2008年04月05日
 ■  チケットが未だ届かない、これも過ち?

スーパーロボット大戦OGで萌えるスレ その223
http://game13.2ch.net/test/read.cgi/pokechara/1205684944/l50



488 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/18(火) 22:47:31 OM5EXUVX
今年に入って三木声の狙撃の上手いロボット乗りが二名もお亡くなりになられてるからなぁ


489 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/18(火) 22:48:34 F6brM0pW
>>488
だからといってOG3でリュウセイ死亡は考えすぎだよな・・・



490 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/18(火) 22:49:11 ZXqwoAJy
まぁリュウセイ死亡なんて版権スパロボならアムロとかルリが死亡するようなもんだしな



491 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/18(火) 22:50:40 J7RNu7bX
えぇい、三木声のスナイパーが二回死んだくらいでどうした!
小原声のナイスバディな悪女は、38年かけて、
8回も正義の味方にコテンパンにされているんだぞ!
それどころか、9回目も現在進行中だ!



492 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/18(火) 22:51:21 /svoErTx
>>488
しかし、そのどちらもが「明確な死亡の描写がない」という共通点がある、と。

リュウセイも生死不明の絶望的状況で離脱→復活をやってくれそうで逆にwktk




493 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/18(火) 22:51:36 tHMCDQOF
でも、ロックオン役はライのほうが似合うと思うんだ。

ライ「アヤ大尉とリュウセイをここで失うわけにはいかん。
  二人とT-LINKシステムはSRX計画には欠かせん。
  俺は…俺の代わりは何とかなるだろう」


500 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/18(火) 22:55:10 8bL+Aye0
>>493
実は一番替えがききそうにない存在なんだがな…。



505 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/18(火) 23:03:04 Nk9fRted
>>500
確かにαじゃ少なかった強念者もOGじゃ結構いるからな。Lv9もSRXチーム以外でクスハとリョウトがいるし
天才持ちはトロンベ兄さんとラトだけでトロンベはお尋ね者でラトは天才持ちだけど名門兄弟よりは下っぽいしね



509 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/18(火) 23:07:11 lgj6DHSH
>>505
一番いらないのってアヤなんじゃね?



510 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/18(火) 23:08:01 ZXqwoAJy
>>509
貴様は俺を怒らせた
歯を食いしばらず力を抜け



511 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/18(火) 23:08:26 IBLnws1M
ああっ、>>509が久保の背後霊の放ったガンファミリアに射抜かれてる!!



512 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/18(火) 23:09:55 Nk9fRted
>>509
おまえ・・・誰もが一度は考え言わないようにしてきたことを…
ハッ、ナニヲスルキサマラー



513 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/18(火) 23:09:56 F6brM0pW
>>509
それをいったからにはそれ相応の覚悟があるんだろうな?
バンカーか?ディス・レヴか?マブイエグリか?好きなのを選べ。



519 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/18(火) 23:13:19 RK8J6ezA
>>509
なんて事を言うんだ!
俺から言わせりゃ、いらないのはヴィレッタ…!
あれ?どうしたんですか隊長。そんな睨まないで(デットエンドシュー!



520 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/18(火) 23:15:22 ltPzNNpM
>>509
リュウセイ……メインパイロット
ライ……トロニウムエンジンの出力調整とアヤのモニタリング(体調管理)
アヤ……T-LINKシステム担当

アヤが居ないと念動兵装は全く使えなくなるな。
(OGクロニクルの時はライの判断で、一時的にリュウセイにもT-LINKシステムの
制御を一部まわしただけ)



524 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/18(火) 23:16:56 GoBzw7TF
>>520
体調管理ってまたエロイな、ライ

「リュウセイ、遅くまでアニメを見ているんじゃない!明日に響くぞ」
「リュウセイ、大丈夫か!?少し熱っぽいぞ」
「リュウセイ、今はしっかり休め。今週のバーンブレイドは俺が録画しておく」
「C………CMカットも……」
「わかったわかった、兎に角休め」

あれ……ライがオカン?



526 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/18(火) 23:18:25 Nk9fRted
>>520
射撃管制だか火器管制もライの仕事じゃなかったか?



502 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/18(火) 22:55:59 F6brM0pW
どうせだからリュウセイを記憶喪失のままにしてみた。

アヤ「ほらリュウ!お・も・い・だ・し・てー!!!!」(簀巻き中)
リュウセイ「やめてくれアヤさん!!苦しい・・・」

ライ「お前が見ていたバーンブレイドだぞ!」
リュウセイ「こんな物見ていたんですか俺・・」
ライ「思い出したか?」
リュウセイ「こんな幼稚な物を見ていたのか・・・・orz」

ラトゥーニ「リュウセイ忘れたの?あの夜のことを・・・結ばれた日のことを」
リュウセイ「こんな小さな子に俺はなんてことを・・・」
マイ「わ・・私はこう見えて27だぞ!」
リュウセイ「嘘だ!!!!」

アイビス「リュウセイくん大丈夫?顔赤いよ?」
オウカ「記憶喪失とは不憫な・・・」
ラミア「叩けば直るか?」
ミィ「アクセルじゃあるまいしですの・・・」
ゼオラ「何とかならないかしら?」

リュウセイ「(うわぁ・・・胸の大きい人や綺麗な人が一杯・・・)」



514 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/18(火) 23:10:36 QCrHa9Do
>>502
アヤ「敵襲!!行くわよ!みんな」
マイ「リュウ!」
リュウセイ「お…俺もですか!?」
マイ「当たり前……リュウ?」
リュウセイ「嫌です!そんな……殺したり殺されたり!怖くないんですか」
アヤ「マイ……行くわよ……」
マイ「………分かった……アヤ」

リュウセイ「なんで……みんなそんな簡単に……」
ロブ「簡単じゃないさ……」
リュウセイ「ロブさん……なら…」
ロブ「君なら分かっているはずだリュウセイ、記憶じゃなくその魂が」
リュウセイ「魂……」
ロブ「あぁ、君の鋼の魂が」
リュウセイ「鋼の魂」
マリオン「防衛ラインを突破されてよ!」
ロブ「なんだって!……リュウセイ?ふ……あいつは」

リュウセイ(皆が帰る場所を……皆の大切なものを…守る!)
リュウセイ「いくぞ!R-1!」


ベタだがこんなんまで浮かんだ




_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/




423 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/18(火) 21:29:05 me0ll7c4
スパロボって髪型のバリエーションが多いから、
純粋なストレートヘアーの長髪の女性キャラが少ない気がする。
まとめていなくて髪飾りもしていないとなるとかなり限定されるよな。
セレーナとかカルヴィナぐらいかなぁ。



426 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/18(火) 21:36:35 c/HUGyml
>>423
セルシアさんはー?



428 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/18(火) 21:40:44 +iZVBC6V
>>423
長髪ストレートといえばオウカ姉さんではないのか?黒髪属性も備えたパーフェクトな逸材ですぞ。



495 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/18(火) 22:51:57 USFOYgNd
>>423 >>428
そんな貴方達の為に、少し前のスレで紙使いネタがあったのでなんとなく書き
始めた一本を。
ズッコケ3姉妹っていうフレーズが使いたかっただけなんだけど、合計3組の
ズッコケ3姉妹が揃って暴走してくれたおかげで、とてつもなく長くなってし
まいましたとさ。


ラージ大先生のひねくれた性格には、中央線が似合うと思う。根拠はないけど。
素敵なサムシングはともかく、淡路はまだやってるよね? たぶん……。




◇  ◇  ◇


「だから、悪かったってばさ」
 ひたすら平身低頭でそう言い続けるラウルに、ラージは不機嫌の大見本市を
開催しながらまるでリアクションを返さない。それを見て取ってもなお、ラウ
ルはさらに言葉を続ける。
「いや、お前の気持ちも良くわかる。確かに一本裏に入ればいくら秋葉原でも
普通の喫茶店があると言い出したのは俺だ。ファミレスに入るっていう安全策
を反対したのも俺だ。だけどさ、普通に考えてまさかあんな所にまであんな店
があるなんて思っても見なかったんだってば」
 ラウルの言い訳がそこまで進行して、ようやくラージが重たい口を開く。
「言いたい事はそれだけですか」
「……」
「ラジオセンターとジャンク屋で買い出した部品のチェックをする為に喫茶店
へ入る筈でしたよね、確か我々は」
「お、おう」
「ですから、コーヒーだけ出してもらえるような、静かな喫茶店で物品確認を
する筈でしたよね」
「あ、ああ」
 あからさまに変な汗を吹き出している被告人ラウルに、検察官ラージは言葉
の剣をさらに激しく叩きつける。
「それが何ですかあの店は。入った瞬間寒イボが立ちましたよ」
 ちなみにラージが指しているのは、店に入った瞬間にかけられた「お帰りな
さいませご主人様ー」という声と営業スマイルの事である。最初から承知の上
で飛び込んだのならともかく、ラージのような目的意識で飛び込んだのであれ
ばあまりの出来事に愕然としてもおかしくはない。
 まあ、ともあれ。
 ますますもって不穏当になって来る雰囲気を見て、ラウルは妹のフィオナを
見習って、話の矛先をあさっての方向に吹き飛ばすことによる状況の打開を図る。
「気にするなよ、世の中には店に入って来た瞬間ほら貝を吹いて客を出迎える
焼き鳥屋だってあるんだから」
 ちなみにこの店、岩手県盛岡市大通地区に実在する。何も知らずにこの店に
入ってしまった客が、あまりの出来事に怯えながら気まずそうに呑んでいる光
景は、故意にこの店を選んで呑んだくれる勇者にとっては中々の見世物である。
 とは言え、その見世物となってしまう人間にとってはたまった物ではない。
そんな「見世物」の気持ちを代弁するかのように、ラージはいくばくかの苛立
ちとともにこんなリアクションを返す。
「気にします。見てはいけない物を見てしまって、いまだに頭痛が止まりません」
 自らの取った戦術の呆気ない崩壊を受け、ラウルは再度当初の戦術の採用を
決意する。
「だから、悪かったってばさ」
「まあ、すぐに回れ右をしたから良かったようなものの、とうてい真面目に物
事をやろうという雰囲気ではありませんでしたよね」
 さすがにこれ以上はまずい、と思ったのか、そこでミズホが割って入る。
「ラージさん、ラウルさんだって悪意があってやった訳じゃないんですから」
 さらにフィオナがいつもにも増して調子のいい口調で割って入る。
「って言うか、むしろそれだけ変な店なら一度ぐらいは入ってみたいわよね、
人として」
 直後、ラージは眉をひそめながらこう言い返した。
「止めておくべきです。フィオナさんが入ったら女としての自信を根こそぎ喪
失して黙り込むか、その場でキレてちゃぶ台をひっくり返すかの2択ですから」
「わあ」
「だいたい、喫茶店というのはああいう物じゃないんです」
 ラージの吐き捨てたその一言に、フィオナは見事に食らい付く。
「ほう? じゃあラージ大先生のイメージする理想の喫茶店とは何ですか?」
「やれやれ……やはりラウルとフィオナさんは兄妹ですね。まったく同じ事を
聞くんですから」
「んな事はどうだっていいの。はいラージ君、続き続き」
「はいはい。まずは店に入った瞬間、店の中は暗くなくてはいけません」
「うんうん」
「さらに店内にはジャズかクラシックか無音の三択。インテリアはあくまでシ
ックでレトロ。店の人は無口で、黒基調の落ち着いた服装」
「なるほど」
「そして文学少女風のウエイトレスさんが応対してくれるんです」
「それって、どんな子?」
「そうですね」
 その言葉とともに、フィオナの全身を一瞥してからラージはこう言った。
「おかっぱロングで、清楚な感じで、落ち着いた口調で喋る人でしょうか。フ
ィオナさん、貴女の対極にある人ですよ」
 その瞬間。
 確かに、食卓の空気が凍りついた。いや、より正確に言うなら、フィオナの
周囲の空気が瞬時に絶対零度まで下がった。そして、フィオナは絶対零度の冷
気をラージに向けて収束させながら、静かに口をひらく。
「ほほう……」
 その雰囲気を見て、デスピニスは隣にいたミズホの上着の袖を2、3度引っ
張り、合図を送る。さらにミズホも、対面のラウルに目配せする。
 以上の行動により、この3人の行動は決定した。静かに両足をスライドさせ
ながら、あくまで座った姿勢のまま当初の位置から少しずつ移動し、玄関方面
に退避する。
 そして、3人が無事に居間からの大脱走を成功させた直後。
「ふざけんじゃないわよ! あんたのワガママ三昧で今まであたし等がどれだ
け迷惑したと思ってんの!」
 という絶叫とともにフィオナのちゃぶ台返し炸裂。こうなってしまえば、後
はラージとフィオナの凄絶な夫婦喧嘩が小1時間は続いた後、居間の家具は全
壊の惨状を迎える事となる。
 それがわかっていたから、ラウル・ミズホ・デスピニスの3人は静かに靴を
履き、できるだけ音を立てないようにと気をつけながら、玄関から身体を滑り
出させて行った。


「フィオナさんの直情ぶりって、本当にどうにかならないですかね」
「ごめん、それ無理」
 もう何度目か覚えてすら居ないミズホの愚痴とラウルの答え。それを不安げ
に見つめながら、デスピニスもしみじみと愚痴る。
「普段は、本当にいい人なんですけど……一回スイッチ入っちゃうと、もう手
がつけられませんよね」
 その言葉が終わってから、3人まったく同時に大きくため息をつく。
 その上で、ラウルは必死の思いでこんな言葉を搾り出した。
「とりあえず、今日は家じゃ晩飯どころじゃないよな。久しぶりにどこかで食
べようか」
「仕方ないですね……ピニスちゃん、今日は何が食べたいかしら?」
「私は、何でもいいです」
 そのやりとりを終えてから、ミズホとデスピニスは見事なまでのシンクロで、
おすわりしながら飼い主にごはんを要求する柴犬を連想させるようなおねだり
フェイスをしてラウルを見つめる。完全に、下駄をラウルに預けた状態だ。
「うーん……ファミレスは行きたくないし、スーパーの向かいの定食屋はこな
いだ行ったし、牛丼っていうのも違うしなぁ」
 ラウルはそんな事をぶつぶつと呟きながら右往左往している。それを柴犬の
姉妹が不安げに見詰めている。かような状況を打ち破ったのは、数メートル先
にある超有名行列ラーメン店から聞こえてきたこんな叫びであった。
「美味ーい! うますぎるー! 十万石まんじゅうー!」
「静かになさい! テニア!」
「おまんじゅう!? おまんじゅう、どこにあるんですか!?」
「無いわよそんな物! 何でも真に受けないの、メルア!」
「いやー! わざわざ仙川からバスとJRを乗り継いで来た価値あったわー!
さすがよこのお店! このカツオ餡が泣かす! くうー!」
「あんこ!? あんこは何処なんですか!?」
「だから甘い物から離れなさい、メルア!」
 以上のやりとりの端々に含まれた人名から、ラウルたちはそこの店の中に顔
見知りがいる事を理解し、反射的に足を止めた。それから数分後、ハイテンシ
ョンの赤毛の女の子を先頭に満足げに店を飛び出してくる人物たちに、ラウル
はこんな声をかけた。
「おーい、そこのズッコケ3姉妹ー」
 その言葉に、黒髪の生真面目そうな長女・カティアが、しかめっ面を作りな
がらこう応じる。
「誰がズッコケ3姉妹ですか。一緒くたにしないで下さい」
 さらに状況をズッコケさせる筆頭という自覚を持っていない、デスピニスに
「赤毛の人って、なんでこう皆同じような性格なんでしょうか」と言わしめた
珍妙人間、次女テニアは唇の端についていた最後の一本の緬を吸い込みながら
こう応じる。
「あ、ラウルにミズホにピニスちゃんじゃん」
 そして、状況把握能力と危機管理能力がゴールデン・レトリバー並みに欠如
している事が誰でも即座に理解出来るほど暢気な空気を体中から発散させてい
る金髪の末っ子・メルアがお辞儀をしながらこう言った。
「ご無沙汰でしたー」
 かような挨拶が終わった直後、テニアは真っ先にデスピニスへ突貫、彼女を
捕まえると猛烈な勢いで頬擦りしながらこんな事を口走る。
「いやーん、本当に久しぶりー! このぷにぷに感、さすがピニスちゃーん!」
 当然テニアの大絶叫と奇行は、行列している人たちの注目を一身に集める事
になる。例え目の前で展開されているのが水準以上の美少女たちが無邪気にじ
ゃれ合っている、という微笑ましい光景であっても、腹を減らせて寒空の下並
んでいる人たちにはストレスの種が増える事にしかならない。それをなんとか
テニアに理解してもらうべく、デスピニスは、
「あは、あはは……」
 というあいまいな笑いを続けていた。そして、その言わんとする事を鋭敏に
悟ったカティアが、両手を叩きながらこんな言葉を口にする。
「はいはい、そこら辺にしておきなさい、テニア。ピニスちゃん困ってるでし
ょ?」
「えー?」
 さらになぜか頬を膨らませたメルアもカティアに加勢する。
「そうですよテニアちゃーん。まだ食後のスイーツも食べていないんですからー」
 絶不調時の高原や柳沢のシュートを連想させる見事なコントロールのズレっ
ぷりを披露した挙句、自分ではその事にまったく気づいていないメルアの有様
を見て、さらに加速する頭痛を自覚しながら、カティアはなんとかこんな愚痴
を形にして見せた。
「あんたの頭の中にはそれしかないの?……はあ、情けなくて涙出てくるわ」
「?」
 ことここに至り、行列している皆さんとラウル達3人の心がひとつになった。
『ズッコケ三姉妹、ここにあり……』


 と、まあ。
 比較的変な人には事欠かないこの界隈の住民すらたじろがせるほどの変な人
パワーでその場を圧倒したズッコケ3姉妹であったのだが、当然ながら普通の
人であるラウル一家を巻き込んでそのまま勝利の余韻に浸る訳にもいかない。
とりあえずその場を立ち去り、夕食を取るために駅前に2軒並んでいる大型百
貨店の旧館地下、別名「B級グルメ天国」に陣取り、思い思いのお菓子や食事
を目の前に並べてから、改めて世間話に入る。
 まず口火を切ったのは、ミズホだった。
「にしても、わざわざこっちまで来るなんて珍しいですね」
「そうそう、普段は吉祥寺で待ち合わせてるし」
 ラウルの補足に、デスピニスも無言で頷いた。

 ここで、少しばかり時間の針を戻すこととしたい。

 ラウルたちがこっちの世界に留まる事を決意した直後、実はキサブローから
研究施設の提供の申し入れがあった。一応、軍からの一時金という形で当面の
生活を確保するための資金が出る事にはなっていたものの、ほとんど裸一貫で
こっちの世界に放り出されたラウル達にとっては工場用地の取得や建物の取得
は桁外れにハードルが高いものだったから、当面糊口を凌ぎ、その上で明確な
資金の目処が立ってから独立という形を取れるその提案は魅力的であったし、
また常識を踏まえた提案でもあった。
 の、だが。
 これに強硬に反対したのがラージである。
「自分達の力でやらない事には、何の意味もありません」
 という言い分で、勝手に浅草からまったく正反対の東京郊外地区に足を伸ば
し、居抜きで使える自動車修理工場跡地を見つけ出して、軍からの一時金とマ
オ社の名前を使ってのハッタリを担保に土地建物の取得と運転資金確保のため
の融資を引き出し、会社の登記に至るまでの全ての手続きを完了させて来たの
である。あまりの出来事に唖然とするラウルとミズホをよそに、フィオナがあ
っさりとこの提案に同調、彼らは浅草から遠く離れた地でその第一歩を踏み出
す事になったのだった。
 実はこの行動、ラージの性格から来た部分も大きい。
 ラウルやフィオナは、浅草という街の独特な家族的雰囲気にすぐ馴染んだ。
もともと日本人であるミズホは言うまでもない。だが、ラージにはその距離感
の近さに違和感があったのである。更に言うなら、数多くの知り合いが彼らの
事を過剰に―少なくとも、ラージはそう受け取った―心配して幾度となくキサ
ブローの研究室を訪ねて来るのも気になった。
 浅草とは、いや、こちらの世界に来て戦いが終わるまでの間に知り合った知
り合いとは、一定の距離を取って生活しなければ、結局のところ本当の意味で
の自活など夢のまた夢になってしまう。ラージの脳裏にあったのはそんな危機
感だったのだ。
 だからこそ、ラージはできるだけ浅草から離れようと考えた。現在の物件を
決めた理由も、土地がその辺りから安くなるという散文的な理由に加えて、浅
草からまるで逆方向に存在するという理由が大きかったのである。
 しかし、ここでラージの計算にはひとつ大きなミスがあった。
 彼の決めた物件から常用する事になるオレンジ色のJR線と平行して走る私
鉄の沿線に、仙川という駅があった事だ。この駅の近くにある高校には紫雲統
夜が通っており、さらにカティア・テニア・メルアも彼と同居してこの駅の近
くに住んでいる。当然のように彼女らの下には「グレーデン兄妹とその仲間た
ちの面倒をみてやってくれ」という依頼が行く事になり、境遇の近さもあって、
特に引越しの当初はグレーデン一家の世話役を懸命に務めてくれていたのである。
 もっとも、ラージが露骨に不機嫌そうな顔をした事もあり、ある程度彼らの
身辺が落ち着くと、フィオナかミズホが連絡役となって、仙川からバス一本で
来られる吉祥寺で待ち合わせて会う事が多くなって行ったのであるが。
 そういう事情を踏まえて、先のラウルの発言、デスピニスのリアクションが
あったのである。
 そしてそれを受けたカティアの返答は、こんな物であった。
「統夜さんが、今日はバイトの夜勤で戻って来れないって言うので」
 更にテニアが、ソフトクリームサンデーを食べながら補足する。
「はむ……たまには外食もいいかな、って思ったんですけど……もぎゅもぎゅ」
 そして、ここまでの至極常識的な行動に捻りを加えてしまった元凶たるテニ
アがポテトとハンバーガーと鉄鍋餃子を頬張りながら決め手を繰り出す。
「たまの外食なら、思い切って美味しいとこいかないと損じゃーん。だからさ、
前々から気になってたあのラーメン屋さんに行く事にしたの」
 以上の事実報告を受け、柴犬姉妹と飼い主は。
「はあ」
「なるほど」
「いいですね、そっちは平和で……」
 と、半ば俯きながら愚痴ってみせた。その異様な雰囲気をすぐに悟ったカテ
ィアは、良い意味で「お姉ちゃん」らしい気遣いの行き渡った口調でこう言う。
「あの、ラウルさん、ひょっとして、ラージさんとフィオナさんが居ないのって」
「かくかくしかじか」
「あー、そうでしたか……」
 ラウル達のぐったり感がすっかり伝染してしまった事が誰にでもわかるよう
な口調で、カティアはそう呟いた。その沈んだ雰囲気を引っかきまわしつつも
和ませようとして、テニアが目一杯明るい口調でこんな事を口走る。
「だいたい、ラージさんの言うような完璧超人居るはずないじゃん、最初から」
「いやさ、それが」
「?」
「ステレオタイプ的に僕がイメージ出来る人物像がある以上、それは確実に実
存するんです、だってさ」
 ラウルがそう愚痴りながらため息をついたのに、テニアがこう答える。
「じゃあさ、カティアちゃんが思いっきり演技して喫茶店のウエイトレスやれ
ば、限りなく注文に近いんじゃない?」
 その無責任な発言に、カティアがこめかみを抑えながら反論開始。
「『思いっきり演技』を強調しないで」
「あの、申し訳ないんですが」
「?」
「ラージ大先生曰く、『胸が大きい人は駄目です』だそうでして」
 そのとんでもない暴投を、テニアは見事にキャッチした上それ以上の大暴投
で応じる。
「なるほど、この乳がいかんのか」
 と呟きながら、隣のカティアの右乳を無造作にわしづかみにしたのだ。
 当然というべきか、
「ひゃうっ!?」
 という声を上げて、瞬時に赤面するカティア。
 さらにまったく空気の読めて居ないメルアも、
「この立派なおっぱいが邪魔なんですねー」
 と呟きながらカティアの左乳をまさぐる。
「ぴゃっ!?」
 そしてテニアの悪乗りはさらにブーストアップ。
「この乳が! この乳がっ!」
 ついでにメルアも。
「このおっぱいがー」
「ひゃああああ!!」
 何故かアルコールも入って居ないのに無駄にハイテンションのズッコケ3姉
妹。しかもハイテンションの理由がファミリー向けとは真逆で、デスピニスへ
の教育に悪いことこの上ない。
 そう必死に思い直したカティアは、気合とともに妹達の脳天に拳骨を叩きつ
ける。
「って、あんたら! いい加減にしなさい!」
 それを受けたセクハラ姉妹、涙目で曰く。
「鬼ー、悪魔ー、人でなしー」
「痛いですカティアちゃーん」
「自業自得! 文句を言われる筋合いは無いわ!」
「かるーいコミュニケーションの一環じゃーん。カティアちゃん、もっとフラ
ンクに行こうよー」
「そうですよー」
 かような惨状を見て、ミズホはデスピニスの耳元へ大真面目でこんな呟きを
送る。
「ピニスちゃん、絶対真似しちゃ駄目よ?」
 その言葉に、デスピニスは深いため息とともにこう応じる。
「大丈夫です。もう慣れました、あの人たちの奇行には」
 そのやりとりを目の当たりにして、ラウルが胃の辺りを押さえて軽くうずく
まる。その様子を見て、カティアは我に返り、改めてラウルに向き直ると丁寧
にお辞儀をしながら話を本筋に戻そうとする。
「すいません、本当にうちのおぽんち娘たちが失礼しました。で、ラウルさん
は、現状を打開するのにどういう手を打ちたいと思っているんですか?」
「うーん、それが問題なんだよなぁ」
「はあ」
「まあ、結果の部分はうちの愚妹のせいでひん曲がって捩れて因果地平の彼方
へ飛び去った訳なんだけど、元を質せば俺のせいだしね」
「それはその通りですけど」
「フィオナの奴に何か言い聞かせようとしても、あれの事だから『あたしは悪
くない』の一点張りなのは火を見るより明らかでさ。かと言って、ラージに何
か言ってもまた話がスタート地点に戻るだけで」
 ラウルの論評に、ミズホとデスピニスが無言で大きく頷く。更に、ラウルと
同様に話し合いでの解決方法を想定していたカティアも行き詰まり、眉間に皺
を寄せて考え込んでしまう。
「うーん……」
 かくして常識人チームは、ゲーム開始前に設定した戦術が破綻したサッカー
チームを連想させるような見事なドン詰まり状態に陥った。こういう状態にな
ってしまうと、チーム戦術に沿ったプレー選択を優先させがちな生真面目な選
手は、打開策をなかなか見つけられない物である。そういう場合にこそ頼りに
なるのが、普段のミーティングやチーム練習では顰蹙を買うような言動をする
事が多いフリーダムな選手であったりする。そして、今現在、ここにもその
ような言動を得意とする戦術的フリーマン、もとい、フリーウーマンが存在す
る。フリーダム少女テニアは、状況の打開を図って予想外の角度からとんでも
ないシュートを放ち始めた。別に期待されている訳でもないのに。
「ラウルさんがラージさんのメイドになってご機嫌を取るって言うのは?」
「統夜と一緒にしない」
「カティアちゃん、それってさらっと爆弾発言ですー」
 以上のやりとりから、スネ毛の生えた安永航一郎タッチのラウルのミニスカ
メイド姿を瞬時に脳内再生したミズホは、大きなため息とともにこう応じた。
「もうちょっと教育的配慮をして下さい……」
 無論、それでめげるようなテニアではない。さらにとんでもないシュートを
放ち続ける。
「ピニスちゃんをミズホさんが肩車してラージさんの注文に合わせる。下の人
などいないーって感じでさ」
「理想と現実だいぶ違いますから、それ」
「うわ、ピニスちゃんきっついわー、そのツッコミ」
「そもそも、小学生にツッこまれるようなネタを出さないの」
「なら、呑んで呑んで呑みまくってラージさんを潰して恥ずかしい写真を撮る」
「ごめん、俺が先に潰れる、それ」
「それ以前にフィオナさんの暴れ酒が炸裂して家庭崩壊が待ってます」
「じゃあ、ラージさんが大人のゲームや大人の動画をニヤニヤしながら楽しん
でいる姿を盗撮」
「どんどん教育に悪い方向にばっかり発想が向かってるわよ!このおぽんち娘!」
「むう、ならばラージさんにチョンボさせるような状況設定をして、仲間の有
りがたみを理解させる」
「その前にフィオナがやらかす」
「フィオナさんって、脳みそで物考えてませんもんね」
「こうなりゃ最後の手段! 浮気の現場を押さえる!」
「今までで最悪よ!」
 状況が打開されるどころか、ますますカオスが加速する一方。これはダメか
もわからんね、という言葉が一同の脳裏をよぎりかけたその時である。
「話は聞いたわ」
 という言葉と、井上堯之バンドのBGMとともに更なる乱入者が出現する。
「ミストレス」
「あ、カルヴィナだ」
「最近アルさんにかまってもらえなくて拗ねてるカルヴィナさん、こんばんわー」
「アルへの愚痴をこぼす為にアタシ等ん家に襲撃して来てはひたすら飲んだく
れて統夜にセクハラ三昧を繰り返した上、家をぶっ散らかすだけ散らかして帰
って、カティアちゃんと統夜の頭痛の種になってるカルヴィナだー」
「CDドラマみたいな説明的な台詞での紹介、ありがとう」
 包み隠す事なく己のダメ人間ぶりを紹介するズッコケ三姉妹の台詞に、カル
ヴィナは大人の余裕とともにそう応じた。もっともその直後、
「後で覚えてろよお前ら」
 という捨て台詞もしっかりと付け加えたのであるが。
 とりあえず、へし折られた話の腰を真っ直ぐに戻すべく、カルヴィナはさり
げなく一同に合流し、会議のリーダーシップを取り始める。
「まあ、テニアが駄目ファンタジスタなのは今に始まった事じゃないけど、そ
れでも今回に限ってはヒントになる発言がいくつかあったと思うわ」
 その言葉に、カティアが真顔で異を唱える。
「そうですか?」
 しかし、テニアやメルアならば簡単にぐうの音も出なくなってしまうカティ
アのそのツッコミを受けてなお、カルヴィナは自らの意見を展開し続ける。
「要は、皆でラージ君をハメればいい訳よ、今回の場合」
 直後、カティアが脊髄反射でとんでもない事を口走る。
「は、破廉恥ですミストレス!」
 そこに一同、容赦ないつっこみ。
「何を考えた貴様」
「カティアちゃん、お下劣ですー」
「カティアちゃんも教育に悪い事、思い切り言ってるじゃん」
「あの、何がいったいどう破廉恥なんでしょうか」
「いいのよ、ピニスちゃんはわからなくて」
「そうそう、むしろ一生わかんない方がいいって、いろんな意味で」
「あ、あう……ごめんなさい、みんな」
 かくして、カティアは顔を真っ赤にして俯き、カルヴィナのストッパー機能
を完全に喪失してしまう。それを確認した上で、カルヴィナは改めて話を続け
た。
「まず、ラージ君の場合口で言い負かそうとしても無理。だとしたらこっちが
折れるっていうのが面倒のない解決方法だけど、そうするのも癪な訳でしょう?
ラウル君としては」
「まあ、概ねそんな感じです」
「だとしたら、折れるフリをしてラージ君を引っ掛ければいいのよ」
「どうしろと」
「ほら、そこでテニアの発言がヒントになる訳」
「はい?」
 首を捻るラウルに向かって、カルヴィナは自分の考えた作戦を滔々と披露し
始めた。


 翌日。
「おーい、ラージ」
「どうました? ラウル」
「ちょっと次の土曜日、本を探すのに付き合ってくれないか?」
「なんでそんな事を。そんな事をしなくても、甘損でも探せば」
「そう思うなら検索してみてくれよ。このタイトルの本なんだけどさ」
「なになに……?」
 そう呟きながら、ラウルの差し出したメモに書いてある本のタイトルを入力
し、ネット検索を開始するラージ。
 ところが、である。
「おや、甘損では見つかりませんね」
「だろ? だからさ、この際足で探そうかと思ってさ」
 ラウルの思考にフィオナにも通じる短絡性を見て取って、ラージは眼鏡を指
先で押し上げながら眉をひそめて、こう言い返す。
「非合理的です。それに探し方が甘いんですよ。こういう場合はネットショッ
プ一括検索で……」
 そう呟きながら、専用検索ソフトでネット書店の一括検索をかけるラージ。
 しかし。
「これでも出ませんね」
「な? だから言っただろ? こうなりゃ自分の足で探すしかないって」
「当てでもあるんですか?」
「うん、まあ、無いこともない」
 あいまいな笑みとともにそう言ったラウルに、ラージは冷たくこう言い放つ。
「なんでそう、貴方はふわふわとした理由付けで動きますかね」
「いや、そうでも無いぞ」
「そこまで言う根拠は?」
「ほら、統夜くんとこのカティアさんが神保町に通うのが好きで、変な本を探
すの得意なんだよ。彼女に手伝ってもらって、ありそうな本屋を探せば確率高
いと思ってさ」
 以上の論理の展開を受けて、ラージはようやく同意を示した。
「なるほど、確かに神保町であれば可能性はありますね」
「だろ? ほら、目的の本をパッと探し出してさ、後は喫茶店ででものんびり」
 その発言から、ラージは昨夜のお詫びの意図を読み取った。
「……ふむ。確かに神保町には雰囲気のいい昔ながらの喫茶店が多くあるそう
ですしね。なかなか面白そうじゃありませんか」
「よっし、決まり! じゃ、土曜日は神保町な」
「はいはい」
 そう言い残して、再びPCに向かいCADと挌闘を始めるラージ。
 その背中を確認して事務所を立ち去ってから、ラウルは携帯メールを発信す
る。内容は、以下の通りだ。
『from:ツインズ1 to:リンクス Subject:トラ・トラ・トラ』


 そして土曜日当日。オレンジ色の電車に乗って、乗り換え不要でお茶ノ水ま
で辿り着いたラウルとラージ。彼らの住む街の最寄り駅からは、電車の前側が
乗車時の定位置となるので、ラウルは念のために確認事項を口にする。
「御茶ノ水橋口にカティアさんが待ってるから、ホームをあっちの端っこまで
歩くぞ」
「今更そんな事を言われなくても、判っていますよ」
 かくしてホームを10号車側に向かって歩き続ける2名。
 そして、その姿をある所から観察している斥候がいた。


「『from:じゃパン to:リンクス Subject:敵艦見ゆ』……っと、これでよし」
「リョウト君、終わった?」
「うん、これであと一人来れば僕らはお役ごめんだよ」
 リョウトの告げた散文的事実を改めて確認した上で、リオは今まで真剣に見
張っていた御茶ノ水駅のホームから少し目を切り、窓から見える風景を大きく
見渡してみた。
 正面、やや上方に御茶ノ水駅のホーム。その眼下に広がるのは神田川。さら
に左右を見渡せば、「神田川」の時代から、いやそれ以前からずっと変わって
いないのではないかと思われるような古ぼけた建物が立ち並んでいる。もちろ
ん彼女たちが居る建物も、そんな時代からこの街に在り、この街を見守って来
たに違いないことを確信させるだけの年季が入っている。
「に、しても」
「うん?」
「アキハバラにもこんな場所、あったのね」
「まあ、厳密に言うと秋葉原じゃないけれどね」
 リョウトとリオがそんな会話を交わしているのは、御茶ノ水橋から昌平坂を
下って聖橋を潜り、もう数十メートル歩いたところ。湯島聖堂のほぼ真向かい
にある古ぼけたビリヤード場だ。
「面白いでしょ、ここ」
 リョウトのその言葉に、リオは一つ頷くと、改めて窓の外に目をやった。
 自分達がのんびりと玉を突いたり、突くふりをして茫洋と窓の外を眺めてい
る間にも、向かいの御茶ノ水駅にはせわしなく人が乗り降りし、動き回り、東
京という街を体現している。その光景が、ここに居ると実際の距離以上に遥か
遠く見える。
「何て言うのかな」
「?」
「時間の流れから自分達が取り残されたような錯覚と、だけどそれが逆に気持
ちいいって思えるような不思議な充足感……そんなのを感じるわ」
 リオが、自分にもよく判らない何かを慈しむような笑顔とともにそう言い切
った。リョウトもそれを見て、嬉しくなった。
「そう。東京にだって、こんな不思議で楽しい空間っていうのは、沢山あるん
だよ。リオにも、それを見て欲しかったんだ」
「なら許す! 一番最初、アキハバラに行くって言われた時は、今回のデート
どうなっちゃうんだろうって、本気で心配したんだけど」
「あはは……」
 リョウトは言えなかった。予定の斥候を済ませたら昌平坂を下り、秋葉原で
ジャンク屋巡りをしようと考えていたなどと。その為にカルヴィナから強制的
に押し付けられた斥候を引き受けたなどと。
「さ、頑張って最後の一人を確認して、後はのんびり過ごしましょう?」
「う、うん」
 その生返事にツッコミが入るより前に、リオの口にした作戦目的はあっさり
達成される。突然、窓の外、御茶ノ水駅のホームに向かって手を振り始めなが
ら、リオはこう叫んだのだ。
「おっ! 来た来た! こっちも見えたみたい。あれは間違いないわ! リョ
ウト君! カルヴィナさんにメール!」
「了解」
『from:じゃパン to:リンクス Subject:bakaが電車でやって来た』
 そのメールを送り終えたところで、リオがごもっともな疑問を口にする。
「ところでリョウト君」
「?」
「"baka"っての、コードネームにしてもあんまりじゃない?」
「僕もそう思うんだけど、万が一を考えての事だからね」
「ふーん」
「太平洋戦争の時の、アメリカ軍のコードネームなんだって。だから深い意味
はないよ。多分」
「でも、本人には見せられないわよね」
「ともあれ、これで僕らはお役ご免だよ。後はのんびり」
 過ごそう、とリョウトが言いかけた直後、リオが不穏な怒りをたたえた声で
こう呟く。
「リョウト君?」
「はい?」
「ずるいわよ! こんながっちがちのセーフティ、突破できる訳ないじゃない!」
「だって、ナインボールってそういう物でしょ?」
「むー! もうあったま来た! こうなったら私が勝ち越すまで、徹底的にや
るわよ!」
 いつもの展開が繰り広げられる。それを悟ったリョウトは諦め半分にこう応
じたのであった。
「はいはい……」


 一方、肝心のラージの誘導を担うラウルは、改札をくぐるとカティアの姿を
探す。
「あ、居たいた。おーい、カティアさーん」
 その声に反応し、たカティアは栞を挟みながら本を畳み、2人に笑みを浮か
べてみせた。
「さすがラージさんにラウルさん、待ち合わせの時間通りですね」
 その言葉に、ラージは特に感慨を見せる訳でもなく淡々と、いつも通りの口
調でこう応じた。
「電車で来るんですから、時刻表を確認して待ち合わせすれば絶対時間通りに
なりますよ」
 いや、オレンジの電車はそうでもないぞ、いろんな意味で。という突っ込み
を必死にしまい込みながら、ラウルも大雑把な相槌を打つ。そしてカティアも、
ナビゲーターという役割を決して重荷に思っていない事がはっきりわかる口調
で、こう応じてみせた。
「それでは、明大通りを下って、神保町に向かいます。探している本は、必ず
見つけ出して見せますので、ご安心ください」
 かくして、目の前の信号を渡って、若さと知性とひとかけらの無謀、そして
無限の夢と可能性を発散させている学生街の雰囲気を肌で感じながら明大通り
を下り始める3人。この雰囲気を感じ取りながら、遠すぎない程度の距離を自
分の足で踏みしめながら神保町に向かう事で、神保町はもっと愉しい町に感じ
られる、とカティアは信じている。その信念はどうやらラウルとラージにも肯
定的に受け取られたようで、周囲の雰囲気を楽しみ、それに少しずつ気持ちを
シンクロさせながら、ゆっくりと坂道を降りてゆく。
「ところでカティアさん」
「はい」
「さっき読んでた本って、何の本なんですか?」
「ああ、有名な物理学者の人が書いた本なんですけど、必要以上にとんちが利
いてて、面白いんですよ」
 そう説明しながらカティアがラウルの目の前に差し出した本の表紙には、
「ご冗談でしょう、ファインマンさん」というタイトルがはっきりと書き込ま
れていた。そのタイトルに、ラージがすかさずリアクションを起こす。
「おや、こっちの世界でもファインマン氏は有名人なんですね」
「あら。ラージさん、やっぱり知ってましたか」
「ええ、ジャンルこそ違えど、あの人の考え方は僕のような人間にとって山ほ
ど学ぶべきところがありますから」
 ラージの生真面目な、しかしほんの少し熱の入った説明に、カティアは気持
ちのよい微笑みで応える。
「ふふふ。やっぱりそうでしたか。ラージさんやラウルさんの好きそうな本を
少し読み込んでおいて良かったわ」
 文学少女というのは、まさにこういう物なのかもしれない。ラウルはそう考
えた。本という無機物の中に無限の広がりを見出し、貪欲にそれを吸収しなが
ら飽くことが無い。知性と、そこから沸いて出る凛とした気品と、若さまでも
が融合した奇跡のような存在。
 ひょっとしたら、この街にはそういう存在がカティアの他にも沢山いるのか
もしれない。邪まな考えである事を自覚しながらも、ラウルはそう思わざるを
得なかった。
 実際にはこのような生命体は、意外にも深夜11時過ぎの高円寺の本屋の方
が生息率が高かったりもするのだが、高円寺の場合は先に挙げた要素の他に
「珍妙な感受性」という余計な要素までかみ合っている確率が跳ね上がるのが、
いろいろな意味で残念な所である。なお、高円寺文学少女の場合、99%の確
率で彼氏持ちであるので、そういう方向でも余計な期待は出来ないという事も
申し添えておこう。
 閑話休題。
 明大通りを真っ直ぐに南下して、アフリカの国名がついた有名カレー店の辺
りまで来たところでカティアは足を止め、ラウル達にこう告げる。
「さて、まずは本筋に入る前に軽いジャブから入ります」
「?」
「まずはここを覗いて、掘り出し物をちょこちょこと拾うところから、テンシ
ョンを上げていくんですよ」
 そう言いながらカティアの指刺した先にあったのは、軒先に緑色のビニール
屋根が飛び出し、その下に年季の入った木製の本棚が並べられた古本屋。その
情景を見て、ラージは淡々とこう呟いた。
「どうって事ない古本屋だと思いますが」
 その言葉に、カティアは静かに反論する。
「ふふふ、そう思いますか?」
 そう言いながら、店内に軽い足取りで飛び込んでゆくカティア。反射的にそ
れに続くラージとラウル。そしてその結果、カティアの言った言葉の意味はす
ぐに理解された。
「これは……」
「全部文庫本かぁ!」
「そうなんです。だからこそ単価も安いし、意外な拾い物もあるんです」
 カティアの自慢げな言葉を聞いて、レジにいる白髪のおばあちゃんが静かに
微笑む。きっとこの人は、この店と一緒に何十年もこうやって学生さんと、こ
の街を見守って来たのだろう。ラウルもラージも、その事を思うと不思議な気
分になるのを自覚した。内装も、きっと創業当時からそのままなのだろう。そ
こに何十年と積み重なって来た、ある意味無駄に壮大な知識の地層と、そして
何十年分の青春の足跡。それが、この店からは感じられた。
 その雰囲気を味わいながら、ラウルもラージも何冊かの文庫本を買い求め、
何故かおばあちゃんに丁寧に頭まで下げて店を後にする。そして、カティアは
彼らの買い求めた本の傾向から、次に彼らをどこに引っ張っていくべきかを決
断していた。
「それでは、次は靖国通りを神保町駅方面に向かって行きましょう。すずらん
通りよりは、お2人ともむしろそっちの方が好みの本に当たりそうですから」
「はあ」
「あ、でも、もしお腹が空いたなら、すずらん通りでもいいですね。もう1時
も過ぎてますし、どこにご飯を食べに行っても安心ですよ」
 その言葉に、ラージは至極常識的と思われる回答を用意した。
「お昼休みが終わるから、ですか?」
 その言葉を、カティアは引っ掛け問題に見事引っかかった生徒を見つめる教
師のようないたずらっ気に富んだ笑みで採点する。
「50点です」
「はあ」
「実は神保町の食べ物屋さんは、1時を過ぎないと出してくれないメニューの
あるお店が結構あるんですよね。餃子屋さん、天麩羅屋さん、とんかつ屋さん
……」
 もっとも、これは実際にはテニアの受け売りである。確かに昼休み時間の混
雑と活気の中でも、神保町の食べ物屋の食べ物は概ね安く、美味く、量も十分
だ。だが、そのフル回転の時間帯から少し外れるとさらにプラスアルファの味
に出会えるのだ。ちなみにその時間帯でも、何故かネクタイ姿の人を少なから
ず見かける機会があるあたり、神保町というのは奥の深い町である。一説によ
れば個人の裁量で昼休み時間をナチュラルにフレックスタイムとしている会社
が少なくない、という事情があるとも言われるが、昼休みを当番制で取れる大
会社を除いた上での社会通念から考えると、やや珍妙な光景ではある。
 さすがにそこまでは説明しなかったものの、改めてカティアは2人に問う。
「で、何を食べますか?」
「うーん」
「流石にそこまでは考えていませんでしたから」
「それでは、カレーにしましょうか。さらっとしてスパイシーな店、昔ながら
の洋食屋さんのカレー、ちょっと高級ですけどブイヨンの風味が豊かな店、そ
れからとにかく量だけは抜群な店……って、お勧めは沢山ありますけど、どん
な所がいいですか?」
 それらの提案の中から、ラージとラウルの魂に触れたのがこの言葉であった。
「洋食屋さんのカレー、いいですね」
「あれかな? ひょっとしてそこだと定食類もあったりする?」
「当たりです。それではこのまま横断歩道を渡って、いったんすずらん通りに
入りましょう」
 かくしてすずらん通りに飛び込んだ一同は、この街で事実上唯一の喫煙所と
なっている大型新刊書店の裏口の前を通り過ぎ、緑色の小さな看板に近畿地方
の某私鉄と同じ名前が書き込まれた店に飛び込んでいく。
 そしてその光景を、斜め向かい側の店からきっちりと観察している方々が約
二名。
「来た! ほらテニア、カルヴィナさんに連絡!」
「うまー! 水餃子もうまー! おばちゃーん! 大皿ライスと水餃子と天津
包子をさらに追加でー!」
「あいよー」
 ある意味予想通りのテニアの行動を受けてなお、統夜は本来の任務に忠実で
あろうとしてこう叫ぶ。
「食ってないで働け!」
 だがしかし。
「うまー!」
 聞いちゃいない。
「ダメだこりゃ」
 そう愚痴りながらも、統夜は本作戦の指揮官たるカルヴィナと、そして彼女
たち同様に斥候に出ている一同に向けて同報メールを放つ。
『from:108 to:all Subject:敵は中百舌鳥にあり』


「ありゃ、あっちが当たりかぁ」
 アラドは、そう愚痴らずに居られなかった。彼の現在地は、エレベーターに
『11122』という謎コマンドを入力する人が後を絶たない「古書センター
ビル」の向かい側の家電量販店。実はカティアがカレー屋にラージ達を誘導す
るのは最初からの規定方針で、カティアの言葉に出て来たカレー屋の近くには
全て斥候が張り付いていたのである。ちなみに彼が見張っていたのは「ブイヨ
ンの風味が豊かな店」で、古書センタービルの2階奥がその所在地となる。
 なお、ここから水道橋方面に向かう為の表通りとなる白山通りにはゼオラが
斥候として張り付いており、「とにかく量だけは抜群な店」を見張っている。
しかし、統夜のメール配信によって斥候任務は一時解除となる訳で、それを知
ったゼオラはアラドの居る場所まで移動する。「一時解除」の「一時」の意味
を理解していないか、もしくは平然と無視しかねない危険人物であるアラドを
そのまま放置する事は作戦行動に支障を及ぼしかねないからだ。
「まさかとっくにどこかの店で大飯食らってるって事はないわよね……」
 ちなみに本日の作戦行動に関わる必要経費は、食事代まで込みで全てカルヴ
ィナが持つ事になっている。その領収書の行き先が何処になるのかは、今更言
うまでも無いであろうから割愛するが。ともあれ、その事を聞いた瞬間異様に
目を光らせたアラドの考えた事を瞬時に理解し、ゼオラは彼には財布を持たせ
ずに作戦を開始させていた。
「アラドの事だから、財布さえ持っていなけりゃ、店に入ろうとはしないと思
うんだけど……」
 誰に言うでもなく、そんな事を愚痴りながら白山通りを神保町交差点に向け
て足早に歩き、アラドの元に急ぐゼオラ。そして。
「おっ! 待ってたぜ、ゼオラ」
 幸い、アラドはゼオラの到着まで指定の斥候地点から動いていなかった。そ
の事に安堵して大きなため息をついてから、彼女はアラドにこう告げた。
「これで敵が中百舌鳥を離れるまでは一時休憩ね。今のうちにお昼ご飯にしま
しょう」
「よし! 待ってたぜその言葉!」
「さっと食べられる物にしないとダメよ」
「わかってるってゼオラ! 俺、この近くでさっと食える店知ってるんだ! 
まかせとけって!」
 無駄に爽やかな笑顔とともにアラドはそう言い切った。しかしゼオラはアラ
ドの言葉に含まれる不穏な成分にそこはかとなく気づき、不安が湧き上がるの
を抑えきれなかった。
 その不安をよそに、靖国通りを市ヶ谷方面に向けて自信満々に歩き出し、リ
ース会社の神保町ビル付近で路地に入っていくアラド。やがてその足は、黄色
いビニール屋根が異様に目立つ、強烈な豚骨の匂いを漂わせた店の前で停止す
る。匂いだけなら確かに美味しそうではある。更に言うなら、アラドが選択し
た時点で味が水準を越えている事も確定だ。ラーメン屋であれば「さっと食べ
られる」という条件にも合致する。
 まともすぎる。
 ゼオラは言いようの無い嫌な予感が、今度ははっきりとこみ上げるのを自覚
した。ここからアラド的ダメ方向に行くとすれば、その選択肢はただ一つ。そ
れを予想して、ゼオラは「ラーメン(小)」の食券を買い求める事となった。


 数分後。
「ちょっと聞きたいんだけど、アラド」
「どうしたんだよ、ゼオラ」
「これ、本当に(小)?」
 ゼオラの感慨も当たり前である。彼女の目の前に広がっている光景は、ラー
メン丼に狂ったような分量の麺が詰め込まれ、更にその上に気が遠くなるよう
な分量のチャーシューとキャベツともやしが盛り上げられた挙句、刻みニンニ
クがとどめを刺している、という眩暈がするようなものだったからだ。
「そもそもこれって、本当にラーメン?」
 心底嫌そうに、ゼオラはそう愚痴ったのだが。
 それに対するアラドの回答はこれであった。
「そう! これはラーメンにあってラーメンに非ず! 既にラーメンをある意
味超越した新ジャンル、別次元の存在だっ!」
「できれば一生見たくなかったわよ、こんな新ジャンル」
 いろんな意味での絶望感に全身を苛まれるゼオラをよそに、アラドは「新ジ
ャンル」の食べ物をさらに気が狂ったように増量した、ある意味正体不明の存
在に向けて両手を合わせ、こう絶叫する。
「よっしゃあ!ぶたダブル大に生卵っ!これぞ男の昼飯!いっただきまーす!」


 さらにもう一箇所の斥候はというと。
 斥候の意味すら判っていないのか、なんと誘導予定の店の中に入っていた。
しかも店内でいちばん目立つ客になっていた。無論その元凶は、
「美味しいですー。すいませーん、焼きりんごあと3つ追加ですー」
 冬季限定のデザートメニューに即座に釣られたメルアだ。当然ながら、ここ
がカレーの店であるにも関わらず、一切カレーは頼んでいない。焼きりんごだ
けをジャイアント白田の如く食い続ける。しかもその主が金髪の可愛い女の子
とあっては、神保町交差点で焚書が行われるレベルの異常事態発生だ。
 そしてそれを食い止められなかったもう一人の斥候は、無駄な抵抗と判って
いながらも、変装のためにかけた眼鏡を押し上げながら皮肉交じりにこう呟く。
「メルアさん、とりあえずこっちでは無かったみたいです。不幸中の幸いでし
たね」
「美味しいですー」
「聞いてませんね、やっぱり」
「聞いてますよー、ロリパープルちゃーん」
 不穏当な単語が含まれたその名詞を聞いて、店中の客が一斉に彼女らの方を
振り返る。そこから放たれる突き刺すような視線と生暖かい見守りの空気が居
心地を悪くする方向に向けて絶妙にブレンドされる中、ロリパープルと呼ばれ
たラトゥーニは、泥棒を目の前にしても何故か愛想を振りまく間抜けなゴール
デンレトリバーのような空気を全身から発散させているメルアに向けて、隠す
ことなく苛立ちをぶつける。
「なんでそのコードネームで呼ぶんですか」
「だって作戦行動中でしょー?」
「余計怪しまれてます。ただでさえ私たち怪しいのに」
「うん、ロリパープルちゃんの眼鏡がいけないと思うわー」
「わかってない……」
「?」
 真剣に首を捻るレトリバー娘の表情を見て、ラトゥーニは飼い主としての責
務を放棄する事を決断した。こうなっては自分だけでも、なんとか斥候として
の役割を果たすしかない、と。
 そもそも問題は更にもう一つあるのだ。
 この作戦の最大のキモである、ラージ専用最終トラップ。その発動の為に彼
女を含めたスクール組は真っ先にこの作戦に組み込まれたのである。実はこの
時点で、最終トラップの準備が完了したという連絡はまだ届いていない。それ
が確認されるまでは、斥候は予定の位置についていないといけないのだ。
 以上の状況を考え合わせ、ラトゥーニは財布の中から一葉さんを取り出し、
店の人にこう告げる。
「すいません、姉はここに置いて行きますので、お支払いはこの中からお願い
します。領収書のあて先は『フューリー騎士団』で。お金が手一杯になったら、
店から姉を蹴り出してください」
「ひどいですー、ロリパープルちゃーん」
「蹴り出して下さい」
 メルアの抗議の声を容赦なく黙殺して、店から飛び出し階段を駆け上がるラ
トゥーニ。そして、カティアたち3人がすずらん通りから靖国通りに戻って来
る瞬間を見逃す事がないよう、改めて目を凝らす。
 その作業を行いながら、ラトゥーニはこう呟いていた。
「無事に着いたかしら……」
 もっとも、その呟きに回答が得られる前に、状況の変転が起こる。「グラン
デ」の脇から昼食を終えた3人が出現したのである。それを確認して、ラトゥ
ーニはカルヴィナにメールを送った。
『from:ロリパープル to:リンクス Subject:眼鏡靖国に戻る』

「さて、それではいよいよ本筋ですよ。ちょっとだけ御茶ノ水側に戻って……
はい、ここからスタートしましょう」
 そう言いながらカティアが足を止めたのは、真っ青な外観の本屋の前。その
行動に、ラージが真剣に首を捻りながらこう問いかける。
「何故グランデで新刊を買うところから始めないんですか? 非合理的です」
「それこそ非合理的ですよ。神保町に来たら、まず古書店から回ること。ベス
トセラー本しか読まないような人であっても、これは絶対です」
「はあ」
「そして、古書店でどうしても欲しい本が見つからない場合だけ、新書を扱う
本屋さんに行くべきだと思います」
「理解に苦しみます」
「探すのが大変な本を探す時ほど、この原則を守るべきですよ」
「新書のデータベースを検索した方が可能性があるように思えるんですが」
 まったく自説を曲げようとしないラージの頑なさに、半ば苛立ち混じりでカ
ティアはこう応じる。
「お言葉ですがラージさん」
「何でしょうか」
「貴方は神保町を舐めてかかっています。古書店にはデータベースが無いなん
て思っていませんよね? まさか」
 その指摘が正解であったことを示すように、ラージは軽く慌てながら指先で
眼鏡を押し上げ、そしてこう応じる。
「あるんですか?」
「当たり前です。神保町を何だと思っているんですか?」
 こういう厳しい正論を平然とぶつけるのも、カティアの性格の一面である。
その辺りがラージの夢想する文学少女との致命的な違いであろう。まあ、そう
いう意味では「B級グルメ天国」でのテニアの一言は見事なまでに正鵠を射抜
いている訳で、ラウルは内心、噴き出しそうのになるのを抑えられなかった。
 ところがその直後、「生真面目な委員長のお怒り」は彼にも振りかかること
になる。
「ラウルさん、そこでニヤニヤしてないで、探している本のタイトルとか著者
の名前とかのメモを出してください」
「は、はいっ! これこれ」
 冷や汗を背中に伝わせながら、ラウルは小さなメモを差し出し、カティアに
手渡す。それを受け取ったカティアは迷うことなく青いビルの古本屋のカウン
ターに突入、レジに居る、本好きのオーラを全身から漂わせたお兄さんに話し
かける。
「すいません、こういう本、ありますか?」
「ん? こりゃまた珍しいな。それにタイトル間違ってるよ。接続詞が「は」
じゃなくて「に」だね、この本」
 検索で見つからなかった理由をあっさりと指摘され、冷や汗とともにその場
で固まるラウル。そしてそれを睨みつけるラージ。
 だか、これは演技である。ラージを神保町に誘い出すために、故意にタイト
ルを間違えた状態でラージに本の検索をさせたのだ。もっとも、それが無かっ
たにしても、神保町だって探せるかどうかは怪しいとラウルは考えていた。そ
もそも彼が探そうとしている本は本屋のお兄さんが愚痴った通り、珍しい本で
ある事は間違いないのだ。
 果たしてカティアの確固たる自信は本当なのか。ラウルはむしろそっちの方
が気になっていた。そして本屋のお兄さんは、何気ない態度でこう言った。
「うちには今無いけど、メイリンさんなら。ちょっと待ってね」
 そう言うと彼は、ほんの数十メートル先にある、この店と同じような理系の
専門書を多く扱う古書店に電話をかける。
「もしもし、メイリンさんですか? ムラタです。すいません、今うちにこれ
これこういう名前の本をお探しのお客さんが……はい、そうです。……ありま
すか! いつもどうもです。……はい、それでは今から向かって頂きますので、
お取り置きをお願いします。お名前は、グレーデン様で。……え? あ、ちょ
うど良かった。それなら先週古書会館で仕入れたばかりですよ。はい、取って
置きます。はい、お名前は白川さまですね。わかりました。ありがとうござい
ます」
 以上で会話を終了させ、電話を置くとレジのお兄さんは満面の笑みでこう応
じた。
「お待たせしました。ここから神保町駅の方にちょっと歩いたメイリン書店さ
んに在庫しているそうです。お取り置きをお願いしておきましたので」
 捜索の困難を予想していたラウルとラージは、あまりにもあっさりと当初の
目的が達成されてしまった事に唖然としていた。それをよそに、カティアは何
事も無かったかのように平然とレジのお兄さんに頭を下げ、こう言った。
「ありがとうございます」
 その光景を改めて脳内で反芻してから、ラウルとラージは囁き合う。
「凄いな」
「そもそも、うちには今無いって、何も見ないで言い切りましたよ。まさか、
在庫の本が全部頭に入っているって言う事ですか?」
「更に『珍しい』って言って置きながらすぐ『当たり』を見つけるって」
「電話で本の題名を言っただけですぐ回答する相手の人も只者じゃありません
よ」
 その囁き合いに、カティアはしてやったり、と顔に書きながらこう応じる。
「このぐらい、神保町では良くある事ですよ」
 その言葉に、ラージは珍しく素直にこう応じてみせた。
「参りました」
 その言葉に満足したかのように、カティアは自慢げな笑みとともにこう言っ
た。
「さて。目的の本は見つかりましたけど、折角ですからいろいろと見て回った
方が得ですよ。並の品揃えじゃありませんから、この街の本は」
 その言葉に従って、ラージがその本屋の本棚に目をやると。
「おや、珍しいですね。学術文庫がこれだけまとまって在庫しているのは」
 更にラウルも、店内を見渡しながらしみじみと呟く。
「ミズホにも見せてあげたかったな。今度は連れてこなきゃ」


 その後、靖国通りを神保町駅方面に移動しながら、乗り物専門の古本屋にも
寄り道して、ミズホへのお土産も確保しながら目的地の古書店に辿り着く3人。
「すいません、グレーデンですが、お取り置きをお願いしていた本は」
「はい、こちらです」
「ありがとうございます!」
 以上のやりとりを済ませた事を確認した上で、ラージは一つ大きく息をつく
と、こう呟いた。
「これで、目的は達成ですね」
「ああ、思ったより苦労せずに済んでよかったよ」
「それもそうですが」
「?」
「この街は並じゃありませんね。予想を超えていました」
「ま、中にはある意味しょうもない物もあったけどさ」
「それも含めての話ですよ」
「珍しく寛大だな」
「寛大にもなります。本当にいい街ですね、ここは。いっそしばらく泊り込み
たいぐらいです」
 その言葉を受けて、ラウルはふと店内を見回してみた。
 店内に居るほとんどの人が、単独行動で自らの知的欲求を満たすために、真
摯な狩人となって本棚に向かい、格闘している。そんな狩人たちの力になる為
に、どこの書店も真剣に本と向き合い、本を探し、そして街全体で結束してい
るのだ。ただし、あくまでも押し付けがましくなく。その緊張感を保った距離
感が、ラージにとっては心地よかったのだろう。ラウルはそう考えた。
「さ、それじゃあ買い物も済んだところで、どこかの喫茶店で戦果確認しようか」
「そうですね」
 彼らがそう言い合って、店を後にしようとした所。
「…………」
 カティアが店先にある一冊を前にして、地蔵になっている。
「もしもーし」
「カティアさん?」
 しかし反応なし。やむを得ず、彼女が見つめている本の値札を見ると。
「5千円かぁ」
「微妙ですね。無理すれば買えない事もないんでしょうけれど、きっと彼女の
事ですから、テニアさんとメルアさんに示しがつかない、とか、統夜くんがた
め息をつくのが目に見える、とか、月末までの食費をどうしよう、とか、そう
いう事で真剣に悩んでいるんでしょうね」
「…………」
 かくして、しばらくの間3人が入り口付近で地蔵になっていると、店の奥か
ら大声が上がった。
「おーい、そこの緑の姉ちゃーん」
「は、はいっ!」
「気に入ったみたいだな、それ」
「はい、でも……」
「良し判った! 三千円でいいぜ! 持って行きな!」
 その直後、ようやくカティアは地蔵状態から開放され、そして散歩出発直前
の仔犬のテンションで本を大事に胸元へ抱えながら、レジへ駆け出して行った。
 その一連の動きを思い出しつつ、ラウルとラージはしみじみと呟いた。
「な、なんつーアバウト……」
「この人たち、商売する気あるんでしょうか」
 無論、店を構えてやっている以上、決して慈善事業ではない。ただ、神保町
の古書店の場合、年齢の若い学生風の客には本当に優しい。カティアのように
少々高めの本の前で地蔵になっていると、かなりの確率で店の人は値引きを起
こしてくれるのだ。多少生活に追われても本を読みたい。どうしても必要な知
識を本から手に入れたい。そんな人間が集う神保町においては、もっとも重要
な顧客はカティアのような「愛書家の卵」であるからだ。
 そして、こうして神保町で育った愛書家が、新たな愛書家を育み、その系譜
を受け継いでいく。神保町130年の歴史とは、それの繰り返しで成立して来
たのだ。その歴史の中では、札束を持ちトラックを乗り付けて小説の資料探し
に乗り込んで来たり、店一軒にある本を丸ごと買い上げるような規格外のツワ
モノも居たりしたのだが、そこまで行かないにしてもここに来る人々の思う事
は、皆同じだ。
 本を読みたい。もっともっと、本を読みたい。
 そういう意味において、同じ穴のムジナになってしまったカティアが喜色満
面で戻ってくる姿を見つめながら、ラウルは思った。ラージの言う通り、しば
らくここに通ってみるのも面白いかもしれない、と。きっとその中で、今の自
分に足りない物、必要な物が見えてくる部分があるに違いない、と。


 かくして、カティア達3人は最後の目的地、白山通りを水道橋方面にやや歩
いてから路地を入ったところ、ちょうどゼオラが最初に張っていた付近にある
老舗喫茶店へと足を向ける。それを確認して、正面斥候に当たっていたラトゥ
ーニと、本当に店の人に蹴りだされてしまったメルアがこんなメッセージを発
信する。
『from:ロリパープル to:all Subject:眼鏡白山入り』
 ところがその数十秒後、予想外のメッセージが飛び込んで来た。
『from:バイト君 to:all Subject:bakaは何処にありや、何処にありや、全
世界は知らんと欲す』
「えええーっ!?」
「うそー!」


 そして、喫茶店に向かう路地の向かい側、白山通りでは、斥候そっちのけで
天丼大盛りをかっ食らっていたアラドがエビの尻尾を噛み砕きながら絶叫する。
「マジかよ!」
 そして彼は天丼の残りを5秒で一気に掻き込むとテーブルに500円玉を叩
き付け、ラーメンに当てられて瀕死の為外で休んでいる、もとい、真面目に斥
候に当たっているゼオラの元に急ぐ。この危機的状況を受けて、それまでぐっ
たりしていた筈のゼオラも、いつもの調子を取り戻してしいた。彼女は内心の
苛立ちを隠そうともせず、こんな絶叫を上げる。
「オウカ姉様、何やってんのよ!」
 そう。
 実はラージの妄想する所の「文学少女風のウエイトレス」役を仰せつかった
のは、最も外見的な相似性があり、ラージと殆ど面識のないオウカだったのだ。
ただし唯一、サラシでかなりキツく胸を締め上げる必要はあったが。まあ、そ
れはともかくとして、本来の作戦ではカティアが適当にラウル達を足止めして
いる間に、オウカは『バイト君』ことトウマが待ち受けている喫茶店に先回り
し、そこで着替えて完璧なマナーで応対、ラージを引っ掛けるという壮大なオ
チが待っている筈だったのだ。
 せっかくここまで完璧に動いて来たのに、これでは最後の最後で台無しであ
る。その事実をさすがに自覚して、アラドはこんな絶叫を上げる。
「そんなバカな! 俺、オウカ姉さんにちゃんと道教えたぞ!?」
 アラドの真剣な焦りの声に、ゼオラも同様に応じる。
「どんな風に?」
「御茶ノ水橋口を降りたら坂を下って、下り切ったら人がいてにぎやかな方に
曲がって裏通りの喫茶店を目指せって」

 10秒経過。

「ア・ラ・ド?」
「え?」
「御茶ノ水橋口って、何処にあるの?」
 こめかみに青筋を浮かべながら、目がまったく笑っていない笑顔で、ゼオラ
はそう問いかけた。それにまったく動じることなく、アラドはこう返答する。
「坂のてっぺんだろ」
「で? そこから坂を下りるのに、道は何方向あるかしら?」

 30秒経過。

「ああ!」
「このド馬鹿ぁーっ!」


『from:くまさん to:all re:Subject:犯人はアラド、かくかくしかじか』


「しまった!」
「リョウトくん!?」
「オウカさんが御茶ノ水に降りた時、リオに手を振ったんだよね」
「確かにそうだったわ」
「それにアラド君の道案内を総合すると、オウカさんは明大通りじゃなくて昌
平坂を降りて、秋葉原に行っちゃったんだと思う」
「ああっ!」
「とにかく、オウカさんを探さないと!」
「了解!」
 そのやりとりを最後に、キューを放り出して昌平坂を駆け下りるリョウトと
リオ。さらに坂を下り切ってから、いい物いい顔いいお店をすり抜け、ハート
のスイッチをONにしたり電気の世界を駆け巡ったりして、素敵なサムシング
を何とか見つけようと試みる。
「えーと、ここから一番近い喫茶店は」
「リョウト君、あそこ!」
「よし!」
 そう叫んで、勇躍喫茶店に飛び込んだリョウトとリオ。
 そこに待っていたのは。
「おかえり♪  お兄ちゃん! お姉ちゃん!」
 間違いに気づかず、超ノリノリで接客しているオウカ。
 あまりの出来事に、リョウトもリオもその場にへたり込んでしまった。


『from:じゃパン to:all re:Subject:bakaが出た(添付:ohka.jpg)』


 リョウトが事切れる直前、最後の力を振り絞って全員に送信した衝撃映像を
目の当たりにして、ラトゥーニは力の限り絶叫した。
「オホー!」
「オウカ姉さま何やってんのあのアホー、という意味ですねー、ロリパープ
ルちゃーん」
「いや、そんな解説はこの際どうでもいいですから」
 ラトゥーニはそう言い残して、携帯メールを即座に送信する。
『from:ロリパープル to:リンクス re:Subject:対策を請う』
 ところが。
『from:リンクス to:ロリパープル re:Subject:了解』
「自動返信だこれー!?」
「そういえば、作戦開始してからずっと、カルヴィナさんの返信は『了解』の
一言だけでしたねー」
「今まではたまたま、それで何も問題なかったから気にも留めなかったけど」
「まさか、カルヴィナさんに何かあったんでしょうかー?」
「とにかく、直接見に行きましょう」
 そう言うが早いか、作戦本部のある「東京一美味い生ビールを出す」と言わ
れる老舗ビヤホールへの階段を駆け上がるラトゥーニとメルア。この作戦本部
の位置は、靖国通りを全て見渡せる上、長時間張っていても不自然ではない、
という理由で設定された物である。という事になっている。
「でも本当は、カルヴィナさんがアルさんと久しぶりにデートするついでに今
回の作戦を思いついたせいらしいんですー。カティアちゃんが言ってましたー」
「それを先に言ってください! だとすると恐らく……」
 胸元を通り抜け、咽喉元すら通過し、既に口の中までこみ上げているごっつ
い嫌な予感を必死に押さえ込みながらビヤホールに駆け上がったラトゥーニが
見たのは。
「うーい。やってられっかってぇのコンチクショー」
 窓際の席に陣取り、カツサンドとビーフパイとメンチカツとクリームコロッ
ケと子羊のソテーを食い散らかした上、生ビールを呑んで呑んで呑みまくって
これ以上無い程やさぐれている女オヤジ、カルヴィナの姿であった。
 しかも一人で。
 さすがのメルアもただならぬ空気を多少は察して、尻尾を下げながら怯えの
表情を作る。ふと見ると、カルヴィナのやさぐれているテーブルの上には、ア
ルによるメッセージと思われるメモが置かれていた。
『すまん、仕事』
「あーあ」
「アルさん、約束守らなかったんですねー」
 多分この後、自分達はカルヴィナの愚痴と理不尽な逆ギレに小3時間は晒さ
れる事になるだろう。それを悟って、ラトゥーニはこの日最後となるであろう
メッセージを総員に送る。
『from:ロリパープル to:all re:Subject:指令所壊滅、作戦中止、総員退艦』


 更にすずらん通りでは。
「えらいこっちゃー! どうにかしてカティアに作戦中止を伝えないと!」
「大丈夫だよ統夜!」
「?」
「こんな事もあろうかと、カティアちゃんがバックアップを準備してたの!」
 むやみやたらに自信に満ち溢れた口調でそう言い切るテニア。だがその態度、
及び発案者がカティアという時点で、統夜はある結論を瞬時に導き出していた。
「まさか」
 その言葉にテニアは力強く頷くと、おかっぱロングのヅラをまず取り出す。
さらに引き続いて取り出したのは、白のスタンドカラーブラウス・蝶ネクタイ・
ロングのタイトジャンパースカートというある意味無敵の3点セット。
 以上の物品を両手に抱えて、テニアはこう言った。
「さあ統夜早く!」
 直後、統夜は荒木調に変化しながらこう絶叫し、全力で逃げ出す。
「うわーっやっぱりそうだったァァァァァァン――――――!」
 当然テニアも荒木調で彼を追いかける。
「逃げるなよォォォ――――――ッ!」
 この追いかけっこは、結局ブックマート前と神保町交差点間の靖国通り~す
ずらん通りを全力疾走で合計5周するまで続き、後日神保町の新たな都市伝説、
『女装を強要する荒木調の少女』を産む事になるのだが、無論大真面目に間抜
け全開の彼女ら自身が知る由もない。


 結局。
 揃いも揃ってやらかしてしまった斥候のチョンボによって、ラージたち3人
は当初の予定通り、とある老舗喫茶店に足を踏み入れる羽目になっていた。当
然この時点での作戦行動の破綻を、カティアもラウルもまったく知らない。
 そのような事情もあって、彼らには十分すぎるほどの精神的余裕があった。
 ドイツ人建築家が設計したという、いかにもレトロな外観に内装、ほの暗い
照明。まさに喫茶店はこうあるべし、という見本のような店であった。それは
見事にラージの思うところと合致したらしく、彼はいやに渋い口調でこう呟く。
「ほう、いいじゃないですか、こういうのでいいんですよ、こういうので」
「どういうのだ」
「まあまあ、だいたい判るじゃありませんか」
 呑気に彼らがそう言い合っている間にも、破綻の瞬間は刻々と近づいて来る。
 だが。意外な展開がそこに待っていた。
「いらっしゃいませ。ご注文が決まりましたらお申し付け下さい」
 という、内面の知性を類推させる正確な発音の標準語で3人に応対したのは、
「あ、あれ……」
「ほんも」
 そこまでカティアが言いかけたところで、ラウルが慌てて押しとどめる。
「か、カティアさん!」
 そう。オウカではなく、この店の本物の女性店員さんだったのである。白の
ブラウスに蝶ネクタイ、踝丈の黒いジャンパースカート。足元はナチュラルス
トッキングに黒のローファー。更に、おかっぱロングの髪型と控えめな胸元に
至るまで完璧にラージの注文通りだ。
 若干一名、驚きの理由が違う者も居るが、余りに予想外の出来事に呆然とす
るという点では同じである。言葉もなく馬鹿みたいに店員さんの顔を見つめる
3人に、店員さんは柔らかい微笑みとともにこう応じる。
「皆さん、私の顔に何か付いているんでしょうか?」
「いえいえ」
「決して、そういう訳では」
「そうですか。それではごゆっくり」
 そう言い残して丁寧にお辞儀し、その場を立ち去る店員さん。頭のてっぺん
からつま先に至るまで礼を欠く事の無い完璧な対応と凛とした立ち振る舞いに
は、言いようの無い気品と知性が感じられる。更に一見ハイティーン、上に見
積もってもハタチを超えるかどうかという年格好に至るまでの全てが、学生街
の喫茶店に勤める文学少女、という絶滅危惧種がまさに今ここに現存する事を
鮮やかに証明して見せていた。
 その事実から受けた衝撃を、ラウルとカティアは半ば呆然としながらこう呟
く事でなんとか表現する。
「いるんだ……」
「本当にいるんですね、ああいう人」
 そして、無茶振りの張本人たるラージは、完全に眼鏡をずり落とし、さらに
頬まで染めながらこう呟いた。
「可憐だ」
「えーっ!?」


 そしてその晩、ラウルとカティアの通話。
「どうしよう、カティアさん」
『本当に困りましたね……』
「あの後、ラージの奴、何を話しかけてもずーっとボーっとしてるんだよ」
『あれですか? 新兵がよくかかる病気って奴』
 普段ならテニアが言うようなボケを、動揺の余り口走ってしまうカティア。
しかし、それにツッこむ余裕すらラウルには残っていなかった。
「なんだかややこしい状況になっちまったなぁ」
『まさかフィオナさんに、このタイミングで浮気を教える訳にもいかないです
しね』
「とてつもなく教育に悪い展開が待ってるよ、家庭内で」
 その言葉とともに、両方の電話口で大きなため息が挙げられた。
『とりあえず、状況をややこしくした元凶のミストレスとアルさんにはきっち
りお説教しておきますけど』
「ああ。こっちでも、少しラージの様子を見てから、また連絡するよ」
『わかりました。それでは今日はこれで』
 かくして通話を切り、改めて大きなため息をつくラウル。
「あーもう、なんだって本当にいるんだよ、あんな生物」
「ラウルさん、ナマモノがどうかしたんですか? 塩辛なら今日の晩御飯には
出ませんけど」
 ミズホが、そう言いながらラウルの前に現れる。胸元に神保町土産の「森田
式消防ポンプ取扱説明書」を後生大事に抱きかかえながら、いつもの柴犬フェ
イスで。
 それに必要以上に大慌てしながら、ラウルはこう応じた。
「ああっ! そうか、そうなんだ! いやあ良かった! さすがにアレはまだ
食べられないからなぁ! うん、納豆ぐらいなら大丈夫だけど、納豆ぐらいな
ら」
「そうですか、それじゃあラウルさんの分は納豆大盛りにしておきますね」
 そこで引き下がるかと思ったのだが、当然ながら作戦についておおむね把握
しているミズホは、ラウルにこんな耳打ちを行う事になる。
「ところで、上手く行ったんですよね?」
「うえ!? い、いやもう、それはそれなりに」
「……失敗ですか」
「ある意味成功よりたちが悪い失敗だよ」
「はあ」
 そんな事をやっていると。
「ほらほらそこの新婚夫婦、いちゃついてる暇あったらこっち手伝えー」
「あうー、目が回りそうですー」
 と、台所方面から抗議の声が上がる。
「まあ、失敗は失敗でなんとかするよ。心配しなくても大丈夫」
「なら、いいんですけど……無理しないでね、ラウルさん」
 そう言い残して、本を居間の本棚へ丁寧に仕舞い込んでから厨房に向かい、
フィオナとピニスの手伝いを始めるミズホ。
 一方、最大の問題児であるラージはというと、眼鏡を大村昆と同じ位置まで
ずり下げ、アホのように口を半開きにしてあさっての方向を見つめている。喫
茶店の店員さんの事を考えている事山の如しだ。
 その惨状を目の当たりにして、ラウルは改めて愚痴った。
「仕事に差し支えなきゃいいけどなぁ……」


 ラウルの危惧は大的中してしまった。
 ラージが抱えていた、設計部門の仕事が翌週から見事なまでに滞り始めたの
である。その分現場に納期へのしわ寄せが行く事になるのだが、そこはミズホ
の超人的な手の早さでなんとか賄っていた。
 しかし、である。
 水曜日の仕事がようやく夜の10時過ぎに完了すると、ミズホは居間にばっ
たりと倒れ込み、力なくこう呟いたのである。
「あーうー、こーしーがー」
 腰痛、ギックリ、ヘルニアは整備士の職業病である。長時間に渡って無茶な
姿勢で力仕事を続けると、どうしても腰への負担は大きくなる。無論、現場仕
事をしている時点で身体はきっちり鍛えられるのであるが、それをしても腰に
は誤魔化しようのない負担がかかって来るのだ。
 それが判っていたから、とりあえずラウルはミズホのすぐ脇でしゃがみ込み、
彼女の腰の辺りをマッサージする。筋肉も、筋もパンパンに張っているのが明
らかだ。疲労の蓄積は覆い隠しようがない。このままでは早々に限界が来る。
「困ったもんだなあ……なんとか打開策を見出さないと」
「カティアさんたちから、連絡は無いんですか?」
「シャナさんを通して、丁重なお詫びが入ったよ。それから、新年度に入り次
第、うちに仕事回してくれるって」
「ゼオラちゃんからは?」
「月曜日に、うちの馬鹿姉と愚弟が本当にご迷惑をおかけしました、って」
「え、と。後はリョウト君たち……は、ユアンさんから直接お詫びと新しい仕
事の発注が来ましたよね」
「ある意味ありがた迷惑だよな、現状だと」
「本当、フィオナさんへどう切り出したらいいですかね……」
 真夏の暑さにやられ、だれ切って地ベタにお腹をぺったりと付けてやる気無
く佇む柴犬の態度と顔で、ミズホはなんとかそこまで言葉を紡ぎだした。
 そのありさまを見て、ラウルは遂に決断する。
「さすがにこれ以上先延ばしにする訳にはいかない、か」
「ら、ラウルさん? あの、私の身体の事なら、まだ大丈夫ですから! です
からその、決して自棄にならずに、落ち着いて対処を」
 ミズホがそこまで言いかけたところで、ラウルの携帯が鳴り響く。発信元は、
『トウマ・カノウ』。そう、土曜日の作戦行動に関わった最後の関係者だ。
「あ! そうだ! トウマの事忘れてた! もしもし!?」
『うーい。 どうっスか? ラージ大先生は大人しく反省してますか?』
「全然」
『はあ? なんでまた』
 トウマはまったく状況を理解していない。そう考えたラウルは、苛立ち混じ
りにこんな言葉を叩き付ける。
「どこをどう組み立てたら、そういうリアクションが飛び出して来るんだよ」
『あれ? ひょっとして、何も聞いてないですか?』
「へっ?」


 いっぽうその頃、事務所のPCの前で店員さんの事を考えてあっちの世界で
妄想大フィーバー中の大村昆、もといラージ。
「うふふふふ……あはははは……」
 あと2日間、適当に日中の仕事を誤魔化せばまた神保町に行ける。「彼女」
に会える。彼はそういう事を考えていたのだ。実際には先週土曜日にミズホと
フィオナが当番日をこなしたのだから、今週は彼の出番なのだが、そんな事は
既に彼の脳内からは綺麗さっぱり削除されている。
「水道橋ですね……水道橋からの方が近いですね……あはははは……」
 その上、実際に口から出ているのはこの壊れた発言である。変な人を楽勝で
通り越して、明らかに危ない人の領域まで到達している。あまりにもあんまり
なこの壊れっぷりの為、グレーデン家の構成員はいまだ打開策を見つけられて
いないのだ。
「どんな服を着ていきましょうかね……どんな本を抱えて入って行きましょう
かね……あはははは……」
 俗に言う。真面目な奴が年を取ってから遊びを覚えると大変な事になる、と。
ラージの現状はまさにそれだ。下手をするとラウルたちを巻き込んで会社も人
間関係もぐちゃぐちゃに破滅させかねないのだが、本人にその自覚は欠片もな
い。
「今週は、どんな声で出迎えてくれるんですかね……」
「お待たせしました。ブレントコーヒー、お持ち致しました」
「そうそう、そんな感じ……って、ええっ!?」
 ラージが振り返った先に居たのは、忘れようも無いあの女性だった。
 白のブラウスに蝶ネクタイ、踝丈の黒いジャンパースカート。足元はナチュ
ラルストッキングに黒のローファー。おかっぱロングの髪型と控えめな胸元。
そして何より、バックボーンの知性を明確に感じさせる言葉遣いと微笑み。
「相変わらず、可笑しい方ですね。私の顔に何か付いているんですか?」
「いえ、決してそんな事は」
 うろたえながらも、何とかそう言葉を取り繕い、眼鏡を押し上げるラージ。
それを確認してから、彼女はブレンドコーヒーをラージの目の前に差し出し、
会釈と笑顔とともにこう告げた。
「ごゆっくり、お寛ぎください」
「あ、いやその」
 完全にうろたえ、しどろもどろのラージ。何か気の利いた事を言い出したい
と思ってはいるのだが、言い出せないで途方に暮れている。
 その様子を、彼女は静かに微笑んで見つめていたのだが。
 しばらくしてから、ラージへ話しかけ始める。
「あの」
「は、はい!?」
「まだ、お判りになりませんでしょうか?」
「なっ、何がでしょうか!?」
 真剣にうろたえて、そう絶叫するラージ。既に彼の顔色は完熟トマトそのも
のでになってしまい、動揺の意味が小学生にすら簡単に理解出来るような状態
だ。それを見つめながら、彼女は自分の頭に手をやり、

 ヅラを取った。

「えっ?」
「これで、お判りになりましたか?」
「…………」
「あっはっはっはっはっ! おっかしーい! まさかと思ってたけど、本っ当
にあたしの変装だったって気づかなかったんだ、あんた! あっはっはっはっ
はっ! あー、お腹痛いー!」
 そう。
 喫茶店の店員さんは、フィオナの変装だったのだ。

「アルさん! あんたって人は!」
 事情をトウマから聞かされたラウルは、真の黒幕の所に電話をかけ、本気で
そう怒鳴っていた。それに応じた真の黒幕たるアル・ヴァンはというと、
『いや、ラウル君悪かった、本当に悪かった』
 と、ただひたすらに平身低頭を繰り返していたのであった。その対応からは、
真摯な謝罪の念がはっきりと受け取れた。それを鑑みれば、アル・ヴァンの行
動が悪意から出たものではないと判断するには十分だ。ラウルはそう思った。
 もっとも、悪意の有無は別としてアル・ヴァンの真意だけは確かめておかな
いといけない。ラウルは一度深呼吸を行って頭も心もクールダウンしようと努
め、その上で改めてこう切り出した。
「まず、何でフィオナをこの作戦に参加させたんですか?」
『最初にそうしようと思ったのは、カルヴィナから今回の作戦案を聞かされて
すぐだったな。いくらラージ君を懲らしめる為とは言え、あんまりにもこの騙
しはキツすぎると思ったんだ。ある意味カルヴィナらしくはあるんだがな』
「だから、フィオナを巻き込んだ、と」
『まあ、そういう事さ。そういう形であれば、まだ冗談で済むだろう? まさ
かフィオナさんがあそこまで完璧に演技し切るとまでは思っていなかったがね』
 苦笑いとともに、アル・ヴァンがそう言った。その言葉から、手に取るよう
にフィオナがノリノリになっていく過程を想像出来たラウルは、軽い頭痛を覚
えながらしみじみとこう応じる。
「ノリと勢いだけはやたらと良いのが、うちの愚妹の特徴ですから」
『ははは……。それ以上に驚いたのが、トウマ君を除く他の参加者には絶対バ
レちゃいけないよ、という指示を彼女が守り切った事なんだがな』
「あー、その辺りはもう、『その方が面白いや』って思うと確実にやりますか
ら、あのバカは」
 最後の『バカ』に込められた兄妹愛の成分が十分に受け取れる口調で、ラウ
ルはそう言った。それに頬が緩むのを自覚しながら、アル・ヴァンは更に事情
説明を続ける。
『まあ、そう言った形で、作戦の機密性を限界まで保って、ラージ君を完全に
騙し切った訳だ。前フリの作戦段階の進捗はトウマ君からメールを転送しても
らって把握して、な。流石にオウカさんが豪快に道を間違えた挙句、えーと、
なんだ、あの店』
「確か、『妹ツンデレ喫茶』とか言った筈です」
『そうそう、その店であそこまで超ノリノリになってしまったのは、想定外だ
ったがな。オウカさんを説得する手間が省けた分、こっちの作戦がやりやすく
なったのは確かだが、そこまで計算して作戦を立てるほど、こっちにも余裕は
無かったしな』
 そこまで事情を聞いた所で、ラウルは一つの疑問が浮かんだ。
「あの、そうだとすると、カルヴィナさんへの『すまん、仕事』っていうのは」
 それに、アル・ヴァンは自嘲の色が濃い声で答える。
『カルヴィナには教えておこうかとも思ったんだが、そうすると逆に拗ねるよ
うな気もしてな』
「微妙ですね……余計に面白がるか、作戦にケチがついたと思って拗ねるか。
でも、アルさんがそうした方がいい、と思ったんなら、きっとそれが正しかっ
たんですよ」
『だと、いいんだがな』
「何か歯切れが悪いですね」
『いやね、君たち3人が無事に喫茶店を出た後、トウマ君からミッションコン
プリートの報告を受けて直ぐにカルヴィナの待っているビアホールに駆け込ん
だはいいんだが』
「確か、ラトちゃんとメルアさんが泥酔したカルヴィナさんにクダ巻かれてた
って」
『そう。そこで選手交代したはいいんだが、その後はまあ、君の想像通りの展
開が待っていた訳だよ』
「……ご愁傷様です」
『嘘の対価だ。それはきっちり払うさ』
「苦労しますね」
『まあ、あれはあれで判りやすいからな。不満があればその場で爆発するから』
 その言葉から、今までにフィオナのしでかした数々の奇行・爆発・暴走事件
をフラッシュバックさせたラウルは、心からの思いとともにこう呟く。
「そうですよね。我が友ながら、ラージのへこたれなさにはある意味尊敬すら
覚えますよ」
 その安堵感の裏にある感情を悟って、アル・ヴァンはさりげなくアドバイス
を送る。
『それよりラウル君、君も気をつけないと駄目だぞ』
「はあ」
『ミズホさんみたいに大人しいタイプは、ストレスをどんどん内向させていく
んだ。よっぽど気を付けていないと、その内ドカーンと行くぞ』
「肝に銘じます」


 こうして危険予知に余念の無いアル・ヴァンとラウルの会話は終了したのだ
が、それに失敗してしまったラージには、過酷なペナルティが待つ事になる。
 事情を一くさりラージに説明し終えた所で、フィオナは改めていつもの口調
で、こんな事を口走った。
「さて、ラージ大先生。いろいろと言いたい事はあるけれど、まずは最優先事
項から」
「ハイ、ナンデゴザイマスデショウカフィオナサマ?」
 完全に感情の行き場を見失った、ロボットの口調でラージがそう呟いたのに、
フィオナはファイナルグランドクロス並みの破壊力を乗せた怒鳴り声でこう応
じた。
「いい加減真面目に仕事せんかこのバカタレがー! ミズホを殺す気かー!」
 その言葉を、ラージはひたすら平身低頭で聞く以外、為す術がなかった。
その有様を見てなお、フィオナはファイナルグランドクロスを連射する。
「溜まりに溜まった設計の仕事、キリキリ仕上げなさい! 締め切りは明日の
朝8時! 仕上がるまで一切休憩はなし! 今までぜんぜん仕事してなかった
以上、異論は許さん! さっさと手を動かせ!」
「リョウカイシタデアリマス、フィオナサン」
 その惨状を見て、ラウルとミズホ曰く。
「け、結果オーライって言うか、その」
「フィオナさんの権力がさらに絶大になってしまいましたね」
 ちなみに、ここまでの惨状を翌日聞かされたアル・ヴァン曰く。
「あの一家はフィオナさんを除いた全員が、まず立ち止まって物を考えようと
する真面目人間だからな。行動する局面においてフィオナさんが無駄に強力な
牽引力を発揮するのはどうしようも無いんだろう、ある意味」


「ラウル、この仕事の段取りはどうなっていますか?」
「おーい、店員さーん」
「ミズホさん、マオ社発注のフレキシブルノズル、仕上がり具合は?」
「店員さーん」
「ピニスさん、本を読んだらきちんとお片づけを」
「すみませーん、店員さーん」
「貴方たち、冗談もたいがいに」
「店員さーん」

 ……グレーデン家の店員さんブームは、その後1ヶ月間ほど続いた、らしい。



◇  ◇  ◇




_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/




528 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/18(火) 23:18:54 IBLnws1M
ちくしょう!
いるとかいらないとか…そんな事を言う奴はみんな簀巻かれちゃえばいいんだ!!



532 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/18(火) 23:22:04 J7RNu7bX
でもほら、ムラタばっかりは要らないだろ?



534 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/18(火) 23:23:13 siTD8s1P
ずっと雌伏していてください
かえってこなくて良いですから


535 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/18(火) 23:23:39 ivpRo7Vc
>>532
世界中の村田さんに謝れ!



537 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/18(火) 23:24:28 1MFV4uhv
スパロボで一番いらないのはロード時間に決まってるだろうが!!!!

MXPとDCαで何回思ったことか・・・・・・・。



538 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/18(火) 23:25:08 F6brM0pW
>>537
激しく賛同w

つーかきっついこといってスマンorz



541 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/18(火) 23:26:31 QWDxDpIz
>>537
新スパ…



543 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/18(火) 23:27:39 kvJxakrJ
>>537
新のことか!?



542 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/18(火) 23:27:11 Kfa6mWhr
悪役もまた、善玉の引き立て役としてひつようです。
セコイ悪役は引き際の見事な悪役の引き立て役になるし。



546 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/18(火) 23:31:57 Nk9fRted
>>532
ムラタが出てくる=味方の誰かが成長する
つまりムラタさんは僕たちを鍛えるためにあえて敵にまわってるんだ
戦力が少ない時や弱い人たちばかりの時に来るのは集中的に鍛えるためだったんだよ!(AA略


550 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/18(火) 23:35:17 lgj6DHSH
>>546

な、なんだってーっ!!



552 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/18(火) 23:36:58 7iR07aTo
そう考えるとムラタさんが急に良い人に見えてきた。

ふと思ったんだがOGにもUFOエンドみたいなのがあっても良い気が。



554 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/18(火) 23:39:10 IBLnws1M
>>552
以前あった夢オチ(?)ネタか…?



555 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/18(火) 23:39:18 LIJ/BcEv
>>552
ふと思うのもいいがわけの分からんエンドを追加しないでくれ・・・・

知らないよ、某静かなヒル3なんて・・・



578 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/19(水) 00:31:43 G8DVMr99
>>555
エンディングで皆で「スパロボOGのうた」を歌うんだな。



580 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/19(水) 00:35:24 1oXRaeQB
>>578
皆で