様に、と」
皆の寄せ書きを載せた色紙と千羽鶴を取り出し、ヴィレッタに渡す
「フフ、嬉しいわ。こっちの千羽鶴も、統一感があって美しいわね」
「そう言ってもらえると、俺もこれだけの数を折り上げた甲斐があったというものだ」
何気ないギリアムの言葉に、ヴィレッタが目を剥く
何処か得意満面なギリアムを見る限り、この千羽もの鶴達は彼一人の手によって折られたのだろう
「そ、そう……嬉しいわ」
礼を述べつつも、上手く笑顔を作れたか心配なヴィレッタは一つ咳払いをした
「でも、受け取れないわね」
「!……何故?」
予想に反した返答であったのだろう、ポーカーフェイスを装うもののギリアムは目に見えて狼狽していた
そんな予想通りの反応を愉しむ自分を知覚し、ヴィレッタは艶やかな唇に言葉を乗せた
「だって、体調不良だなんて嘘だもの」



557 :四月莫迦達の狂宴 後編 :皇紀2665/04/01(金) 02:31:09 y3BZu3nh
「何故、そんな嘘を?」
「カレンダー」
問い掛けの答えは指先——その指し示されたものにギリアムは嗚呼、と得心した
「今日はエイプリルフール。唯一、嘘が公認される日よ」
素直に騙されてくれた事に嬉しさを隠し切れないヴィレッタの声に、ギリアムも知らず苦笑していた
「しかし、これは些かやりすぎではないか?」
「だってこうでもしないと貴方は時間を作れないじゃない」
確かに、最近は任務任務、また任務でお互い擦れ違う事さえなかった。その原因もやはり現司令官であるケネスにある訳で
返礼と就任祝いを兼ねてドリアンを部屋いっぱいに贈り付けてやろう、と決意した彼女がエイプリルフールを利用して逢瀬を楽しもうと画策したのだという
「仕掛け人はラーダとアヤ。本気で哨戒任務をほっぽりだすかは賭けだったけど、良かったわ」
なるほど——とギリアムは思った。つまりは自分と会いたいが為の嘘。上層部などに四月バカが通じるとは思えないが
それでもこうまでして自分に時間を作らせる、その気持ちは嬉しかった
「全く……嘘だったとは、な。ならば千羽鶴の方も嘘だったのかな?」
「勿論、ありがたく頂戴させていただくわ」
既に紙袋を自分の膝元に抱え込み、ヴィレッタは微笑した
「しかし、疲れが溜まっているのは本当だろう?」
「何故?」
唐突な指摘に目を丸くするヴィレッタ。本当に気付いていないのか、とでも言いたげに苦笑交じりのギリアムが彼女の後方へと指を指し示した
「日付変更線、とうに越えているよ」
その言葉が伝達された瞬間、ヴィレッタは壁に貼られた世界地図に目をやった
と——
「嘘だ」
春の陽射しに照らされた小さな部屋に、ギリアムの良く通る声が響いた




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568 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/03(日) 10:16:08 vcrTq/m5
ヴィレ萌え的なギリヴィレの萌え所ってどのへん?
それっぽい描写あるし萌えるけどこのスレ住人的には



570 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/04(月) 01:51:50 WW1YvU6n
>>568
旧萌えスレから引きずってる妄想だが、意外に古風な結婚観を持っていて
結婚したら普通に専業主婦になって夫に尽くすつもりのヴィレ姉と、
進歩的で女性の労働環境とか育児分担とかを尊重するギリちゃんとの
微妙なすれ違いなんか萌え。

ギリ「しかし、姓が変わったら仕事上も色々不便があるだろう? 旧時代では
 あるまいし、家同士の結婚なんて概念はナンセンスだ」
ヴィレ「あなたがそう言うのなら、そうさせてもらうけど……
 (『ミセス・イェーガー』ってちょっぴり呼ばれてみたかったのに……)」

みたいな



571 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/04(月) 01:52:55 XnrIzdR9
確信犯で振り回すのとギリアムの天然(一部確信犯)に振り回されるのが萌だ!
あとはやはりOG本編だな。初めての理解者!おさがりゲシュ!何故ギリアム絡みでそんなに反応する!?つーか動揺しすぎだ姐さん!などなど。
反応は大抵「……」なんだけどタイミングがいちいち……


573 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/04(月) 11:13:52 bV25qEKF
>>571
そう、それそれ!!微妙なすれ違い萌え(*´Д`)ハァハァ
クール同士の騙し騙されな駆け引きにも萌え!!
そんでときどきポロッと見せるヴィレ姐(あるいはギリちゃん)の弱い一面
とかも激しく萌え!!




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581 :眠るあなたに、贈るもの :2005/04/05(火) 03:13:03 pPH4aDVL
なんだか物凄くむしゃくしゃしているので勢いでSS投下。

ほんの偶然だったのだ。
ヴィレッタがデータ室に行ったのは敵データを詳しく検証するためで、
そこにギリアムがいることなど、まして居眠りをしていることなど知る由もないのだから。
居眠りなんてするのは自己管理が出来ていない証拠だが、
パイロットと情報部、どちらも完璧にこなそうとすれば無理が出るのは当然で仕方のないことかもしれない。
その上シャドウミラーの暗躍が続いているとあっては。
気にするな、と言えるわけもなく、言って聞く男でもなく。
その結果、ヴィレッタが近付いても起きないほど爆睡。



582 :眠るあなたに、贈るもの :2005/04/05(火) 03:32:33 pPH4aDVL
——たまにはこういうのもいいかもしれない……。
椅子を出して、当初の目的も忘れて見入る。
そして衝動的に腕をギリアムの肩に回して、顔を擦り寄せた。
変わらず続く規則正しい寝息。
それが漏れる口を見つめて少し想像する。
柔らかいだろうか。それとも乾いているだろうか。
——————試してみようか。

「……こっちにしておくわ」
微笑と共に呟いて、頬に唇を当てる。
————そちらの方は彼が自らしてくれるまでお預けだ。
今は、ただこれだけで。今だけは、ただこうして。
いつか必ずその時はくるはずだから。
ギリアムがこの世界で生きることを選んでくれるなら——選んでくれるはずだ。
きっと、ずっと、共に————

艦内見回り中のキョウスケが寄りそって眠る二人を見つけたのは数分後のこと。
気をきかせヴィレッタから起こすと、礼もそこそこに真っ赤になりながら早足でデータ室を後にしていた。
その後起こされたギリアムは当然寝ている時の記憶はない。
ただ、頬が何となく気になって——そこに手を当てると何故かとてもあたたかく、そして哀しい気分になるのだった。


あー、スッキリした。スレ汚しスマソ。
ちなみに分岐があってそっちは完全にコメディなんだけど需要ある?



583 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/05(火) 03:34:13 /EEVYo3v
分岐お願いします。あぁ、遅くまで起きとくもんだね。



584 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/05(火) 03:36:42 PsALMKN/
おお、義理美麗は良いモノだ。お願いしまつ



585 :眠るあなたに、贈っちゃったもの :2005/04/05(火) 05:34:34 pPH4aDVL
ちょっと寝て起きたらレスが……おまいら早いです、感謝。
それじゃ分岐投下します。


この男がここまで隙を見せることは珍しい。
ヴィレッタの中で好奇心と悪戯心が膨れ上がる。
訳ありなのかそれともギリアム流のオシャレなのか、伸ばしっぱなしの髪に触れる。
——長い髪を見れば遊びたくなるのが女心。
おおざっぱに束をとって編み上げていく。
そして完成、みつあみツインテール。
自分でやっておきながら、笑いを堪えるのに必死だった。
というより、堪えられていない。
少しだけエクセレンやガーネットの気持ちがわかった気がした。根本的な部分で大間違いだが。
それでもまだ眠ったままなのを見るといよいよ興が乗ってくる。
手持ちの化粧道具を慎重かつ大胆に当てていった。
——ギリアムはヴィレッタの贔屓目を除いても整った顔付きだ。しかしそれは飽くまで男性美。
一言でいえば死ぬ程似合わない。ゼンガーあたりよりはマシだろうが五十歩百歩だ。
「そ、そういえばルージュって間接キスになるのかしら……」
何とか呼吸を整えようと呟くがこの思いつきは逆効果。
笑えるやら恥ずかしいやらときめくやらで訳がわからない。



586 :眠るあなたに、贈っちゃったもの :2005/04/05(火) 05:54:53 pPH4aDVL
——その時、警報が鳴り響いた。
するとそれまで全く起きなかったギリアムが目を見開いて身を起こした。その間コンマ一秒。
「くっ、敵襲か! ヴィレッタ、何をぼうっとしているんだ!? 行くぞ!」
————全く気付いていない。
指摘しようにも彼は既にデータ室の外へ駆け出していた。

敵はアインスト。種類も様々に団体で到着。
「ったく、あいつら欝陶しいんだよな。攻撃が特にさ」
「当たらなければいい話だ」
「そりゃ少佐は………………!?」
一瞬で部隊の空気が凍り付いた。
アインストを忘れるくらい。
その沈黙を破ったのはやはりというかこの男。
「我はゼンガー・ゾンボルト! 悪を断つ剣なり!!」
巨大化させた斬艦刀を振り回す。
範囲内のアインストは漏れなく真っ二つ。
それをきっかけに意識を黒いゲシュペンストに向けつつも何とか討伐をはじめる。
「今助け出す……お前に取りついたものを斬って!」
「な、何の話だゼンガー!」
「最早問答無用!」
……止めろというのか、これを。



587 :眠るあなたに、贈っちゃったもの :2005/04/05(火) 06:14:17 pPH4aDVL
「落ち着けゼンガー! 誰にでも人に言えないことはある! だがギリアムはそれを隠すより一刻も早い出撃を選んだのだぞ!」
それも違う。しかしゼンガーには効果があったらしい。
そして、ギリアムが髪の違和感に気付くのが同時。
慌てて手で触り次に自らの顔を映し出す。
「な、ん、だ、こ、れ、は……!?」
あまりにもあんまりな事態にさすがの彼の頭脳も急ブレーキ。
原因を突き止めるのに少し時間がかかった。
「…………ヴィレッタ・バディム————ッ!!」
叫ぶと同時にニュートロンビームを構える。——攻撃対象はアインストだったが。
「悪かったわ、悪戯して!でも人の話をちゃんと聞いて! だいたいあなたはいつも話を聞かずに……!」
「君こそ俺の都合は無視するだろう!」
もはや原因が何かわからなくなっている。
その中でも敵の撃破を忘れないのは流石というべきだろうが。
「あー、お前たち……痴話喧嘩はプライベート回線でな。それと、化粧落とせ」

ギリアムから貸せられた悪戯の罰は大量の書類。
しかしなんだかんだ言いつつ一緒にやってくれるので、満更でもなかったり。
そして二人揃って浴びせられる特異の視線……これはどうしようもなかった。


以上。勢いで書いたので細かいことは後で考える。
それじゃ巣に帰ります。



588 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/05(火) 07:55:57 MxJnP9eU
(*´Д`)



589 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/05(火) 09:41:34 4U1rD6MG
>>581-582 眠るあなたに、贈るもの
>>585-587 眠るあなたに、贈るもの(フラスコ)
是非、ココにも巣を作ってください
スクール四姉妹



591 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/05(火) 22:18:03 RLvjMJHQ
>>581
GJ!!こ、これはいい萌えだ…(*´Д`)ハァハァ
しかし何にむしゃくしゃしておったのですか581さん



593 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/06(水) 00:27:55 n1Qw4Rxb
>>591
毎日ギリヴィレ電波を受信し続け、
その渇きを癒す手段もなくブチ切れた結果ですw



594 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/06(水) 09:19:04 N8RfTHYK
よーし、パパ、もう一回>>593がブチキレるまで電波発信し続けちゃうぞー



596 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/06(水) 13:14:30 VssFjfT0
>>593 アン畜生ぐっじょぶハァハァぬっころす




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606 :あたたかい季節 :2005/04/08(金) 23:51:34 LHO5h5l4

花見にふさわしい服装とはどういったものだろう。
クローゼットを前に考える。
花見とは桜を見るのを口実に実際は殆ど見ないで宴会をするものらしいが……
今回誘ってきたギリアムなら————きっとヴィレッタに構わず桜を見ている。

ため息をついてその考えを振り払った。
いくらギリアムでもそこまで空気を読まない真似はしないだろう。
そう、彼なら桜に喜ぶヴィレッタに微笑し真剣な目で囁くのだ。
「君と同じくらい綺麗だな」

——自分の中のギリアム像に少し鬱になった。
いくら何でもそれはない。多分。きっと。そうであって欲しい。
「花見、か……」
女はえてしてリアリストでありドリーマー。
ヴィレッタとて例外ではない。
少しくらい夢をみたい時はあるのだ。



607 :あたたかい季節 :2005/04/09(土) 00:13:47 K4IW9f3z
「人多いよなあ。場所とりとかしなくてよかったのかなあ」
「問題ない」
「しかし自分たちがこのように外出し、もし敵襲があれば……」
「パイロットは私達だけじゃないし、それに何かあってもすぐ戻れる距離だから大丈夫よ」
——わかっていた。そう、わかっていた。
服は何の気負いもない普通の春物だしそれほど強い幻想を抱いていた訳ではない。
ほんの少し甘い夢を見たかっただけなのだ。
無理があることなんて最初からわかっていた。
それに皆嬉しそうではないか。

元々はケネスに酷使されるSRXチームをねぎらおうと思ったのがきっかけらしい。
その立場と技能をフル回転し休暇作成に成功、伝えに行ったらヴィレッタはたまたまいなかった。
そして花見をやることになり一緒に楽しもうと強制参加。
おまけとしてヴィレッタへの連絡ミス。そういう経緯らしい。

「おっ、あそこか! いい場所じゃねぇか!」
「! リュウ、危ない!!」
「何っ……!? って、いででででで!」
パチンコ玉がバラ撒かれるのと同時にリュウセイが脚を抱えて跳びあがった。
「リュ、リュウ、大丈夫か?」
「何とか……つーか何だコレ…………」
「場所取り用のミニクレイモアだ。解除するまで近付くな」
「クレイモアって、少佐……」
「案ずるな、殺傷力はない」
「いや、そういう問題じゃ……」
「そうよ、少佐。それじゃすぐ弾切れになってしまうわ」
「それも違います、隊長」



608 :あたたかい季節 :2005/04/09(土) 00:47:14 K4IW9f3z
とまあ色々紆余曲折ありつつ宴会が始まった。
マイが甘酒一杯で酔ったりリュウセイが本格的な酒を貰おうとしていたりアヤが記念にとカメラを回していたり、やはり誰も桜を見ていない。
ヴィレッタはひとり桜と弁当と酒を楽しみつつそれでいい、と思っていた。
「傍観するにしても二人の方が面白いんじゃないか?」
ギリアムが口の端をあげて話し掛けてくる。
何気に二本空けているのだが酔っている様子は全くない。
ヴィレッタは呆れつつ隣にスペースを作る。
「どうも。しかし賑やかなものだな」
「平和でいいじゃない」
「普通にこうしていられればいいのにな……」
湿っぽくなったな、と頭を振る。
「……次は二人で…………」
グラスの向こうでポソリと呟く。
だが聞き逃すはずも聞き間違うはずもない。
ギリアムの表情が明らかに変わった。——どうやら完全にオフレコらしい。
ヴィレッタは一度は丸くした目を細めた。
「何か言った?」
「……また、普通に、こんな風に出来れば、と」
「他にも言わなかった?」
「賑やか……」
「他には?」
微笑でプレッシャーをかけていく。顔を近付けると目が泳いでいるのがよくわかる。
その時、アヤが恐る恐るやってくる。
「あの…………録っちゃったんですけど」
「「!?」」
態度はそれでも表情は喜色満面。
やはり酒が入っているし元々そういう話好き——完全にワイドショーモードだ。
「で、どういう意味なんですか少佐?」
ヴィレッタにとっては幸いなことに標的はギリアム。
何とか平静を取り戻したらしいギリアムはニヤリと笑った。
「ところで知っているか? ゲシュペンストの性能ならドッジボールだって出来るんだぞ」
——やはり気が動転している。
今更デタラメなことを言って酔ったフリをしたところで遅いのだ。
とぼけるつもりだとわかるとレポーターは標的を変えた。
「それで隊長のご感想は?」
「うーん、真顔でああいうことを言えるのは凄いと思うけど」
ギリアムが空瓶に頭をぶつけた音はリュウセイ達が驚いて振り返る程だった。
それからしばらくヴィレッタがギリアムの所に情報を仕入れにいくたびアヤが何か勘違いしている様子だったが……それはまた別のお話。



609 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/09(土) 00:52:55 gLWA6h2+
>>606
606さんGJ!!これからもたくさんムシャクシャしてイイSS書いて下さい

>ゲシュペンストの性能ならドッジボールだって出来るんだぞ
サッカーもできますよねw



610 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/09(土) 02:28:28 p+GWxTRk
姐さん(*´Д`)ハァハァ
ギリアム(*´Д`)ハァハァ



611 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/09(土) 14:27:34 0limb1ua
ゲシュペンスト(*´Д`)ハァハァ




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612 :Ticket to the・・・paradise? :2005/04/09(土) 18:00:29 cbedDCUD
>>581 GJです。やはりこの二人はいいですな。
勢いに乗って昔書きかけて放置してた物を書き込んでみる。

きっかけはほんの些細な事。旧知の人間から押し付けられた一通の封筒。
「どうぞ少佐、無駄になるといけませんから。…自分にはやはり、あの方は不釣合いだったのですね…」
「極東地区最強の2番手」はがっくりと肩を落とし、悲哀を漂わせつつ去っていった。
体の周囲を覆う闇色のオーラに、新たな封筒の所有者−ギリアムも、すれ違う他の職員も声をかけられない。
彼の上官である百戦錬磨の老艦長ならば、背中の一つもどついて無理矢理立ち直らせるのだろう。
だが今の自分には、それをするだけの年季も貫禄も説得力も足りない。
自力で立ち直ってもらおうと結論付けて、ギリアムは自分の物になった封筒の中身を確認する。



613 :Ticket to the・・・paradise? :2005/04/09(土) 18:11:07 cbedDCUD
入っていたのは2枚のチケット。タイトルに聞き覚えはないが、旧西暦時代の映画らしい。
共に入っていたチラシの解説によれば、古典的なラブロマンス物のようだ。
…女性の扱いに慣れていない彼らしいというか、なんと言うか。
(さて、どうしたものか)
歩きながらここの基地の知人の顔を次々思い浮かべ、趣味・適正を考慮の上適任者をリストアップ。
SRXチームの一員である快活な女性の顔が脳裏に浮かんだところで譲渡先を決定。
(まぁ、俺が行くよりはましな使われ方になるだろうな)
彼女たちのオフィスに顔を出すと、そこにいたのは…また別の意味で、目当ての女性。
「珍しいわね少佐。何かご用?」
威厳と自信とを静かに湛えた美声、研ぎ澄まされたナイフのように鋭い美貌。
現SRXチーム隊長、ヴィレッタ・バディムがそこにいた。



614 :Ticket to the・・・paradise? :2005/04/09(土) 18:53:23 cbedDCUD
彼女の部下たちは席を外しているらしく、すぐ側の席を遠慮なく陣取る。
「浮かばれない魂を救いに、な」
「…どういうこと?」
ヴィレッタは興味深げに彼の元へ近づき、握られていたチケットを手に取る。
ギリアムがかいつまんで事情を話せば、納得したように苦笑を浮かべた。
「それで、さっきの会議中に落ち込んでたのね…。艦長もご苦労なことだわ」
「まあそういうな。だから…」
「…だから?」
苦笑の次は柔らかな微笑。ギリアムの次の言葉を期待している目。
「アヤ大尉にでも譲ろうかと。この手の映画が好きだと前に言っていたからな」
「・・・私が貰うわ。それでいい?」
返ってきたのは予想外の答え。呆れたような口調と共に、2枚のチケットをもぎ取る白い指。

−1枚は彼女のために、ではもう1枚は誰のために?

ここまできてやっと、ギリアムは自分の失敗を悟った。
つい10秒ほど前まで、自分は幸福行きの切符を手にしていたというのに。
「・・・別にかまわんが、礼は大尉に言ってくれ」
これではさっきのテツヤ大尉を笑えない。
意気消沈した顔を見られないうちに、ギリアムは退室することにした。
「勿論。ところで少佐、次のオフは何時頃ですか?」
去り行く背中に、妙に改まった口調の質問が投げかけられた。
暗い夜道に、急に光が差したような気がした。
内心の動揺を悟られぬように、努めて平静な声と顔でギリアムは答えた。
「明日と明後日の予定だが・・・それが何か?」
「ええ。映画のチケットを貰ったのはいいのですが、一緒に行ってくれそうな相手がいなくて」
慌てて振り向いたギリアムに、手元の2枚のチケットをこれ見よがしにひらめかせる。
呆れたような、でも嬉しそうな笑みを浮かべた唇が、とどめの一言が紡がれる。
「・・・古典的なラブロマンスのようですが、よろしければいかがですか、ギリアム少佐?」
魅力満載な誘いの言葉には、ご丁寧にウインク一つが添えられていた。

−この状況下で、彼女の言葉を拒絶できる男がいたら尊敬に値するだろう。
無論、ギリアムには出来なかったのだが。


616 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/09(土) 19:09:54 K4IW9f3z
生殺しキター
(*´Д`)ハァハァどうしてくれる(*´Д`)ハァハァ
導入部だけなのに禿萌えですよ(*´Д`)ハァハァ
責任もって全部投下して下さい(*´Д`)ハァハァ
またむしゃくしゃしちゃうじゃないか(*´Д`)ハァハァ


622 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/09(土) 21:45:54 tKr8/thl
>>612-614
俺はこういう「ちょっとしたエピソード」が好きなんで、充分満足しました

駆け引きがコミュニケーションの手段になってるのがツボでした


644 :612 :2005/04/14(木) 00:54:25 8nTKfoM/
萌えてくれた人ありがとう。続きが浮かんだので書いてみた。

上映開始までは不安もあったが、件の映画は充分楽しめる物だった。
途中で熟睡することもなく、ギリアムは幕が下りるまで内容に没頭することが出来た。
その後の食事も、さらにその後の珈琲の一杯も、申し分なく楽しんだ。
店外に出てみれば宵闇は深く、吐息が白く染まりそうな寒さが街を覆う。
つい先日桜が咲いたばかりなのだが、気候は冬のそれに戻ってしまったかのようだ。
駐車場へ向かう道すがら、今夜の随行者は幾度も手に息を吹きかけていた。
「…寒いな」
「ええ。こんなに冷えるとは思わなかったわ」
ヴィレッタの様子にギリアムは一計を案じ、余りの気障さに一度却下しかけてから−
−片方だけ自分の手袋を差し出す。
「…? 少佐、これは?」
「左手だけでも、無いよりはマシだろう?」
不思議そうな顔をしつつも、ヴィレッタはすんなりと手袋をはめた。
自分の右手にもう片方をはめてから、すかさず素手のままの左手で彼女の右手を握って再び歩き出す。
流石にこの行動は予想外だったらしく、切れ長の目がほんの数瞬丸くなった。
何時も自分に対して余裕綽々の態である彼女に、そんな顔をさせただけでもギリアムは満足だった。
とはいえ、つないだ手から伝わる柔らかな感触のせいで、まともに彼女の顔が見られなくなっているのだが。



645 :612 :2005/04/14(木) 00:56:46 8nTKfoM/
しばらく歩いた後、ヴィレッタは普段の余裕を取り戻したのか、反撃の言葉をギリアムへ投げかける。
「…予想外の戦術だったわ。何処で教わったの?」
「人間、とっさの時の方が上手い事を思いつくものだな」
「自画自賛は足下をすくわれるわよ、情報部員殿」
「厳しいご忠告に感謝するよ、教官殿」
互いの顔を挑戦的に覗き込めば、ほんの小さな視線の火花が散り、やがて二人同時に破顔した。
「とっさの時、じゃなくて追い詰められた時、ではないの? 少佐」
「さて、そいつはどうかな…追い詰められたのがどちらかなんて、最後の最後まで解らないんじゃないか?」
「そうね…少佐の名誉の為にも、今夜はそういう事にしておきましょうか」
「…回りくどい言い方は止めにしないか、ヴィレッタ?」
「裏が読みたければお好きにどうぞ、あるかどうかは知らないけれど」
「自分の発言には責任を持つべきじゃないか? 投げっぱなしとは質が悪いな」
「その質の悪い女性と映画見に行って、食事して、あわよくば朝まで一緒にいようとしてるのは何処のどなた?」
「…この俺だが、って待てヴィレッタ!! 何時の間にそんな話になったんだ?!」
わざとらしい険悪さを増してゆく会話とは裏腹に、手はしっかりとつないだまま。
刺のついた言葉を投げあっている癖に、表情は二人揃って笑顔。
体は正直、と表現すると何やら怪しいが、今の状況を説明するのに最も適した言葉だろう。
ライン際の攻防を楽しみ続ける二人が、一線を超えられるのは何時の日か。
ーそれはまた別の機会に。



646 :612おまけ :2005/04/14(木) 00:58:51 8nTKfoM/
「あら、あわよくば、なんて考えていなかったの?」
「…いや、その、考えていなかった訳ではないが…」
「…そう。申し訳ないけれど、最近忙しくて部屋の片づけが出来ていないの。今日はちょっと…」
「………そう、か………」
「(こ、こんなに落ち込むなんて…)ち、散らかっていても良ければ、送ってくれたお礼に珈琲でもどう?」
「…有り難くいただくよ。その後で君も(ぼそり)」
「少佐、何かおっしゃいました?」
「いいや、何も(にやり)」

ちょっとだけ黒いギリさんでした(w



642 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/13(水) 17:22:10 IuujngTe
なんか最近ギリアムに萌えっぱなしで久しぶりにヴィレッタに萌えたよ(;゚∀゚)=3



643 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/13(水) 22:47:16 JsSiQdqz
(゚∀゚)ラヴィレッタ!!



647 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/14(木) 01:10:38 b8agS3tN
キタ——(゜▽゜)——!
墓穴ギリちゃん(*´Д`)ハァハァ黒ギリちゃん(*´Д`)ハァハァ何気に踊らされてる姐さん(*´Д`)ハァハァ



648 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/14(木) 01:15:25 oQdXBwhB
駄目だーギリアムが可愛すぎる!
ヴィレッタ目当てに来てるのに気づけばギリアムににやにやしてる自分がいる

>>612
GJ!!



649 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/14(木) 01:16:54 Gs4Oeiaw
この二人の芝居がかってる会話が好きだ





_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/




651 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/14(木) 16:49:33 N3/JfQj2
このスレで結構人気のあるリョウヴィレだが、よく考えてみると
リョウトにはリオが居るし、ヴィレ姐にはギリアムが居るし…

不 倫 じ ゃ ね ー か ! 双 方 共 に !



652 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/14(木) 17:55:53 b8agS3tN
スパヒロカプという便利なものが存在する。
OG的には捏造になるのだが。
あと、ギリヴィレは一応非公式。一応ね。
お互い特別な存在には違いないのだが……想像にお任せレベル。
ちなみにギリラミという説もあるから要注意だ!
1の時あったギリラダ説は完全に消えちまったな



653 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/14(木) 20:49:59 upFuklDw
ギリラダ懐かしいな…
この二人は恋愛抜きでもいい友達な気がする
予知つながりで



654 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/14(木) 21:45:04 s4w4nd4F
よーく、考えるとギリアムモテモテだな、

人外が多いけど



655 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/14(木) 22:52:44 WgdlF3u0
ヴィレ「少佐狙いって割と居たのね」
ラーダ「何故か私もノミネートされてますし」
ヴィレ「まぁ、少佐の相手は私以外に考えられないけど」
ラーダ「クエルボには悪いけど、選ばれたからには負けませんよ」
ラミア「貴女方には悪いが、この「むっちりぼでぃ」とやらで少佐は頂く」
ヴィン「ふん、我が理想成就の為にも貴様等にヘリオスはやれんな」


アクセル「ん、どうした?レモ…………うおお!どうした、ヴィンデル!!?顔の形がえらい事になってるぞ!!」



656 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/14(木) 23:09:05 jPqgLE9U
ラーダさんの必殺のアサナ、ラミアの人外な体力と敏捷力をフルに活用した格闘(手加減無し)、
そしてヴィレ姐の言葉責め。

…良く生きてたな、ヴィンデル。



658 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/15(金) 00:43:48 MXhIHAFi
ぬいぐるみ持った女の子なんてのもいますよ
今はそれなりのお年頃になってる気がする




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659 :家人幻戯・前 :2005/04/15(金) 04:21:34 OQVgGPC2
ヴィレッタ・バディムは大人の女性である。
かかるが故に、仲間内で「リョウト・ヒカワはヴィレッタ・バディムの女房である」等と語られている事を耳にしても、
大人気なく怒りを顕にせず、眦を不興げに釣り上げる以外の反応を見せはしなかった。
無論、仲間達がリョウトをしてヴィレッタの女房と言うのを、
ただの相棒という訳で無しに、リョウトが甲斐甲斐しく彼女の世話を焼く事を指しての事と知った上で、である。
しかし、それは彼らの言う事を全面的に肯定したからではない。
然り、ヴィレッタはリョウトによって、それはそれは大切に扱われている。
それはリョウトが望んでやりだした事で、ヴィレッタが彼にそのような行為を強要させている訳ではない。
それどころか、ヴィレッタは家事を執り行うリョウトの手伝いをしようと何度も提案しているのだ。
それが実現しないのは、偏にリョウトがヴィレッタの協力を頑なに拒み続けている事に因る。
一見従順なリョウトではあるが、一度意見に固執すると、はっきりと間違っていると指摘しない限りは中々に意見を変えようとしない頑固さがある。
斯様な事情があるが故に、ヴィレッタはリョウトに女房の地位を独占されたままなのである。
それを吐露して周囲に誤りを正せようとしないのは、彼女が口数多い人間ではないからであるし、
ある意味、彼女が冷めた人間だからであろう。
ただ、事情を知るもう一人の人間であるリョウトにはこの事を告げ、共に周囲の無理解を嘆きあい、せめてもの慰めにしようとした。
ところが、それを聞いたリョウトの反応は、以下の様なものであった。
即ち、困ったような笑みを浮かべ、「まあ、その通りですよね」と。
ヴィレッタ・バディムは大人の女性である。
だが、これには「貴方が言い出したことではないか」と大いに怒った。
とは言え、大人気なくも怒りを顕にして、腕力に訴えようとはしなかった。
それをするには彼女は大人でありすぎたし、また、暴力による体の傷は案外消えやすいものだと知っていたからだ。
リョウトの言葉を聞いたヴィレッタは、能面のように無表情になり、心の奥底で、いずれ見返してやろうと誓ったのであった。



660 :家人幻戯・後 :2005/04/15(金) 04:23:41 OQVgGPC2
とある日の事、ヴィレッタに厨房に呼び出されたリョウトは何事かと首を捻った。
(夜食でも欲しいのならば、作って持って来いと言えば良い事なのに)
何とも不可解ではあったが、敬愛するヴィレッタの言う事に背こうとも思わず、素直に厨房に向かう。
そして、ドアを開け、厨房に入った途端、
「どうかしら」
妖艶に微笑みながら、己の姿を披露するヴィレッタを見て、リョウトの動きと視線が止まった。
有態に言えば、エプロンをつけているだけなのだが。
だが、それを見たリョウトは、くらくらと眩暈を起こしたように魅入られた。
体のラインを損なわないようにぴっちりと張り付くほどに縛り付けられた飾り気のない黒いエプロンは、
まるで水着か下着のようで、肌の白さと好対照である。
露出した肩のせいで、一瞬、地肌の上からエプロンを纏っているのではないかと思えたほどだ。
ふらふらと頭を振って着衣の上から身につけているだけと確認したリョウトではあったが、
そう分かってもエプロンを身に付けたヴィレッタの艶やかさが失われたわけではない。
エプロンが女性に与える影響とは、「女」というものを覆い隠すヴェールのようなものではあるまいか、等と今にして思う。
それ故に、エプロンを身に纏った女性は母性を強調できるのだ。
それなのに、それなのに、ヴィレッタ・バディムのエプロン姿は、まるで「女」というものを隠していない。
それどころか、むしろ、自分は女であると全力で主張している。
(何故この人は、こんなにも女でいられるのだろう)
はふ、というリョウトの感嘆のため息の意味するところを感じ取り、ヴィレッタは眼を細める。
「お気に召したようね」
「何の、つもりですか」
今すぐ彼女に飛びつきたい、そんな願望を必死に抑えながら、搾り出すように言葉を発する。
「今日からは、私も家事を手伝うというだけの事よ。とりあえず、今日はそこでじっとしていなさい」
リョウトの熱っぽい視線を背中に感じながら、ヴィレッタは勝利の笑みを浮かべて厨房の奥へと消えていった。
リョウトは石にでもなったように動けない。
つまり、十数秒後に、厨房の奥から「あ痛ぁッ!」との悲鳴が上がるまでは。

「ヴィレッタさんは、そこでじっとしていて下さい」
指に巻かれた包帯が、体を椅子に縛り付ける鎖のようで、
困ったような笑顔が、立ち上がろうというヴィレッタの気力を吸い取っているようで、
ヴィレッタは、ただ、ひどくバツが悪そうに、そして、思い通りに行かずに拗ねてしまったかのように、小声で「はい」と答える。
ヴィレッタ・バディムは大人の女性である。
それ故に、時折見せる大人げない態度がひどく貴重で、そして、可愛らしい。
リョウトは、厨房に向かいながらそう思ったのであった。

おしまい



661 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/15(金) 04:36:40 vxzkQ6oA
(*´Д`)



662 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/15(金) 17:38:26 jM4mTpla
(*´Д`*)



663 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/15(金) 19:18:06 czjQqHG1
(;゚∀゚)=3



664 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/15(金) 19:36:33 RmHhhplG
(*´д)ハァ(*´д`*)ハァ(д`*)



665 :メイロン嬢 :2005/04/15(金) 21:24:37 SOi1P7l9
(゚∀゚#)リョウト君、ちょっと話があるんだけど



666 :G.J. :2005/04/15(金) 21:36:01 0SB2irIg
壁|∀−)料理練習しようかな……確かエルザムのレシピが……


そして怪我して姐さんに言葉責め(人のこと言えないけど)



667 :ゆあんパパ :2005/04/15(金) 22:07:23 yfSz+WLq
(゚∀゚#)リョウト君、ちょっと話があるんだけど



668 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/15(金) 22:25:45 Utapf/sm
>>659-660
どちらかと言えば義理美麗好きなんだが、普通にどきどきしますた。グッジョブ。

>>666
ギリアム、包丁裁きをミスって姐さんと一緒に医務室へ。

「私の仕事を増やさないでくれる? 少佐」
「…すまん、以前食べてみて旨かったから、その…」
「だからって、いきなり『鯛の兜煮』はないでしょうに」
「エルザムが事も無げに魚の頭をまっぷたつにしていたから、私にもできるかと思ってな」
「自分の調理技能の高さを自覚した上での発言かしら、ギリアム少佐」
「あ、………本当にすまん………だから、その、涙目になるのはやめてくれないか………」
「あなたの願望を事実にすり替えないでくれる?」
「強がりは、泣くのをやめてからでも遅くないだろう? …っつっ!!」
「…わざわざ、怪我した方の手で抱き寄せようとしなくても」
「君に気を取られていて忘れてたよ」
「今度似たような事したら、自分で手当してもらうわよ」
「同じ過ちは繰り返さんさ、…二度と、な」
「…そうね。(進歩がないのは私と少佐の関係だけで十分よ…)」
「(何か言いたそうな顔だが…聞くのが怖い…)」


669 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/15(金) 22:26:10 cBMJMSg1
ギリアムも料理でき無さそうだな
リョウヴィレはまだリョウトがやってくれるから良いが
ギリヴィレの(文字通り)台所事情はホント悲惨な事になりそう



673 :新宮寺 :2005/04/15(金) 22:49:54 SOi1P7l9
>>665,667
リョウト、逃げろ!超逃げるんだ!



674 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/15(金) 23:00:45 yfSz+WLq
お前らアン畜生ぐっじょぶハァハァぬっころす





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680 :絶対に、離さない :2005/04/16(土) 03:38:29 zFzOw+Mx
————近すぎないか?
ギリアムは10cmくらいの間隔をおいて座ったつもりなのだが、いつの間にやら密着してしまっている。
いつの間に、といえばヴィレッタがコーヒーを受け取った時からだが——問題はそこではない。
眩しいほどに白い肩が触れている。
衣服ごしにも温かさややわらかさがわかってしまう。
それでいてまるでギリアムを気にする様子もなく黙ってカップに口をつけている。
思わず距離をおいてしまった。——コーヒーどころではない。
だがギリアムの動きは完全に追尾されていた。
カップから口を離し微かに唇を尖らせていたが、やはりヴィレッタは無言だった。
嬉しいより先に溜息が出てしまっていた。
「…………何故距離を詰める」
「あなたこそ何故離れるの?」
「質問に質問で返したら0点だぞ」
「あら、ごめんなさい。それなら答えるけど……離れたくないから近付くのよ」
ヴィレッタの答えは単純明快。
しかしギリアムは面食らって瞬き数回。
————からかわれているわけではないらしい。
深蒼の瞳に宿る光は揺らぎなく彼を射抜く。
「それで、あなたの答えは?」
「……あまり意味もなく密着するのは好ましくない」
「意味なら先程言ったとおりよ。私が離れたくないって思うのはあなたが少しやましいことを考えたのと同じくらい当然のことと思うのだけど」
「俺がいつやましいことを考えたと?」
「やましくないならこのままでいいでしょう?」
故人がしたという河豚の毒抜きを実践している気分だった。
効果がなく結局川の向こうに行ってしまう所まで同じ。



681 :絶対に、離さない :2005/04/16(土) 03:41:30 zFzOw+Mx
いつもならヴィレッタはもっと冷めている。
密着なんてもってのほか。
想いを口にすることさえない。
確かに今は彼らにとっての“いつも”ではなく、戦争が終わって伊豆基地に帰還するところなのだが。
「あなたはまた情報部に戻ってしまうから今のうちに」
「ちょくちょく顔を出すさ。そんなに長くはない……」
軽く笑うがどうにも噛み合わない。
戸惑っているところに妖艶な笑みを送り出した
「本当なら、縛ってでも傍においておきたいくらいよ」
「それは困るな。……って、何が君をそこまで?」
「私の目の前にいる人以外の何かだと思えるなら尊敬するわ、悪い意味で」
ここまで言われては反論のしようがなかった。
襟を正して聞く姿勢を整える。
「そんな畏まらなくていいの」
そんなことを言われても自分に非があると認識した以上ギリアムには他にどうも出来ないのだ。
溜息をついて一息に言った。
「私は後を頼むなんて言葉はいらない」
「…………」
「ゲシュペンストも形見か何かのつもりなら原型を留めないくらいバラバラにして返しても足りないくらい」
「……そうだな」



682 :絶対に、離さない :2005/04/16(土) 03:56:36 zFzOw+Mx
ヴィレッタの言わんとするところがわかった。
何をどう取り繕ったところで一時は全てを棄てようとし彼女をも振り払った……それは事実なのだ。
確かに縛られ吊され髪をバリカンで刈られても文句は言えない。
「そして目を離すと同じことをするかも知れない、と」
「…………そうよ」
「システムXNはもうないのに心配性だな」
ヴィレッタの肩を抱いて強く引き寄せる。
唐突だったのでしばらく目を丸くしたが——決して振り払いはしなかった。
「心配しなくとも、俺はこの世界で生きていく。ずっと、許される限りの時間を……俺の大切な者たちと共に」
終わったのだ、ようやく。
赦されることはないにしても。
ヴィレッタにとってはベストでないにしてもベターな回答で。
しかし念には念を押す。
「なら、どんな敵が現れてももうあんな自爆行為はしない?」
「……俺だってもうあんなのはごめんだ」
口角をあげて言葉を続ける。
「俺がいてはいけない世界だと思ったからああしたが、そうでもないとわかったしな。少なくとも誰かさんにとっては」
「未練ばかりだったのによくいうわね。だからアインストの横槍くらいで逸れたんでしょう」
もうすぐ伊豆基地だというアナウンスが入るまで会話は続いた。

「情報部の方で無理しないようにね」
「どうせすぐだ。限界になったら会いに行くよ」
ヴィレッタは嬉しそうに目を細めた。
「それなら一週間に一回は限界が来てもらわないと困るわね。仕事探しておかないと」
勘弁してくれ、と肩を竦めたところで入港のサイレンが鳴った。



683 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/16(土) 04:20:07 NajG5nWC
GJ。
べたべたしてる二人(;´Д`)ハァハァ
熱烈なヴィレ姐(;´Д`)ハァハァ

そしてありとあらゆる物陰には他の乗組員が鈴なり。



684 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/16(土) 04:29:26 VbcOS473
>確かに縛られ吊され髪をバリカンで刈られても文句は言えない。
(;´Д`)あの髪を刈られてるとこ想像しちまった



686 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/16(土) 06:05:51 cS+MjS+N
> 縛られ吊され髪をバリカンで刈られても文句は言えない。

眠い目擦り擦り読んだらバリカンがバルカンに見えた
あぶねーと思いながら想像して吹いたw



688 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/16(土) 20:15:08 zFzOw+Mx
>>686を更に誤読してギリちゃんが縛られ吊されバルサン焚かれているのを想像したorz
姐さんやめてあげて




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692 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/17(日) 00:46:44 VD47XjWY
あのままギリアムラミアヴィンデルが「二度と戻れぬ平行世界」へ飛んでいたら
どんな生活を送っていたのか気になる



693 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/17(日) 00:56:11 sjwog/vG
ギリアムとラミアがいちゃつく→ヴィンちゃん(´・ω・`)



694 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/17(日) 01:07:21 RC0pJzBw
イングラムだのそれも私だだのがいて大混戦ですよ。
そこにアストラナガンver.Vで姐さん登場。
「ラミアと駆け落ち(しかもヴィンちゃんつき)ってどういうこと!?」
「わざわざそれを言いにきたのか!?」
「馬鹿ね……連れ戻しに来たに決まっているでしょう?」
実際どこに行こうとも突き止めそうな気がする



695 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/17(日) 01:13:51 nm30LPpL
ラミア「少佐、食料を取ってきましたでございますよ」
ギリアム「ありがとう、ラミア。じゃあ食事にしようか」

ラミア「はい、あ〜んでございますです」
ギリアム「ラ、ラミア、それはちょっと大胆すぎないか?(ヴィンちゃんの方をチラ見しつつ)」
ヴィン「…W17、私にもあ〜「黙れワカメ」

ヴィンちゃん(´・ω・`) w17ガイジメル…



696 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/17(日) 01:14:46 iB/fpk6U
それが小物クオリティ



698 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/17(日) 02:20:31 pM6UIcHO
オレは恐ろしい法則を発見してしまった。
最初に「ヴィ」が付く人は薄幸



699 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/17(日) 03:47:00 O55hDKVr
白目「さて、二人にここへと集まってもらったのは他でもない。>>698ののたまった仮説の無意味さを立証する議論の談である」
ハゲ「うむ。ここまで微塵も根拠の無い虚言妄想を、よくぞ語れたものだと逆に感心さえできるわ」
スパイ(割とあたってね?)





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700 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/17(日) 04:28:25 RC0pJzBw
ヴィレッタは端正な顔を微かに歪めた。
「ねぇ、少佐…………」
「どうした?」
「よくそういう本を真顔で買えるわね」
「……まあ、俺が使う訳じゃないからな」
ギリアムの手提げには所謂桃色本が十数冊。
街中、それなりに人がいる書店、白昼堂々、ヴィレッタの目の前で。
ギリアムの顔を見て少し赤くなったレジ打ちの若い女性は、本に目を移した瞬間10cmほど引いていた。
確かに、個人的に買ったものではない。
お菓子や個人的なものの買い出し当番が今回この二人だったというだけのこと。
補給でも来ることは来るのだが、消費者にとっては足りないし需要と噛み合わないのでこの買い出しは重要だった。
しかし、だ。
いくらニーズに合わせるためとはいえメイドものだとか貧乳ものだとか二次元だとか大まじめに品定めするのはどうなのか、と。
反応する店員も悪いし挙動不審になる方がかえっておかしいのもわかるのだが。
……何だか、腹が立つ。
どうせ陰でやってるんじゃないかとまで思ってしまう。
そうだとしても理解はある。男なんてそんなものだ。
現場を目撃したなら笑って許す……あわよくばそのままなだれこむ。
だが理屈でわかっていても感情が許さない。
任務とはいえ、代行とはいえ、冷静な眼とはいえ——他の女性をそうやって見るのなら、それなりの覚悟はしていてもらわなければ困るのだ。



701 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/17(日) 04:41:18 RC0pJzBw
「少佐」
「どうした?」
クロスワードパズルの陳列棚から目を離す。
ヴィレッタの笑みがやけに近く妙に輝いていたがあまり気にはとめなかった。
いつにも増して魅力的だと思っただけ。
「私も頼まれているものがあるのだけど、よくわからないから手伝って頂戴」
「ああ、構わない。力になれるかはわからないが」
いつものことだと軽く承諾する。
ほんの10秒後には後悔することを、彼の予知能力は教えてはくれなかった。
ファッションか芸能関係、せいぜい少女漫画かレディコミくらいだと考えていたのだが。
「これはどうかしら? PTパイロット特集みたいだけど」
煽りには「熱い漢たちの一線を越えた友情」だの「敵の手に落ちた彼に行われた拷問は……」などと書かれている。
「…………本来の読み方をする前にツッコミを入れてしまうだろうな」
視線を泳がせながらようやくそれだけ答えた。
彼にとっては無数の嗜好のひとつとして認めてはいるが理解はできない代物だ。
その反応にヴィレッタは目を細めた。
彼女自身かなり恥ずかしい思いで手に取ってみせているので——これくらいしてくれないと割にあわない。
早く戻してしまおうと内心焦りつつ次の雑誌を広げる。
「じゃあこっちはどうかしら?」
「……悪かった、俺が悪かった。だから勘弁してくれ」
次に手に取ったのは仕事人特集。
巻頭はスパイもので「任務のために醜悪な老人に……」らしい。
聞きたいことを尋ねる前に本を閉じて元に戻した。
描かれた髪の長さと質感が気になって。先程の本の表紙は金色の豪奢な髪の男性と硬そうな銀髪の男性だったが。
————どちらもあまり想像したくない。色々な意味で。
「これでいいでしょう? それで、何故謝るの?」
「……例え任務でも目の前であまりにも偏った本を選ぶのはいけないとよくわかった」
彼女の言わんとする所は理解されたようで、ヴィレッタはほっとした。
下手をすれば誤解を受けかねない。分の悪い賭けだ。
「まして他の女性に目を向けるなど言語道断、か。君がいれば充分だと思っているが伝わらなければ意味がないな」
「わかればいいの」
口元を緩めた。あまり長引かせてもよくない——ヴィレッタの精神衛生上も。
なんで無駄に似ているのだ。ギリアムは気付かないのか気にしないのかわからないが。

しかし根本的な問題は何も解決していなかった。
「それで、どのあたりを買うべきかしら」
「…………方便ではなかったのか」
たかだかそれだけのためにこんなコーナーまでこないと、肩を竦めてみせた。



702 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/17(日) 18:52:29 nm30LPpL
ヴィレ姐のチョイスした本の内容が激しく気になる腐女子な自分が来ましたよ



705 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/17(日) 23:55:03 REw1QUQR
>>700-701
GJ。またいつでも来て下さいな


707 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/18(月) 00:45:10 D4JqDSvB
>>705
そこでギリアム受に走られる方が複雑だと思われ。
「これが教導隊本。あらゆるカプに対応」
「隊長とテンペストなんてレアとかそういう問題じゃ…………」
「こっちがヘリオス総受け影鏡本」
「ふたなりエキドナにやられるのは801じゃないと思うのだが」
「さらに、『ギリアムをやるのもわt(ry』」
「せめて3(多分)で共演してからにしてくれ!」




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708 :靴底が恋を語る話 :2005/04/18(月) 00:58:25 LeNL/eTV
ヴィレッタ・バディムの公私を見極める方法が1つある。
プライベートのヴィレッタは、ハイヒールを履かない。
つまり、今はプライベートな時間と言う事であろう。
そんな事を思いながら、リョウト・ヒカワはヴィレッタと並んで歩いていた。
ヴィレッタは口数の多い人間ではない。
よって、リョウトの思索も邪魔をされず、何故にヴィレッタはハイヒールを履かないのであろう、と、考えるに至った。
かつて本人が言っていたところによると、「自然散策には邪魔だもの」だそうであるが、プライベートな時間とは言え始終自然散策をしている訳ではない。
そもそも、最近では艦を降りる事すら稀であるし、それはそれで自然散策には向かない底の薄い靴を好んで履いているようなので、理屈に合わない。
不思議ではあるが、それ以上に勿体の無い話である。
今ひとつ服装のセンスには疎いリョウトではあるが、長身ですらりとしたヴィレッタならば、さぞハイヒールが映えるであろう、という事くらいは容易に想像が付く。
そんな彼女が自分の見た目に注意を払わない女性か、と言うと、そんな事は決してない。
いつも大人で、艶やかで、裏表を感じさせないヴィレッタではあるが、その佇まいは天然自然なものだけではなく、
ラーダに美容にいいアサナを教えてもらったり、アヤと新作化粧品の話をしたり、クスハと通販グッズや入浴方法の話をしている等、
見えない、というよりは余人には想像もできない部分での努力にも余念が無い。
彼女に近しい、そして、4人の姉のおかげで女性について意外と冷めた目で見ることの出来るリョウトですらこれには驚き、
そして、人知れず努力を重ねるヴィレッタを可愛いと思った。
きっと、昔の誰かが言っていたように、女性とは皆、世の男性という観客の前で、自分を演じる事を自らに課した生まれ付いての女優で、
ヴィレッタ・バディムとは稀代の大女優であるのだろう。
彼女が自らを磨き上げているのはいわば「舞台裏」での事で、世の男性諸氏には、それこそ、リョウトであっても、極稀に覗き見る事しかできない事なのだ。
そこまで考えて、再びハイヒールの事に立ち戻り、自然、視線が横を歩くヴィレッタの脚に向かうが、
「何を見ているのかしら?」
冷然とした調子のヴィレッタの声に、もごもごと口の中で「何でもないです」という意味の言葉を呟き、気まずさを感じてそっぽを向く。
ふと、壁にかけられた艦内放送用のモニターに反射して映る自分とヴィレッタの姿に微妙な違和感を覚え、歩きながらじっと見つめる。
なるほど、なるほど。
何となく、ハイヒールを履かない理由を理解して、くすくすと笑みをこぼすリョウトの視線と、
そんなリョウトを訝しげに見つめてくるヴィレッタの視線が空中でぶつかる。

そう、同じ高さで。

「観客」の視点では分からない事もある。
垣間見たヴィレッタの「舞台裏」に自分がいて、リョウトはとても、とても幸せそうに微笑むのであった。

おしまい



709 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/18(月) 01:21:05 S1anrPnQ
>>708
GJ!!!

じゃあ俺は180cmだから隊長にヒールを履いてもらって踏まれますw


710 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/18(月) 02:04:27 D4JqDSvB
ぐじょぶですた。ここ数日はSS祭だなあ。

姐さんは170cmだな、確か。
同じ目線どころか下手したら下かも知れないぞリョウトきゅん。
ちなみにソース忘れたが、一般に理想的な身長差は男の方が5〜15cmほど高いことだそうな。
同じくらいだとキスとかかえってやりにくいし、やはり外見的に頼れるのは重要らしい。
がんがれリョウトきゅん。
ギリちゃんはどうなんだろう。
あの手のキャラは長身がお約束だが何か高そうじゃない。
親分やトロンベより小さいのを気にしてる方が似合う。流石に180はあると思うけど。



711 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/18(月) 09:01:22 reFQaNpH
ギリちゃんは全身画だけ見ると背が高い感じはしないけど
ヒーロー戦記のパッケージだとアムロやセブンとか仮面ライダーの
中の人よりは背が高い
結局何cmあるかはわからんけど

>親分やトロンベより小さいのを気にしてる方が似合う
自分もそれキボンヌ!!ギリちゃんかわいいよギリちゃん(*´Д`)


712 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/18(月) 18:36:01 uv5IsDZN
藤岡弘180cm
森次晃嗣176cm
アムロ168cm(多分1st時)

藤岡弘よりでかいギリアム…
でも体重は相当軽そう…


714 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/19(火) 11:28:55 S+BAjOMB
>親分やトロンベより小さい
でモノのことかと思った
大丈夫、重要なのはサイズよりテクだ!w



715 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/19(火) 14:54:27 qSvKy1VV
それ採用w
テクニシャンなギリちゃん(*´Д`) ハァハァ



717 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/19(火) 19:33:18 UI9Lhrj3
このスレにおけるギリアムに必要なのは、テクじゃなくて一歩踏み出す勇気かと。



721 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/19(火) 22:28:02 QOHY7N3J
いっそ既成じj(ハイ・ツインランチャー+フルインパクトキャノン援護


722 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/19(火) 22:28:06 wf3aZFvA
・ギリアム
ラミアとよく一緒にいる
ヴィレッタとは時々話すけど「君はヒリュウと行ってくれ」「君には(影鏡の件は)教えられない」
「後は頼んだ」と態度が実に素っ気ない

・リョウト
リオとよく一緒にいる
メカネタではよく登場するが存在感が薄くヴィレッタとの会話は皆無



723 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/19(火) 22:33:20 S+BAjOMB
あそこは一応「君に“も”」だ
この違いは割と重要なので擁護させていただく。
対教導隊との表情の違いは擁護できんが



724 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/19(火) 22:53:03 KST9Xag0
かつてのヒロインだったのになぁ>リョウト
SRX計画に参加しているメンバーというポジション的にも絡んでおかしくなさそうなのに
ニルファみたく、ヴィレちゃんがヒュッケMk-3を借りる事があれば絡むかな

>>721
何故か「お宅の息子さんと結婚させてください」とリョウト父に頭を下げるヴィレちゃんの姿が浮かんだ



725 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/19(火) 22:54:46 QOHY7N3J
>>724
お前アン畜生ぐっじょぶハァハァぬっころす



726 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/19(火) 23:54:38 r+ZjBEKf
>>724-725
その前日にリョウトが一大決心して「娘さんをボクに下さい」と言った後なので
笑顔で特機に乗り込みリョウトを消しにかかるユアン常務

逃げて!!超逃げて!!!!



727 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/20(水) 00:08:29 pAoaMRMr
リョウトの姉が揃いも揃って自分より見た目若い、というか可愛いタイプなので若干落ち込むヴィレ姉
がちがちに緊張して、「こんな事じゃまたリョウトにからかわれる」と思ってリョウトを見やると、
リョウトはかつて無いくらいに顔を赤く染めてヴィレッタ以上に緊張していて、
そんな彼を見ていると不思議と緊張が薄らいで余裕を取り戻すヴィレ姉
慣れない正座のせいで脚を痺れさせたヴィレッタがリョウトにマッサージしてもらっていると、
間が悪く両親と姉達が登場して非常に気まずくなる一同




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734 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/20(水) 21:46:57 53pL/OAB
情報部の仕事で別の女性を口説いている所を姐さんに発見されるギリちゃん。
めっちゃ怒っているので慌てて弁解するが怒りの原因は別の所にあり。
「何で想ってもいない女性を口説けるくせに私は駄目なの? 私だって甘い言葉を聞きたいのに…………」



736 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/20(水) 22:33:16 hy7HYTYQ
>>734
その夜、一服盛った末に海より深く眠り扱けるヴィレ姐の耳元で
聞く者の身の毛もよだつほどに甘美な台詞を吐くギリアム

ヴィレ「一服盛る度胸があって、どうして手を出す勇気が無いのかしら……?」
しかし、全てを予見したヴィレ姐の内ポケットには、ボイスレコーダが忍ばせてありましたとさ



737 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/20(水) 23:13:55 JLjtM+Md
なにそのヒットアンドウェイ 萌えるじゃまいか



738 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/20(水) 23:37:30 tjQelcTF
>>736
聞く人間の身の毛もよだつような甘美な台詞?

「キャラメル増量・蜂蜜&ガムシロップたっぷりのキャラメルマキアート生クリームのせ」(田中秀幸ボイスで再生よろ)
とかw(絶対違う)

「君が俺を信じていてくれるなら、俺も君を信じ続けよう。
 君がこの星を守るためにその存在のすべてを賭けるなら、
 俺は君とこの星を守るために闘い続ける事を誓おう。
 …俺にできるのはただ一つ、君と共にこの世界で生き続ける事だけだ、ヴィレッタ」

ごめん、自分の脳内ギリアムにはこれが精一杯だった。
甘さのアの字もありゃしない。



739 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/21(木) 00:05:34 YSGM28vG
「今夜は帰さない」
「愛なんて言葉じゃ不足さ…」
「キミだけのために存在したい」
「離さない」
「清き一票を」



740 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/21(木) 00:15:06 BIrs3XgU
「君の未来に俺がいるのなら、俺も同じ未来を見よう」
「どうして諦めさせてくれない? 君の存在が未練を生む……君がそのつもりがないにしても、だ」


>>738
萌え悶えた……
ここの職人さんたちいい仕事しすぎ。



742 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/21(木) 00:37:43 qxNsqoCQ
>>738
なにその「王様のブランチ」のナレーションはw



743 :738 :2005/04/21(木) 00:47:47 EtS+I7TI
>>740
おや、そんなに甘いものが苦手でしたか(だから違う)
個人的には今の台詞を、最終決戦前とかに正面切って言って欲しいものですが。
あ、「プライベート通信のつもりがみんなに聞かれてた」もありだ。
旧教導隊一同からは「大人になったな」と散々からかわれ、
ヒリュウ組からはエクセあたりを筆頭に「プロポーズですか?!」の突っ込みが続々。
SRXチームはアヤが暴走するのを他の3人があきれつつ見守り、
ハガネ艦橋では「あのぐらいの度胸がなくてはな」との前艦長の御言葉がテツヤの耳にだけ聞こえてきたり。

そして慌てふためくギリアムに、ヴィレッタの返事はプライベート通信でただ一言。

「今の件に関する返答は、この戦いが終わってから。それでいいわね? ギリアム」



744 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/21(木) 02:45:47 u9KyfrBY
俺の脳内ではジェームズ・ボンドで再生されますた



745 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/21(木) 08:09:17 4QfRzHFK
某flashの影響で、どうしても田中秀幸=オタコンになってしまう。



746 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/21(木) 10:19:02 WrW66IBi
「大尉、SPを持て余す」



747 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/21(木) 13:58:45 SCe12DX6
志村、それスネーク!!




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749 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/22(金) 00:23:36 /9BKCvx7
情報部の仕事で同僚の女性とデートを装いつつ追跡任務をすることになったギリちゃん

「少佐。少佐の襟の裏とコートの内側とベルトの中と靴の裏と(略……に発信機が付けられています」
「ああ」
「それと我々の背後から一人…」
「分かっている」


「信じて貰えて無いのですか?」
「あれで結構嫉妬深くてね」



750 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/22(金) 17:33:00 aYawh4oV
ヴィレッタ「田中さん」
ギリアム「何だい、田中さん」
ヴィレッタ「……」
ギリアム「……」
ヴィレッタ「中の人ごっこなんてするもんじゃないわね」
ギリアム「まったくだ」



751 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/22(金) 22:24:22 xkUb8FLg
夫婦みたいでちょっとお気に入りのヴィレ姉>中の人ごっこ



756 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/23(土) 01:43:30 2gHxAhaV
ヴィレッタ「また情報部の任務?」
ギリアム「ああ、すまんな。まあ今度の仕事相手は男だから心配はいらんさ。俺にその趣味はないしな」
ヴィレッタ「あなたになくても彼には……」
ギリアム「いざとなったら箒でア○ンストラ。シュ」
ヴィレッタ「箒なんてあるかしら?」



757 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/23(土) 02:57:36 0TaKAK8X
>>756
懐かしいなおい。
孫の手でも棒切れでも、気合がためられればそれでいいのさ!!


758 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/23(土) 07:27:20 VLreX+rk
>>756
そのギリアムお弁当作るのうまそう



759 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/23(土) 14:58:16 fIakn/HQ
そのギリアム一週間で教導隊育成しそう



760 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/23(土) 16:00:59 YLhxXive
>>756
そのギリアム伊達眼鏡が似合いそう



761 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/23(土) 16:18:29 fIakn/HQ
>>756
あとそのギリアム、異空間に飛ばされて敵にゲシュペンストの手を切らせて
そのあと手を追跡する形で時空転移しそう


762 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/24(日) 00:34:04 DuCwMDkk
戦いを制するのは情報な黒騎士でひざ枕耳掃除を目撃される艦長で夜明けのコーヒーな狼で中学生監禁なグラサン……
駄目だ、SRWだとまともな奴がいないw
「選ぶとしたら誰だ?」
「あなたに決まっているでしょう」
「選択肢に俺はいないのだが」
「ないなら作るわよ」



763 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/24(日) 10:25:16 huYsZtTy
ゴメン、2番目と4番目誰だ?


765 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/24(日) 20:21:27 hsH98+oF
頭からアラン(ダンクーガ)、ベス(イデオン)、キリー(ゴーショーグン)、沖(ゼオライマー)


まだ俺の田中フェイズは終了してないZE!




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767 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/25(月) 00:26:16 4guLRYhj
「スクールでの肉体改造について色々とデータを取らなければならなくなったから二人ともつべこべ言わず脱ぎなさい」
「へ?」
「ちょっとヴィレッタさん! そんなやぶからぼうに…それに、わたしたちはスクールの事は…もう思い出したくも……」
「私個人としてはそれを十二分に心に刻んでいるからとても心苦しいわ。でも軍上層部としての判断は、やはりスクールの技術を利用しようとする意思もあるの。そして軍の決定は私の一存ではどうしようもないわ」
「それにしては息が荒いですよ!? あ、手がわきわきしてる、わきわきしてますってば!?」
「もうすぐそのぷにぷにほっぺとぷるぷるばすとを堪能できると思えばそりゃーもー体温もうなぎのぼ………それに幾度と無く記憶を操作された頭脳にも、やはり後遺症の心配があるんだから」
「どう解釈しても前半聞き逃せないですよ!?」
「仔犬外見に隠された狼の如き逞しい肉体をねぶりまわしたりスカートの向こうに鎮座するくまさんをなでくりまわすため………コホン。
それでも貴方達をサンプルとして扱うわけじゃないの。必要最低限のレポートさえ書くことができれば後は成長期の貴方達が、以降身体に障害ができてしまうかとか各器官に異常が発生しないかという極めて重要な身体検査になるわ」
「「ウソダドンドコドーン!!」」

文才と面白い事が思いつく頭が欲しいと心から思った…orz



768 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/25(月) 03:54:16 Dsr6Jmq4
前半聞き逃せないとかいう台詞にびびっと反応しましたよ。まロい。



769 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/25(月) 09:03:04 WLtIxMMM
>>767
> 文才と面白い事が思いつく頭が欲しいと心から思った…orz
いや、面白かったよw
GJ




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770 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/25(月) 21:42:03 jEOjfmti
今回のアンソロ。
 K - X 6 が ギ リ ヴ ィ レ で す た 。


喜ぶべきかorzすべきか……



772 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/25(月) 22:01:33 lBM9nKIr
>>770
や っ ち ゃ う か ら ね !


773 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/25(月) 23:32:24 VH/Egx+g
俺はいいと思ったよ
博士ダンスを持って来なかった点も評価する

それにしても本当にティスとデスピニス好きなんだなぁ…


今度のOGsアンソロが楽しみです




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774 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/26(火) 00:56:52 eczUnxt7
ヴィレ「少佐はラミアとのリレーション効果持ちなのね」
ギリアム「補正と言ってもライバル補正だがな」

ヴィレ「リレーション補正持ちなのね?」
ギリアム「恋愛補正では無いから心配しなくていい」

ヴィレ「男女のライバル関係は恋愛要素に発展するのがお約束の1つなのよ…!」
ギリアム「それが君の焦ってる理由か」


776 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/26(火) 02:25:08 fbSbImLz
>>774
補正はギリアムからの一方的な片想いで、ライバル「関係」ですらないという罠

ヴィレ「ギリギリギリギリ」



777 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/26(火) 17:09:57 wnOFRF+H
「あー、とりあえず落ち着けヴィレッタ」
「私だってリレーション補正ほしかったのよ!」
「恋愛補正は多分つかないぞ?」
「信頼補正でもいいわよ!」
「しかし補正はかけすぎると巡り巡って0になるからな。俺に対する教導隊、君に対するSRXチームのと併用するとかえって駄目になるぞ?」
「それは実用面での話でしょう!」




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779 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/26(火) 19:09:12 eczUnxt7
ある日繁華街を歩いていたヴィレッタ。
ふと横を見ると、喫茶店でギリアムが見知らぬ女性とデート(?)している。
髪は茶色がかったロングヘア、顔もスタイルも割と良いその女。
(トシは十六、七歳か)
随分親しそうに話すその女性を見て爪をかむヴィレッタ。
(あんな笑顔、私にも見せてくれた事無いじゃないの…!)


「少佐、昨日は誰と一緒だったのかしら?」
「ああ、十数年前に知り合った女の子が会いに来てくれてね」
「どう言うご縁なの?」
「幼稚園バスジャック事件の時にちょっと」

(まさか少佐が過去に幼稚園バスをバスジャックをして幼女を毒歯にかけ
いろいろ弱みを握って十年以上も交際を続けているなんて!)
昨日のショックで少し頭の思考回路がおかしくなっているヴィレッタ。

「み、見損なったわ少佐!」
「何か勘違いをしてないか?」


780 :〜Don't be so sad〜 :2005/04/27(水) 01:02:07 pBERNowd
>>779のネタから思い付いた短文を。

会議室から戻ったヴィレッタの机には、なぜか花が飾られていた。
使っていないガラスのコップに活けられた、一輪の黄色いタンポポ。
「…?」
昨日から持続していた怒りに任せて、資料を乱暴に置こうとした手が止まる。
茎のあまり強くない植物だから、そんなことをすればくたりと曲ってしまうかも知れない。
謎の生け花を眺めながら、静かにヴィレッタは席についた。
「お帰りなさい、隊長」
奥の給湯スペースから出てきたのは、大きなコンビニ袋を手に持ったマイ。
そのままヴィレッタの側まで来ると、その中身を机上に次々と置いてゆく。
「あら、あなたしかいないの?」
「うん。みんなはもう一度訓練に行ってくるって」
「…そう。確かにあれでは演習にならないものね」
今日のヴィレッタは個人的な感情をひた隠すのに精一杯だった。
昨日目撃してしまった「彼」の笑顔。その視線の先にいたのは、自分の知らない可愛らしい少女。
認めたくない。認めたくはないが、この感情の源はその光景に間違いないのだ。
この激情を押さえ込むのは思ったよりも手強く、普段なら難無くこなせる事柄にすら精彩を欠いていた。
そう、例えばーPT演習で、ライどころかリュウセイにまでストレート負けをしてしまうくらいに。
「ずいぶん強くなったわね」と誤魔化した物の、他の4人は誰も喜んでいなかった。
(聞いてしまえばいいのだろうけれど…でも…)
「はい、隊長。どれにする?」
「どれに、って…え?」
プリン、シュークリーム、チョコレート、ロールケーキ、チーズケーキ。
アイスクリーム、ヨーグルト、ゼリー、キャンディー、アップルパイ。
物思いに耽っている間に、数多の菓子がヴィレッタの机を占拠していた。
「幾つでもいいよ。でもあんまりいっぺんに食べ過ぎるとお腹を壊すと思う」
「そ、そうね…じゃあこれを」
シンプルな板チョコを手にとると、満足げにマイは微笑んだ。



781 :〜Don't be so sad〜 :2005/04/27(水) 01:04:24 pBERNowd
ー分からない。まったくもって分からない。
ー別に誕生日でもバレンタインでもホワイトデーでもないのに、お菓子攻めに遭う理由が解らない。
困惑しきりのヴィレッタを横目に、マイは嬉しそうに言葉を繋ぐ。
「良かった。これで隊長も元気になれる」
「私が…元気に?」
「ああ。朝から隊長、変だったから。ずっと辛そうだったじゃないか」
「辛い? 私が? 怒っていて恐い…ではなくて?」
「いいや。隊長は辛そうだった。言いたいことが言えないみたいで、すごく…苦しそうに見えた」
(…! 気付かれていたのね…)
この子にまで心配をさせてしまうとは。己の心の未熟さをヴィレッタは呪った。
不安げに眉根を寄せるこの少女が気付くのだから、他の3人が気付いていないわけがない。
きっと気付いた上で、悩める彼女をそっとしておく方を彼等は選択したのだろう。
ーそれもまた、優しさの一つの形。
「だから、隊長が元気になるにはどうしたらいいかと思って、自分で考えたり、他の人に聞いたりしたんだ」
「…それで、お花とお菓子?」
「大人の女の人はお花を貰うと嬉しいんだ、って前にイルム中尉が言ってたのを思い出したんだ。
 お菓子は、アヤの読んでいる本に沢山ケーキ屋さんが載っていたから、それで…」
「そうだったの。あなたなりに考えて、色々してくれたのね。…ありがとう」
すぐ近くにあったマイの頭を、ヴィレッタは思わず撫でていた。
普段の彼女らしからぬ行動にマイは軽く驚いていたが、撫でられる心地よさに目を細める。
「よかった。隊長、もう大丈夫?」
「ええ。もう大丈夫。あなたのおかげよ、マイ」
長いこと渦を巻いていた激情はおさまり、先の問題にも冷静に対処するだけの気力が戻ってきたのがわかる。
「でもこんなには食べられないわね。みんなのところに持っていって、お茶にしましょうか」
「そうだね。えっと、隊長とライはコーヒーで、アヤがアイスティー。リュウが…玄米茶だよね?」
「ええ。今日は私がいれるから、マイは持っていく手伝いをしてくれるかしら」
「わかった。そう言えば、ギリアム少佐は何が好きなのかな」
不意に上がった「彼」の名前に、ヴィレッタはライ愛用のカップを取り落としかけた。



782 :〜Don't be so sad〜 :2005/04/27(水) 01:07:35 pBERNowd
「…どうして少佐が出てくるの? もしかして、演習に参加しているの?」
「うん、3人揃って頼みに行ってた。何だか知らないけど、みんなすごくやる気だったぞ。
『負けた方は勝った方の言う事を何でも一つ聞く』って約束までしてた」
「そうだったの。…リュウ達の残念会にならなければいいけれど」
「ギリアム少佐はすごくすごく強いけど、リュウだって沢山がんばってるんだから。だから絶対勝てるよ!」
「そうね。マイに応援されたら、きっとリュウセイも勝てるわね…」
小さなワゴンに必要な物を詰め込み、笑いあいながら二人は部屋を後にした。

ちなみにSRXチームvsギリアムの演習は、ライが善戦した物の結局3人とも大敗。
3人へのギリアムの命令は「書類整理の手伝い」となったところにヴィレッタとマイが到着した。
状況を聞いて飛び入り参加したヴィレッタが一矢報い、ギリアムへのお願い権を見事にゲット。
さて、彼女の願いとはー

「一つ聞きたい事があるから、正直に答えて欲しいの。
 実は昨日、とある喫茶店で少佐を見かけたのだけれどー」

 終



783 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/27(水) 01:13:13 pBERNowd
OG2第27話のSRXのみんなのやり取りがものすごく好きなので書いてみた。
それじゃ。



784 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/27(水) 01:48:49 wE7xqL4a
キター
OG2のSRXチームはいいですなあ。



785 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/27(水) 12:22:05 zFsyhYyT
動揺する姐さんかわいいよ姐さん



788 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/28(木) 01:23:31 bfOlMDHl
>>779がヒロ戦ネタと気づくのに丸一日かかった俺がいる



794 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/28(木) 12:53:31 C0vZ6M8B
>>779-782氏GJ!!!!OG2のSRXチームが凄く好きな俺としては悶え死ぬかと。
後ひっそりギリヴィレ萌なのでなおさら良い!




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807 :便乗ヒロ戦ネタ入り :2005/04/29(金) 02:57:36 VzZHnx+5
「少佐、入るわよ」
休日の打ち合わせをするべくギリアムの部屋の戸を開けたヴィレッタは
目の前に広がるその光景に言葉を失った。
其処に居たのはギリアムと、月でアラドの世話をしていた看護婦。
看護婦はギリアムの胸に飛び込む形で密着し
ギリアムが彼女を背中から抱き抱えていると言う構図だった。
ヴィレッタの目がギロリと、ギリアムと看護婦を睨み付けた。
あわてたギリアムと看護婦はパッと離れ釈明を開始する。
「ヴィレッタ、違うんだこれは」
「ヴィレッタ大尉聞いてください、これには訳が」
ヴィレッタは愛用のベレッタを取り出すとジャコッと、何やら音をさせた。
「五分だけ、話を聞いてあげる」
二人は背筋に寒けを感じつつ事のあらましを説明した。


808 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/29(金) 02:58:25 VzZHnx+5
事の始まりは看護婦が袋を持ってギリアムの部屋に入ってきたことだった。
何の用かと聞くと看護婦は袋からリボルヴァーを取り出しコッキング、ギリアムに向けてぶっ放した。
ギリアムは弾を全弾避けると彼女の銃を足で蹴り飛ばした。
その後彼女はナイフで斬りかかってきたが慣れない手つきの上、ナースの硬い服では
ギリアムの敵では無い。なんなく押さえ込まれた。
「何故こんな事をした?」
「仇を取る為よ…!」
月でアラドに見せていた優しい顔は、ギリアムへの怨恨で夜叉のように変貌していた。
その厳しい目つきでギリアムを睨み付けている。
「彼の仇を……貴方の起こした無駄な戦争で死んだ彼の仇を!」
(俺の起こした戦争だと!?)
ギリアムのクールな顔に動揺が走る。彼が起こした戦争と言えば、1つしか無いからだ。
「貴方を恨んでいた私は、ゼウスが貴方を倒す手伝いをするためにヘリオス要塞に行ったの。
で、要塞が崩壊する時の時空の乱れで私はこの世界の前大戦直前に飛ばされた」
向こうのTV放送でアポロンの声を聞いていた彼女は、輸送機で月を脱出し
ヒリュウ改に拾われた時にギリアムがアポロン総統である事に気づいたと言う。(アラドハンマー習得話)

「彼を殺した貴方がこの世界でのうのうと生きてるのが許せなくて…
戦争が終わってから殺そうと思ったの…」
看護婦はその後「でもね」、と付け加えた。
「こうなったらもうおしまいね。処罰は受けるわ。銃殺でも何でも」
観念したと言った風に看護婦は静かに目を閉じた。
ギリアムは彼女の身体を開放し、床に倒れた彼女の目を覗き込むように顔を近づけた。
看護婦が目を開けて不思議そうにこちらを伺う。


809 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/29(金) 02:59:06 VzZHnx+5
「1つ聞かせて貰えるかな」
「え? ええ」
「何故暗殺にそんな服装で?」
彼女の服装は本懐を遂げるには向かなさ過ぎる服装だ。
「…彼が生前言ってくれたんです。これが一番私に似合う服だって」
彼の言葉は今もくっきり頭の中に残っている。
『患者さんを観ている君は本当に天使みたいだ』
「私は自分のした過ちを棚に上げるつもりは無いが、君の…」
「婚約者です」
「婚約者が、君の今日の行為を良い目で見てくれるかどうかは分かるはずだ」
「分かってます…でも、私には他に出来ることが思いつかなくて…」
そう言うと看護婦は目を手で覆い隠し、泣き崩れた。
「私は今日まであの戦争を忘れた事は無い。私の為に何百万何千万と言う人間が苦しみ、死んで行った。
その業は私が生涯かかっても償い切れる物ではないが、
その為に命を投げ出す事に躊躇いは無い…その事は分かって欲しい」
だからこそギリアムはホワイトスターの決戦で
永遠の争いを理想とするシャドウミラーの首魁共々システムXNを葬ろうとしたのだ。

「本当は分かってたんです…少佐がとっても苦しんでる事…私もヒリュウに乗ってましたから…でも…」
(人の心はそう簡単に割り切れるものでもない、か)
ギリアムは看護婦を抱き寄せ、腕の中に包んでやった。
「私…どうなります?」
「君のような仕事をしてくれる人々が居るからこそ、我々は剣を持って民衆の盾となり前線へ赴ける。
これからも頑張って貰いたい。その方が、彼も喜ぶと思う」
「少佐…!」
看護婦はきつく、ギリアムを抱き返した。



810 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/29(金) 02:59:41 VzZHnx+5
「…と言う訳でちっともやましい事はしていないのだ」
五分どころか十分二十分にも及ぶ言い訳をちんたら話したギリアムはそう締めくくった。
「貴方が悪の総統? 復讐ナースの襲来? へぇ〜…随分と言い訳は下手なのね」
信じていない。あの目は絶対信じていない。確かに信じがたい事ではあるが…
「本当の事を言ったらどうなの」
「だから…」
「コスプレのできる彼女が欲しかったんでしょ」
「は?」
ヴィレッタは今度は看護婦一人を睨みつけ人指し指で指さした。
「見てなさい…私だって何時も色気のない軍服ばかりでなく
少佐好みのコスプレが出来ると言う事を証明してみせる…!!」
そう言うと部屋を飛び出して行った。
「大尉って随分気さくなお人柄だったんですね」
「たまに知らない女性と居るとアレだよ…」
嵐の過ぎ去った部屋の中にはぽかーんとした状態の二人が残された。

結局休日の行き先はコスプレ喫茶と相成ったとか。



811 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/29(金) 03:12:32 PDWP4LuL
>>807-810
姐さんかわいいよ姐さん。
てかんなとこ一緒に行くなギリアム! 止めろギリアム!!

「まずは基本、ナース服」
「どこの国の基本だ」
「ロングのチャイナ服、スリットは大胆に」
「純粋に疑問なんだが、そんなに際どい服の時はどんな下着をつけているんだ?」
「乙女の憧れ、ウエディングドレス」
「結婚前に着ると婚期が遅れるらしいぞ」
「もう…それじゃとっておきを。注目株第一位、DFCスーツ」
「…普段のパイロットスーツのほうが好みだ。あまり人前で肌をさらすな」
「谷間見せてるのはいいの?!」





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814 :人魚の足音 :2005/04/29(金) 09:47:20 uWve8lKG
ヴィレッタ・プリスケンには脚がない。
だからこそ、コンパスのさほど変わらない自分以上の速度で歩きながらも、全く足音を立てずにいられるのだろう。
ヴィレッタに連れられて歩くと、いつもリョウト・ヒカワはそんな事を考えてしまう。

勿論、リョウトとて本当に脚がないと信じているわけではない。
足音が無いのは潜入作戦のプロとしての癖なのであろうし、
実際には、男女共に羨望の念を顕にしてしまうような、緩やかに肉感的なラインを描く立派な脚が、彼女にはある。
それが幻でない事は、リョウト自身誰よりもよぉーっく知っている。
だが、それでもリョウトは思うのだ。
大人で、凛として、厳しい中にも優しさを見せて、妖艶といえるほど色っぽくて、時折、どうしようもなく可愛らしい、
そんな彼女には、子供っぽい想像でも即座に否定できない何かがある、と。
そして、もしリョウトが思うとおりに、その脚が見せ掛けだけのものならば、彼女は、ヴィレッタ・プリスケンは本当は…。
(きっと、この人は…)
だが、リョウトの想像力がいつもの結論を出すよりも前に、リョウトは気が付いたのであった。
自分が、ヴィレッタからすっかり置き去りにされている事に。

「待ってくださいよぉ」
哀れっぽい声を出して駆け寄ってきたリョウトに対し、
ヴィレッタは微笑みながら、からかうような、叱るような口調で「遅いな」と呟いた。
言われたリョウトはやや不満げに唇を尖らせる。
「ヴィレッタさ‥少尉が速すぎるんです」
そんな彼の仕草に、ヴィレッタは自分の口の端が緩むのを感じ、
それを感づかれまいと会議用書類を綴じたファイルでぽふ、とリョウトの頭を軽く叩いた。



815 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/29(金) 09:48:40 uWve8lKG
リョウト・ヒカワは、可愛い。
顔も、声も少女じみていて、おおよそ18歳の少年には見えない。
本人もそれを自覚しているのだろう。「男らしくなりたいんです」とよく口にしているが、
そんなところすら可愛らしさを強調しているのに気が付いているのかどうか。
しかし、何よりも可愛らしいのは、その考え方だとヴィレッタは思う。
いざ任務や技術的な事を考える際には、やや悲観的になりがちながらも非常に有能で実際的な考え方が出来るのに、そういった縛りを失ってしまうと、
奔放な想像力が勝手気ままに暴走してしまうらしい。
(人魚、だったか)
かつて彼が彼女をなんと形容したかを思い出し、優しく、柔らかい微笑が顔に広がる。
最初に(そして、それが最後となった訳だが)そんな想像を聞いた時は、
足音が無いだけで人魚とは、取りとめがない想像にしても取りとめも無さすぎだろう、
私に脚がないのなら、彼の想像力には翼が生えているのだろう、そういう風に考えたものだ。
だが、それを口にすると、彼を傷つけてしまいそうで、彼の翼をもぎ取ってしまいそうで、
ヴィレッタは、ただ優しく微笑んだ。
しかし、それは逆効果だったらしい。
ヴィレッタの微笑みは、リョウトを傷つけたくないという彼女の願いと裏腹にリョウトの顔を曇らせ、
そして、それ以後、彼女に対してその想像を、翼の軌跡を語ることはなくなった。
今のヴィレッタも、その時と同じ笑みを浮かべているのだろう。
彼女の顔を見つめるリョウトは、酷く寂しげに見えた。
「どうして、そんな顔をする?」
「え…?」
つい気になって質問すると、リョウトは怪訝そうな顔を浮かべた。
「お前はいつもそうだな。私が微笑むと、泣き出しそうになる。私の笑顔は、そんなに怖いか?」
リョウトは少しく言いよどんでいたが、やがて、意を決したように口を開く。
「怖いといえば、怖いです」
恐らく冗談のつもりであったろう発言に大真面目で返されてたじろぐヴィレッタに、
リョウトは尚も言葉を続ける。
「プロポーズを断られたときに、そういう顔をされたんです」
リョウトの言葉の意味をヴィレッタが察するのに、暫しの間を要した。
「私は、そんな事を言われた記憶は無いぞ」
動揺を必死で堪えているような、信じたくないものに直面したような、
何とか平静を保ちつつ、そっけなくとぼけるヴィレッタが何とも可愛らしくて。
リョウトはダメ押しとばかりに悪戯っぽく続ける。
「ヴィレッタさんじゃ、ありませんから」
リョウトの口調はごくごく軽いものではあったが、今までリョウトが言ったどんな言葉よりも衝撃的であったらしい。
かつて誰にも見せたことも無いほどの動揺を顕にするヴィレッタが少し可哀想になって、
リョウトはぽつりと呟く。
「まだ子供の頃、姉さんにプロポーズしたんです」
一瞬の間の後、口の端を引きつらせたヴィレッタが手をぶんと振ると、
ぱしゃっと威勢のいい音を立てて、リョウトの顔にファイルが命中した。



816 :人魚の足音 :2005/04/29(金) 09:51:04 uWve8lKG
「ぶつけた相手に拾ってくれと頼むくらいなら、投げつけないでください」
しかし、ヴィレッタは少し赤くなった鼻の頭を撫でつつ散らばった書類を拾うリョウトの苦言にも、全く反応しようとしない。
(怒らせちゃったか)
仕方ないとは思う。
それでも、本当のことなのだ。
小学生になった頃、これで大人になったと思い込んだ頃、
大好きな一番上の姉に、それまでの決して長くない人生の中でも一番の勇気を振り絞ってプロポーズした時、
姉は叱るでもなく、笑い飛ばすでもなく、ただ、優しく微笑んだ。
子供心にも、その微笑はリョウトを傷つけたくない、そして、純粋にリョウトが可愛いと思ってのものだろうと気が付き、
それ故に、姉の気遣いとは裏腹に、自分が子供であると思い知らされて酷く傷ついた。
ヴィレッタの微笑は、それを思い出させる。
そして、未だ子供である自分と、大人であるヴィレッタとの間に、かつての自分と姉と同様のどうしようもない隔たりがあると感じさせられる。
いつか、その隔たりが彼とヴィレッタを引き離してしまいそうで、怖い。
(こういう事を思うのも子供っぽいんだろうな)
自嘲気味な苦笑をしつつ拾い終わった書類をヴィレッタに手渡すが、やはり、ヴィレッタは何も言ってくれない。
本来ならばリョウトも申し訳ないと思うべきなのであろうが、深刻でなく怒っているヴィレッタは、普段より少しだけ、ほんの少しだけ、子供っぽくなって、
それだけ自分との距離が縮まったように思い、リョウトは背徳的な喜びを感じる。
(こんな事を思っているなんて知れたら、ただじゃすまないな)
そんなリョウトの気持ちが伝わったわけでもないだろうが、
ヴィレッタは無言のままに立ち上がり、そして、コツコツという音と共に歩き始めた。

それが、ヴィレッタの足音であるとリョウトが察するのには、
先ほど、ヴィレッタがリョウトの言葉を飲み込むのに要したのと同じくらいの時間がかかった。

かつて彼女の足元からは聞こえた事のない音に、やや呆然とするリョウトに、
ヴィレッタは振り返って、彼が最前好きでないと言ったばかりの微笑を浮かべる。
きっと、足音を鳴らす事でリョウトの想像を、彼女が人魚であるという想像を打ち砕いたつもりなのだろう。
(でもね、ヴィレッタさん。それは逆効果です)
ヴィレッタに向かってにっこりと微笑み返すと、ヴィレッタは狙いが外れたのか、やや残念そうな顔を浮かべて向き直る。
初めて聴くその足音は、軽やかで、規則正しい旋律は、まるで彼を誘う人魚の歌声のようで。
リョウトは目を閉ざし、彼にだけ聞こえる「歌声」に身を任せて歩き始めるのであった。

おしまい



817 :489 :2005/04/29(金) 09:53:18 uWve8lKG
ごめんなさい、>>815が二番目でございますです
スパヒロ版を意識したつもりだけども、ヴィレ姉さんの口調が変だったらこれもごめんなさい
ついでに、リョウトがやたらとぽえみぃなのもごめんなさい



818 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/29(金) 09:57:48 VCBRsaL0
いいよーいいよー。どっちも可愛くてすてきだ〜。
スパヒロものはただでさえ数が少ないから、もっとやれ。やってください、お願いします。



819 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/29(金) 10:45:29 LlM/JZHb
スパヒロ設定っていうのはいいね。ぐじょぶ。
OG設定だとどーしてもリオはどうしたギリちゃんはどうしたって気になって萌えられないからさ……



820 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/29(金) 11:25:16 wA75MKxa
あああああああああやべえええええ溶けるううううう

超GJ!



821 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/29(金) 19:31:03 jGb18r4b
そうか、スパヒロ設定だからヴィレッタの口調がいつもより男っぽいのか!
ようやく気づいた。そしてGJ。



822 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/29(金) 19:45:43 VzZHnx+5
スパロボでもα・α外伝・OG前半はそんな口調
OG後半・ニルファ・OG2は女っぽく喋る
地球人慣れしてきたようだ




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826 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/04/30(土) 14:09:17 7xvl5+xT
健全なギリヴィレスキーには姐さんがギリちゃんを押し倒すってのはどうなんですか?



827 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/01(日) 00:13:35 gUMnMGjF
普通にアリ。
しかしギリちゃんは押し倒されて大人しくしているタマじゃないと思うのだが。
悪セルもヴィンちゃんも漏れなく酷い目にあってるしw


829 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/01(日) 01:07:53 +Pp3OYbD
押し倒されて黙っちゃいない…となると。

「さあ、ここからどう状況を引っくり返すの? 少佐」
「…そうだな、例えば…」
ギリアムの肩を押さえているヴィレッタの腕を払い、上体をつんのめらせる。
体が密着したところで片手でしっかり抱き締め、もう片方の腕で勢いをつけて無理矢理反転。
「…と、こんなところでどうだ? 」
あっというまに形勢逆転、加害者が被害者に早変わり。
「…それでは、詰めに成功したのだから、賞品を頂こうか」
「え? 賞品って…私別に何も持っていないわ…」
そこまで言ったところで、一つの結論に思い到る。
「…まさか」
「多分そのまさかだ。…逃げられると思うなよ」

—気力150、ギリさん「予知」&「アタッカー」発動—


830 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/01(日) 01:41:10 gUMnMGjF
>>829
元々そのつもりで押し倒したんだからいいんジャマイカw
いや、しかしギリちゃんは普段淡泊な分発動したら凄そうだし、
テクだけはありそうだしあの性格+声なら言葉責めも相当クるだろうし放置プレイも……
向こうから襲うように仕向ければ姐さんが主導権握れたのにw



831 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/01(日) 02:05:18 +Pp3OYbD
>>830
姐さん不測の事態によわいからw
そしてアタッカー&SP回復で疲れ知らずでガンガン責めるわけだが。
予知で姐さんの言いたそうな事を読んで言葉責めもね♪


838 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/01(日) 15:42:27 lMkEhxkT
「…それで、この後どうします? 少佐」
「あ?! こ、こここここの後ってなんなんだヴィレッタ」
「私の口から言わせる気? 少佐のいじわる」
細いしなやかな手が乗せられ、甘い視線が彼に投げかけられる。
緊張のあまり手の中の物を握りつぶしていたことにすら、ギリアムは気づけなかった。
「……そ、そうだな、このまま二人で抜け出して−」
「書類をさっさと片付けないと…」
「−は?」
「演習の報告書と、物品の購入許可願いと、あと…はあ、いくつあったかしら…」
「…………そうか、私でよければ手伝うぞ」
「ありがとう少佐。とりあえず…お礼ね」
「いや、礼などいらな…」
二人の顔が重なるのに、それほど時間はかからなかった。

勢いで書いた。



840 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/01(日) 16:26:16 TvTB/9Aj
萌えキター
やばすぎですよハァハァ




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842 :ブラックコーヒー :2005/05/02(月) 00:12:08 v8buftVj
リョウト・ヒカワがごくごくと喉を鳴らして漆黒の液体を飲み込んでいく。
それを見るヴィレッタ・プリスケンは、自分より声が高いリョウトにも一応喉仏があるのか、と取りとめも無いことを考えて愉悦を覚える。
「〜〜!!」
日が替わって間もないこの日においてすらもう何倍目かのコーヒーになるというに、一向に舌が慣れないらしい。
リョウトは舌を痺れさせるような苦味に顔を顰める。
本当に、子供っぽく可愛らしい人だとヴィレッタは思わず顔を緩ませそうになるが、
努めて厳しい表情をとると、事務的な調子で声をかけた。
「そろそろやめておかなければ胃を壊すぞ」
「そろそろ寝かせてくれるのならやめます」
勝手に寝ればいいではないか、とヴィレッタは思う。
今やっているのは、急ぎの仕事ではない。
どだい、書類整理などはやってもやらなくてもいい部類の仕事である。
ただ、ヴィレッタとしては夜間の仕事が苦にならないからやっているだけだ。
「上官に部下を酷使するという悪評を押し付けたいのか?」
「それを言うなら、部下に働いている上官の手助けもせずに高鼾をかく怠け者という悪評を押し付けるつもりですか?
それに、軍では部下を酷使する事なんて、悪評にもなりませんよ」
たとい悪評が立ったとて、貴女にならこき使われてもいいと言う男女は少なくあるまい、と胸中で付け加える。
そして、よしんば何かの奇跡で周りが貴女の下につくことを嫌がるようになっても、貴女を独占できるのならば自分にとって本望だ、とも。
だが、当然の事ながらリョウトの胸中の呟きを知る由もないヴィレッタは、はぁとため息を吐く。
「子守唄でも歌えば寝てくれるか?」
子供扱いされた事の腹立ちよりも、ヴィレッタが自分の為だけに歌ってくれるという喜びが勝り、
一瞬そうしてもらおうかしらん、という考えがリョウトを支配しかける。
が、そんな事だからいつまでたっても子供扱いされるのだ、と胸中で自分を叱り付けると、やや怒ったような顔でヴィレッタを睨む。
「お邪魔、ですか」
「そういう訳ではないが…」
邪魔なくらいならば、さっさと寝るように命令している。
実際、やや効率が落ちてきているとは言え、それでも見事な働きっぷりである。
何より、リョウトならば気を置かなくて済む。
言葉に詰まったヴィレッタを見て、畳み掛けるならば今と思ったのか、リョウトは言葉を続ける。
「私人として言わせてもらうなら」
「何だ」
ヴィレッタはまた屁理屈を言われるのか、と辟易とした顔でリョウトを見つめる。
リョウトと言えば、摂取しすぎたカフェインの力か、眠気のせいで夢見心地になってしまっているのか。
普段ならば恥ずかしくて、気障っぽくて絶対に言えそうに無い事が、今ならば言えそうで。
大真面目な顔をして、殺し文句を口にする。
「貴女の側にいる事は、数時間の睡眠を失う事を帳消しにしても尚余りある幸福です」
「ばか」
だが、その言葉とは裏腹に、ヴィレッタはとても幸せそうな笑顔を見せたのであった。

おしまい




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846 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/03(火) 01:16:18 zNYZ5W6P
わたしこそ しんの ヴィレッタ だ!!
・・・いかなる しょうがいをも のりこえ ギリアムしょうさを デートに さそうこと・・・。
それが わたしの しめいなのだ!!
さっそく いすにこしかけた しょうさが みえる・・・。 これが てんごくへの いりぐちと いうわけか・・・。
いどう>しょうめん
うおーっ!!
わたしは さけびごえを あげ しょうさの めのまえに ホップ ステップ ジャンプ・・・ かーるいす!!
な なんだ これは! きみょうに へんけいしている!!
しょうさに むねが あったり くちべにを つけていたり するものか!
ああ!! なんて おろかなのだ。
アナ・スタシアを しょうさと みまちがえるとは!
ざんねん! わたしの けいかくは ここで おわってしまった!!

二重にわかりにくいネタスマソ



847 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/03(火) 03:39:59 oI1eAcx3
シャドウゲイトか!
こんなところでしんのゆうしゃを見るとは……



848 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/03(火) 10:11:05 ldlJgVLN
>>846
激ワロスwwwwうまいなww





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863 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/05(木) 00:16:16 hkbvhB8V
マイにやってくれとこいのぼりやら何やら持ってくるギリちゃん。
「私には?」
「こどもの日だぞ?」
「私だって子供よ……あなたに甘えたくて仕方ないもの。子供でなかったら何?」



865 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/05(木) 01:50:17 odVKwVln
ヴィレ姐さんってまだ実年齢1桁だよな
確かに子供かも試練


867 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/05(木) 09:25:12 XX2vUTaO
>>863
「私だって…誰かに甘えたいときがあるのよ…。今日だけでもいいわ。
 あなたに甘えられるのなら私だってこどもになりたい」(上目遣い)
「ヴィ、ヴィレッタ…///」

というわけでギリちゃんヴィレちゃんの王様ゲームスタート

こんなのこどもの日じゃねーっていうツッコミはノーセンキューです




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868 :心地よく秘密めいた人・前 :2005/05/05(木) 19:27:32 6UBTaR+/
「貴方は何が好き?」
珍しく恥ずかしげな様子のヴィレッタに尋ねられて、
「貴女」と、とある小説のようにストレートな物言いをするのも何とも気恥ずかしかったので、
リョウトはただ、躊躇いがちな、それでも真っ直ぐな瞳でヴィレッタを見つめた。
目は口ほどに物を言うとはよく言うが、この時のリョウトの視線は口以上に物を言ったらしい。
ヴィレッタはリョウトが言わんとするところを察し、これまた彼女にしては珍しく頬を赤らめて微笑んだ。
艦の駆動音が、二人には高鳴る互いの鼓動のように聞こえる。
二人だけの幸せな時間に酔いしれたように熱い眼差しを交し合う。
だが、ヴィレッタは唐突に我に返ると、首を振り振り上気した頬を冷まし、
胸ポケットに挿したボールペンをダーツの要領でリョウト目掛けて投げつける。
ヴィレッタが投擲の姿勢に入っても熱っぽく彼女を見つめ続けていたリョウトにこれがかわせる筈も無く、
リョウトは「あ痛ッ!!」と叫ぶと額を押さえて俯いた。
「何、するんですかッ!」
涙目になって抗議の声を上げるリョウトに、ヴィレッタはわざとらしくこほんと咳をして口を開く。
「馬鹿、食べ物よ」
言われてリョウトはやや唖然とした顔でヴィレッタを見つめる。
この眼差しも先程とさして変わらぬ程に雄弁であったのだろう。
ヴィレッタは不興げに鼻を鳴らすと、
「私が食事の話をするのはそんなに変か?」と問い詰めるような口調で質問した。
はっきり言って、そうです—あわや口から飛び出しそうになったそんな言葉を、リョウトは慌てて嚥下して胸の奥に仕舞い込んだ。

リョウトは常々、ヴィレッタには三大欲求が欠落、そうでなくとも常人よりずっと控えめであると思っている。
いつ寝ているのかと疑う、いや、それどころか見ている方が不安になるほどの恐ろしく過密なスケジュールをこなすわ、
周りに合わせる必要のある時以外は舌を楽しませるという事を軽んじるわ、枚挙に暇が無い。
特に、ただ栄養補給の為だけに、食事の時間も惜しいとサプリメントを数錠飲み込んでお仕舞いな食事風景は、
姉の収集していた少女漫画に出てきた「エネルギーの補給に時間をかける趣味は無い」と言い切ったとあるキャラクターを思い出させる。
尤も、そのキャラクターはもう一つの欲求がずば抜けていたが、ヴィレッタにおいてはそれすら…まあ、その見た目から思えるほどには、
一般的な基準、いや、少なくとも、経験の無いリョウトが期待と不安を覚えていたほどではなくて、意外と淡白…だと思う。
そんな彼女から食べ物の話が出たのだから、自分の反応も無理からぬ事である、と、リョウトは言い訳がましく考える。



869 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/05(木) 19:28:22 6UBTaR+/
「別に、特に好き嫌いありませんよ」
ヴィレッタの真意は分からないが、とにかく素直に答える。
「今は無くとも、昔にはあったでしょう?」
そこまで言って、ヴィレッタはしまったと気まずげな顔をして息を飲む。
(なるほど。りょうとね)
たまの非番であるから、苦手をおして手料理でも振舞うつもりなのであろう。
厨房やエプロンがミスマッチで、しかし、やはり魅力的なヴィレッタの姿を思い浮かべると自然と顔がほころぶが、
リョウトに気がつかれたと思い、何やらもじもじ恥ずかしげな、それこそマイやラトゥーニを思わせる態度を見せるヴィレッタが何とも可愛らしく、
あえてどういうつもりなのか気が付いた素振りを見せない事にする。
「母の料理なら、何でも好きでしたよ」
リョウトとしては「何を作っても喜んでもらえますよ」という意味を込めた気を利かせての発言のつもりであったのだが、
ヴィレッタにとってさほど救いにはならなかったらしい。
むしろ、落ち込んだ様子で「母、か…」と呟く。
(もしかして、産みの親ではない事を気にしているのか?)
あの子はそんな事は気にしていない、本当に貴女を母親だと思って慕っている、そう口にしようとした時、
「クスハ達に頼めないな…」と呟くのが耳に入り、気の抜けたような声を漏らしてしまう。
「どうした?」
「いえ、何でも…」
(自分で作るつもりは無いのか…)
まあ、そっちの方が安心ではあるのだが。
料理は諦めてりょうとの元に行くのだろうか、ふらふらと立ち去るヴィレッタの背中を見ていると、
自分を含む男性(そして一部の女性)諸氏の心を惹きつけて止まない麗人の心をがっちりと捉えた自分の小さな分身への嫉妬に身を焦がしている自分に気が付き、
大人気ないと叱り付ける。
(お父さんになるのはまだ早いみたいだな)
—だって、こんなにも貴女を独占したい。
消え行くヴィレッタの背中に向かい、そう小さく呟くリョウトであった

おしまい





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884 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/05(木) 23:22:00 6UBTaR+/
子犬の写真集を見て、いつか子犬を引き連れて自然散策したいと考えてたり
ヴィレ(まあ、でも、それまではこの子達でいいか)
リョウト「?」
りょうと「?」



885 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/05(木) 23:27:42 1gdjex3c
二人揃って軽く上目遣いなのを想像して軽くもだえますた>Wリョウト



886 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/05(木) 23:38:45 cqSLvpZH
ふむ。

あぐらをかいたリョウトの膝の上にりょうとが居て、リョウトの背中にヴィレ姐がしなだれかかってるんだな


895 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/06(金) 06:53:54 mBmgzGcv
>>886
「りょうくんが、りょうくんがおかーさんとくっつくの」と駄々をこねて、リョウトとポジションチェンジを要求するりょうと
「おとーさんはりょうくんのおひざね」と言われたものの、「絶対重いって言うよなぁ…」と思って、ヴィレッタの背中にしなだれかかると、
「りょうくんがおとーさんとくっつくの」と駄々をこねて以下エンドレス



887 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/05(木) 23:49:44 AijTG4hv
>>886
では柱の影で悔しそうにリョウト達をにらむリオと
よく分からないけどリオお母さんの真似して柱の影からのぞき込むりおに萌えますね



888 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/05(木) 23:55:11 hkbvhB8V
ならば仮面を被ろうとするぎりあむと止める気力もないくらい落ち込んでいるギリアムと今をチャンスと膝の上に乗るう゛ぃれったには俺が萌える



889 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/06(金) 00:05:42 Mp5V6lCc
>>888
むしろ二人揃って膝枕してもらって万事解決



890 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/06(金) 00:14:24 6lsVlxvo
ああ、う″ぃれったとぎりあむがギリアムに膝枕をしてもらうんだな?
え、違う?



891 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/06(金) 00:16:32 CoXPo1Bc
何だかんだ言いつつあっさり膝枕してもらうリョウトきゅん。
何だかんだ理屈をつけ視線をそらすが「そう、ならいらないのね?」と言われて慌てて従うギリちゃん。
こんな絵が浮かびましたよ。
……ギリちゃんダメすぎw



892 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/06(金) 01:04:39 Mp5V6lCc
>>890
それもイイ!!自分は
ギリアム&ぎりあむを
「あなた(たち)にはわたしがいるじゃない」
と膝枕してあげるおませさんなう”ぃれった
…な画を妄想しますた


893 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/06(金) 01:48:29 R68CEJpF
>>892
う”ぃれった…末恐ろしい子…!(待て

忙しい大人にとって最大の娯楽って「何もしない」なんだよね。
というわけで4人でお昼寝のヴィレッタ&う”ぃれった&ギリアム&ぎりあむ。
「本当に、遊びに行かなくていいのか」
「せっかくの休みなのだから、遊園地とか動物園とか、行きたい場所はないの?」
「ええ。みんなでいっしょにいられればしあわせだもの」
「ああ。つかれているのだからゆっくりやすむといい」
「…育て方間違えたかしら…」
「…手がかからないのはいいんだがな…」



894 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/06(金) 02:03:58 KapSAe4P
>>893
> 「…育て方間違えたかしら…」
> 「…手がかからないのはいいんだがな…」
子供の出来が良すぎて、楽でいいんだけどちょっと寂しい夫婦を想像した

 ゼイタクナ ナヤミナノハ ワカッテルケドネ(´・ω・)(・ω・`)ネー

ってな感じで顔を見合わせる二人


896 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/06(金) 12:30:46 siUtFlfq
旅行をプレゼントされました。
「ふたりでふうふみずいらずですごして」
「家事は……」
「だいじょうぶ。レトルトがあるしレーツェルさんとえるざむがきてくれる」
「それにもとからにたようなものだし」
「せいかつむのうりょくしゃだからな」

「いらないってことなのか……遠まわしに我々がいらないって…………orz」
「まあ親がなくとも子は育つって言うし(・ω・`)ネー」



897 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/06(金) 12:55:56 0mZfelyA
淡泊すぎるぜ、ぎり&う゛ぃれ



898 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/06(金) 14:04:29 N32Jj53p
だ、誰だ!?
う゛ぃれったがハーフパンツでTシャツという
カジュアル&ボーイッシュな服装だっつー電波飛ばしてきたヤツは!?
ホントに…

(*´д`)ハァハァ


899 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/06(金) 15:13:41 Mp5V6lCc
>>897
違うよほらあれだ、これは二人っきりでにゃんにゃんするための
ぎりう゛ぃれの策なんだよ!!恐るべしぎりう゛ぃれ!!



900 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/06(金) 15:48:52 0mZfelyA
>>899
なっ……!
計算高すぎるぜ、ぎり&う゛ぃれ



903 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/06(金) 17:28:28 Mp5V6lCc
う゛ぃれ「ふふふ…きょうからしばらくふたりっきりねぎりあむv」
ぎり「ああ…これでいっしょによなかまでテレビをみたり、ゆうしょくをハンバーグや
   スパゲッティーだけにすることもかのうだ。ピーマンをのこしてもおこられないぞ」
う゛ぃれ「…もっとほかにやりたいことはないの?」
ぎり「そうだ、えるざむたちもよんでみんなでウノをやろう」
う゛ぃれ「orz」

にゃんにゃん失敗


905 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/06(金) 17:56:39 ydxZiwoo
少佐幼いよ少佐



910 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/06(金) 22:40:25 Xu2lYidK
連書きになりますが、親分スレより。

>606 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/06(金) 20:51:30 ID:p1DKpRNd
>子供の日にイルイが「弟が欲しい」って言い出して硬直するゼンソフィー ハァハァ

>607 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/06(金) 21:03:23 ID:GE9vRNU1
>去年のクリスマスに「兄弟が欲しい」とか言ってた気がする>イルイ

>608 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/06(金) 21:40:00 ID:5Zc13eV+
>>>606
>トロンベ「だそうだ、わが友」
>ギリアム「といわけで連休最後の二連休は二人で温泉でも言ってくるといい」
>カイ「イルイのことはわたしに任せろ、ラトゥーニも会いたいといっているしな」

>ゼンソフィ「「……(//////)」」

>ぷす、ぷす
>エリ「よし、これで……ウフフフ」
>ロブ「……何に針を刺してるんですか」
>エリ「あら、叶えることの出来る子供の夢をかなえてあげるのは親の重要な役目ですよ?」

…つまりそういうことか、う″ぃれった&ぎりあむ…w



911 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/06(金) 23:08:53 Mp5V6lCc
>>910
そ、そこまでは言ってないよ!!いや、考えてなかったって言ったら嘘になるけどw

>旅行に言った先で同じく旅行中(ヴィレスレ参照)の
>ギリアム&ヴィレッタに遭遇する親分&ソッフィーという光景が脳裏に浮かんだ。

>旅先で知り合いに会うのって気恥ずかしく無い?
>状況にも因るとは思うけど。


>610 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/05/06(金) 22:56:15 ID:WoEQGzNa
>お互い目的がチョメチョメなだけに
>メッチャメチャに気まずいだろうな
>連休明けも顔あわせる度に、乾いた笑いしか出てこなさそう

どこの家庭も同じなんですなぁw


912 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/06(金) 23:16:03 Xu2lYidK

夜中に目が覚めてギリアムとヴィレッタがいないので急に寂しくなってぎゅーっとぎりあむに抱き着いて寝るう゛ぃれった。
抱き着かれて目が覚めたのでう゛ぃれったが寝るまで頭をよしよしするぎりあむ。



914 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/06(金) 23:49:26 Mp5V6lCc
ちょっとすごいツボなんですけど
あんた達萌えさせすぎですよハァハァGJ連発

予知能力がまだ上手く制御しきれてないぎりあむとかいいかもしんない
ヒーロー戦記の頃のギリアムみたいで



915 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/07(土) 00:22:42 2wBpbdZd
>>914
いろいろ見え過ぎちゃって恐くなってヴィレッタの胸にすがるぎりあむ
ぎりあむが落ち着いたところでじっくりと相談に乗るギリアム
ぎりあむが辛そうなので見ているうちに自分も辛くなっちゃう゛ぃれった
う゛ぃれったが落ち着くまでしっかり抱き締めてるヴィレッタ

制御しきれて無いって言うと暴走気味になる、というイメージが良く浮かぶな。



916 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/07(土) 01:28:56 VOE2yyeH
>>915
暴走ってほどでもないが
ヒーロー戦記の頃のギリちゃんは人と話してる最中に
その人の死相が見えたりして真っ青になることがあった
OGではそういうことはないんでわりと制御できてる希ガス

怖い予知夢とか見ちゃって思い悩むぎりあむ
でも幼クローン組の兄貴分としては弱い所は見せられない…悩みを抱え込み必死に隠し通す
そんなぎりあむを「無理しなくてもいいのよ」と優しく受け入れてくれるヴィレッタ
自身の経験から相談に乗ってくれるギリアム
幼いながらも自分を心配してくれるゔぃれった

こうしてギリヴィレ×2ファミリーが生まれたのです



917 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/07(土) 02:14:49 Mge1UjDa
>>896
う゛ぃれったに「あーんして」ってやられてるぎりあむとか、
ぎりあむの隣に座ってちょっと寄り掛かるようにして一緒にテレビを見ているう゛ぃれったとか。
「質問してもいいか、二人とも」
「「なーに、レーツェルさん」」
「…もしかしてとは思うが、ギリアム達の真似か?」
「「ええっ?! なんでわかったの!? すごーい!!」」
「あにうえすごいです、どうしてわかったのですか? じつにとろんべ」
「…|‾|○ノシノシ(腹を抱えて笑っているレーツェル)」

んで、帰ってきてからこの会話を聞いてめっちゃ恥ずかしがるギリ&ヴィレ。


918 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/07(土) 02:28:34 6XHUvo5L
本当は見えてるけど無理して笑ってるギリちゃん。
でも全然隠しきれてなくて心配されるギリちゃん。
姐さんが優しく聞くけど話せなくて、「大丈夫……」って言いながら少し涙。
驚いた姐さんに抱き留められるけど謝るしかできない。
終いには姐さんの方が泣き出してしまう。



919 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/07(土) 06:08:29 VOE2yyeH
>>918
ギリちゃんは予知を制御できるんじゃなくて
悲しみをこらえることを覚えたんだとしたら
本当は自分の大切な人の最期まで見えてて全部隠してる…


なんかギリちゃんがかわいそうになってきた
そりゃぎりあむも泣くよ…
幸せになれよギリアム&ぎりあむ


924 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/08(日) 01:31:05 h80dgoGp
予知といっても、悪い物ばかり見る訳じゃ無いことを祈って。


見上げた空は夏の青、周囲は一面のヒマワリ畑。
強い日差しに目を細めれば、背丈よりも大きな花達を掻き分けて進む小さな人影が見えた。
その影は俺を見つけると、目を煌めかせ、一目散に走ってきた。
少年は衝突寸前でスピードを緩め、俺の腕の中に飛込む。
蒼い柔らかな髪をそっと撫でてやると、彼は俺を見上げてにぃっと笑った。

━母さんはどうした?
━ほら、あそこあそこ!

指先だけでは足りないのか、全身を使ってある方向を指し示す。
揺らめく大気の向こうから、すらりとした女性が姿を表した。
少年と同じ色の髪、とてもよく見知った涼麗な顔立ち。
彼女は少年の元にやってくると、手に持っていた麦わら帽子を彼に被せた。

━被ってないと、すぐに倒れちゃうわよ?
━へいきだよ、だってきたえてるんだから!
━鍛えていても、お日様には勝てないでしょう? もう…。

まだまだ元気が有り余っているらしく、少年は帽子を押さえて更に遠くへ駆け出して行く。
しばらく走ったところで、じれったそうに少年は大声を上げた。

━おとうさんもおかあさんも、はやくはやく!!

俺は彼女と顔を見合わせてから、彼の言葉に答えた。

━わかった、待ってろよイングラム!

更に走り続ける息子の背中を追い掛けて、俺は大きく一歩踏み出した。


「どうしたの少佐、朝からずいぶん楽しそうね」
「ああ、とてもいい夢を見たんだ。…ただ、目覚めた途端に内容をすっかり忘れてしまったがね」
「それは残念ね。…でもそんなに楽しそうなのだから、本当に良い夢だったのね…」


これもまた、未来の一つ。…なのかも知れない。




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922 :小さな堕天使に祝福を :2005/05/08(日) 01:28:09 NZVbhvlC
「どうして来てくれないの、ぎりあむ……」
ヴィレッタが三本目の瓶に手をつけた。
普段はこの程度で酔うヴィレッタではないのだが、今の彼女は完全に出来上がっていた。
ギリアムはかける言葉もなく止めることも出来ず心配そうに見遣るのみ。
寄り添って座りため息をつく。

母の日ということで小さな分身たちは己の母と信じる者にプレゼントを渡していた。
その姿は傍目にもほほえましく、ヴィレッタに期待を抱かせるには充分だった。
ぎりあむとう゛ぃれった。愛しい“我が子”
彼らはそれなりの分別を持たされていたから他の子供たちのように無邪気に親だと思うことは出来なかった。
しかし——だからこそ、ヴィレッタとギリアムは溢れるほどの愛を注いだ。
二人とも肉親やその情というものがよくわからなかったがそんな子にしてはいけないと感じていたし、
何より本当の両親でないと知りつつもおとうさん、おかあさんと慕ってくる二人がいじらしくかわいらしく愛おしく。
成熟していて手がかからず少し寂しいときもあるがかけただけの愛情は確実にかえってきて何とも言えず幸せな気分になる。
それで今日も期待していた。
自分のために必死に考え用意してくれたプレゼントを少し照れながら渡してくれるのを。



923 :小さな堕天使に祝福を :2005/05/08(日) 01:31:00 NZVbhvlC
しかしぎりあむは来なかった。
部屋で二人で待っているところに——う゛ぃれったは一人でやってきた。
「よくわからないけれど……いきたくないって」
彼女は涙ぐんでいた。
ヴィレッタの衝撃がわかるのか、自分のせいだと思っているのか、それともぎりあむがそんなことをするのが辛いしわからないのか。
「いかなきゃダメっていったけど…………」
鼻を鳴らして涙を流す。
慌ててギリアムが抱きしめ涙を拭き頭を撫でる。
優しく言葉をかけていくうちにう゛ぃれったは落ち着いたが、“母親”の方にかける言葉が見つからない。
完全に呆けてしまっている。
う゛ぃれったが心配そうに小声で尋ねた。
「おかあさん、ぎりあむをきらいになったりしないかしら?」
「大丈夫だよ。お父さんもお母さんもお前たちを愛している」
「でもぎりあむはプレゼントをわたさなかった」
「プレゼントひとつで変わるものじゃないさ。今はショックを受けているが、そうなるのだってぎりあむを好きだからだよ」
「ほんとう?」
「嘘をつく必要なんてないだろう? ずっと、ずっと、大好きだよ」
う゛ぃれったの髪を混ぜた後帰るように促した。

そして冒頭に戻る。
ギリアムもう゛ぃれったの前では父親たらんとしたがやはりショックで。
ギリアムでさえこうなのだから今回労われる対象だったヴィレッタは推して知るべし。
ぎりあむの様子を見に行くにもヴィレッタがこの状態ではな、と黙って愚痴を聞き酌をする。
「確かに私は本当の母親じゃないしいい親だなんて思わない……けれど…………!」
悔しくて、哀しくて。
又聞きとはいえ「行きたくない」の言葉が辛かった。
母の日に子に無視され避けられたという事実。
悪いと思いながらも酒の勢いでギリアムに八つ当たり。
そんなこんなで時間がすぎ、空き瓶は確実に数を増していた。



925 :小さな堕天使に祝福を :2005/05/08(日) 01:33:26 NZVbhvlC
——その時。
それは小さな音だったがヴィレッタの酔いを一瞬で醒ました。
何かを置いた音。
慌てて扉を開くと、綺麗に包装された箱がそこにはあった。
添付されていたのは手紙と赤いカーネーション。しかも生花だ。
思わずあたりを見回すと明青の大きな瞳が通路の陰から覗いている。
だが次の瞬間それはひっこんでしまった。
「待って、ぎりあむ!」
小さな足音は急速に遠ざかっていく。
——普段は足音立てないのに、そんなに慌てているの?
訝しみそして寂しく手紙を開く。
丁寧で綺麗だが子供らしさの残る字で綴られたそれには感謝と謝罪が述べられていた。
『本当はちょくせつわたしたかった』
中身のテディベアを抱きしめて、彼女は短く言った。
「ギリアム」
「ああ、わかっている」
彼らの“息子”が消えた方へ。

ぎりあむの部屋の前にはう゛ぃれったがいた。
「いちどでてきたけど、またロックかけちゃって……」
「ええ、わかっているわ」
微笑んで解除キーを入力していく。子供部屋のキーは大人たちはしっかり把握してある。
綺麗に片付いた明かりのない部屋。少し見ただけでは子供部屋とはわからないだろう。
布団が大きく盛り上がっている。
「どうしたの、ぎりあむ?」
「どうも……して、ない」
震える声が布団でくぐもる。
ヴィレッタは笑みを浮かべてベッドに近づく。
「可愛いくま、ありがとう」
「…………こないで」
「あなたはやっぱり優しい子ね、ぎりあむ」
「! いやだ!!」
布団に触れた手をそれごと払いのける。
異様に光る眼。ヴィレッタを見ているはずなのに何か別のものを見ているような。



926 :小さな堕天使に祝福を :2005/05/08(日) 01:36:08 NZVbhvlC
「……ごめんなさい」
ヴィレッタに謝って再び布団を被ろうとする。
しかしギリアムが布団をつまみそれは阻止された。
「ちょ、ちょっとギリアム! まず話を……」
「いいから。……ぎりあむ、私をよく見ろ」
顔を背けるぎりあむに無理矢理視線を合わせる。
「よく見るんだ。……何か見えるか?」
「……なにも。おとうさんしかみえない」
「だろ? 落ち着けば怖いものも見えないよ」
ゆっくり押してヴィレッタに顔を向けさせる——今度は焦点がちゃんと合っていた。
「……うん、大丈夫」
ギリアムは小さく頷くと背中を軽く叩いた。
だが言葉が出てこなくて——口ごもるぎりあむをヴィレッタが強く抱いた。
「よかった。元気になったのね?」
怖がっていたう゛ぃれったが恐る恐る近付いて頭を撫でる。
「……ごめんなさい! おかあさんもおとうさんもう゛ぃれったも……!!」
ぎりあむの目は既に赤かったが更にそこから涙を流す。
「…………何があったの?」
ヴィレッタは背中を撫でながら柔らかく尋ねた。
「朝から何だかおかしくて……誰かに遇うたびに……その人の…………死ぬ、所が………………」
最後の方は殆ど言葉になってなかった。
ヴィレッタは振り返ってギリアムを見遣った。曖昧な表情。
————予知能力。
ギリアムが持つこの力を彼のクローンであるぎりあむは引き継いでいた。
都合のいいことばかりが見えるわけじゃない——少し考えればわかるし彼自身も呟いていたことだ。
ギリアムは能力を——或いは感情を制御する術を知っていたが、子供たちの中では年長とはいえまだ幼いぎりあむは違う。
よく知る人々の現在の元気な姿と同時に未来の死を見てしまう——正気ではいられない。
しかもこの艦に乗っている人間は戦争をしているのだ。畳の上で死ねる確率は他に比べてかなり低い。
それに耐えられなくなり内にこもってしまったのだ。



927 :小さな堕天使に祝福を :2005/05/08(日) 01:40:10 NZVbhvlC
「それでも、持ってきてくれたのね。今日中に渡したくて」
優しい子だ、と嘆息し、同時にどれだけギリアムに似ているのか痛感する。
「でもあなたが一人で辛い思いをするのはね、母の日にプレゼントが貰えないことよりずっと辛いのよ。あなたやう゛ぃれったが元気でいてくれるのが一番なの」
「……おとうさんは?」
「大好きよ。……当たり前でしょう?」
目を細めて髪をくしゃくしゃにする。
少しは調子が出てきたようだ。
「見える未来が全てではないよ、ぎりあむ。辛いことばかり見えるかもしれないが実際の未来はそうでもない。そしてどうしても駄目なときはひたすら私のことを考えろ。多分……少しはマシになるはずだ」
「わたしもそうだんにのるから」
ぎりあむはくしゃくしゃのの顔で大きく首を縦に振った。
「わかった、きをつける……ところでおかあさん」
「何?」
「おさけくさいよ。ちゃんぽんはわるよいするからきをつけて」
————本当に、憎たらしいほどにかわいらしく、そして彼にそっくりだ。
当の彼は笑いを堪えつつう゛ぃれったの頭を撫でていた。
「じゃあ、おかあさんのふつかよいたいさくとぎりあむがこわいゆめをみないように、きょうはいっしょにねるっていうのはどう?」
「それはいい考えだな。だが、君が一緒に寝たいだけなんじゃないか?」
「ちがうわ。きょうはおかあさんにぎりあむのとなりをゆずってあげるもの」
「おとうさんのとなりはゆずらないんだね」
「はさまれてねさせてあげるっていってるの!」
「はいはい、喧嘩はそこまでね」
二人をまとめて抱きしめてその柔らかさに幸福感を味わっていた。

その晩ギリアムの部屋では4人とテディベア一頭が並んでベッドで眠っていた。
窮屈な状態だったがぎりあむは悪夢を見ることもなく安らかな寝息を立てていた。
くまとぎりあむに挟まれ、ヴィレッタは酔いによる睡魔と必死に戦っていた。
この幸せを少しでも長く味わっていたくて——そんな状態だったから、いつの間にか寝てしまった時も彼女は楽園の中にいた。
結果としてう゛ぃれったがあげた理由のうち一つは大成功だったがもう一つは余計酷くなったという。


928 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/08(日) 01:43:03 NZVbhvlC
以上れす。
そして>>924氏、GodJob



929 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/08(日) 01:48:33 h80dgoGp
>>928
激しくGJ。そして割り込み失礼しましたorz
ぎりあむも好きなのね、くまさんw



930 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/08(日) 01:52:54 JWBNQB6R
>>928
超GJ!!
よく分からんけどSS読んで初めて泣いたよ



931 :919 :2005/05/08(日) 01:56:30 rkMXHaZv
>>928
リアルタイムで見ちゃったよGJ!!
そして神のタイミングwで投下した>>929氏もGJ!!
くまさんかわいいよくまさん



932 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/08(日) 06:15:22 VjS9JHMj
>>928
ハァハァGJ

りょうと君モノ、需要はござんすか


939 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/08(日) 23:36:48 7SbT0HBz
>>932
いっちょコイ━━━━━━(゚Д゚)━━━━━━!!!


940 :Vの悲劇 :2005/05/08(日) 23:58:37 0kuYcp8E
「…こうして、美貌の剣士は愛しい王子様を悪い魔女の手から救い出したのでした。めでたしめでたし、と」
読み終わった絵本をぱたむと閉じて、ヴィレッタはおや、と不思議がるように眉を上げた。
彼女の膝の上を我が物顔で占領し、そして、ヴィレッタ自身、喜んで占領されるがままにしているりょうとが、
絵本を読み終わったというのに何の反応も見せなかったからである。
いつもなら感想を述べる事もそこそこに、ヴィレッタに少しでも長く側にいて欲しいと「もっかいおはなしして」とアンコールがあるところだが。
絵本の内容がいささか趣味的過ぎてさしものりょうともお気に召さなかったのか、それとも、退屈のあまり読んでいるうちに寝てしまったのか。
(…このシリーズはもうやめておいた方がよい、か)
そんな事を考えつつ、膝でも揺すって寝ているかどうか確かめてみようとした矢先、
りょうとがじっとこちらを向いていることに気が付く。
がっちり固定していたはずなのに、いつの間にか体の向きごと変えたらしい。
幼子というものは、ふにふにと、他に比べるもののない触感を持つのに、どうしてそれと気取られる事無く動く事ができるのだろうか。
「どうしたの?」と問いたげに小首を傾げると、りょうとはやけに嬉しそうな顔を見せた。
「おかーさん、おしごとすき?」
「ええ、好きよ」
躊躇い無く正直に答えたのはいいが、
「りょうくんよりもすきなの?」と物悲しげな顔をされるかもしれないと恐れたものの、
意外や意外、甘えんぼの彼にしては珍しく、りょうとは先程よりも嬉しそうな顔をする。
「じゃあねえ、りょうくん、おかーさんのひにぷれぜんとしたげるね」
にこにこと、無邪気な笑顔を見せるりょうとの前に、ヴィレッタもついついつられて優しい笑顔を浮かべてしまう。
「ふふ‥何を?」
「えへへ、ひみつぅ〜」
顔の前で人差し指を振るりょうとの大人っぽく、そして子供らしい仕草に、どうしようもないほどの可愛らしさを感じ、
ヴィレッタがりょうとを強く抱きしめると、小さな天使はむぎゅ、と苦しそうな声を上げた。

そして、母の日。



941 :Vの悲劇 :2005/05/08(日) 23:59:54 0kuYcp8E
そわそわと、落ち着きの無いヴィレッタを見る事ができる機会など、滅多にあるものではない。
彼女の目の前で席についてSRXチームの自主トレプログラムを組んでいるリョウトとしても、
あのヴィレッタ・バディムがまるで動物園の熊のように落ち着き無くうろうろと歩き回る姿を見る事になるとは思ってもみなかった。
もっとも、始終何かに怒っているような動物園の熊とは違い、この時のヴィレッタはとても幸せそうではあったが。
普段のリョウトであれば、きっと珍しいものが見れた喜びの為に優しい微笑みをもってこれを歓迎していたことであろう。
だが、この時、ヴィレッタと共に自分の分身を待つリョウトは少しばかりでなく、普段とは違っていた。
つまり、少しばかりでなく、小さな自分に嫉妬していたのだ。
それでも、ヴィレッタと同じ空間を占有できる事に喜びを感じて口を開く。
「もう少し落ち着かれたらいかがですか」
「そう、そうね…」
「まるで、女の子が恋人を待っているみたいです」
言ってからしまった、と顔を顰める。
(皮肉っぽく聞こえただろうか)
冗談に声を上げて笑う様な女性ではないが、それを看過できぬほど狭量でもない。
ただ、度を過ぎた皮肉やつまらないあてこすりに対しては、身も心も凍りつくような一瞥でもって応対する。
そんな事は彼女の側にいてよく知っていたはずなのだが。
皮肉めいた言葉を自然と口から出した自分に嫌悪の念を感じ、いっそヴィレッタが自分を射抜かんばかりに睨みつけてくれたら良いと願う。
だが、恐れていた、そして期待していた視線は一向にやって来なかった。
それどころか、ヴィレッタはやや恥ずかしげに「そうかな?」と、頬を赤らめさえする。
氷の一瞥を免れた安心よりも、りょうとの存在がその可愛らしい仕草を取らせているという事実が、
リョウトの心を散り散りになりそうな程に苦しめる。
(母性とはまるで無縁な女性だと思っていたけれど)
案外昔から母性に富んだ女性だったのかもしれない。
そう、リョウトがそれを認められなかっただけで、本当は、ヴィレッタのリョウトに対する想いさえも、
子供っぽいリョウトに対する母性の発露でしかなかったのかもしれない。
漠と思い浮んだその考えは、紙に落したインクの染みのようにリョウトの頭を侵食していく。
彼女が自分に求めていたのが子供であったのならば、りょうとという本当の子供を得た今、
私人としての自分は彼女にとって、まるで価値の無い路傍の石ころになってしまったのではないか。
今まで微笑ましいく心温まるヴィレッタとりょうとの触れ合いを傍観する事が、今日この時は拷問のように辛く思えて、
リョウトはりょうとが来る前に退散しようと席を立とうとする。
「待ちなさい」
ふわ、と、知らぬ内に後ろに回りこんだヴィレッタに、のしかかるように抱きしめられて、リョウトは身をすくめた。
それでも、ここから逃れようと無意味な抵抗を試みる。
「仕事、ありますから」
きっと、拗ねた子供のような調子だったのだろう。
ヴィレッタはくすくすと笑うと、そんな顔はダメだと言わんばかりに、リョウトの涙を浮かべた瞳の前にそっと手をかざす。
「もうすぐ、私達の子供が来るわ。それまで、ここにいなさい」
「私達の子供」、
リョウトが「お父さん」、ヴィレッタが「お母さん」なのだから、当然の筈の言葉ではあったが、
ヴィレッタの口から出たその言葉は不思議と心に染みついた悪い考えを浄化していく。
「…少し癪だけど、あの子にプレゼントなんてされたら泣き出してどうしていいか分からなくなりそうなのよ」
「…はい」
少し微笑んで、きっとひどく紅潮しているのであろう頭上にあるヴィレッタの頬をやんわりと撫でようとしたその時、
「あぁーー!!?」
部屋の入り口あたりから、りょうとの驚くような、咎めるような甲高い叫び声が耳に入った。



942 :Vの悲劇 :2005/05/09(月) 00:00:51 0kuYcp8E
リョウトは怒っているときの自分の顔を見た事は無い。
怒っている時は、そんな余裕もなくしてしまう。
なので、抱きしめられた時と同様、突然に、それでも優雅にヴィレッタに離れられてから、入り口の方を向いた時、
りょうとの形相を見て言葉に詰まった。
(…怖い)
暫し固まった後、自分が涙を流していた事を思い出し、慌てて拭い取ろうとするが、
きっと、ヴィレッタが離れる時にそっと手で拭ってくれたのであろう、
頬も目頭も、ただ熱っぽくなっている以外には、その痕跡は認められなかった。
感謝の念を込めてヴィレッタの方を向くが、手を広げてりょうとが飛び込んでくるのを待ち構えている彼女の姿を見て、納まりかけた嫉妬の炎が再燃しそうになる。
しかし、りょうとは怒った顔はそのままに、ぺたぺた緊張感に欠けた足音でヴィレッタの脇を通り抜けて、
リョウトの下へと詰め寄った。
「きょうは、おかーさんとあそんじゃだめぇ」
「もう、お父さんだって私達と一緒に遊んでいいでしょう?」
相手にされなかった事の照れ隠しか、ヴィレッタは開いた腕を慌てて組み、苦笑しながらりょうとに話しかける。
が、りょうとは相も変わらず険しい表情をリョウトに向ける。
「りょうくんががまんするんだから、おとーさんもがまんしなきゃだめなの!」
「我慢って…あ痛たたたたた!?」
子供とは思えない力で脚を抓られ、リョウトはりょうとに引っ張られるままに部屋の入り口にまで連れて行かれる。
りょうとはここでようやく怒りを静めた様で、ヴィレッタに向かってにっこりと微笑んで、ぺこりとお辞儀した。
「じゃあ、おかーさん、またあしたね」
「明日って…、まだ朝よ!?」
それに、まだプレゼントをもらっていない—そんなヴィレッタの心の叫びも通じた様子は無く、りょうとはリョウトを引き連れて、
てくてく部屋を後にした。

「もう、きょうはおかーさんにちゃんとおしごとさせてあげなきゃだめじゃない」
子供の頃の姉を思い出させるりょうとの態度に、脚の痛みも忘れるほどに相好を崩すリョウトではあったが、
「えっと…ヴィレッタお母さんへのプレゼントって?」と気になっていた事を聞く。
そんなリョウトの質問に、りょうとは「分かってないな」と言いたげに首を振り振りため息をついた。
「おかーさんはおしごとがすきなんだから、きょうはちゃんとおしごとさせてあげるの」
「それが、プレゼント?」
「うん。それでねぇ、あしたからは、いっぱい、いーっぱいりょうくんやおとーさんとあそんでもらうんだよ。
だから、きょうはがまんしようね」
(この子は分かっていないのか)
この子と共にいる事が、ヴィレッタに比べようもない喜びを与えている事に。
そんな彼に嫉妬していた事が馬鹿馬鹿しくなって、リョウトは自嘲げに笑みを浮かべる。
よいしょとりょうとを抱きかかえ、
「じゃあ、今日はお父さんと一緒にいようか」と尋ねると、
りょうとは「うん!!」と元気良く頷いた。
(お仕事頑張ってくださいね、お母さん)
そして、頑張ろう、お父さん。

「…私が一体何をしたんだ……」
ええと、本当に頑張ろう、お母さん。



943 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/09(月) 00:15:06 p27DUVLt
が、がんばれおかーさん!泣いちゃダメだ!!
それはそうと相変わらずりょうとが可愛らしくてGJ!



944 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/09(月) 00:15:55 Ym7dIjjE
>>940
GJ。こっちの親子もかわいいのう。
ほんとにがんばれお母さんw



946 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/09(月) 00:44:55 /OEBAYDa
ぐじょーぶ。
どっちの親子もかわいいよ(*´Д`)モエシヌハァハァ
リョウヴィレもギリヴィレも楽しみにしていますー。
同様の状況でもネタや反応が違うのが楽しいw


948 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/09(月) 10:53:50 lSrXA2kE
ぎりう゛ぃれのおかーさんは最後の最後で救いがあったけど、
りょうとおかーさんの母の日には救いがないのね(つ∀`)
萌えたけどちょっと切なかった。でもGJ

嫉妬するリョウトの苦悩も(なんか生々しくて)良かった




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949 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/09(月) 15:40:38 V8rUpRVp
ふと思った。病気で苦しい時の各自の反応。
りょうと:速攻でおかーさんに甘えにくる
ぎりあむ:いつも以上に元気っぽく見せる、でもバレバレ
う゛ぃれった:あまり苦しいという態度をとらず、さりげなくおとうさんに訴える



950 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/09(月) 16:07:46 VfgU9A8c
りお:おとーさんとおかーさんにいてもらう。
たすく:レオナお姉さんにおかゆをつくってもらう。タスク嫉妬
れおな:タスクが看病がてら手品ショーをしてあげるけど照れ隠しに「みぢめね」と言って凹ませる。ちょっと反省
ゆうき:おにーさんにお茶漬けを作ってもらう。お茶漬けは消化が悪いうえに、紅茶漬けですが問題なし
かーら:ポ●モンセンターでなおしてもらう
くすは:おねーちゃんからドリンクをすすめられる。ブリットが苦くないよーって一口飲みましたがそれから動きません
ぶりっと:げっとせっと
りゅうせい:寝床でおにーちゃんとロボットアニメで盛り上がりますが、静かにしなさいと怒られます
らい:「もしものことがあったら、カトレアのはなをまくらもとにそえて……」「タダの風邪だ、慌てるな」
あらど:「うー…」「可愛そうに…ほっぺがりんごみたいになっちゃって」「いや、元からだからそれ」
ぜおら:「あらどおにーちゃん、いっしょにいて」「ああ、いいぜ」「えへ」「……ムカムカムカ(嫉妬)」
ぜんがー:風邪?気迫で吹っ飛びます



951 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/09(月) 16:10:48 T4BoKCw+
とろんべ:ふっ、じつにとろんべ



952 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/09(月) 19:37:21 aux7abQm
あくせる:女性陣にきゃっきゃっ言われながら看病される
アクセル:怖がられながらもやっぱり女性陣に看病される
う゛ぃんでる:女性陣にきゃっきゃっ言われながら看病される

ヴィンデル:誰一人として見舞いに来ない



953 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/09(月) 21:47:59 uAxKL5GR
ヴィンちゃん…(ノД`)



954 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/09(月) 22:03:56 VfgU9A8c
ヴィンちゃん福祉で問題になっている孤独死とかしそう…(ノД`)

れもん:らみあとえきどなに看病してもらう
らみあ:ラミアにおじやを作ってもらうけど争奪戦になる
うぉーだん:風邪?ぜんがーと友情補正で吹っ飛びます
えきどな:ヴィンデルが看病を申し込むが「必要ない」と断る



955 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/09(月) 22:31:07 MchJQknn
うぇんどろ:悪態を付きつつ、兄めきぼすに甘える
めきぼす:からかいに来たゼブとそれを阻止するメキボスの遣り取りを横目で見つつ、安静にしてる
ゔぃがじ:弱ってる隙に黒目を書かれそうになる
あぎーは:ダウン中もしかろぐとラヴラヴ
しかろぐ:同上


956 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/09(月) 22:43:47 o+FN1lKN
えくせれん:ここぞとばかりにキョウスケにべったりする。
きょうすけ:ここぞとばかりにエクセレンに玩具にされる。



957 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/09(月) 23:46:12 nNYMfIlR
らとぅーに:オウカの超過保護看護
ラトゥーニ:オウカの超(ry





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965 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/13(金) 01:08:58 12UxVV+V
ガチャッと戸を開けて現れるイングラム

「お前がイングラム・プリスケン少佐か…」
「む? この男は…」
「…」
「貴様! 何者だ!!」

「ギリアム・イェーガーと言いますお義兄さん」
「…誰が貴様のお義兄さんだ」
「しかし貴方は俺の義兄になる… 俺には、それが分かる」
「とんだイレギュラーが紛れ込んでいるようだなぁ!」

ヴィレ「人のアパートで喧嘩しないでよ」



966 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/13(金) 05:04:42 IL40u+s9
自然散策を楽しむヴィレ姉(SHO版)
花の匂いに目を細めたり、普段よりずっと柔和な雰囲気を身に纏ったヴィレ姉を見て、
「従来多くを語る人じゃないから、きっと植物と気が合うのだろう」と考えて珍しいものが見れたと喜びつつも、
ヴィレ姉の雰囲気をかくも優しく変えてしまう植物に少しだけ嫉妬してしまうリョウト
リョウトが「そんなにお気に召したのなら、少し摘んでいきましょうか」と花を摘もうとすると、
「やめておけ。花もきっと人と同じように、仲間と別れるのは辛いだろうから」と寂しそうに言うヴィレ姉
「ヴィレッタさんも、寂しいんですか?」と理由も分からずリョウトが尋ねると、「私にはSRXチームの皆や、お前がいるさ」と微笑んで、
不安げなリョウトの髪をくしゃくしゃかき混ぜるヴィレ姉


967 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/13(金) 08:15:40 gvlZIqqj
チェスに興じる二人。
「予知は反則よ?予測は自由だけど」
「完全に抑えるのは無理だ。加減はするつもりだが、苦手だ」
「じゃあ両手両足を椅子にくくりつけて口でやるっていうのは?」
「終わったらほどいてくれるよな?w」
「…………(這うように駒をくわえて……そのまま既製事実を……抵抗できず涙目の少佐……じゅるり)」
「……って、冗談だぞ! 拘束されたままは困る!」
「それともこのあま〜いお薬飲んでからやる? ちょっとぼうっとして判断力が低下するからいいと思うけど」
「どこの判断力だ」




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958 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/10(火) 06:49:56 bzQ57JFc
次スレはー?
家ゲキャラ板かな?



960 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/12(木) 00:40:00 1IT5LYzh
>>958
かねえ。誘導をしっかりしないと迷いそうだ。



968 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/13(金) 09:49:08 9/y7PiIR
次スレ立てようとしたけどダメだった(´・ω・`)
誰かお願いしまつ



970 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/13(金) 16:23:56 XjCtxs3G
立ててみるか。ゲームキャラ板でいいんだよね



971 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/13(金) 16:33:50 XjCtxs3G
立てますた
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/gamechara/1115969551/



972 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/13(金) 23:29:08 c8vGwfle
うめ埋め。

プールでデートなのに、本気で競泳を始めるギリ&ヴィレ。
疲れてくたくたになって、休憩室で寄り添って熟睡する二人。
係員に起こされるまで気が付かず、約半日をふいにしたとさ。
「まあこれはこれでゆっくりできてよかったけれど」
「流石に50m自由形を20本はきつかったな」



976 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/14(土) 13:53:15 PMcTlFnT
残念、展開は良かったけど50mを20本ぐらいなら、ちょっと水泳やってる中学生でもできちゃう…
せめて150本ぐらいでないと…

と、ツッコミ失礼



977 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/14(土) 14:16:05 HMZpa4bC
>>976
きっと二人とも歳だっt(アキシオンバスター



978 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/14(土) 14:26:29 Jdpf+0dY
>>976
突っ込みサンクス、書いててどのくらいが適当か分からんかったので。
…デートに行くようなプールで競泳やられたら周りの人は堪った物じゃなかったろうなw



979 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/14(土) 17:02:48 mrY+JTh4
>>976 >>978
1kmは確かに中学生でも出来るんですよ。ただ鍛え上げられた彼らはオリンピック級の速度を
1km分ぶっ通しでやったから燃え尽きたという補助電波を賜ったから問題ない

堪った物じゃないなw



980 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/14(土) 19:14:25 6Ja1yIVP
距離は確かに1kmだけど、「自由形」の意味を勘違いした二人は


水面を走ったんだよ。1km



981 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/14(土) 20:55:25 Jdpf+0dY
そういや姐さんはどんな水着を着てたんだろ。
・シンプルに競泳用
・黒ビキニ
・ハイレグワンピース
・デドアラビーチバレーに出てきた、ピンポイントしか隠さない水着。
・すくぅる水着

さー好きなのを選べ。



982 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/14(土) 21:27:15 HMZpa4bC
>>981
漢ならこれを選ばんわけにはいかんでしょうが!
つ【すくぅる水着】

「3-B  う゛ぃれった」とか胸に書いてあった日にゃあもぅ…ゴファ(吐血

へんじがない ただのしかばねのようだ
…なにかかいてある「すくみず まんせー」



983 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/14(土) 21:29:03 XeS+q8r1
水適応Sなヴィレッタ



984 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/14(土) 21:53:36 Jdpf+0dY
>>982
「珍しいデザインの水着だな」
「本来は学生用らしいわ。好きな男性が多いと聞いたのだけれど…」
「シンプルでいいと思うぞ。…だがその『3-B う゛ぃれった』と言うのは何なんだ?」
「さあ? これを着るなら必須だと言われたから書いたんだけど」
本当に着せてみた。
そして微妙にずれた会話を繰り広げる二人w



985 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/14(土) 21:58:11 vnYzqoJ0
>>983
それ、イングラムの秘蔵アルバムに入ってたやつジャマイカ?



986 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/14(土) 22:44:23 HMZpa4bC
>>983,984

    お ま い ら 漏 れを 出 血 多 量 で 殺 す 気 か ( ゲ フ ァ

だがあえて言おう、GJ(*´Д`)ハァハァ



973 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/14(土) 00:47:42 vnYzqoJ0
>>972
good埋め。自分もがんばって埋めてみる


父の日に向けて作戦を立てるぎりう゛ぃれ
「おとうさんのすきなものってなにかしら?」
「う〜ん、よくわからないな…そうだ!あにうえにきいてみよう」

「…というわけなのですがあにうえはごぞんじですか?」
「ギリアムの好きなものか…ふふ、意外と近くにあるのではないかな?」
「え?」
「君達の父上の大切な…」


そのころ…
「!!(キュピーン)」
「ギリアム、どうしたの?」
「君がリボンできれいにラッピングされる未来が見えた…」
「??」


こうですか?わか(ry



974 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/14(土) 01:02:00 6a0tyK/1
>>973
ワラタ。
「…なんで抵抗しなかったんだ?」
「あの二人があんまり必死だったから、つい」
「まったく…ま、ありがたく頂いておこうか」
「え…ちょっと少佐…?」
「もらったプレゼントは、早く開けたくなる物だろう? さて何が出てくるのやら」
「え? ええ? 少佐、まだ昼間だからダメ、駄目だから、夜まで待ってってば、少佐…っ」

ごめん、ギリアムさんのアタッカーが発動しちゃったんでこれ以上は書けませんw


975 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/14(土) 04:40:23 d1pOBMfn
「ただいまー」
「おかえりなさい。今日はどんなお話をしてきたのかしら?」
「みんなしょうらいなんになりたいかってはなしてたの」
「たすくくんはハーレムつくるっていってれおなちゃんにつれてかれたけど」
「それで、あなたたちは何になるつもりなの?」
「おとうさんのおよめさん、はおかあさんがいるからあきらめて……エルザムさんにりょうりならってみんなをやしなうの」
「ふふ、それは楽しみだな。それでぎりあむは?」
「おとうさんやおかあさんみたいに……」

ヒソヒソ
(まさか、軍人になりたいとか言うんじゃ)
(言いかねない……というより、私に少年時代というものがあったなら多分そう言っていた)
(どうするの? あなたと同じで言い出したら聞かないわよ)
(人を殺す覚悟、自分が死ぬ覚悟がなければ……が、初期教育で刷り込まれているか。バルマーめ)
ヒソヒソ

「ラブラブするんだ!」
胸を撫で下ろす二人。
「でも、あいては……?」
「みつけるよ。きっとどこかにいるはずだから! う゛ぃれったもいっしょにさがそう!」
(……あー、この思考回路、確かにあなたと同じね)
(どういう意味だ? しかしこうなると将来誰か連れてくるわけだが……許すべきかな)


989 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/15(日) 10:42:43 +BAmcIeE
こんな感じのカッティングで、水着Verなら丁度いいと思う
見せすぎず、隠しすぎず
ヴィレッタ大尉 ナイスコス



990 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/15(日) 16:51:59 /lP/CC2k
>>989
えろいね、普通に。


991 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/15(日) 17:10:02 K0F+SfQT
>>989
…グホァ(吐血

本日未明、○○県在住の××氏が血の海に沈んでいるのが発見されました。
氏はすぐに病院に運ばれましたが、まもなく死亡しました。
なお、現場にはダイイングメッセージと思しき「姐さんGJ」なる血文字が書かれており、
関係当局では事件との関連性を調べています。


993 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/15(日) 23:18:40 amo2M7ts
足がつって溺れた姐さんをレスキューするギリアム。
人口呼吸しようと顔を近付けた瞬間に覚醒する姐さん。
「すぐに気が付いて良かった」と喜ぶギリアム。
「もうちょっと気絶していれば良かったかしら」と姫だっこで医務室に運ばれながら考えてる姐さん。



995 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/15(日) 23:33:33 8BXpiBPn
>>993
何その虹野沙希

いやそういえば青髪ショートという共通点がないことも



996 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/15(日) 23:37:34 amo2M7ts
>>992
姐さんにはバスタオル投げて「着替えてこい!!」と一喝。
前屈みな方々には「今見た物は忘れろ…いいな?」とドスの利いた一言。
その後「じゃあどんなのがいいか選ぶの付き合って」と姐さんのお店巡りに付き合う。
…パーフェクト過ぎ?



997 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/16(月) 00:22:04 RCeoL2gw
>>996
アポロン必死だなw



998 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/16(月) 00:25:48 cppcwxbO
よし、1000取れたらOG3でギリヴィレネタが入る。



999 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/16(月) 00:30:42 RFGPFXzr
じゃあ、1000取れたらOG3でギリヴィレネタが入る。



1000 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/05/16(月) 00:38:23 cppcwxbO
1000を取ったのも私だ


空気読んでくれユーゼス(涙)

25スクール水着set 紺×白ライン

25スクール水着set 紺×白ライン


投稿者 ko-he : 2007年07月22日 22:22

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